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【黄禹錫】盧武鉉の青瓦台サイトへの寄稿

前々回ご紹介したNEWSisの記事中に出て来た,盧武鉉が青瓦台(大統領官邸)のwebサイトに寄せたという文章の訳出がまだでしたので載せておきます.




黄禹錫教授の幹細胞に関し,MBC PD手帳で取材をするという報告があった.初めの取材方向は 研究そのものが虚偽だというものだった.そしてその事で黄教授がひどく心を痛めているというものだった.何とも馬鹿げた事だった.


数十名のa0026107_16165420.jpg教授・博士らが黄教授と示し合わせて詐欺劇を演じており,世界がその詐欺劇に翻弄されていたとでも言うのか.到底納得の行かない事だった.かと言って大統領である私が出て行ってああのこうの言うわけにも行かなかった.残念で歯痒い事だが,経過を見守るしかなかった.


暫くして,卵子寄贈をめぐる問題が報道され始めた.そうして数日後,科学技術補佐官がMBC PD手帳で卵子寄贈問題を取材したが,その過程で取材態度が威圧的でありかつ脅迫すら行うこともあって,研究員らが苦痛と不満で以後とが不安で仕事が手につかないという報告もある中,何らかの対策を論議して来た(訳註:このセンテンス,組み立てがヘンで誰が誰に報告したのかがどうも不明瞭だが,ここでは「MBC PD手帳で…手につかない」を補佐官が大統領に報告した,と読んでおく).この席で取材の動機と方法に関しても様々な話があった.もちろん好意的な話ではなかった.


そしてその後,盧聖一院長の記者会見,MBCの報道があって,それに続いて黄禹錫博士の記者会見で真摯な解明と公職辞退宣言があった.概ね諒解がなされたかに見えた輿論の反応を見ながら,この過程が苦痛を伴う辛いものではあっても,これを契機に我が社会が倫理基準を整備し,二度とこうした混乱を起こさないようになれば,それ相応の代価を払う甲斐があるだろうという気がした.


そして研究については,上手くやれば転禍為福(訳註:「禍転じて福と為す」のこと)ともなり得るだろうな,という気もした.国民らの熱い支持があった.皆がこうして力を合わせれば,国際的な信頼回復の問題も克服が可能だろうと思えた.


こういった程度の過程で事態が収拾されるのが適切だと思った.だが翌朝起きてみると,事態はあらぬ方向に流れていた.MBC PD手帳が袋叩きに遭っているというのだ.いや単に袋叩きなどというものではなく,スポンサー12社中11社が広告契約を取り消したというのだ.ひどいと思った.


私もMBCのこの記事(訳註:記事ではなく放送番組だが)には腹が立つ.それに取材のきっかけや報道に関しても,あれやこれや疑わしい話も聴いた.それに研究過程の倫理に関して警覚心を喚起する方法が実際こうまで苛酷でなくてはならない必要があるのかという気もした.


しかし,いざMBCのこの報道が袋叩きに合う様子を見ると,また違った心配で気が気でなくなって来た.寛容というものを知らない我が社会の姿が心配だ.批判を許さない画一主義が圧倒する時,人間はいつも恥ずべき歴史を残した.


抗議の文章や電話くらいならあってもよい事だろう.それくらいは取材陣や言論社(訳註:新聞社・出版社・放送局などメディア全般を韓国語では単に「言論」と呼ぶことが多い)の良心と勇気で切り抜けるべき事だ.(訳註:ところが今回の一件では)抵抗を許さない社会的恐怖が形成されているのだ.この恐怖は,これからも多くの取材陣らを萎縮させるタブーとして作用するかも知れない.


各自に自らの分というものがある.メディアはメディアのやるべき事がある.それを認め尊重することを知る社会が民主主義社会だ.互いに異なる考えが認め合われ,牽制と均衡を成す時,常識の通じる社会が作られる.


こうした心配をしていたところに嬉しい記事を一つ見つけ,多少気持ちがほぐれる.「歪んだ愛国主義が浸透する」というハンギョレ新聞の記事だ.「ああ,それでも我が社会に批判的精神は生きているのだ」.もちろんハンギョレも良い時より不満な時の方がずっと多い.新聞だから.それでも私はこうした記事に未来を見る.嬉しさついでにハンギョレの記事全文を紹介する.


2005年11月27日
大統領 盧武鉉


大統領専用パソコンニダ 通常の3倍速いニダ 誇らしいニダ ホルホル もとい,原文では このすぐ下にハンギョレの記事が囲みで続くのですが,そちらは後回しにして ひとまずここで切ります.


ここでいったん時系列を整理しておきたいのですが,「PD手帳」が「黄禹錫神話の卵子疑惑」を報じたのが今月22日.ミズメディ病院の盧聖一が卵子売買に関与していた事実を認める記者会見を行ったのも同22日.黄禹錫の記者会見が24日.そして上の盧武鉉の文章がネットに上ったのが27日.


ところが,昨日ご紹介したNEWSisの記事では,黄禹錫のES細胞製造そのものが虚偽だとする疑惑が「明示的に明らかに」なって行く その途上に この27日の盧武鉉の文章を位置付けているのが どうもヘンな感じ.24日の黄の記者会見ではどうやらES細胞そのものの真偽については示唆的に言及する質問しか無かったようですが,では22日の「PD手帳」ではそのことにどの程度触れていたのかが気になるところ.


気になるといえば もう一つ,昨日少し触れましたが 黄禹錫が売買卵子を実験に用いていた事実を24日の記者会見の席上で認めたとする報道は 記者会見直後には見当たらず,私が最初に拾ったのが27日の時点(但し記事のタイムスタンプはあくまで24日付).この点も未だに腑に落ちない.



文中,盧武鉉も当初「PD手帳」の番組制作の姿勢についてあまり良い印象は持っていなかった旨の記述がありますが,
盧武鉉に同番組に関する報告をしたという「科学技術補佐官」なる人物が どうも結構な曲者らしく,
最前から触れています所の「保健福祉部の幕引き動向」なども この人物との絡みが背景にありそうな感触.
この補佐官については多分後日もう一度触れることになるかと思います.


それにしても,


批判を許さない画一主義が圧倒する時,人間はいつも恥ずべき歴史を残した.


互いに異なる考えが認め合われ,牽制と均衡を成す時,常識の通じる社会が作られる.

だそうですよ.その言や佳し.ひとたび「親日派」の烙印を押されれば法の庇護のもとでの訴訟も起こせない何処かの国の大統領に聴かせてあげたいものです.わはははは.


で,盧武鉉おすすめのハンギョレ(ハンギョレだというのが 如何にもねw)の記事ですが,こんなの:



「PD手帳」にサイバー袋叩き … 「歪んだ愛国主義」浸透

黄禹錫教授チームの倫理問題をめぐる論乱が非理性的な方向に流れている.


一部ネティズンらは22日,黄教授チームの卵子採取問題などを報じた「PD手帳」に対し,魔女狩り式の攻撃に出た.また黄教授チームに対し問題を提起したことを「売国」行為だとして詰め寄る流れが形成されつつある.これに対し,メディア学者など専門家らは,社会の水準を1次元引き上げるには非理性的・感情的愛国主義に陥らずに理性的に問題を省察する態度を持たなくてはならないと指摘した.


24日,黄教授の記者会見を通じて「PD手帳」の報道内容が相当部分事実と確認された.だが,多くのネティズンらは同番組に広告を出している企業のリストや電話番号をインターネット上に掲載し,「不買運動」に乗り出すと主張した.こうした主張が大きな呼応を得る中,各企業に抗議の電話などが殺到し,25日には同番組のスポンサー12社中11社が広告中止を要請した.


ネティズンらはまた,インターネットに同番組の担当であるH某プロデューサの家族の写真を公開し,「家族を皆殺しにせよ」などといった文章を投稿した.これに因って,同プロデューサの家族らは外出も出来ずにいる.黄教授に関連して倫理問題を提起して来た民主労働党の掲示板にも,この日午後現在200件以上の非難の書き込みがあった.


専門家らは,ネティズンらが匿名性を楯に感情的民族主義を噴出させているとして,此処には黄教授の研究の功禍を慎重に論じることの出来ないメディアの態度がこうした過激な反応を焚き付けている側面もあると診断した.


閔ギョンベ・キョンヒ(訳註:人名・大学名など漢字標記不詳.以下同様)サイバー大エンジオ学科教授は「ネティズンらの反応が,事案の実態に焦点を当てるのではなく,事案を報じた特定報道を仮想敵に設定して これを攻撃することで感情的な民族主義を排泄する方向に向かっている」として「サイバー上の匿名性を利用して輿論煽りに同調するよりは,事実と意見を正確に分離して判断する努力が必要だ」と指摘した.


崔ヨンムク・ソンゴンホェ大教授(原文註:新聞放送学)は「そもそもメディアが黄禹錫教授の卵子についての疑惑を全く採り上げずに称揚一色で『黄禹錫シンドローム』ばかりを育てて来たのが問題」だとして「国民らが『PD手帳』に対して示した盲目的かつ国粋的な反応の責任は,結局1次的にメディアにある」と指摘した.金ドンミン・ハンイルジャンシン大教授(原文註:韓国言論情報学会会長)は「『PD手帳』の報道は,メディアの責務である批判機能に従って当然報道されるべきであった事案だと思う」として「今この場では批判が噴出しても,長い目で見れば黄教授の研究に健康さを補うきっかけになるだろうし,国民にも役に立つだろう」と述べた.


漠然たる国益論争よりは,倫理問題や女性の健康権など重要な事案について腰を据えた論議をすべきだという提案も出ている.片手を失い障害者となった金ジュンベ(原文註:米ピッツバーグ大リハビリ技術学科研究員)博士は,この日「オーマイニュース」に寄稿した文章の中で自らが「幹細胞研究により大きな恩恵を受け得る隻手損傷人」だと明かし,「個人的には幹細胞研究を支持するが,人権と倫理問題を無視して無条件に卵子を寄贈しようという雰囲気を造成する事は明らかに再考すべきだ」と指摘した.



