カテゴリ:◆ 黄禹錫 / 卵子売買( 67 )
【黄禹錫】研究成果そのものがウソという説まで挙がってみたり.

さる11/24の記者会見以来 黄禹錫疑惑関連報道はGoogleニュースに引っ掛かって来る物だけでも1日当たり200件を越える流量がありますので,中2日も開けて空けてしまいますと書くべき事がどっさり溜まってしまいます.順を追って片付けていかないと.


まず,以前採り上げたMBCの「PD手帳」なる報道番組の件,どうやら同番組の謂う「疑惑」というのは黄禹錫の研究成果そのものにも及んでいたらしく,11/24の記者会見の折にも その辺を巡っての取材側と黄との遣り取りがあった模様.さきほど上がって来ていたレビュー風の記事がよく纏まっていますので,取り急ぎ全訳のみ.




【ソウル=ニューシス】倫理性問題に焦点の当たっていた 黄禹錫・ソウル大学教授の幹細胞研究についての疑惑が,研究の真偽論乱へと拡大しつつある.これに伴い,さる24日の黄教授の記者会見をもって一段落するかに見えた幹細胞研究論乱の波長は更に拡大する模様だ.


29日 業界に拠れば,MBC「PD手帳」チームは黄教授が論文に発表した幹細胞の真偽に関する検証の詰めの段階に入っており,検証結果次第で放映(訳註:するかしないか)を決める方針であることが明らかになった.


22日のPD手帳放映に前後して明るみに出た「幹細胞偽物疑惑」は,27日に青瓦台(訳註:大統領官邸のこと)のホームページに盧武鉉大統領が寄稿する中で明示的に明らかとなった.


盧大統領は寄稿の中で「PD手帳が黄教授の幹細胞研究そのものを虚偽だとする取材を行っており,この事で黄教授が大変苦しんでいるという報告を受けた」と明らかにした.つまり黄教授が論文に発表した「患者の体細胞を複製した胚芽幹細胞」は無く,不妊施術後に残った胚から抽出したミズメディ病院の幹細胞だけだという疑惑を,MBC側が調査中だというもの.


もしもこの主張が事実なら,Science論文は「希代の科学詐欺劇」となる.黄教授の研究が世界的注目を引いた理由は,ヒトを含む霊長類のクローン胚が4細胞期までしか培養されないというこれまでの限界を乗り越えたためだった.更には患者の体細胞を複製した合わせ型胚芽幹細胞(訳註:日本語で何と呼んでいるか不詳)は直間接的に患者の細胞治療に活用できるという点で世界の耳目を集めた.


これに対し,黄教授側は「(訳註:研究虚偽疑惑は,だろう)とんでもない話」だとする立場だ.黄教授は24日の記者会見で「他の疑惑については明らかにすべき事は無いか」という質問に「1つ2つの誤りを正しただけで,それ以上は無い」と断言した.黄教授チームの関係者の一人は「もしもMBCが根拠も無く放映した場合,今度はScience側が法的措置に踏み出すだろう」と伝えた.


こうした疑惑について,PD手帳側は29日の放送で立場を明らかにする予定だ.PD手帳関係者は「29日放送分の末尾で,取材過程の脅迫(訳註:誰の誰に対する脅迫か不明)など最近提起された論乱などについて立場を明らかにする」として「論議を経た上で後続報道の計画についても明らかにする予定」だと述べた.


一方,黄教授は24日の記者会見以後は山寺に蟄居し,毎日2~3度研究室に電話して研究の進捗状況を確かめているものと伝えられている.



上に登場する「青瓦台のサイトに盧武鉉が寄稿した」という文章についても既に入手済みですので 後刻訳出します.



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by xrxkx | 2005-11-29 20:45 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】結局卵子売買にも関わっていたわけね

いつまでこの話題ばかり採り上げているつもりかとお叱りを受けそうですが,まだ当分決着がつきそうに無いのでもう暫くお付き合い下さい.日曜・月曜とサボっている間に 黄禹錫を取り巻く疑惑のほうもまた進展がありました.


まず 今回の一連の疑惑の出発点だった卵子不法売買の件について少し補足.
さる11/25の記事中,私は


これとても黄禹錫や盧ソンイルがシロ判定を受けたわけではありませんので

と書いたのですが,その後あれこれ探してみましたところ,一昨日(11/27)に京畿道民日報という地方紙に以下のような記事があるのを見つけました.
私が25日に引用した韓国経済新聞やKBSの報道には 不法売買されていた卵子のことについては全く書かれていなかったわけですが,
上の京畿道民日報の記事では 11/24の会見で黄は,自分の研究チームのスタッフから提供を受けたという卵子だけでなく不法売買されていた卵子をも実験に用いていたことをはっきり認めています.
例によって悪文の見本みたいな文章なのですが我慢して訳出しておくと以下の通り:



補足1.以下の記事,タイムスタンプは会見当日である11/24の15時すぎになっていますが,この記事がGoogleニュースのアラートに引っ掛かって来たのは何故か27日になってから.


