【黄禹錫】ウリナラのトカゲはアタマを切って逃げるニダ

さて,問題のScience論文が取り下げられた以上,あとは一瀉千里の筈.…これで韓国が少しでもマトモな国ならば,ですが.



昨夜ご紹介した記事ではウソツク大先生は


「保管の過程で損なわれたものらしい」

「研究過程の全てのデータはあるので検証すればよいこと」

と,この期に及んでも「ES細胞そのものが贋物であること」は否認し続けているらしいのですが,だったら論文取り下げの必要など全然無い筈.
PD手帳取材班との1次検証の結果を「認め難い」とした際にも「再現性が無ければ科学とは呼べない」と豪語していたお方ですから これくらいのことはお分かりでしょうが,論文執筆当時のES細胞が現在手元に無いのだったら追実験を自分でやってみせてもう一度作れば済む事です(むろんそれで《論文にインチキデータを載せた罪》が消えるわけではありませんが).
こういうところが自然科学っていいなぁ.
歴史研究に比べて検証が楽で.


それから,昨夜のハンギョレの記事では「シャッテンが論文撤回を勧めて来る何日か前に 黄は既に論文撤回をScience側に申し入れていた」ことになっていますが,これなども大いに眉唾物.
そんな事があればScience側が伏せておく筈が無いですし.



Scienceついでに余談.
件の論文のセルライン11個のうち少なくとも9個がインチキだったことがほぼ確定したわけですが,
こんな論文を通してしまった査読者の名前くらいはScience側も明かしてしまったほうがよくないか.
掟破りではありますが.


さて,今回「ES細胞はニセモノ」の一件をゲロったのがミズメディ産婦人科の盧聖一(の・そんいる)であるのは全ての報道で共通なのですが,その盧が何を言っているかと云うと──




(ソウル = 聯合ニュース)カン・ジョンフン記者 = 盧聖一(の・そんいる)ミズメディ病院理事長が「黄禹錫(ほゎん・うそく)教授チームの幹細胞は無い」と主張した.


盧聖一理事長は15日,MBC「ニュースデスク」とのインタビューで「黄禹錫教授を見舞いに行って,これまで知らなかった幾つかの事実を知るに至った」とし,「信じて来た胚芽幹細胞(訳註:以下ES細胞)は全く無いのが事実」だと明らかにした.


盧理事長は「このことはK研究員(訳註:11日にご紹介した「写真を増やせと言われた」で御馴染みの金ソンジョンのことでせう)に確認した事実だ」として「K研究員は黄禹錫教授と姜成根(かん・そんぐん)教授がデータ操作を指示したと述べた」と伝えた.


同氏は続けて「論文の写真や補充資料は,黄禹錫教授と姜成根教授の指示に従ってK研究員が最善を尽くして作ったもので,論文著述はピッツバーグ大のシャッテン教授が担当した」と伝えた.


また,盧理事長は「K研究員がPD手帳と会って証言した後から圧力を受けて来た」と明らかにした.


同氏は「(原文註:黄禹錫チーム側から)K研究員に12月27日までに韓国に帰って来て幹細胞を作り直すのを手伝うよう要請しており,もしも帰って来なければ検察捜査を要請するという話をした」と伝えた.


盧理事長はこうした事実を明らかにすることについて「主責任者である黄教授が今回の事態論乱を終熄させ唯一(訳註:真相を,か)語ることの出来る方だと思って待って来た」としながら「予想もしなかったお話を聞き,国民の疑惑・浪費・苦悩がこれ以上あってはならないと思って重大発表をすることになった」と述べた.


一方これに対し,黄禹錫教授チーム側は「黄禹錫教授側で確認できることは何も無い」とする反応を示したことが伝えられた.



黄禹錫がとにもかくにもES細胞が「現在は存在しない」ことを認める発言をしたとされるのが 盧聖一が黄を病室に見舞った昨12/15朝のことらしいのは,昨夜ご紹介したハンギョレの記事とも合っています.
が,「ES細胞そのものが贋物」の件については どうやら「自分は15日朝まで何も知らなかった」で押し通すつもりらしい.
これについては「黄のES細胞と ミズメディ病院側で持っている普通の(体細胞クローンによらない)幹細胞とが同じものだ」と盧が証言していた記事も見られました(後述).


あと,「執筆はシャッテンがやった」というのが本当なのかどうか.
シャッテンのほうは "his only role in the paper had been to analyze data and prepare the paper for publication" だと言っていた筈ですが,"prepare the paper for publication" って普通はせいぜいウリナラ英語の校正作業くらいしか指さないのでは?


とはいえ問題の実験や写真作りのプロセスにシャッテンが関与していないのは韓国人側も認めている事.
シャッテンが論文の執筆作業にどれくらい関与していたかは,韓国人の出して来たデータを鵜呑みにしてしまったシャッテンその人のマヌケさ加減に関する話に過ぎません.
傍で見ている者としては韓国人の「死なばもろとも」ぶりが面白いだけで.


で,前述のニセES細胞の出所の話ですが──



「黄教授-ミズメディ 幹細胞同じ」 (スポーツ韓国 12/15 21:18)

黄禹錫・ソウル大教授の研究チームが2005年5月のScience論文に掲載した患者合わせ型胚芽幹細胞5番が,ミズメディ病院で5年前に作った受精卵胚芽幹細胞1番と同一であるという疑惑が提起された.