これはひょっとしたら驚くべき事かも知れませんが(笑),韓国の民族主義が「歪んでいる」という自覚はあるのですね,韓国人にも.
プロデューサの家族の写真をネットに晒して「皆殺し」を呼び掛けるくらいは朝飯前かと思っていました.
何しろ他国の県議会に乗り込んで刃物を振り回すような国民ですので.


前回採り上げたMBC内部の「続報」賛否論議にしても 今回のメディア専門家らのコメントにしても そうですが,
「真実を伝える」ことや「非理性的・感情的愛国主義に陥らずに理性的に問題を省察する態度」の重要性は,
こうやってしばしばもっともらしく韓国人の口の端に上るのですが,
彼らがこの態度で自国の歴史を眺められるようになるには おそらくあと100年や200年では足りないでしょう.



(12/01 誤字訂正)
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by xrxkx | 2005-11-30 16:13 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】MBC側は売られた喧嘩は買うそうだよ >嘘つく教授

昨日ご紹介したニュースでは,MBCが「PD手帳」に続く黄禹錫疑惑報道をTV放送するかしないかの結論が昨日中にも出るとのことでしたが,今朝見ましたら出ていました.やるそうです.以下,今日午前3時半に上がって来ていた記事ですが,東亜日報ですので日本語版も既に流れているかも.




「『黄禹錫神話の卵子疑惑』続編を放映する」


MBC「PD手帳」の崔スンホ責任PD(原文註:CP)は29日放映された「PD手帳」に出演し,こうした意向を明らかにした.同氏は「取材過程に於いて脅しや脅迫が行われたり,情報提供がうまく行かなかったなど,多くの報道(訳註:「PD手帳」に関する他局や新聞などの報道だろう)が出るのをこれまで見て来て,どういう過程を経てどういう内容を取材して来たのか申し上げるべきだと判断した」として,放映時期を明確にはしなかったものの「近日中に全ての取材内容を放映し,評価を求めたい」と述べた.


続編では,5月に黄教授が科学雑誌「Science」に発表した 患者の体細胞複製胚芽幹細胞と,8月に「Nature」に発表した世界最初のクローン犬・スノピ(訳註:Snuppie?)を検証する内容を扱うものと言われていた.崔CPは続編で採り上げる内容を明かさないまま「番組を見れば全てが分かるだろう」とだけ述べた.


続編放映如何をめぐって,MBC内部では「生みの苦しみ」を味わっている.


29日午前開かれた局長団会議では,論説員の一人が「(原文註:PD手帳は)何故こう事を難しくするのか(訳註:「わざわざ自ら事態をややこしくしなくても」の意だろう)」と述べると,局長の一人が「真実を報じて何が悪い」とやり返すなど,激しい応酬があったとされる.


MBC内部の雰囲気は,続編放映についての賛否が拮抗したという.反対論者らは,黄教授チームが数年間研究し 世界的な科学雑誌「Nature」や「Science」が徹底した憲章検証を経て掲載した論文に異議を唱え得る確実な根拠を,数ヶ月の取材だけで見つけ出せるのかという疑問を提起した.


彼らは,PD手帳の取材根拠を検証するに足るシステムがあるのか,また検証の信頼度はどうやって認定されるべきかも難しい問題だと述べた.


しかし放映推進論者らは,「事実であるなら放映すべきだ」と主張した.高位関係者の一人は「卵子売買疑惑を放映した後,実際に事実であることが明らかになったにも拘わらず輿論の袋叩きに遭うなど,どの道放映をしようがすまいが生死の境に立っている」と述べた.


これまで「PD手帳」は,制作陣の属する教養局の局長の決定で番組を放映して来た.社長など役員陣の事前同意を受けていなかったということだ.しかし今回の番組の放映如何は重大事案であるだけに,社長が直接乗り出すだろう(訳註:放映の可否決定ではなく制作統括に,か?)という観測もある.


幹部の一人は「PD手帳に関して別途対策会議を行うわけではないが,毎日午前に開かれる役員会議で多くの議論を行っている」と伝えた.



どうやらMBC側としては「袋叩き」を受けて立つ方向で固まったようです.
前にも触れたように,私は前回の「PD手帳」も見ていませんし この続報も見る機会は無いでしょうから,
番組内容そのものについてコメントすべき立場にはありませんが,
ともあれ,ノーベル賞の夢に浮かれた無思慮な大衆の圧力に負けて
スポンサーが続々と降りるなどという話もある(結局実際にCM打ち切りが何件あったのかは不明ですが)中,
単なるセンセーショナリズムだけで なかなかここまでやれるものではないでしょう.
その点は評価してよい.


少なくとも,これまで卵子入手過程についてNatureの問い合わせに嘘の回答をしていた上,「嘘を認めて謝った」という体裁を作っただけの記者会見の後さっさと山寺に籠もってしまったという何処かのノーベル賞候補よりは,MBC側のほうが責任の取り方としては余程通すべき筋を通しているように思えます.



※12/03 誤字訂正: 憲章→検証 T-T
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by xrxkx | 2005-11-30 14:32 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】研究成果そのものがウソという説まで挙がってみたり.

さる11/24の記者会見以来 黄禹錫疑惑関連報道はGoogleニュースに引っ掛かって来る物だけでも1日当たり200件を越える流量がありますので,中2日も開けて空けてしまいますと書くべき事がどっさり溜まってしまいます.順を追って片付けていかないと.


まず,以前採り上げたMBCの「PD手帳」なる報道番組の件,どうやら同番組の謂う「疑惑」というのは黄禹錫の研究成果そのものにも及んでいたらしく,11/24の記者会見の折にも その辺を巡っての取材側と黄との遣り取りがあった模様.さきほど上がって来ていたレビュー風の記事がよく纏まっていますので,取り急ぎ全訳のみ.




【ソウル=ニューシス】倫理性問題に焦点の当たっていた 黄禹錫・ソウル大学教授の幹細胞研究についての疑惑が,研究の真偽論乱へと拡大しつつある.これに伴い,さる24日の黄教授の記者会見をもって一段落するかに見えた幹細胞研究論乱の波長は更に拡大する模様だ.


29日 業界に拠れば,MBC「PD手帳」チームは黄教授が論文に発表した幹細胞の真偽に関する検証の詰めの段階に入っており,検証結果次第で放映(訳註:するかしないか)を決める方針であることが明らかになった.


22日のPD手帳放映に前後して明るみに出た「幹細胞偽物疑惑」は,27日に青瓦台(訳註:大統領官邸のこと)のホームページに盧武鉉大統領が寄稿する中で明示的に明らかとなった.


盧大統領は寄稿の中で「PD手帳が黄教授の幹細胞研究そのものを虚偽だとする取材を行っており,この事で黄教授が大変苦しんでいるという報告を受けた」と明らかにした.つまり黄教授が論文に発表した「患者の体細胞を複製した胚芽幹細胞」は無く,不妊施術後に残った胚から抽出したミズメディ病院の幹細胞だけだという疑惑を,MBC側が調査中だというもの.


もしもこの主張が事実なら,Science論文は「希代の科学詐欺劇」となる.黄教授の研究が世界的注目を引いた理由は,ヒトを含む霊長類のクローン胚が4細胞期までしか培養されないというこれまでの限界を乗り越えたためだった.更には患者の体細胞を複製した合わせ型胚芽幹細胞(訳註:日本語で何と呼んでいるか不詳)は直間接的に患者の細胞治療に活用できるという点で世界の耳目を集めた.


これに対し,黄教授側は「(訳註:研究虚偽疑惑は,だろう)とんでもない話」だとする立場だ.黄教授は24日の記者会見で「他の疑惑については明らかにすべき事は無いか」という質問に「1つ2つの誤りを正しただけで,それ以上は無い」と断言した.黄教授チームの関係者の一人は「もしもMBCが根拠も無く放映した場合,今度はScience側が法的措置に踏み出すだろう」と伝えた.


こうした疑惑について,PD手帳側は29日の放送で立場を明らかにする予定だ.PD手帳関係者は「29日放送分の末尾で,取材過程の脅迫(訳註:誰の誰に対する脅迫か不明)など最近提起された論乱などについて立場を明らかにする」として「論議を経た上で後続報道の計画についても明らかにする予定」だと述べた.


一方,黄教授は24日の記者会見以後は山寺に蟄居し,毎日2~3度研究室に電話して研究の進捗状況を確かめているものと伝えられている.



上に登場する「青瓦台のサイトに盧武鉉が寄稿した」という文章についても既に入手済みですので 後刻訳出します.



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by xrxkx | 2005-11-29 20:45 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】結局卵子売買にも関わっていたわけね

いつまでこの話題ばかり採り上げているつもりかとお叱りを受けそうですが,まだ当分決着がつきそうに無いのでもう暫くお付き合い下さい.日曜・月曜とサボっている間に 黄禹錫を取り巻く疑惑のほうもまた進展がありました.


まず 今回の一連の疑惑の出発点だった卵子不法売買の件について少し補足.
さる11/25の記事中,私は


これとても黄禹錫や盧ソンイルがシロ判定を受けたわけではありませんので

と書いたのですが,その後あれこれ探してみましたところ,一昨日(11/27)に京畿道民日報という地方紙に以下のような記事があるのを見つけました.
私が25日に引用した韓国経済新聞やKBSの報道には 不法売買されていた卵子のことについては全く書かれていなかったわけですが,
上の京畿道民日報の記事では 11/24の会見で黄は,自分の研究チームのスタッフから提供を受けたという卵子だけでなく不法売買されていた卵子をも実験に用いていたことをはっきり認めています.
例によって悪文の見本みたいな文章なのですが我慢して訳出しておくと以下の通り:



補足1.以下の記事,タイムスタンプは会見当日である11/24の15時すぎになっていますが,この記事がGoogleニュースのアラートに引っ掛かって来たのは何故か27日になってから.


補足2.以下,「盧ソンイル」の漢字標記についてはこちらの東亜日報の記事に従って「盧聖一」としておきます.