補足2.以下,「盧ソンイル」の漢字標記についてはこちらの東亜日報の記事に従って「盧聖一」としておきます.



黄禹錫教授「売買卵子」使用認める (京畿道民日報 11/24)

ソウル大・黄禹錫教授は24日午後2時,獣医科学大学(訳註:ソウル大獣医学部)3階講堂で記者会見を行い,実験用卵子の入手経路などをめぐって最近挙がっている倫理問題などについて研究チームの立場を明らかにした.


黄教授は記者会見で,女性研究員の卵子提供の事実について認めた.黄教授は「女性研究員1名が卵子を提供しようと言ったが,教授としての立場からそれは出来ないと断った」と明らかにした.


ミズメディ病院の卵子提供に関連して,黄教授は「盧聖一氏が卵子を提供すると言って来て訝しくは思ったが,専ら盧氏を信じて研究に専念した」として「そうした(原文註:売買された)卵子を心ならずも使用したことについてお詫びする」と述べた.


黄教授は「現在の法規定や倫理項目に照らせば,深い洞察が欠けていた」としながらも「倫理と科学は人類文明を牽引する2つの車輪だ」と説明した.


黄教授はしかし「研究チームは我が国が患者由来の幹細胞@(訳註:??)確立に成功した唯一の国だとしながら今後も国民らの声援を送ってほしい」(訳註:この文,主語-述語が全く不整合)と訴えた.


黄教授はまた,「今日午後をもって世界幹細胞ハブの所長職をはじめ政府および社会各団体の全ての兼職を退く」として「これからは純粋な科学徒としての道を歩みたい」と表明した.


一方,この問題を公式調査したソウル大・研究倫理審議委員会(IRB)が「黄教授は卵子受け取り過程で法規定および倫理準則に違背した事実は無い」という結論を下した.


保健福祉部は24日,「ソウル大獣医大研究倫理審議委員会(IRB)の報告書の内容に基づけば,研究チームの卵子受け取り過程に於ける法規定および倫理準則違背の事実は無かったものと認める」と表明した.


福祉部はこの日午前,黄禹錫教授の研究チームの卵子受け取り調査結果についてのブリーフィングを行い,「黄禹錫教授が昨年5月,研究員の卵子提供の事実を知り,平均150万ウォンを支払った事実も最近になって認めたとするソウル大獣医大研究倫理審議委員会(IRB)の報告書内容を認める」と表明した.


IRBは,黄教授の研究チームが2004年のScience誌論文研究時にミズメディ病院から卵子の提供を受けており,このとき盧聖一理事長が卵子を提供した一部女性に平均150万ウォン相当を支払った事実を確認した.IRBは,黄教授の研究チーム内の女性研究員2名が卵子を寄贈し,彼女らは研究に進捗の無い状況で研究熱に基づいた自発性に基づいて(訳註:重複ママ)犠牲となったものと分析した.


卵子を提供した女性研究員は,昨年5月のNature誌の報道後,事案の重大性を悟って翻復インタビュー(訳註:Nature報道以前の何を覆したのか不明瞭)を行い,黄教授が研究員との面談を通じて卵子提供の事実を認めたのもこの時だったことが調べにより判明した.一部卵子提供者に対し実費などが支給されていた事実を黄教授が認めたのは最近の事だとIRBは明らかにした.


IRBは,ヘルシンキ宣言など国際的倫理ガイド(訳註:ガイドラインか)にも反しておらず,黄教授が(訳註:卵子寄贈を)するなと勧めたにも拘わらず女性研究員らが自発的に(訳註:卵子を)提供したのには東洋と西洋の間の文化的な違いもあると説明した.



まずミズメディ産婦人科の盧聖一については,以前採り上げた11/08付の東亜日報の報道中では彼は「不妊患者たちを相手に客引き行為を行ったり,ブローカーたちに斡旋料を支払うなどの不法行為は決してやっていない」などと言っていたわけですが,まぁ実際そうだったのかも知れません.何しろブローカーに斡旋量を支払うどころか自分で卵子提供者らに報酬を払っていたことを白状したわけですから.これについては前述の東亜日報の11/22付記事も参照.