黄教授チームの論文に対する疑惑が持ち上がり続けていることから,Science論文の共著者である盧聖一・ミズメディ病院理事長は15日記者と会い,「幹細胞があるのかどうか私にもよく分からない」として「ソウル大が調査を行うまでも無い.研究責任者が(訳註:真相についての説明に)乗り出すべきではないか」と,黄教授が全ての疑惑を解明するよう求めた.


盧理事長は「今朝 黄教授に会ったが『私も知らなかった』と言う.どうしてそんな事が言えるのか」と述べた.


この日,韓国科学財団の生物学研究情報センター(原文註:BRIC)の一部会員らは,Science論文に掲載された5番幹細胞の写真は盧聖一理事長・金ソンジョン研究員らミズメディ病院研究チームが10月19日に米国の学術誌「生殖生物学(原文註:Biology of Reproduction)に掲載した論文の受精卵幹細胞1番の写真と同じものだと主張した.


問題のミズメディ病院の幹細胞は,2000年 不妊治療後に残った受精卵で,2001年に米国国立保健院(原文註:NIH)に登録されたもの.


問題の論文の交信著者である盧理事長は この日1時,第一著者であるチョン・ソンヘ研究員から写真問題の報告を受けた後,直ちにEメールを通じて「生殖生物学」ジャーナルに論文撤回を要請したことを明らかにした.


チョン研究員はBRICのサイトに「コンピュータのフォルダに黄教授チームの幹細胞と病院の幹細胞の写真が混在していたので,ついミスをしてしまった」と釈明した.


今回の論乱は,これまでの写真重複操作疑惑とは異なり,幹細胞の出所についての疑惑が初めて提起されたという意味で波紋を呼んでいる.


一方,16日開かれる予定だった国家生命倫理審議委員会の全体会議が29日に延期された.


保健福祉部は「卵子出所論乱についての結論を下す為,関連機関から資料を提出してもらい検討したが,決定を下すには不十分だと判断した」ことを明らかにした.


生命倫理委は16日の全体会議で,研究員寄贈卵子や金銭の支給された卵子など,黄教授チームの研究用卵子に関連して法的・倫理的問題が無かったか結論を下す方針だった.


生命倫理委はこれまで黄教授チーム,漢陽大 機関倫理委員会(原文註:IRB),ソウル大獣医学部IRB,ミズメディ病院などから関連資料や意見の提出を受け,総合的な再検討作業を行って来た.



あらま.論文取り下げがもう一本.


ところで,念の為触れておくと,黄のセルライン11個のうち 現時点でクロ判定が出ていないのは2番と3番だけ.
他の9つは「水増し写真」じゃないのか,という話だったのでしたが,必ずしも「写真またはDNAフィンガープリントが2番または3番とダブっているからクロ」というわけではないということですね.
こうやって別の論文から持って来たのまであると.



保健福祉部や国家生命倫理審議委の話が出て来ましたので,少し余談など.


ここのところソウル大の陰に隠れていたのが一躍脚光を浴びるに至った盧聖一ですが(笑),もともと10月末に卵子売買が取り沙汰されるようになった頃,つまりまだ黄禹錫の名前が前面に出て来る前,この盧が「ネットで売買されている卵子を不妊治療に使った疑惑」を受けていたのが 今回の黄疑惑劇の直接の発端になったことは 以前触れたとおりです.


以前も少し触れましたが,これで疑惑が卵子売買周辺にとどまっていたなら保健福祉部は盧を蜥蜴の尻尾にして黄を生かそうとしただろうと私は今も思います.
が,蓋を開けてみればMBCのほうが持ち札が遥かに強かった,と.


そもそも何も昨日や今日始まったわけでもない卵子売買が さる10月に俄かにニュース沙汰になったのでしたが,
今にして思えば あの時期既にPD手帳側は卵子売買どころかインチキデータ疑惑についてのネタまで押さえた状態だったわけです(取材日誌を参照).
つまり,10月に卵子売買ニュースが今更のように流れたのは 初めから黄疑惑報道の為の呼び水のつもりだったと見てよいかも知れません.


ともあれ,最初あっさり切り捨てられるかに見えた盧聖一にすれば,黄のインチキデータのお陰で却って暫く首が繋がったわけです.




おまけ.黄一派の安圭里(あん・ぎゅり)のこと.
黄がソウル大病院に引き籠もってしまって以後,姜成根と並んで黄一派を代表して発言していた研究者の一人で,主にピ大やScience編集部への工作を担当していた人物です.




(ソウル = 聯合ニュース)李ヒヨン記者 = 黄禹錫教授チームのスポークスマン役を務めて来た安圭里教授が,「ES細胞の存在を確信していたが,今は何個くらいあるのか分からない,と打ち明けた」とMBCが報じた.


MBCは15日午後「ニュースデスク」を通じ「安圭里教授が『昨年犬の飼育場から飛んで来たカビによりES細胞の相当数が損なわれ,直接生き残らせようと試みたが復元が難しい状態だった』と述べた」ことを明らかにした.


続けて安圭里教授は「幹細胞の存在を確信していたが,損なわれたり変わったり(訳註:後者は意味不明)したものが多く,写真を水増しして撮ったこともある」と述べた.



こちらはこちらで「ES細胞はあったけれどカビでダメになったニダ」と.
自分で「生き残らせようと試みた」という以上「ダメになった」のは前から知っていたと.
で,「写真水増し」については白状したわけですね.
こちらはさすがに当事者中の当事者の一人であるだけに「今更じたばたしても無駄」ということだけは分かっている様子.

# 「せめてシャッテンを道連れに討ち死に」に偽米ドル札



[PR]
by xrxkx | 2005-12-16 14:33 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買