黄禹錫教授「売買卵子」使用認める (京畿道民日報 11/24)

ソウル大・黄禹錫教授は24日午後2時,獣医科学大学(訳註:ソウル大獣医学部)3階講堂で記者会見を行い,実験用卵子の入手経路などをめぐって最近挙がっている倫理問題などについて研究チームの立場を明らかにした.


黄教授は記者会見で,女性研究員の卵子提供の事実について認めた.黄教授は「女性研究員1名が卵子を提供しようと言ったが,教授としての立場からそれは出来ないと断った」と明らかにした.


ミズメディ病院の卵子提供に関連して,黄教授は「盧聖一氏が卵子を提供すると言って来て訝しくは思ったが,専ら盧氏を信じて研究に専念した」として「そうした(原文註:売買された)卵子を心ならずも使用したことについてお詫びする」と述べた.


黄教授は「現在の法規定や倫理項目に照らせば,深い洞察が欠けていた」としながらも「倫理と科学は人類文明を牽引する2つの車輪だ」と説明した.


黄教授はしかし「研究チームは我が国が患者由来の幹細胞@(訳註:??)確立に成功した唯一の国だとしながら今後も国民らの声援を送ってほしい」(訳註:この文,主語-述語が全く不整合)と訴えた.


黄教授はまた,「今日午後をもって世界幹細胞ハブの所長職をはじめ政府および社会各団体の全ての兼職を退く」として「これからは純粋な科学徒としての道を歩みたい」と表明した.


一方,この問題を公式調査したソウル大・研究倫理審議委員会(IRB)が「黄教授は卵子受け取り過程で法規定および倫理準則に違背した事実は無い」という結論を下した.


保健福祉部は24日,「ソウル大獣医大研究倫理審議委員会(IRB)の報告書の内容に基づけば,研究チームの卵子受け取り過程に於ける法規定および倫理準則違背の事実は無かったものと認める」と表明した.


福祉部はこの日午前,黄禹錫教授の研究チームの卵子受け取り調査結果についてのブリーフィングを行い,「黄禹錫教授が昨年5月,研究員の卵子提供の事実を知り,平均150万ウォンを支払った事実も最近になって認めたとするソウル大獣医大研究倫理審議委員会(IRB)の報告書内容を認める」と表明した.


IRBは,黄教授の研究チームが2004年のScience誌論文研究時にミズメディ病院から卵子の提供を受けており,このとき盧聖一理事長が卵子を提供した一部女性に平均150万ウォン相当を支払った事実を確認した.IRBは,黄教授の研究チーム内の女性研究員2名が卵子を寄贈し,彼女らは研究に進捗の無い状況で研究熱に基づいた自発性に基づいて(訳註:重複ママ)犠牲となったものと分析した.


卵子を提供した女性研究員は,昨年5月のNature誌の報道後,事案の重大性を悟って翻復インタビュー(訳註:Nature報道以前の何を覆したのか不明瞭)を行い,黄教授が研究員との面談を通じて卵子提供の事実を認めたのもこの時だったことが調べにより判明した.一部卵子提供者に対し実費などが支給されていた事実を黄教授が認めたのは最近の事だとIRBは明らかにした.


IRBは,ヘルシンキ宣言など国際的倫理ガイド(訳註:ガイドラインか)にも反しておらず,黄教授が(訳註:卵子寄贈を)するなと勧めたにも拘わらず女性研究員らが自発的に(訳註:卵子を)提供したのには東洋と西洋の間の文化的な違いもあると説明した.



まずミズメディ産婦人科の盧聖一については,以前採り上げた11/08付の東亜日報の報道中では彼は「不妊患者たちを相手に客引き行為を行ったり,ブローカーたちに斡旋料を支払うなどの不法行為は決してやっていない」などと言っていたわけですが,まぁ実際そうだったのかも知れません.何しろブローカーに斡旋量を支払うどころか自分で卵子提供者らに報酬を払っていたことを白状したわけですから.これについては前述の東亜日報の11/22付記事も参照.


一方の黄禹錫ですが,盧聖一が卵子提供を申し出て来た際に疑いを持ったと言う以上,盧らのミズメディ産婦人科での卵子入手のやり方がどういうものであったかについて黄は少なくともある程度知っていたと考えざるを得ないでしょう.そのことを匂わせる発言は,疑惑が黄の身に及んだ初期から何度か見られます.以前採り上げた11/08付の東亜日報の報道中,黄自身が「不法に売買された卵子が不妊施術に用いられたことはあるかも知れないが」と語っていたのはその最たる例.


要するに黄は「心ならずも使用」どころか,特に問題は無いとタカを括っていたということ.
実際,黄は「お詫び」した舌の根も乾かぬうちに「現在の法規定や倫理項目に照らせば…」と述べていますが,これは裏を返せば「当時の法規定や倫理項目」に照らせば自分の取った行動にはなんら問題は無かったのだという弁明でしかない.その後に続く「車の両輪」発言などに至っては完全な開き直り.


そういえば11/25の記事に頂いたコメントの中に


今年になるまで韓国ではそれが非合法ではなかったという点は考慮しなければならないのではないか

というのがありましたが,なるほど「考慮」はすべきでしょう.極論すれば「殺人が非合法でない国」だって理屈の上ではあってよいわけです.文明人ならとてもそういう社会には住めたものではないというだけの話.こうやって韓国あたりの倫理問題など延々と観察し続けることに何らかの価値を見出すとすれば,それはとりもなおさず「日本はああならないようにしたいですね」という一点にあります.


保健福祉部が事態の幕引きを図っている件


そもそも韓国で卵子の売買を禁じる法律が施行されたのは今年1月のことらしいですが,同法律の施行以後に黄は例のES細胞製造など卵子を用いた実験をやったのかやらなかったのか.やったとしたらその実験に用いた卵子はいつどうやって入手したものなのか.もっと単刀直入に言えば「同法律の施行前に確保したものを冷凍保存でもして,その後何ヶ月にも亙って随時解凍しては使った」とでも言うわけか.こんなことが出来るなら それだけで幹細胞研究とは別個に論文の1本も書けそうなくらいの業績になる筈なのですが.


ともあれその辺を調べれば上の記事中の黄の「現在の法規定や倫理項目に照らせば…」などという言い逃れも容易にボロを出すのでしょうが,実際にはそこのところをはじめ外部からの徹底した調査が行われるどころか,上の記事に見られるように「調査」に当たったのはソウル大内部の審議委員会という謂わば内輪の組織.しかも保健福祉部は独自に外部点検・調査を行うでもなく,単に上の審議委員会の報告書を鵜呑みにする形で「法規定および倫理準則に違背した事実は無い」を繰り返しているだけ.こんなものが調査と呼べるか.


上述の以前採り上げた11/08付の東亜日報の記事にもあるように,卵子売買の事実について保健福祉部はどうやらかなり前から知っていたらしい.罷り間違えば自分たちにも火の粉が降って来かねないわけですから,彼らにすれば「何処で蜥蜴の尻尾切りをやるか」という問題に当然なる.これはあくまで憶測ですが,おそらく盧聖一を切って黄禹錫を生かす方向で保健福祉部は動いているのでしょう.


ところで保健福祉部のコメントは 黄に「自発的に」卵子寄贈を申し出たとされる女性研究者らのことにも言及していますが,もしも彼女らが後に記者会見なり何なりを通じてその「自発性」を否定でもしようものなら,彼女らは韓国政府を敵に回すことになります.その時に誰が彼女らの味方に付くかが一つの見所ではあります.



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by xrxkx | 2005-11-29 18:55 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
韓国紙もわざわざ「ファン・ウソック教授」なんてルビを振るものだから「嘘つく教授」に見えちゃうよ。

標題は某有名日記を意識してみました.
あ,あれは朝日に言わせれば「ブログ」なんだったっけ(笑).
そういえば「さるさる」の方はその後何とも言って来ないけれど,何処ぞのキムチ臭い佃煮さんたちはちゃんと仕事してるのかしら.


さて前回は,黄禹錫が自分の研究チームの女性研究者らの「申し出」により提供された卵子を実験に使っていた事実,それを黄が知っていながら隠蔽していた事実などについて,アカデミック・ハラスメントとしての側面に着目する限りこうした事案は日本にとっても他人事ではないという話を書いたのでした.


今回は週末でもありますし,読者サービスの意味も兼ねて(笑)ちょっと軽めの,日本にとっては完全に他人事の小ネタ的記事を何本か見てみます.



※ なお,以下の記事中「インターネットカフェ」なる語がしばしば登場しますが,これは韓国のポータルサイト「Daum」(他でもやっているかも)が提供するサービスの一環で,ユーザが自由に作成可能な一種のフォーラムのこと.日本でいうネットカフェのことではありませんので注意.




黄禹錫教授の研究チームの卵子売買疑惑を報道したMBC「PD手帳」(訳註:PDは番組ディレクタの意)に関連して,該当番組に広告されている12個中11個の広告が取り消された.


これは最近黄教授チームの「卵子疑惑」報道に対するネティズンらの抗議に伴うもので,こうした広告取り消し事態は12個全ての広告に拡大する見通しだ.


MBCの広告を担当するKOBACOは25日,「現在該当番組で放送されていた広告12個中11個がネティズンらの抗議で取り消された」として「残る1個も取り消される可能性が高い」ことを明らかにした.


KOBACO関係者は「ネティズンらの反発により,残る1個も解約される可能性が高い」として「これに伴い,来月からPD手帳は広告なしで行く可能性がある」と述べた.


こうした広告中断事態はネティズンらの放送抗議によるもので,実際一部ネティズンらはインターネット上で「PD手帳」スポンサー企業らの電話番号と併せて「広告解約を要求しよう」という文章が続いている(ママ).


一方,さる22日「PD手帳」が「黄禹錫神話の卵子疑惑」を放映して以後現在までに,これに反発するネティズンらの抗議も続いている.インターネット上では「アンチPD手帳」カフェが出来るかと思うと「I Love 黄禹錫」カフェ会員らは24日夜から25日午前までMBC前で1人ローソクデモを行った.この他,一部ネティズンらは26日午後6時にMBC本社前で大規模ローソクデモも合わせて行う予定だ.