一方の黄禹錫ですが,盧聖一が卵子提供を申し出て来た際に疑いを持ったと言う以上,盧らのミズメディ産婦人科での卵子入手のやり方がどういうものであったかについて黄は少なくともある程度知っていたと考えざるを得ないでしょう.そのことを匂わせる発言は,疑惑が黄の身に及んだ初期から何度か見られます.以前採り上げた11/08付の東亜日報の報道中,黄自身が「不法に売買された卵子が不妊施術に用いられたことはあるかも知れないが」と語っていたのはその最たる例.


要するに黄は「心ならずも使用」どころか,特に問題は無いとタカを括っていたということ.
実際,黄は「お詫び」した舌の根も乾かぬうちに「現在の法規定や倫理項目に照らせば…」と述べていますが,これは裏を返せば「当時の法規定や倫理項目」に照らせば自分の取った行動にはなんら問題は無かったのだという弁明でしかない.その後に続く「車の両輪」発言などに至っては完全な開き直り.


そういえば11/25の記事に頂いたコメントの中に


今年になるまで韓国ではそれが非合法ではなかったという点は考慮しなければならないのではないか

というのがありましたが,なるほど「考慮」はすべきでしょう.極論すれば「殺人が非合法でない国」だって理屈の上ではあってよいわけです.文明人ならとてもそういう社会には住めたものではないというだけの話.こうやって韓国あたりの倫理問題など延々と観察し続けることに何らかの価値を見出すとすれば,それはとりもなおさず「日本はああならないようにしたいですね」という一点にあります.


保健福祉部が事態の幕引きを図っている件


そもそも韓国で卵子の売買を禁じる法律が施行されたのは今年1月のことらしいですが,同法律の施行以後に黄は例のES細胞製造など卵子を用いた実験をやったのかやらなかったのか.やったとしたらその実験に用いた卵子はいつどうやって入手したものなのか.もっと単刀直入に言えば「同法律の施行前に確保したものを冷凍保存でもして,その後何ヶ月にも亙って随時解凍しては使った」とでも言うわけか.こんなことが出来るなら それだけで幹細胞研究とは別個に論文の1本も書けそうなくらいの業績になる筈なのですが.


ともあれその辺を調べれば上の記事中の黄の「現在の法規定や倫理項目に照らせば…」などという言い逃れも容易にボロを出すのでしょうが,実際にはそこのところをはじめ外部からの徹底した調査が行われるどころか,上の記事に見られるように「調査」に当たったのはソウル大内部の審議委員会という謂わば内輪の組織.しかも保健福祉部は独自に外部点検・調査を行うでもなく,単に上の審議委員会の報告書を鵜呑みにする形で「法規定および倫理準則に違背した事実は無い」を繰り返しているだけ.こんなものが調査と呼べるか.


上述の以前採り上げた11/08付の東亜日報の記事にもあるように,卵子売買の事実について保健福祉部はどうやらかなり前から知っていたらしい.罷り間違えば自分たちにも火の粉が降って来かねないわけですから,彼らにすれば「何処で蜥蜴の尻尾切りをやるか」という問題に当然なる.これはあくまで憶測ですが,おそらく盧聖一を切って黄禹錫を生かす方向で保健福祉部は動いているのでしょう.


ところで保健福祉部のコメントは 黄に「自発的に」卵子寄贈を申し出たとされる女性研究者らのことにも言及していますが,もしも彼女らが後に記者会見なり何なりを通じてその「自発性」を否定でもしようものなら,彼女らは韓国政府を敵に回すことになります.その時に誰が彼女らの味方に付くかが一つの見所ではあります.



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by xrxkx | 2005-11-29 18:55 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
韓国紙もわざわざ「ファン・ウソック教授」なんてルビを振るものだから「嘘つく教授」に見えちゃうよ。

標題は某有名日記を意識してみました.
あ,あれは朝日に言わせれば「ブログ」なんだったっけ(笑).
そういえば「さるさる」の方はその後何とも言って来ないけれど,何処ぞのキムチ臭い佃煮さんたちはちゃんと仕事してるのかしら.


さて前回は,黄禹錫が自分の研究チームの女性研究者らの「申し出」により提供された卵子を実験に使っていた事実,それを黄が知っていながら隠蔽していた事実などについて,アカデミック・ハラスメントとしての側面に着目する限りこうした事案は日本にとっても他人事ではないという話を書いたのでした.


今回は週末でもありますし,読者サービスの意味も兼ねて(笑)ちょっと軽めの,日本にとっては完全に他人事の小ネタ的記事を何本か見てみます.



※ なお,以下の記事中「インターネットカフェ」なる語がしばしば登場しますが,これは韓国のポータルサイト「Daum」(他でもやっているかも)が提供するサービスの一環で,ユーザが自由に作成可能な一種のフォーラムのこと.日本でいうネットカフェのことではありませんので注意.




