【黄禹錫】1/12記者会見全文

そろそろ黄の自宅などへの検察のガサ入れが本格的に始まっているようです.
本日01/12のウソツク大先生の記者会見全文がKBSの記事に載っていました.
この人のスピーチというのは いつもセンテンスが無意味に長いうえに,センテンスの組み立てをスッキリさせる為の言葉の順序への工夫というものがまるで見られず,そのため冗長で分かりにくいスピーチになっていますが,なるべくそのまま訳しておきます.




お許しを願います.


申し訳ないという言葉すら申し上げにくいほど惨憺たる心情です.
これまで皆様が送って下さった期待と声援,愛を思うと,どうしてこの場に立てましょう.
私は今この時 私をご覧になっておいでの皆様の視線を仰ぎ見る資格も力もありません.


最後まで私を応援して下さった総長や教授方,私を信じて ともに夜を明かした研究員たち,難病克服と云う夢の為に快く卵子を提供して下さった皆様にお詫びを申し上げます.


この上 頭を上げることも出来ない状況ですが,ソウル大調査委員会の調査が全て終わった今,調査の中心に立っていた者としては,皆様に これに関連してお詫びと説明のひとつくらいは無くてはなるまいと考え,これすらも責任逃れに聴こえかねないのを覚悟の上で この場に立ちました.


何より先ず,ソウル大調査委員会で発表した調査結果について,論文に関連した虚偽データの使用は,論文の第一著者たる私が全責任を負うべき部分です.
全てを認め,改めてお詫び申し上げます.
また,ソウル大調査委員会で朴ウルスン研究員に関連して明らかにした卵子提供の部分も 事実であり,さらに卵子買い入れに関連して,たとえ大きな額ではなかったにせよ その資金の一部を提供していた事実のあったことを,この場で併せて告白致します.


但し,研究員らから受け取った7枚の卵子提供同意書は,当時卵子提供に関連した関係法規が未整備であったため,卵子の提供を受けた後 その要件を備える為 形式的に私どもの研究員から受け取ったものに過ぎないことを明らかにさせていただきます.


今から,皆様の関心事である幹細胞のすり替え(ママ)または初めから無かったのかの論乱と,幹細胞の源泉技術の有無についてお話し致します.
すり替えと云いますのは,既に捜査要請書にて明らかにしました通り,患者の胚盤胞から取り出して培養中の内部細胞塊を,樹立済みの受精卵幹細胞で代替し培養した場合と,本物のクローン幹細胞と受精卵幹細胞を互いに入れ替えた場合をともに含む概念です.


幹細胞樹立には,大きく分けて3つのことが必要です.


一つは卵子の供給,二つ目は胚盤胞の樹立技術,三つ目は胚盤胞の培養技術です.
既にソウル大調査委員会でも明らかにしていますように,私どもソウル大学校研究チームは,胚盤胞の樹立に関しては世界最高の独創的な技術を持っておりますが,卵子の円滑な供給と 胚盤胞樹立後の培養技術は無い状態にあって,これを充足させてくれる研究パートナーが必要でした.


そこで私どもはミズメディ病院側と(訳註:相談して),ソウル大研究チームはクローン胚盤胞の樹立を引き受ける傍ら,ミズメディ病院側は私どもに卵子を提供し,またソウル大研究チームが樹立したクローン胚盤胞を用いて幹細胞を樹立する培養以後の部分に責任を負うことにしたものであり,これに伴い 幹細胞に関連した特許権について 結果的に60%をソウル大学校が,残りの40%をミズメディ病院の盧聖一(の・そんいる)理事長が所有することを約束しました.


こうして2002年から双方の共同で今回の論文に関連した実験に臨むこととなり,その総括はソウル大学校チームを代表して私が引き受けることになりました.


こうした約束に従い,ミズメディ病院は2004年論文に関連した幹細胞樹立について ミズメディ病院の朴チョンヒョク,金ソンジョン両研究員,それに2005年の患者合わせ型幹細胞の樹立に関連しては前述のミズメディ病院の金ソンジョン研究員を幹細胞培養の為にソウル大に毎日30分ないし1時間派遣していたもので,彼らは胚盤胞以後 幹細胞を作り出す段階からDNA検査までの役割と責任を引き受け,私どもの側では単に彼らを補助する研究員を配置していただけであります.


私はチームワークと信頼を重視し,ミズメディ病院側の役割と責任だけを信じて,彼らの報告する全ての内容を100%信頼しておりました.


今回問題となった2004年と2005年の各論文の真偽は,結局 論文中に現れる幹細胞の存在如何次第ですが,これはその論文に現れる該当体細胞と幹細胞の各DNAを比較することによってしか確認できないものです.


ところで既に陳述しました通り,DNAの抽出と検査はミズメディ病院側から派遣された前述の研究員らが遂行していました.
即ち,2004年に成立された1番幹細胞に関連しては ミズメディ病院の朴チョンヒョク研究員が,また2005年に成立された2番と3番の幹細胞は 同じくミズメディ病院の金ソンジョン研究員がこれを遂行していたのですが,その方々(敬語ママ)は当時ともに体細胞と幹細胞のDNAが一致するとして,我々ソウル大学校研究チームにそれを証明する指紋分析を提示しました.