これ,私がこういう文章を書いているのだと思わないでくださいね(苦笑).
一見してお判りだと思いますが論旨云々以前の問題として文体がひどく稚拙.
別に韓国語ネイティブでもなければ語学留学経験も無い私ですら「赤ペン先生ニム」発動してやりたくなって来るくらい,同語反復やら主語-述語の不整合やらが無闇やたらと多い.
もともと韓国人って結構なインテリでもそういう所に案外無頓着のようですが,今回のはそういうレベルではないなぁ.
まぁ,おソースがクッキーニュースなので,おそらく素人投稿なのだろうしな(同じ素人にしてもオーマイに比べると投稿の質が更に1ランク落ちる).


…とかいう話をしたかったわけではなくて,要するに 黄禹錫疑惑の一件を報じたMBCの番組から スポンサーの殆どが降りた.
残りの1社も時間の問題だ,と.
カフェの会員が「1人デモ」をやるというのがどういう意味なのかよく分かりませんが,
ともかくMBCの報道番組が黄禹錫バッシングでケシカランということらしい.


一方でこういうのもあります.こちらは三大紙の筆頭だけあって文章はかなりマトモ.




黄禹錫教授の記者会見以後,MBCの「PD手帳」に対するネティズンの非難がますます強まる中,インターネットメディア「オーマイニュース」がMBCを擁護するトーンの記事を相次いで掲載して注目を浴びている.


オーマイニュースは25日午後,「一部メディアの戦勝報式(訳註:?)報道がネティズンをけしかける」なる記事で「MBCの看板時事番組『PD手帳』が大きな試練に突き当たっている」として,司会者の崔スンホ・ディレクタのインタビューを詳しく紹介した.


オーマイニュースに拠れば,崔ディレクタは「メディアらが黄教授を偶像化し,ネティズンらの判断を非理性的にさせて行っては,沈黙しているネティズンらまでが我も我もと興奮しないか」として,一部メディアに対する不満を表明した. 崔ディレクタはまた「今はだいぶ慎重になったようだが,最近まで自分の研究成果を大々的に広報していた黄教授にも責任がある」と述べたとオーマイニュースは伝えている.


25日,聯合ニュースをはじめ大多数のメディアが「PD手帳」放送前後に広告を出している各企業が公告広告を打ち切ったと報じた.この日午前,8社が広告を打ち切るという記事が出,午後には広告を出している12社中11社の広告が打ち切られるという報道があった.


これに関連して,オーマイニュースは「ネティズンらの圧力により,これらのうち8つが離れていった(訳註:スポンサーをおりた企業のうち8社が「ネティズンらの圧力」を理由に挙げた,の意だろう)とする記事まで出たが,25日午前現在,広告を打ち切ったのは2社と確認されている.黄禹錫報道と広告打ち切りとの間にそうまで(訳註:上述のような報道が言うほどには,の意か)相関関係が形成されているわけではない」と報じた.


オーマイニュースはこの日午前には「PD手帳と黄禹錫,そしてベトナム戦争」なる標題の文章を掲載した.


「黄禹錫教授の倫理問題を大々的に報道したという理由でMBCは突如「国益と云う物を知らぬ『破廉恥な』メディア」の烙印を押された.報道後,MBCは愛国主義と民族主義で武装したネティズンらの袋叩きに遭い,一時はサーバがダウンする事態も生じた.MBCの主張する言論の真実は,彼らの狂気じみた暴力の前には小さな叫びに過ぎなかった」


この文章を書いた記者は,「MBC報道によって黄禹錫教授の研究は大蹉跌の憂き目を見ることとなり,
国外の視線も以前ほど清くはないだろうが(訳註:以前とは違い いかがわしげに見られるだろうが,くらいの意),
果たして何が国益の為であり生命分野の発展の為なのかはよくよく考えてみる必要がある」と記している.


オーマイニュースは卵子採取に関連した倫理問題が提起される以前から黄禹錫博士に対する批判的な見方に関心を持って来た(訳註:「批判的な見方によって関心を集めて来た」の誤記か)(11/27追記:いや寧ろ「批判的な角度から採り上げ続けて来た」か).


さる9月には「黄禹錫,彼は果たして神聖不可侵か」なる記事を掲載し「大統領をはじめ政府・メディアに続いて国民までも異口同音に「生命工学キング」黄禹錫を称える中,オーマイニュースは「黄禹錫シンドロームの実体を通じて,彼の成し遂げた業績や最近山場を迎えている批判的争点を検証する」と記している.



オーマイといえば当世の韓国の反米親北輿論の陰の立役者であり,かのノサモの温床になっていたりもするわけで,
普段は朝鮮日報とは犬猿の仲の筈なのですが,
その朝鮮日報が今回に限って暗にオーマイに肩入れした論調になっているのが面白い.
…というよりMBCの肩を持っているといったほうがよいのかな?


そうかと思うと,同じ朝鮮日報にこんなコラムもありました:




PD手帳 vs ネティズン (朝鮮日報 11/26)

その日の夜のMBC「PD手帳」はひどかった.放送後3日が過ぎてなお視聴者らの怒りが静まらないのを見ると,さる22日夜のPD手帳「黄禹錫神話の卵子疑惑」編は番組そのものに欠陥があった.


PD手帳の表現は,その意図を疑ってしまうほど度が過ぎていた.女性の卵子「採取」(原文註:血液など人体の成分のみを抜き出すこと)に対して「摘出」(原文註:臓器を取り出すこと)という表現を,また簡単な医療行為を指す「施術」という表現の代わりに「手術」という表現を用いた.卵子採取の副作用についても極端なケースばかりを「抜粋」して報じた.前日には報道資料をばら撒いて(訳註:何を指すのか不明)「輿論煽り」に出た.問題をありのままに示して視聴者らの判断を待つのではなく,「反・黄禹錫」輿論鼓吹をしようとするかのように見えた.


いま,怒れるネティズンらはPD手帳に殺到している.彼らはPD手帳のスポンサー企業のリストを作り,不特定多数に伝え,広告主らに広告打ち切り圧力を行使している.所詮は「口」の恐い(訳註:口コミの力には敵わないの意)広告主らは広告打ち切りを相次いで宣言している.


問題は,ネティズンが「PD手帳」を非難するやり方があまりに感情的かつ暴力的であることだ.「PD手帳」は「研究の倫理」問題を問うとしながら自らの煽情性の内に埋没する傾向を示した.「報道の倫理」を喪失したテーマが多い.しかし,ネティズンの「反駁の倫理」もまた正常の域を脱している.「自分と違う考えの者は敵」だとして絨毯暴力を加えるのは,広い意味では言論の自由に関する重大な圧迫である.


若いネティズンらの声は,彼らの世代が退けて来た筈の全体主義の声に似ているように見える.怪物と戦ううちに自ら怪物そっくりになってしまうのは悲しい事だ.



こちらでは件の「PD手帳」なる番組の内容についてはかなり否定的な書き方.
「『報道の倫理』を喪失したテーマが多い」というくだりなどは,どうやら今回の黄禹錫報道だけを指してそう言っているわけではなさそう.


私自身,もちろん件の番組を自分で見たわけではありませんので,番組内容そのものに関する論評のできる立場にはありません.
実際にゴシップ週刊誌などによくある覗き趣味もしくはセンセーショナリズム満点の報じ方だったのかも知れませんが,
極論すればそんな事はどうでもよい.


所詮報道などというものは見る側のレベルに合わせてやるものですし,
見る側が「PD手帳」なる番組を「報道の名に値しない低俗番組」だと判断したなら,
金輪際見るのをやめるなり然るべき場所で反論するなりすれば済む事.
まさにそういう時の為にクッキーニュースやらオーマイやらといったネットメディアがあるのであって,
自称IT強国の皆さんならそんな事は日本人に説教されるまでもなくお判りの筈なのですが,
その辺をすっ飛ばしていきなりスポンサーに圧力を掛けてマスコミを黙らせに掛かろうと考える辺りがウリナラクォリティの為せる業.
これが日本だったら,例えば今年1月の朝日の捏造報道の一件にしても論点は「本田テープを出せ」の一点に収斂して行くのが自然でしょうし,事実そうなりました.
上の韓国人のやり方というのは「朝日はケシカランから発禁処分にしる」と言っているのと大差ないわけです.


ウリナラクォリティといえばもう一つ,
今回の一件に於ける最重要論点である筈の《24日の記者会見での黄禹錫の発言の事実関係確認》がまるで何処かに忘れ去られている.
上の朝鮮日報の記事中に「国益」なる語が2度登場します──ひとつは「ネティズン」らによるMBCへのレッテル貼りとして,もう一つはその「ネティズン」らの行動に批判的な立場で書かれたオーマイの文章からの引用として.
が,今回の一件で問われているのはあくまで黄禹錫のこれまでの研究活動が倫理上──ライフサイエンスそのものに於ける生命の尊厳の問題であれ,前回書いたようなアカハラの問題であれ──許されるものだったかどうかという一点に尽きるのであって,そこに「国益」云々が介入する余地はあってはならない筈.


こういう所で唐突に「国益」などという言葉が飛び出す背景に,
韓国人らの自ら謂う所の「ノーベル賞コンプレックス」があるのは誰の目にも明らかでしょう.
今年5月には韓国では「いよいよウリナラにもノーベル医学生理学賞が」と国を挙げて有頂天になっていたのは記憶に新しいところですが,
今回の一件がもとでそれが糠喜びに終わろうとしている.
せっかくノーベル賞に手の届く所まで来た研究者を国内メディアがバッシングに掛かるなど言語道断ニダ,というわけ.