黄禹錫教授の研究チームの卵子売買疑惑を報道したMBC「PD手帳」(訳註:PDは番組ディレクタの意)に関連して,該当番組に広告されている12個中11個の広告が取り消された.


これは最近黄教授チームの「卵子疑惑」報道に対するネティズンらの抗議に伴うもので,こうした広告取り消し事態は12個全ての広告に拡大する見通しだ.


MBCの広告を担当するKOBACOは25日,「現在該当番組で放送されていた広告12個中11個がネティズンらの抗議で取り消された」として「残る1個も取り消される可能性が高い」ことを明らかにした.


KOBACO関係者は「ネティズンらの反発により,残る1個も解約される可能性が高い」として「これに伴い,来月からPD手帳は広告なしで行く可能性がある」と述べた.


こうした広告中断事態はネティズンらの放送抗議によるもので,実際一部ネティズンらはインターネット上で「PD手帳」スポンサー企業らの電話番号と併せて「広告解約を要求しよう」という文章が続いている(ママ).


一方,さる22日「PD手帳」が「黄禹錫神話の卵子疑惑」を放映して以後現在までに,これに反発するネティズンらの抗議も続いている.インターネット上では「アンチPD手帳」カフェが出来るかと思うと「I Love 黄禹錫」カフェ会員らは24日夜から25日午前までMBC前で1人ローソクデモを行った.この他,一部ネティズンらは26日午後6時にMBC本社前で大規模ローソクデモも合わせて行う予定だ.




これ,私がこういう文章を書いているのだと思わないでくださいね(苦笑).
一見してお判りだと思いますが論旨云々以前の問題として文体がひどく稚拙.
別に韓国語ネイティブでもなければ語学留学経験も無い私ですら「赤ペン先生ニム」発動してやりたくなって来るくらい,同語反復やら主語-述語の不整合やらが無闇やたらと多い.
もともと韓国人って結構なインテリでもそういう所に案外無頓着のようですが,今回のはそういうレベルではないなぁ.
まぁ,おソースがクッキーニュースなので,おそらく素人投稿なのだろうしな(同じ素人にしてもオーマイに比べると投稿の質が更に1ランク落ちる).


…とかいう話をしたかったわけではなくて,要するに 黄禹錫疑惑の一件を報じたMBCの番組から スポンサーの殆どが降りた.
残りの1社も時間の問題だ,と.
カフェの会員が「1人デモ」をやるというのがどういう意味なのかよく分かりませんが,
ともかくMBCの報道番組が黄禹錫バッシングでケシカランということらしい.


一方でこういうのもあります.こちらは三大紙の筆頭だけあって文章はかなりマトモ.




黄禹錫教授の記者会見以後,MBCの「PD手帳」に対するネティズンの非難がますます強まる中,インターネットメディア「オーマイニュース」がMBCを擁護するトーンの記事を相次いで掲載して注目を浴びている.


オーマイニュースは25日午後,「一部メディアの戦勝報式(訳註:?)報道がネティズンをけしかける」なる記事で「MBCの看板時事番組『PD手帳』が大きな試練に突き当たっている」として,司会者の崔スンホ・ディレクタのインタビューを詳しく紹介した.


オーマイニュースに拠れば,崔ディレクタは「メディアらが黄教授を偶像化し,ネティズンらの判断を非理性的にさせて行っては,沈黙しているネティズンらまでが我も我もと興奮しないか」として,一部メディアに対する不満を表明した. 崔ディレクタはまた「今はだいぶ慎重になったようだが,最近まで自分の研究成果を大々的に広報していた黄教授にも責任がある」と述べたとオーマイニュースは伝えている.


25日,聯合ニュースをはじめ大多数のメディアが「PD手帳」放送前後に広告を出している各企業が公告広告を打ち切ったと報じた.この日午前,8社が広告を打ち切るという記事が出,午後には広告を出している12社中11社の広告が打ち切られるという報道があった.


これに関連して,オーマイニュースは「ネティズンらの圧力により,これらのうち8つが離れていった(訳註:スポンサーをおりた企業のうち8社が「ネティズンらの圧力」を理由に挙げた,の意だろう)とする記事まで出たが,25日午前現在,広告を打ち切ったのは2社と確認されている.黄禹錫報道と広告打ち切りとの間にそうまで(訳註:上述のような報道が言うほどには,の意か)相関関係が形成されているわけではない」と報じた.


オーマイニュースはこの日午前には「PD手帳と黄禹錫,そしてベトナム戦争」なる標題の文章を掲載した.