その方々は現在も,その当時我がチームに対して行った報告が事実であり,結局当時の調査どおり体細胞と幹細胞のDNAの結果が同じだと,今回のソウル大調査委員会でも同一に陳述したと私は聞いております.
まして,私は2005年12月頃アメリカに居住する上述の朴チョンヒョク研究員と電話で話をした事実がありますが,(原文註:正確には12月26日です)その時 朴チョンヒョク研究員は ミズメディ病院で保管している2004年の1番幹細胞株について ミズメディ病院の持っている自分たちの受精卵幹細胞の定期細胞検査時に われわれの1番幹細胞も2004年9月にDNA検査を実施しているとして,その検査をしてみたら論文に記載されたDNAフィンガープリンティングと結果が同じだったと言っていました.


そして,そのプリンティング結果を自分がEメールでミズメディ病院に現在勤務している金ジンミ研究員から直接受け取った経緯があるので,2004年論文は異常が無いと言いました.
私はこの言葉を聴いて,ソウル大調査委員会のチョン・ミョンヒ委員長にこれについての事実をお知らせし,後続調査について枉げて要請致しました.


しかし,ソウル大調査委員会は 上述の朴チョンヒョク(呼び捨てママ)の陳述とは異なり,DNA検査を通じてミズメディ病院で保管している2004年クローンES細胞は論文の幹細胞と異なるのみならず単性生殖によるものだと発表しましたが,それなら2004年2月と9月頃のミズメディ病院の独自調査結果はミズメディ病院の誰かが前述の定期検査当時その結果を操作したのでなければ論理的に到底説明がつかないものです.


また,ユ・ミョンジュン研究員は 2004年論文提出当時,DNA検査の為の体細胞を朴チョンヒョク研究員に提供し,単性生殖による幹細胞ではないことを確認する実験(原文註:これを Imprinted gene 実験といいます)に於いて(原文註:この場に同席している)チョン・ヒョンヨン研究員にクローン幹細胞を提供し,その幹細胞が単性生殖ではなくクローン幹細胞であるという結果を得て大変喜んでいた事実があるのに,そのユ・ミョンジュン研究員がソウル大調査委員会でどうして自分の夫人である李ユジンもと研究員の陳述を根拠に単性生殖の可能性を主張し得たのか,全く理解できません.
ましてや李ユジン氏は当時ヒトの卵子を扱えるほど熟練した研究員ではなく,報告書に載っています通り ヒト卵子から抽出された第1極体を再び卵子内に注入するというのは,ここに載っている世界的専門家の立場からも,技術的側面に於いて到底納得し難い事です.


既によく知られておりますように,全世界のどの研究所でも ヒトの処女生殖幹細胞が樹立されたことはないほど容易でない技術なのに,未成熟卵子を3日も体外培養した後に処女生殖幹細胞を誘導したというのは,この分野に専門性を持つ人なら誰しも理解し難い事である筈です.


結局,上のユ・ミョンジュンもと研究員やミズメディから派遣されたパクチョンヒョク研究員,それに金ソンジョン研究員らが,私や姜成根(かん・そんぐん)教授を完璧に欺き,実験結果を提出したものと 私は確信致します.
総括責任者たる私としては,それらの資料についてもう一度検証の手続きを踏むべきだったのであり,そうしていれば現在のような大混乱は起こらなかったでしょう.
こうした過ちは明らかに総括責任者たる私にあり,それに対する全ての責任を負いたいと思います.
しかし,こうした研究員らの行為は,国内外的に著しく大きな波紋を起こした事案に照らし(ママ),必ずや糾明されねばならない事項であるため,私はやむなく捜査要請にまで及んだのであります.


幹細胞の為の源泉技術は,上に説明いたしましたように 胚盤胞を樹立する技術と その胚盤胞を培養する技術を合わせて初めて成り立つものです.
私どもの持つ樹立技術とミズメディ病院側の持つ胚盤胞培養技術が合わされば,上のような源泉技術に全く異常は無いのですが,残念なことに胚盤胞は正常に100個以上樹立されたにも拘わらず 確認されたクローン幹細胞が無かったことから 現在の論乱が起きたものです.


上に関連して,まず胚盤胞樹立技術の前段階である核移植技術は私どもの研究チームが名実ともに世界最高であることを,重ねて申し上げたいと思います.
これを証明し得る一つの事例として,ピッツバーグ大学のシャッテン博士が吸入法を用いて失敗していたサル胚クローンに於いても,私どもの研究員である朴ウルスン研究員が派遣され,スクイージング法によって成功したことを挙げることが出来ます.


それから,体細胞クローンによる胚盤胞は,わが研究チームの外には英国ニューキャッスル大学のマードック教授が36個の卵子から僅か1個の胚盤胞を成功させ2.7%の収率を得たのが唯一の事例ですが,上の研究を始めた当時,マードック教授を英国政府に推薦したのが他ならぬ私であり,その後マードック教授は上の研究の成功率を高める為に私どもに直接諮問まで受けたことがあります.
憚りながら,現在我々とニューキャッスル大学とでは 胚盤胞樹立技術に関する限り到底比較になりません.