ついでに触れておきますと,かのES細胞製造の頃の黄禹錫の共同研究者だったピッツバーグ大のシャッテンが黄との共同研究をやめると宣言したことが報じられた際,
韓国人が報道記事に付けたコメント中 最も多かったのが「シャッテンは黄禹錫教授の秘法を盗んだ」という逆切れ系だったのは印象的.
そもそも「秘法」などという言葉が飛び出すあたり,どうも韓国人には自然科学と錬金術の区別がついていないのではないかと疑いたくなりますが,
それは措くとしても,今回黄の犯した倫理上の過ちの重大さをこうした韓国人らが何処まで認識しているのかという意味で,事は一層絶望的.



以上を踏まえた上で,最後に強烈なのを一つ:




黄禹錫・ソウル大教授が24日,研究員の卵子利用を知っていたと認め,世界幹細胞ハブの所長職をはじめ全ての兼職を退くと表明したことから,黄教授チームに卵子を提供する意思を表明する市民が却って増えるなど,黄教授応援の強力な波が起きている.しかし,黄教授チームの倫理疑惑を提起していたMBCのPD手帳に抗議してネティズンを中心にローソクデモやMBC不視聴運動が繰り広げられる傍ら,闇雲な感情的対応に対する憂慮も生じつつある.「研究・治療目的の為の卵子寄贈を支援する会」(原文註:卵子寄贈支援財団)と インターネットカフェ「I Love 黄禹錫」(cafe.daum.net/ilovehws)が25日明らかにしたところによれば,前日の黄教授の公式記者会見以後,市民らの卵子提供の申し込みは40%ほども急増し,500余名に達している.


卵子寄贈財団関係者は「創立総会以後,1日に数十余名ほどの卵子提供申請を受けて来たが,黄教授の記者会見以後,問い合わせが殺到している」として「激励や一般の問い合わせの電話もしばしばあるが,寄贈申請をした500名の大部分はいつでも卵子を提供する用意のある実寄贈者」だと述べた.


黄教授チームの実験過程に於ける倫理問題疑惑を提起していたMBC「PD手帳」放送について,ネティズンを中心にローソクデモやMBC不視聴運動などの反発も拡がっている.「I Love 黄禹錫」カフェは「MBCが国益に反する報道によって黄教授の名誉を失墜させた」として,24日夜から25日未明までMBC前で1人ローソクデモを行った.続いて26日以後もMBC前でリレー1人ローソクデモを行おうと呼び掛ける文章には参加申し込みが相次いだ.


また「MBC PD手帳反対署名カフェ」などといった,PD手帳に抗議するカフェが出来る一方で,ネティズンらはPD手帳の放送時間帯に広告を行っている12の企業のリストを掲示し,不買運動までも行っている.


さる24日に放映されたMBC 100分討論で,黄教授を批判したパネラーのホームページを掲示して攻撃を呼び掛ける文章も,インターネット上に出回っている.


これに対し,ローソクデモをはじめ「反MBC運動」拡散など行き過ぎた感情的対応を自制しようという声も出て来ている.「赤い帽子」なるIDを用いる或るネティズンは「後でもっと大きな問題にならないうちに,誤った部分があれば指摘するのが当然」だとして「黄教授も今回問題になった部分をバネに世界的水準の研究を成し遂げて欲しい」と述べた.


卵子寄贈支援財団の李スヨン理事長は,「私も障害家族を持っているだけに,ネティズンらの心情は理解するが,感情的な対応ばかりしていてはいけない」として「今回の件を自発的な卵子寄贈システム作るきっかけと考えて,建設的に問題を解決して行くべきだろう」と注文を付けた.



元来が生命の尊厳だのアカデミズムの現場の腐敗だのといった重たいテーマから逃れがたい案件だっただけに,
こういうニュースに接すると「これでこそ韓国」と逆に心和んでしまう私は末期的でしょうか(笑).
ここでも「国益」が出て来ましたが,
運命が一歩違っていれば自分の赤ちゃんになっていたかも知れない卵子を
「国益」の為に嬉々として実験に供するという女性の心理というのが
果たしてどういうものなのか,どれだけ想像力を膨らませてみても私の理解の及ぶ範疇を超えています.
…って これ,笑い事でないなぁ.


それにつけても気の毒なのは,黄に卵子提供を「申し出た」という女性研究員の今後のこと.
後日記者会見か何かをするとのことでしたが,こういう雰囲気の世の中に向けて彼女が何を訴えてみても結果は見えています.
彼女がこの先研究者としてやって行くなら,一刻も早く韓国を捨てて移民でもしたほうがよい.
それ以前に,
「国益」やら「名誉」やら欲しさに人倫を捨て去った群衆によって自己の女性としての或いは人間としての尊厳を踏みにじられるというのは,
保健福祉部やら科学技術部やらの差し金で闇から闇に葬られるよりも一層病的だと言ってよいでしょう.



(11/27 誤字訂正)
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by xrxkx | 2005-11-26 23:57 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】事はもう「卵子不法売買」だけでは済みませんよ

このネタ,まだあと何回か続きそうなので別カテゴリを立てることにしました.最近何でもかんでも「時事ネタ一般」に放り込んでばかりで カテゴリ分類がイマイチ用をなしていないしなぁ.良くないな.後で適宜直します.



さて,先般の韓国での卵子不法売買騒ぎが その後大方の予想通り黄禹錫周辺の倫理問題に飛び火していることは 少し前に書きましたが,黄禹錫サイドの記者会見 および保健福祉部(日本の厚生労働省に相当)の調査結果というのが かねてからのアナウンスどおり昨24日に出ました.




黄禹錫教授「卵子疑惑 全責任は私が負う」 (韓国経済新聞 11/24 17:56)

ジェラルド・シャッテン 米ピッツバーグ大教授の決別宣言に端を発する黄禹錫ソウル大碩座教授チームの「卵子疑惑」について,保健福祉部が24日「法と倫理準則の違背は無かった」とする見解を示した.


これにより,黄教授は倫理論乱に関連した「重荷」を相当部分降ろすことになった.


だが,黄教授がこの日ソウル大獣医科大(訳註:獣医学部)で開いた記者会見を通じて「倫理疑惑に関する事実関係を知りながら否認して来た」ことを認めたことから,研究者として透明であり得なかったという負担はなお残ることになった.


特に黄教授が世界幹細胞ハブ(訳註:おそらくこれ自体が研究機関名)所長職を退くと公表し,これまで世界をリードして来た我が国の胚芽幹細胞研究の地位も打撃を蒙ることになった.


◆黄教授チーム研究どうなる = 黄教授は「研究現場までも去るというのは国民の尊い声援に応える途ではない」として,今後研究のみに専念する意向を覗かせた.これに伴い,世界幹細胞ハブは国民的支持を背景にこれまで通り研究や活動を続けるものと見られる.後任所長にはハブの主軸の一人である安ギュリ・ソウル大医大教授が有力視されている.


ただ,黄教授がチーム内の女性研究員の卵子寄贈をかねてから知っていながらこれを一貫して否認して来たという点で,科学者としての正直さや透明性については国内外から攻勢を受けるものと予想される.特に黄教授チームの胚芽幹細胞研究について賛辞を送りながら一方では牽制して来た海外科学界の攻撃が憂慮されている.


これに関連して,黄教授チームの倫理疑惑を立て続けに提起して来たイギリスの科学雑誌「Nature」は最近韓国経済新聞とのEメールインタビューを通じ,「もしも黄教授が研究員の卵子を使用していたことが明らかになれば,彼が何故そのことを(原文註:以前に)否認していたのかが重要な問題となるだろう」として,黄教授チームの透明性を問題として採り上げることを示唆した.ソウル大の或る教授は「海外研究陣らが道徳性を楯に取って黄教授チームを牽制して来る可能性も少なくない」と述べている.


◆論文どう処理される = 2004年 黄教授チームの複製胚芽幹細胞(訳註:「ES細胞」のこと)論文を掲載したアメリカの科学雑誌「Science」側の措置如何は,黄教授チームに相当な影響を与えるものと見られる.


これに関連して,ドナルド・ケネディ Science誌編集長は「(原文註:黄教授の)主張が誤りだと立証されれば訂正報道を行う」としつつも「研究が有効でないという情報を持ってはいない以上,論文取り消しの要求はしない」と表明した.


これに伴い,論文そのものが撤回される状況は発生しないものと見られる.だが,Science誌が黄教授チームの透明性を深刻に批判し,訂正報道や論文修正を行った場合,黄教授チームの信頼性は或る程度打撃を受けざるを得ないというのが科学技術界の専門からの見方だ.


◆再跳躍のきっかけにすべき = 今回の事態をきっかけに,国内研究陣らが倫理問題を完全に払拭して研究に一層拍車を掛けるべきだというのが専門家らの一致した声だ.ニューロジェネクスのシン・ドンスン社長は「研究倫理を国際基準に合うよう一新し,今後も素晴らしい成果を出してもらいたい」と述べた.




「これまで世界をリードして来た我が国の胚芽幹細胞研究の地位も打撃を蒙る」だの「黄教授チームの胚芽幹細胞研究について賛辞を送りながら一方では牽制して来た海外科学界の攻撃が憂慮されている」だのと,この期に及んでなおちっぽけな優越感に縋り付きたがるかの国民の性根の卑しさは百回嘲笑っても余りありますが,そんなのは日本人のあずかり知らぬ事.
今回私が注目したいのはそこではありません.

まず,もともと今回の騒ぎの初期段階に於いては「ネット上で不法に売買されていた卵子を黄禹錫らが実験用に入手した事実はあったのか」が焦点だった筈なのに いつの間にかその点が有耶無耶になってしまっているのが気にならなくもありませんが,これはまぁ無理からぬ事.
今回,「実験用卵子の提供者は研究チームの身内にいた」こと,および「それを以前から知っていながら隠していた」ことを黄禹錫が自ら白状したことで,当初とは別の 見方によってはより深刻な倫理問題が持ち上がっているわけです.


もっとも そのお陰で当初の不法売買のほうは霞んでしまった形になってはいますが,これとても黄禹錫や盧ソンイルがシロ判定を受けたわけではありませんのでヨロシクとだけ申し上げておくことにして──.