「黄禹錫教授の倫理問題を大々的に報道したという理由でMBCは突如「国益と云う物を知らぬ『破廉恥な』メディア」の烙印を押された.報道後,MBCは愛国主義と民族主義で武装したネティズンらの袋叩きに遭い,一時はサーバがダウンする事態も生じた.MBCの主張する言論の真実は,彼らの狂気じみた暴力の前には小さな叫びに過ぎなかった」


この文章を書いた記者は,「MBC報道によって黄禹錫教授の研究は大蹉跌の憂き目を見ることとなり,
国外の視線も以前ほど清くはないだろうが(訳註:以前とは違い いかがわしげに見られるだろうが,くらいの意),
果たして何が国益の為であり生命分野の発展の為なのかはよくよく考えてみる必要がある」と記している.


オーマイニュースは卵子採取に関連した倫理問題が提起される以前から黄禹錫博士に対する批判的な見方に関心を持って来た(訳註:「批判的な見方によって関心を集めて来た」の誤記か)(11/27追記:いや寧ろ「批判的な角度から採り上げ続けて来た」か).


さる9月には「黄禹錫,彼は果たして神聖不可侵か」なる記事を掲載し「大統領をはじめ政府・メディアに続いて国民までも異口同音に「生命工学キング」黄禹錫を称える中,オーマイニュースは「黄禹錫シンドロームの実体を通じて,彼の成し遂げた業績や最近山場を迎えている批判的争点を検証する」と記している.



オーマイといえば当世の韓国の反米親北輿論の陰の立役者であり,かのノサモの温床になっていたりもするわけで,
普段は朝鮮日報とは犬猿の仲の筈なのですが,
その朝鮮日報が今回に限って暗にオーマイに肩入れした論調になっているのが面白い.
…というよりMBCの肩を持っているといったほうがよいのかな?


そうかと思うと,同じ朝鮮日報にこんなコラムもありました:




PD手帳 vs ネティズン (朝鮮日報 11/26)

その日の夜のMBC「PD手帳」はひどかった.放送後3日が過ぎてなお視聴者らの怒りが静まらないのを見ると,さる22日夜のPD手帳「黄禹錫神話の卵子疑惑」編は番組そのものに欠陥があった.


PD手帳の表現は,その意図を疑ってしまうほど度が過ぎていた.女性の卵子「採取」(原文註:血液など人体の成分のみを抜き出すこと)に対して「摘出」(原文註:臓器を取り出すこと)という表現を,また簡単な医療行為を指す「施術」という表現の代わりに「手術」という表現を用いた.卵子採取の副作用についても極端なケースばかりを「抜粋」して報じた.前日には報道資料をばら撒いて(訳註:何を指すのか不明)「輿論煽り」に出た.問題をありのままに示して視聴者らの判断を待つのではなく,「反・黄禹錫」輿論鼓吹をしようとするかのように見えた.


いま,怒れるネティズンらはPD手帳に殺到している.彼らはPD手帳のスポンサー企業のリストを作り,不特定多数に伝え,広告主らに広告打ち切り圧力を行使している.所詮は「口」の恐い(訳註:口コミの力には敵わないの意)広告主らは広告打ち切りを相次いで宣言している.


問題は,ネティズンが「PD手帳」を非難するやり方があまりに感情的かつ暴力的であることだ.「PD手帳」は「研究の倫理」問題を問うとしながら自らの煽情性の内に埋没する傾向を示した.「報道の倫理」を喪失したテーマが多い.しかし,ネティズンの「反駁の倫理」もまた正常の域を脱している.「自分と違う考えの者は敵」だとして絨毯暴力を加えるのは,広い意味では言論の自由に関する重大な圧迫である.


若いネティズンらの声は,彼らの世代が退けて来た筈の全体主義の声に似ているように見える.怪物と戦ううちに自ら怪物そっくりになってしまうのは悲しい事だ.



こちらでは件の「PD手帳」なる番組の内容についてはかなり否定的な書き方.
「『報道の倫理』を喪失したテーマが多い」というくだりなどは,どうやら今回の黄禹錫報道だけを指してそう言っているわけではなさそう.


私自身,もちろん件の番組を自分で見たわけではありませんので,番組内容そのものに関する論評のできる立場にはありません.
実際にゴシップ週刊誌などによくある覗き趣味もしくはセンセーショナリズム満点の報じ方だったのかも知れませんが,
極論すればそんな事はどうでもよい.