この辺で,最近私どもの研究チームが成し遂げた成果についてお話ししようと思います.


私どもはミズメディ病院とは関係なく私どもの研究チーム独自の努力によって最近世界で初めてヒトの免疫遺伝子の注入された無菌ミニ豚の体細胞クローンを通じた幹細胞培養に成功しました.
あとは最終段階であるテラトーマ確認実験を残すのみです.
既に何度にも亙って外部の検証まで済ませた状態です.


であるにも拘わらず,現在の事情により その成果についての論文提出すら抛棄しておりますが,私どもの研究チームは上の幹細胞培養の成功には極めて大きな意味があると考えております.
何故なら,上のヒト遺伝子の注入された無菌ミニ豚の体細胞培養過程は,ヒト体細胞ES細胞の培養過程と ほぼ完璧なまでに同一だからです.


それ故に,現在私どもの研究チームは最近 患者のクローン胚盤胞をこの技術を用いて培養中です.
私どもがこうして同一の過程の豚幹細胞株の培養に成功したとして,ヒトのES細胞の源泉技術があると主張するわけでは決してありませんが,それに対する評価は皆様がお下しになるべき事です.


同時に,100個余り我々が作ってミズメディ病院側に培養するよう依頼していたクローン幹細胞のことを今になって思うと,我々の研究チームだけで独自に,あるいは国内外にある同一の技術を持つ別の研究チームと共同で研究していれば,何個かなりとも患者合わせ型幹細胞を作れたのではと後悔もしております.


また,現在私どもの研究チームは既にスナッピーを超える特殊動物クローンの成果を世界有数の専門学術誌に論文として寄稿し,その承認を待っているところです.


重ねて申し上げますが,今回の波紋についての全責任は私にあります.
私が実態的真実を明らかにする為にやむなく捜査要請を行ったのですが,これによって検察捜査まで受けることとなった同僚教授,研究員たちは勿論,皆様に 改めてお許しを願います.



あぁ疲れた.長々と喋ったわりに大した内容ではありませんでしたね.


「全責任は私にある」と言いながら 例の「すり替え」主張により 事態の1次責任を完全にミズメディ側に転嫁している点は相変わらず.
それから,「源泉技術」なるものの存在を立証するに足る研究成果とやらを近々発表するとは 昨年末から一貫して言い続けていたのですが,どうやら上の豚その他がそれらしい.
今回の記者会見の席でいよいよこれらのカードを切りに来たのは,所謂「再演」要求が通る見込みが無いと見てのことかも知れません.


ウソツク大先生としては,ダメージを最小にするには 捏造は認めたうえで「ミズメディが細胞をすり替えたニダ」の一点張りで行くのが良かろうとお考えの御様子ですが,あまり「すり替え」を前面に出しすぎると「実際,すり替えなんかやってミズメディ側に何の利益が?」という方向に話が行った時に却って困ったことになると思うぞ.
盧聖一と同じように今度は姜成根あたりが寝返ったらどうするんだ(大笑).


また,見落としがちな点ですが,上の黄の記者会見中,「同意書」を作ったのは実際に卵子採取を行った後だったとあるのも,考えてみれば乱暴な話ではあります.
まぁこの辺はそれこそ韓国人の大好きな「文化の違い」でしょうし,お隣の国にどういうデタラメな「文化」があろうが日本人にとっては痛くも痒くもない話ですが.



ウソツク大先生ばかりが嘘つきだとも思えない件


念の為触れておきますが,ウソツク大先生の嘘のほうはさておき,だからといってソウル大調査委側のこれまでの発表内容が全て信用に足るかというと,私はやや疑問.


以前にもたびたび触れていますように,どうもソウル大の調査の進め方には多分に政治的な「配慮」を感じます.
金ソンジョンの帰国前後に調査委が隠密裏に移転するなどの不審な行動もありましたし,当初は人選すら秘匿する予定だった筈が 委員のリストまでネットにリークしたり,重大発表のたびにその内容が一々「関係者」情報として──それも殆どは聯合通信経由で──事前に流されていたりと,怪しい点を挙げればキリがありませんし.


さる10日のソウル大調査委の「最終発表」あたりから,「黄教授でなくてもES細胞研究を進められるように云々」といった類の文言を ソウル大関係者・政府関係者とも頻繁に口にするようになっていますが,かの「最終発表」に当たり「他を生かす為にこの際黄を切れ」という意思決定が何処かしらであったのではないかという感触がします.
まぁこの辺はあくまで私の憶測に過ぎませんが,


おまけ



黄禹錫「全責任は負うが,騙された」 (NGOタイムズ)


記者会見概要.月並みな記事ですが写真が印象的だったので.黄よりも下っ端たちの泣き顔がほろニダい味出してます.今さら何を泣くかなぁ.



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by xrxkx | 2006-01-12 20:29 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買