言い換えれば,もはや事は単にライフサイエンスに於ける生命倫理云々の問題ではなくアカデミック・ハラスメントの問題に移って来ている,と(後述).
先に「記者会見の席で黄禹錫自身が卵子提供元について何と言っているか」を見ておきます.
以下,昨夜KBSで流れたというニュースから:


アンカー: 黄禹錫教授は研究員の卵子寄贈の事実を認め,この事実を早期に明らかにできなかったことが悔やまれると述べました.


どういった事情によるものなのか,李ミンヨン記者の報道です.


リポート: ソウル大学の黄禹錫教授は さる2003年,卵子入手の困難だった研究初期に,研究員2名が自らの卵子を寄贈しようと言ったが断ったと述べました.


それが昨年 Nature誌から確認要請を受けて初めて,研究員が卵子を寄贈していた事実を知るに至ったものの,研究員らの要請により これを公開しなかったと明らかにしました.



〈録画〉黄禹錫(ソウル大 碩座教授):「提供者1名がプライバシー保護を非常に強く要請していたこともあり,本人も知らぬ間に提供された研究員の卵子ゆえに倫理問題が提起される状況が憂慮され…」

(訳註:原文,おそらく記者会見の席上の発言か何かで 話し言葉ゆえかセンテンスの組み立てが少々変.卵子「寄贈」の「申し出」があったという以上,ここでは「知らぬ間に」は「提供された」ではなく「提起される」に掛かるものと読んでおくことにする)



黄教授は当時ありのままを語れなかった事が悔やまれると打ち明けました.



〈録画〉黄禹錫(ソウル大 碩座教授): 「国際的な目の高さ(訳註:常識とか社会通念のことだろう)に合わせなくてはならないという尊い真理を省察する余裕が私には無かったようです」



これに先立ち,保健福祉部は ソウル大獣医大(訳註:「獣医学部」か?)機関倫理審査委員会の調査結果を発表し,当時の卵子提供は法的倫理的に問題ないと明らかにしました.



〈録画〉崔ヒジュ(保健福祉部広報管理官): 「強要や懐柔によるものでなく,営利目的の代価関係に基づくものでもなかったため,倫理準則違背の問題は発生しないものと認められ…」



福祉部は今回の一件をきっかけに,卵子確保に関連した法規や倫理準則を明確化して行きたいと述べました.


KBSニュース・李ミンヨンでした.




黄禹錫曰く,「2003年頃に自分の部下の研究員2名が自発的に卵子提供を申し出たが,自分はこれを断った」.
曰く,「翌2004年になってNatureから事実確認を要請されて初めて卵子の出所を知った」.
更には,「その事実を知っていながら今まで隠していた」.
挙句の果てには,「その事実を隠していたのは卵子提供者本人の要望によるものだ」と.



黄禹錫の弁明を額面通りに受け取ってよいものかどうかに関して私が今ここで断定することは避けますが,
少なくとも例えば11/11に採り上げたPRESSianの記事などは示唆的.
同記事中の「情報提供者」というのはおそらく卵子を「自発的に」提供したという女子学生本人らの一人と見て間違い無さそうです.
本人の気持ちの整理が着くまで記者会見等は控えているとのことですので,
おそらく近日中に「卵子提供」がどのように行われたかに関する証言を提供者本人の口から聴けるでしょう.
その時が来れば上の黄禹錫の弁明の真偽も自ずと明らかになります.



いうまでもない事かも知れませんが,此処で私がどうしても引っ掛かるのは,卵子提供者の申し出というのが何処まで「自発的」なものだったのかという点.



一度でも大学の研究室に身を置いたことのある方なら容易に察しがつくかと思いますが,
大学の講座制というのは 最大限控えめにいっても徒弟制度といいますか,或る意味で物凄い人治主義の組織で,下っ端は教授には絶対に頭が上がらないように出来ている.
早い話が学位論文の査読も普通は自分の所属する研究室の教授に頼むわけですし,
学位取得後にポスドクなどの職探しをする際にも紹介状を書いてもらわないといけないなど,
とにかく生殺与奪の権は自分のボスに完全に握られていると云ってよい.
ですので,ボスとの関係がうまく行かなくなるというのは研究者の卵にとっては半ば致命的で,
研究者として一人立ちする上でとてつもなく大きなハンディを負うことになる.
下手をすれば「干される」.
ですので,いっそ丸っきり違う分野で一から出直す覚悟でも無い限りボスにはなかなか逆らえない事情というのがあります.
このことに関しては昨日たまたま見つけた面白いblogがありまして,筆者の方は現役の学生さんなのか 研究現場の雰囲気を実にうまく伝えていますが,そこで呼ばれている「アカハラ」「パワハラ」というのがそれ.
その昔,こんな便利な言葉の無かった頃には「センセイ政治」などと呼ばれたものです.



そういう状況下で「卵子が入手できなくて困っているので,君ちょっと提供してくれると助かるんだが」とやられて,下っ端が厭だと言えるか.



韓国に於ける卵子不法売買のニュースは日本にも伝わり 大きなショックを与えましたが,これとても所詮は海の向こうの話(無論,そうした不法売買に携わる韓国人らが日本の不妊女性を対象に商売をしているらしい点は他人事ではありませんからきっちり白黒つけてもらわないと困りますが).
その一方で,上のような「アカハラ」「パワハラ」「センセイ政治」に関しては残念ながら我が日本も決してお隣の国を笑っていられないお寒い現状にあることは知っておくべきでしょう.
大学のような閉鎖性の高い,外部の評価・点検・監視を受けにくい組織で 前述のように絶対的な権力が一人に集中していたら,そういう組織に腐敗するなと云うほうが無理でしょう.
自分の部下の女性研究者に卵子提供をそれとなく強要するなどといったエグイ話はともかく,
もっと人目に触れにくい事例なら日本の大学にも幾らでもあると思ったほうがよい.
例えばこういうセクハラ教授とか.



本当は保健福祉部との絡みについても書きたかったのですが別の機会に譲ります.



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by xrxkx | 2005-11-25 14:16 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【靖國】支那や朝鮮との小競り合いで一喜一憂していてはいけないということ

やれやれ,何だかんだでまた一週間も更新をサボってしまい申し訳ありません.その間 世の中ではそれなりにいろいろありましたが,メジャーどころのblogで幾らでも扱っていそうな話題を後追いしても仕方ないので 何食わぬ顔でスキップすることに.あまり日本の読者が読んでいなそうな記事とか,或いは一見どうでも良さそうなニュースを採り上げないと,当blogのような場末サイトは存在理由が無いので.:D


というわけで,今回は つい先日読んで気に掛かったというかカチンと来たニュースから.




2005年11月21日08時00分
 20日の米中首脳会談で、胡錦涛(フー・チンタオ)国家主席が小泉首相の靖国神社参拝について「中日関係の発展に向けた障害になっている」と批判し、ブッシュ大統領が父親のブッシュ元大統領の戦争体験などもひきあいに、対日関係の改善を促していたことが明らかになった。靖国問題が米中の首脳間で話題になるのは極めて異例だ。
 大統領に同行する米政府高官によると、胡主席は靖国神社にA級戦犯が合祀(ごうし)されていることに触れ、「戦没者への哀悼の念から参拝している」という小泉首相の真意に疑問を呈した。
 大統領は、父親の元大統領が米海軍のパイロットとして第2次世界大戦に従軍し、日本軍の攻撃で負傷したことを紹介。自分が平均的な米国人よりも大戦への思いが強く、厳しい対日感情を抱いていてもおかしくない米国人であることなどを述べたうえで、「米国は日本を許した」と表明。日中関係の修復がアジアの平和と安定に寄与し、ブッシュ政権のアジア外交にも合致するとの立場から、「できるだけ将来のことを考えて日本との対話を深めて欲しい」と要請したという。



この記事,朝日が最も言いたいのは「靖国問題が米中の首脳間で話題になるのは極めて異例だ。」の部分でしょう.朝日に限らず 毎日や日経などでも,今回の米支首脳会談に前後して


「小泉総理の靖國参拝が原因で日支関係がギクシャクしていることは,アメリカの対東アジア政策にも悪影響を与えている」

といった風の印象操作を狙っているのが見え見えの記事は山ほどあったようでしたし,ブッシュが日支間の「対話による関係改善」を希望すると言っただけの事を恰も「ブッシュまでが反靖國陣営に加担」したかのように報じるでっち上げ同然の記事もあったのは おそらく皆様御記憶のことでしょう.



馬鹿馬鹿しいの一語に尽きます.支那が靖國でどれだけ日本に難癖をつけようが,またその結果として日支間がどれだけ「ギクシャクして」いようが,それで少しでもアメリカが支那や北朝鮮に向けて言うべき事を言いにくくなりますか.日本が何処ぞの自称「北東アジアのバランサー」よろしく露骨にアメリカの対北圧力の足を引っ張ってでもいるなら話は別ですが,実際にはそれどころか戦後日本の歴代政権中で小泉政権くらいアメリカにとって都合のよい政権も珍しいのではないか.



当然ながら,上のような朝日の論調の背景には,最近の日本政府が以前ほどには支那や韓国の靖國カードに怖じ気付かなくなって来ていることがあるのでしょう.支那や韓国だけでは役者が不足なのでアメリカに加勢してほしいと.中共がそういう意向を朝日に伝えたうえでああいう記事が出るのか,それとも朝日が自発的に中共への忠勤に励んでいるのかは知りませんが.




朝日の思惑如何は措くとして,上の記事,靖國参拝もしくは所謂「A級戦犯」を対日外交カード化しようとする支那や朝鮮とは明確に一線を画する態度をアメリカが取っているという何よりの証拠であって,これによって上述のような印象操作は自ら破綻しているわけですから 本来なら「語るに落ちた」で済みそうなものですが,上の記事に見られるブッシュ発言は逆に言えば


アメリカは靖國カードなど用いずとも日本を飼い馴らすことに成功した

と教えてやっているに等しいわけで,私としては 「アメリカを巻き込んでの反靖國包囲網作りの失敗」ごときよりも こちらのほうがはるかに由々しき事態であるように思えます.