所詮報道などというものは見る側のレベルに合わせてやるものですし,
見る側が「PD手帳」なる番組を「報道の名に値しない低俗番組」だと判断したなら,
金輪際見るのをやめるなり然るべき場所で反論するなりすれば済む事.
まさにそういう時の為にクッキーニュースやらオーマイやらといったネットメディアがあるのであって,
自称IT強国の皆さんならそんな事は日本人に説教されるまでもなくお判りの筈なのですが,
その辺をすっ飛ばしていきなりスポンサーに圧力を掛けてマスコミを黙らせに掛かろうと考える辺りがウリナラクォリティの為せる業.
これが日本だったら,例えば今年1月の朝日の捏造報道の一件にしても論点は「本田テープを出せ」の一点に収斂して行くのが自然でしょうし,事実そうなりました.
上の韓国人のやり方というのは「朝日はケシカランから発禁処分にしる」と言っているのと大差ないわけです.


ウリナラクォリティといえばもう一つ,
今回の一件に於ける最重要論点である筈の《24日の記者会見での黄禹錫の発言の事実関係確認》がまるで何処かに忘れ去られている.
上の朝鮮日報の記事中に「国益」なる語が2度登場します──ひとつは「ネティズン」らによるMBCへのレッテル貼りとして,もう一つはその「ネティズン」らの行動に批判的な立場で書かれたオーマイの文章からの引用として.
が,今回の一件で問われているのはあくまで黄禹錫のこれまでの研究活動が倫理上──ライフサイエンスそのものに於ける生命の尊厳の問題であれ,前回書いたようなアカハラの問題であれ──許されるものだったかどうかという一点に尽きるのであって,そこに「国益」云々が介入する余地はあってはならない筈.


こういう所で唐突に「国益」などという言葉が飛び出す背景に,
韓国人らの自ら謂う所の「ノーベル賞コンプレックス」があるのは誰の目にも明らかでしょう.
今年5月には韓国では「いよいよウリナラにもノーベル医学生理学賞が」と国を挙げて有頂天になっていたのは記憶に新しいところですが,
今回の一件がもとでそれが糠喜びに終わろうとしている.
せっかくノーベル賞に手の届く所まで来た研究者を国内メディアがバッシングに掛かるなど言語道断ニダ,というわけ.


ついでに触れておきますと,かのES細胞製造の頃の黄禹錫の共同研究者だったピッツバーグ大のシャッテンが黄との共同研究をやめると宣言したことが報じられた際,
韓国人が報道記事に付けたコメント中 最も多かったのが「シャッテンは黄禹錫教授の秘法を盗んだ」という逆切れ系だったのは印象的.
そもそも「秘法」などという言葉が飛び出すあたり,どうも韓国人には自然科学と錬金術の区別がついていないのではないかと疑いたくなりますが,
それは措くとしても,今回黄の犯した倫理上の過ちの重大さをこうした韓国人らが何処まで認識しているのかという意味で,事は一層絶望的.



以上を踏まえた上で,最後に強烈なのを一つ:




黄禹錫・ソウル大教授が24日,研究員の卵子利用を知っていたと認め,世界幹細胞ハブの所長職をはじめ全ての兼職を退くと表明したことから,黄教授チームに卵子を提供する意思を表明する市民が却って増えるなど,黄教授応援の強力な波が起きている.しかし,黄教授チームの倫理疑惑を提起していたMBCのPD手帳に抗議してネティズンを中心にローソクデモやMBC不視聴運動が繰り広げられる傍ら,闇雲な感情的対応に対する憂慮も生じつつある.「研究・治療目的の為の卵子寄贈を支援する会」(原文註:卵子寄贈支援財団)と インターネットカフェ「I Love 黄禹錫」(cafe.daum.net/ilovehws)が25日明らかにしたところによれば,前日の黄教授の公式記者会見以後,市民らの卵子提供の申し込みは40%ほども急増し,500余名に達している.


卵子寄贈財団関係者は「創立総会以後,1日に数十余名ほどの卵子提供申請を受けて来たが,黄教授の記者会見以後,問い合わせが殺到している」として「激励や一般の問い合わせの電話もしばしばあるが,寄贈申請をした500名の大部分はいつでも卵子を提供する用意のある実寄贈者」だと述べた.


黄教授チームの実験過程に於ける倫理問題疑惑を提起していたMBC「PD手帳」放送について,ネティズンを中心にローソクデモやMBC不視聴運動などの反発も拡がっている.「I Love 黄禹錫」カフェは「MBCが国益に反する報道によって黄教授の名誉を失墜させた」として,24日夜から25日未明までMBC前で1人ローソクデモを行った.続いて26日以後もMBC前でリレー1人ローソクデモを行おうと呼び掛ける文章には参加申し込みが相次いだ.


また「MBC PD手帳反対署名カフェ」などといった,PD手帳に抗議するカフェが出来る一方で,ネティズンらはPD手帳の放送時間帯に広告を行っている12の企業のリストを掲示し,不買運動までも行っている.