本来対日戦勝国を名乗る資格すら持たない筈の中共(日支間の講和は1952年に国民党政府との間で決着済み)に於いては言うに及ばず,アメリカが相手だとて日本はアメリカに許しを請うべき立場になど断じて在りません.私たちは須らくこの事を肝に銘じておくべきです.この点にこそ私たち日本国民が所謂東京裁判史観から脱却し得るか否かの分岐点があるのですから.それに比べれば支那の反靖國策動が今回空振りに終わった一事などは全くの些事に過ぎず,そんなものを見て溜飲を下げているようではいけません.



9・11を真珠湾に擬え サダム・フセイン政権崩壊後のイラク占領統治を敗戦後の日本に於けるそれに比するブッシュ政権に対して,日本はきちんと政府としての抗議をすべきでした.が,9・11についてであれイラク戦争についてであれ 日本政府がアメリカに対してどういう態度を取ったかは御存知の通りです.もしも日本国民の多くが政府のああいう態度に何の疑問をも抱かないのであれば,もしくは「長いものには巻かれろ」式の諦観が先に立って 通すべき筋も道理も捨て置くというのであれば,それは畢竟日本という国が国際法上はともかくその国民精神に於いて今なお被占領状態にあることの証左であると言わざるを得ません.



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by xrxkx | 2005-11-24 13:54 | 時事ネタ一般
【虫キムチ】結局自分のお腹は自分で守るしかなさそう


今朝Adazakuraさんのところで読んで知ったニュース.まぁ,今更キムチから寄生虫が出て来ようが半魚人が出て来ようが それこそ「やっぱりね。」という感じで驚きもしないのですが,問題なのは検査の仕方.それに輪を掛けて問題なのは検査結果の報じ方.




 韓国や中国産のキムチから寄生虫の卵が検出された問題で、厚生労働省は14日、各地の検疫所で同日までに検査した71件の輸入キムチについて、すべて陰性で寄生虫の卵は見つからなかったことを明らかにした。
 厚労省は問題発覚後の10月26日以降、キムチ輸入時の検査を強化し、届け出があった692件(1713トン)のうち157件を調べ、71件で陰性が判明。既に市場に流通した9件も業者を通じて調べたが寄生虫の卵は見つからなかった。
 一方、市販されているキムチを検査した国内の研究者が「(人間への感染性のない)寄生虫の卵を検出した」とする情報を厚労省に報告しており、当面は現在の検査態勢を維持する方針という。

First upload: 11月14日21時54分



何度読み返しても基本的なところが分からん記事です.
「結局これ,厚労省が検査したキムチは157件なの? 71件なの?」と首をひねりたくなる.
…で,厚生労働省のサイトを探してみましたところ,こういうのが出ていました(太字は私がつけたもの.下線部は原文通り).


 韓国及び中国において、キムチから寄生虫卵が検出されたとの情報を入手したため、10月24日以降、両国政府に対し、詳細を照会するとともに、検疫所における輸入時検査の強化及び都道府県等による既に輸入された製品の調査を実施してきたところです。
 輸入時検査においては、検査結果が判明した71件全て陰性であり、既に輸入された製品の検査においては、9件全て陰性でした。
 上記のとおり、これまでに行政関係機関の検査において検出例はなかったが、市販キムチを検査した研究者からヒトへの感染性がないと考えられる寄生虫卵を検出したとの報告もあるため、当分の間、現行の検査体制を継続します。





要するに「157件調べたうち シロと出たのが71件,クロと出たのは無し,残り86件については不明」ということですよね,これは.
そんな調査の仕方がありますか.「全て陰性」などと安心している場合ですか.
韓国やら支那やらとの間に波風立てたくないばかりに,「現行の検査体制を継続」すべき理由ないし責任の所在を民間の研究者に丸投げしていないか.
上の中国新聞のように「寄生虫の卵は発見されず」という報道が流れるのを厚労省は寧ろこれ幸いと思っていないか.
どうもこういう限りなくクロに近いグレーを大量に残していそうな公表に接するにつけ しきりに「BSE」の3文字が脳裡をよぎるのは「心配のしすぎではないか」というヤツでしょうか.



厚労省といえば,さる10日にもヘンなニュースが流れていたな





日本政府は9日、韓国産キムチに対する通関保留措置を解除すると明らかにした。今後の精密検査は韓国側の検査のみ実施される。
日本厚生労動省は2日から韓国産キムチに対し日本の各検疫所で実施してきた精密検査を行わないと韓国政府に通達した。今後は出港前、韓国国内の公認機関で実施する検査のみ行う。
厚生省はまた、今後寄生虫卵が発見されない場合には通常の標本検査体制に戻すことにした。
これに先立ち日本の厚生省は先月31日、中国政府が寄生虫卵が検出されたと発表した韓国7社のキムチ、ヤンニョム(タレ)類に対し2日から通関保留措置を出していた。

東京=イェ・ヨンジュン特派員
2005.11.10 08:47:07



纏めると


  • 通関保留は解除します

  • 日本側は精密検査はやめます

  • 但し日本側も通常の抜き取り検査は今まで通り続けます


ということらしいですが,このタイミングで通関保留解除に踏み切るべき材料が一つでもあるか.



厚生労働省のサイトには 他に「平成17年度発出通知」というのがありまして,それを見ますと今回のキムチ騒ぎに関連するのが 11/02, 11/04, 11/07, 11/09の計4本出ています(全てPDFで読めます).
うち,11/09に出された通知は以下の通り:



食安輸発第1109002号

平成17年11月9日

各検疫所長 殿

医薬食品局食品安全部監視安全課
輸入食品安全対策室長
(公印省略)

輸入キムチ等の取扱いについて

標記については、平成17年11月2日付け食安輸発第1102002号にて通知したところですが、登録検査機関における検査体制が順次整備されていることから、同通知中の別添2に掲げる製造者が製造した対象食品の検査については、登録検査機関における検査又は輸出国公的検査機関における検査についても受け入れることとしましたので、御了知の上、実施方よろしくお願いします。




ここで謂う「輸出国公的検査機関における検査についても受け入れる」というのは「韓国なり支那なりの『公的機関』が検査済みとした分については,日本側で独自に検査すること無く通関を許すことにした」という理解の仕方でよいのでしょうか?
ついでに「実施方よろしく」とは何を実施せよと言っているのかもイマイチ不明.11/02の時点での検査基準のままで行けということなのか,グレードを落とせということなのか.


寄生虫卵を検出したという「国内の研究者」について




 厚生労働省は14日、「国内で市販されていた韓国産キムチから回虫の卵2個が見つかった」との報告が東京医科歯科大の研究チームからあったと発表した。
 同省輸入食品安全対策室によると、10月中旬ごろ輸入された400グラム入りパック1個を研究チームが購入して調べたところ、卵が見つかった。ブタ回虫かヒト回虫の卵とみられるが、食べても人体に影響はないという。
 韓国と中国でキムチから寄生虫卵が検出されたことから、同省は10月下旬以降、検疫所で輸入時に抜き取り検査などを行っているが、この検査では寄生虫卵は見つかっていない。
(2005年11月14日21時35分 読売新聞)



「購入して調べた」とあるけれど,何処から「購入」したのでしょう.やはり店頭で買ったのかしら.ヤだなぁ.……という話は措くとして,サンプル数が僅か1というのは幾ら何でもひどすぎはしませんか.これではサンプリングになっていない.誰か1人に聴いた「街の声」を「輿論調査の結果」だというに等しい.中には1発で大当たりを引いてしまったことを「そら見たことか」とばかりに強調する向きもあったようですが,こういう統計を取る上で最低限抑え押さえるべきところを抑え押さえていない検査結果しか出さないというのは,却って支那/韓国当局に付け入る隙を与えます.



医科歯科大の皆さんも こんな時にヘンなところでケチケチしないで,キムチくらいドーンと買えばよいのに.予算なら厚労省から出るみたいし(先の厚労省の頁の脚註3を参照).それともサンプル数を50とか100とかにして本気で調べてしまうと困る理由でもあったのかしら.:p



# (-@∀@) < ↑邪推のしすぎではないか。


※ 11/16 誤字訂正:「抑える」→「押さえる」 T-T
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by xrxkx | 2005-11-15 21:01 | 時事ネタ一般
11日の支那軍艦(?)の日本領海侵入の続報が全く上がって来ない件


ずーっと待っているのですが,ピクリとも来ません.まず11日夜から翌12日朝に掛けての日本語記事.共同(産経含む)には3パターンあり.