さる24日に放映されたMBC 100分討論で,黄教授を批判したパネラーのホームページを掲示して攻撃を呼び掛ける文章も,インターネット上に出回っている.


これに対し,ローソクデモをはじめ「反MBC運動」拡散など行き過ぎた感情的対応を自制しようという声も出て来ている.「赤い帽子」なるIDを用いる或るネティズンは「後でもっと大きな問題にならないうちに,誤った部分があれば指摘するのが当然」だとして「黄教授も今回問題になった部分をバネに世界的水準の研究を成し遂げて欲しい」と述べた.


卵子寄贈支援財団の李スヨン理事長は,「私も障害家族を持っているだけに,ネティズンらの心情は理解するが,感情的な対応ばかりしていてはいけない」として「今回の件を自発的な卵子寄贈システム作るきっかけと考えて,建設的に問題を解決して行くべきだろう」と注文を付けた.



元来が生命の尊厳だのアカデミズムの現場の腐敗だのといった重たいテーマから逃れがたい案件だっただけに,
こういうニュースに接すると「これでこそ韓国」と逆に心和んでしまう私は末期的でしょうか(笑).
ここでも「国益」が出て来ましたが,
運命が一歩違っていれば自分の赤ちゃんになっていたかも知れない卵子を
「国益」の為に嬉々として実験に供するという女性の心理というのが
果たしてどういうものなのか,どれだけ想像力を膨らませてみても私の理解の及ぶ範疇を超えています.
…って これ,笑い事でないなぁ.


それにつけても気の毒なのは,黄に卵子提供を「申し出た」という女性研究員の今後のこと.
後日記者会見か何かをするとのことでしたが,こういう雰囲気の世の中に向けて彼女が何を訴えてみても結果は見えています.
彼女がこの先研究者としてやって行くなら,一刻も早く韓国を捨てて移民でもしたほうがよい.
それ以前に,
「国益」やら「名誉」やら欲しさに人倫を捨て去った群衆によって自己の女性としての或いは人間としての尊厳を踏みにじられるというのは,
保健福祉部やら科学技術部やらの差し金で闇から闇に葬られるよりも一層病的だと言ってよいでしょう.



(11/27 誤字訂正)
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by xrxkx | 2005-11-26 23:57 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】事はもう「卵子不法売買」だけでは済みませんよ

このネタ,まだあと何回か続きそうなので別カテゴリを立てることにしました.最近何でもかんでも「時事ネタ一般」に放り込んでばかりで カテゴリ分類がイマイチ用をなしていないしなぁ.良くないな.後で適宜直します.



さて,先般の韓国での卵子不法売買騒ぎが その後大方の予想通り黄禹錫周辺の倫理問題に飛び火していることは 少し前に書きましたが,黄禹錫サイドの記者会見 および保健福祉部(日本の厚生労働省に相当)の調査結果というのが かねてからのアナウンスどおり昨24日に出ました.




黄禹錫教授「卵子疑惑 全責任は私が負う」 (韓国経済新聞 11/24 17:56)

ジェラルド・シャッテン 米ピッツバーグ大教授の決別宣言に端を発する黄禹錫ソウル大碩座教授チームの「卵子疑惑」について,保健福祉部が24日「法と倫理準則の違背は無かった」とする見解を示した.


これにより,黄教授は倫理論乱に関連した「重荷」を相当部分降ろすことになった.


だが,黄教授がこの日ソウル大獣医科大(訳註:獣医学部)で開いた記者会見を通じて「倫理疑惑に関する事実関係を知りながら否認して来た」ことを認めたことから,研究者として透明であり得なかったという負担はなお残ることになった.


特に黄教授が世界幹細胞ハブ(訳註:おそらくこれ自体が研究機関名)所長職を退くと公表し,これまで世界をリードして来た我が国の胚芽幹細胞研究の地位も打撃を蒙ることになった.


◆黄教授チーム研究どうなる = 黄教授は「研究現場までも去るというのは国民の尊い声援に応える途ではない」として,今後研究のみに専念する意向を覗かせた.これに伴い,世界幹細胞ハブは国民的支持を背景にこれまで通り研究や活動を続けるものと見られる.後任所長にはハブの主軸の一人である安ギュリ・ソウル大医大教授が有力視されている.


ただ,黄教授がチーム内の女性研究員の卵子寄贈をかねてから知っていながらこれを一貫して否認して来たという点で,科学者としての正直さや透明性については国内外から攻勢を受けるものと予想される.特に黄教授チームの胚芽幹細胞研究について賛辞を送りながら一方では牽制して来た海外科学界の攻撃が憂慮されている.