11月11日 21時54分

 海上保安庁によると、11日午後6時ごろ、沖縄県・久米島の南南東の領海内で、中国船が航行しているのを海上保安庁の航空機が見つけた。航空機から無線で警告し、中国船は同49分、領海外に出た。




 11日午後6時ごろ、沖縄県・久米島の南南東の領海内を中国船が航行しているのを海上保安庁の航空機が見つけた。航空機が無線で警告し、中国船は同49分、領海外に出た。

 海上保安庁によると、中国船は宇宙観測船「遠望2号」とみられ、領海線から約4キロ入り込んだ付近を航行していた。

 発見した航空機から航行目的を尋ねたが、応答がなかったため、速やかに領海から出るように警告。中国船は警告に対しても応答しなかったという。同庁は巡視艇2隻も現場海域に派遣した。

 遠望2号は中国の有人宇宙飛行船「神舟」やミサイル実験などを海上から観測、追跡するため、複数の大型パラボラアンテナや電子機器などを装備している。

 国連海洋法条約では、軍用艦や観測船でも、海洋調査や情報収集などを行わない無害通航であれば、他国の領海内の航行が認められている。(共同)

(11/11 23:47)




 11日午後6時ごろ、沖縄県・久米島の南南東の領海内で、中国艦が航行しているのを、警戒中の第11管区海上保安本部(那覇)の航空機が確認した。

 同機が無線で速やかに領海外へ出るよう警告したところ、中国艦は同6時49分、同島南西の領海外に出た。

 同保安本部によると、呼びかけに、中国艦からの反応はなかった。領海から出た後、航空機が約30分間追跡したが中国艦は中国本土方面へ向かった。中国艦は約1万7000トン。衛星追尾用と見られる大型のレーダーが数基設置されていたという。
(2005年11月12日0時34分 読売新聞)




 11日午後6時ごろ、久米島の南南東約22キロの沖合の日本領海内を中国の衛星追跡艦「遠望2号」(約17、000トン)が航行しているのを第11管区海上保安本部の航空機が発見した。同艦船は久米島南方の日本領海内を横切るように航行。午後6時49分ごろ、日本の領海から出た。
 同本部によると、無線で領海内から退去するよう呼び掛けたが応答はなかったという。艦船は久米島沖約19キロの距離まで接近した。
 衛星追跡艦は通常、軍が所有しているが、今回の艦船が軍所有かは確認されていないという。
 同本部は船舶が領海から退去した後も追跡を続けたが、領海内に引き返してくる様子がなかったことから、午後7時20分に追跡を打ち切った。

(11/12 10:03)




この一件,どうやら朝日は(少なくともweb版では)報じておらず,毎日は英語版のみに掲載.以下:





A Chinese military vessel briefly violated Japan's territorial waters in the East China Sea but left the area after repeated warnings from a Japanese coast guard patrol plane, officials said Friday.


The vessel spent less than an hour in Japanese waters just southeast of Kume Island, about 1,600 kilometers southwest of Tokyo, said coast guard official Hiroshi Murakami.


The patrol plane spotted the Chinese space observation ship Yuanwang No. 2 around 6 p.m. (0900 GMT). The vessel ignored the coast guard's radio communications but finally left after repeated warnings, Murakami said.


The incident comes amid growing tensions between Japan and China, which are squabbling over interpretations of their wartime past, undersea gas deposits and ownership of some islets in the East China Sea.


Tokyo has complained that China is drilling for undersea gas in a disputed area, while Beijing has said it is within its rights to develop the region's resources and has started work on a gas pipeline.


Earlier this month, Japan's Defense Agency said fighter jets were scrambled 30 times to turn away Chinese planes in its airspace in the past six months -- more than twice the number in the same period last year. (AP)


November 12, 2005




さて,皆様もはっきり覚えておいででしょうが,昨年 支那原潜による領海侵犯事件の起きたのが 11/10から11/12にかけての事でしたから,今回のは そのちょうど1年後.支那にはそういう年中行事でもあるのでしょうか.あるいはAPECが近づくたびに隣国を挑発したくなるヘンな本能でもあるとか.



一連の記事を読んで最初に引っ掛かるのは,やはり「航行目的を尋ねる海保の無線 およびその後の警告に 支那艦船が一切無視を決め込んだ」ことが共同の初報では触れられていない点でしょうか.但しその2時間後には同じ共同がその辺を少し詳しく報じていますので,意図的な隠蔽かどうかは分かりません.が,それにしても初報を見ますと恰も「支那艦船が海保の警告に従って領海外に出た」ような書きっぷりにどうしても見えてしまうのは 私の邪推が過ぎるでしょうかね.



あと,琉球新報では「今回の艦船が軍所有かは確認されていない」となっていたのに対し 毎日の英語版では "a Chinese military vessel" と断定口調なのも 結局どちらだったのか気になりますが,これも続報が無いので不明のまま.



ところで上に出て来る国連海洋法条約の「無害通航権」に関してはこちらを参照していただきたいのですが,そもそも何を以て「無害通航」とするかについて,同条約は次のように定めています:



第19条  無害通航の意味

 1   通航は、沿岸国の平和、秩序又は安全を害しない限り、無害とされる。無害通航は、この条約及び国際法の他の規則に従って行わなければならない。

 2   外国船舶の通航は、当該外国船舶が領海において次の活動のいずれかに従事する場合には、沿岸国の平和、秩序又は安全を害するものとされる。
a 武力による威嚇又は武力の行使であって、沿岸国の主権、領土保全若しくは政治的独立に対するもの又はその他の国際連合憲章に規定する国際法の諸原則に違反する方法によるもの
b 兵器(種類のいかんを問わない。)を用いる訓練又は演習
c 沿岸国の防衛又は安全を害することとなるような情報の収集を目的とする行為
d 沿岸国の防衛又は安全に影響を与えることを目的とする宣伝行為
e 航空機の発着又は積込み
f 軍事機器の発着又は積込み
g 沿岸国の通関上、財政上、出入国管理上又は衛生上の法令に違反する物品、通常又は人の積込み又は積卸し
h この条約に違反する故意のかつ重大な汚染行為
i 漁獲活動
j 調査活動又は測量活動の実施
k 沿岸国の通信系又は他の施設への妨害を目的とする行為
l 通航に直接の関係を有しないその他の活動




上の記事にあるように今回のケースは海保側で艦船の型名や装備まではっきり把握しているわけですが,「複数の大型パラボラアンテナや電子機器などを装備」というのですから,上のcとjに関しては限りなくクロに近い.「怪しい者ではないこと」を示す責任は領海に進入する側にあるのは当然でしょう.ところが今回の船は海保に航行目的を尋ねられても返事一つしなかったという.これを「何事も無く領海外に出たから」といって不問に付すという法があるかと.共同の記事みたいに「他国の領海内の航行が認められている」で済ませている場合ではない.



外務省も外務省で,王毅を呼びつけて「今回の艦船の所属および航行目的」および「海保からの無線通信を無視した理由」をきっちり問い詰め,責任者に謝罪と再発防止の約束くらいはさせるべきなのです.もっとも支那人がそんな口約束など守るような殊勝な国民なら誰も苦労はしませんが.だからこそ こういう時の為に海保および海自が現場の裁量で事態に即応できるような法整備が必要なのでしょうに.それくらいのことが出来ない外務省なり官邸というのは結局去年の原潜の一件から何も学んでいないということです.



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by xrxkx | 2005-11-14 19:59 | 時事ネタ一般
【お歳暮は島根から】「県土・竹島を守る会」にもお願いしてみました


昨日「とりかご」さんのところの件の記事にもコメントしましたが,
当blogからもリンクを張らせて頂いている「県土・竹島を守る会」のサイトにBBSがありまして,昨日其処にスレを立てて地元の方にお願いしてみました.




日時: 2005/11/13 13:59
名前: ♪すいか泥棒
参照: http://subakdoduk.exblog.jp/

初めて投稿させて頂きます。

今年2月(補遺3参照)「竹島の日」条例案を成立させた島根県議会に対する支持の意思表示として、
ならびに島根県民への目に見える形での支援として、
お歳暮には島根県の産品を買おうという呼び掛けが、
インターネットを中心に起こっているのを御存知でしょうか。

現在、上の趣旨に賛同する全国の数多くの方々が、
贈答用に使える島根県の産品と その通販による購入ルートに関する情報を
自主的に収集しています。

が、なにぶん遠隔地からのネットでの検索に頼っていることもあって、
大手百貨店で扱われている知名度の高い商品以外については
なかなか十分な情報を得ることが出来ません。

この掲示板をご覧の地元の方で、
県外ではあまり知られていないであろう産品を御存知の方がいらっしゃいましたら、
そうした商品についての地元の評判、取り扱い店舗、問い合わせ先など
どんな些細な事でも結構ですので 県外の支持者らにお知らせ戴ければと思い、
投稿させて頂いた次第です。

不躾なお願いで心苦しくは存じますが、
何卒上記の趣旨を御理解の上 一つでも多くの情報をお寄せ戴ければ幸甚です。



さて このキャンペーン,発起人であると同時にハブになっているのは「とりかご」さんのところですので 本当は件の記事を紹介したかったのだけれど,何せアレがアレなので先方にドン引きされたらどうしようと思って もとい,勝手に宣伝するのもアレかなと思って差し控えていたのですが,豈図らんや先方の管理人様は既に「とりかご」さんのところを御存知だったようですよ.上の書き込みに その日のうちに返信を戴いたのですが,



さて、私も先日、『ザビ家販促 竹島の日のお礼に島根のお歳暮を!「買えよ国民!」』を見まして、じぃ~~~んと来るものがありました。


じぃ~~~んと来て下さってますよ > toriさん ヾ('◇' )ノ゙



しかも



敬川饅頭が出ていたのには驚きました。


驚かれてますよ ヾ('◇' )ノ゙ > 情報提供・sukisukilz さん


敬川饅頭(うやがわまんじゅう)については「江津市の特産品~洋・和菓子~」という頁の「(有)中田屋」の項にありますね.




地元の方しか知らないようなレアな産品の中にも,全国区で戦えそうなのがまだまだある筈.新しい情報が集まるといいな.
それ以上に,こういう動きが出ていることを 何より地元の方に真っ先に知っていただければと思います.



補遺 1.これまでに「とりかご」さんのところに寄せられた情報が11/12付のエントリで見やすく整理され,テンプレとして使えるようにしてあるようです.あと11/07のエントリへの追記部分にもリストが.というわけで転載なさる方は是非御活用あれ.


補遺 2.11/10にも書いたSEO支援作戦の件.「とりかご」さんのほうでも早速実行してくれているようで心強い限り.記事中に書くのはアレだという方はスキンに埋め込んで CSSでdisplay:none;とでもしておけば邪魔になりません.これで検索猿人はちゃんと拾ってくれます.当blogでもそうしています.別にウチから通販サイトへのアクセスを増やすこと自体が目的ではないので,ブラウザ上で見えていなくても支障は無いし.


補遺 3.本文の趣旨からは逸れますが,上の「守る会」BBSへの書き込み中,竹島の日条例可決を「今年2月」と書いてしまいました.これは3月17日の誤りでしたね.2月なのは「竹島の日」そのものの日付(2月22日)でした.お詫びして訂正致しマス m(_ _)m


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by xrxkx | 2005-11-14 11:46 | 竹島