これに関連して,黄教授チームの倫理疑惑を立て続けに提起して来たイギリスの科学雑誌「Nature」は最近韓国経済新聞とのEメールインタビューを通じ,「もしも黄教授が研究員の卵子を使用していたことが明らかになれば,彼が何故そのことを(原文註:以前に)否認していたのかが重要な問題となるだろう」として,黄教授チームの透明性を問題として採り上げることを示唆した.ソウル大の或る教授は「海外研究陣らが道徳性を楯に取って黄教授チームを牽制して来る可能性も少なくない」と述べている.


◆論文どう処理される = 2004年 黄教授チームの複製胚芽幹細胞(訳註:「ES細胞」のこと)論文を掲載したアメリカの科学雑誌「Science」側の措置如何は,黄教授チームに相当な影響を与えるものと見られる.


これに関連して,ドナルド・ケネディ Science誌編集長は「(原文註:黄教授の)主張が誤りだと立証されれば訂正報道を行う」としつつも「研究が有効でないという情報を持ってはいない以上,論文取り消しの要求はしない」と表明した.


これに伴い,論文そのものが撤回される状況は発生しないものと見られる.だが,Science誌が黄教授チームの透明性を深刻に批判し,訂正報道や論文修正を行った場合,黄教授チームの信頼性は或る程度打撃を受けざるを得ないというのが科学技術界の専門からの見方だ.


◆再跳躍のきっかけにすべき = 今回の事態をきっかけに,国内研究陣らが倫理問題を完全に払拭して研究に一層拍車を掛けるべきだというのが専門家らの一致した声だ.ニューロジェネクスのシン・ドンスン社長は「研究倫理を国際基準に合うよう一新し,今後も素晴らしい成果を出してもらいたい」と述べた.




「これまで世界をリードして来た我が国の胚芽幹細胞研究の地位も打撃を蒙る」だの「黄教授チームの胚芽幹細胞研究について賛辞を送りながら一方では牽制して来た海外科学界の攻撃が憂慮されている」だのと,この期に及んでなおちっぽけな優越感に縋り付きたがるかの国民の性根の卑しさは百回嘲笑っても余りありますが,そんなのは日本人のあずかり知らぬ事.
今回私が注目したいのはそこではありません.

まず,もともと今回の騒ぎの初期段階に於いては「ネット上で不法に売買されていた卵子を黄禹錫らが実験用に入手した事実はあったのか」が焦点だった筈なのに いつの間にかその点が有耶無耶になってしまっているのが気にならなくもありませんが,これはまぁ無理からぬ事.
今回,「実験用卵子の提供者は研究チームの身内にいた」こと,および「それを以前から知っていながら隠していた」ことを黄禹錫が自ら白状したことで,当初とは別の 見方によってはより深刻な倫理問題が持ち上がっているわけです.


もっとも そのお陰で当初の不法売買のほうは霞んでしまった形になってはいますが,これとても黄禹錫や盧ソンイルがシロ判定を受けたわけではありませんのでヨロシクとだけ申し上げておくことにして──.

言い換えれば,もはや事は単にライフサイエンスに於ける生命倫理云々の問題ではなくアカデミック・ハラスメントの問題に移って来ている,と(後述).
先に「記者会見の席で黄禹錫自身が卵子提供元について何と言っているか」を見ておきます.
以下,昨夜KBSで流れたというニュースから:


アンカー: 黄禹錫教授は研究員の卵子寄贈の事実を認め,この事実を早期に明らかにできなかったことが悔やまれると述べました.


どういった事情によるものなのか,李ミンヨン記者の報道です.


リポート: ソウル大学の黄禹錫教授は さる2003年,卵子入手の困難だった研究初期に,研究員2名が自らの卵子を寄贈しようと言ったが断ったと述べました.


それが昨年 Nature誌から確認要請を受けて初めて,研究員が卵子を寄贈していた事実を知るに至ったものの,研究員らの要請により これを公開しなかったと明らかにしました.



〈録画〉黄禹錫(ソウル大 碩座教授):「提供者1名がプライバシー保護を非常に強く要請していたこともあり,本人も知らぬ間に提供された研究員の卵子ゆえに倫理問題が提起される状況が憂慮され…」

(訳註:原文,おそらく記者会見の席上の発言か何かで 話し言葉ゆえかセンテンスの組み立てが少々変.卵子「寄贈」の「申し出」があったという以上,ここでは「知らぬ間に」は「提供された」ではなく「提起される」に掛かるものと読んでおくことにする)



黄教授は当時ありのままを語れなかった事が悔やまれると打ち明けました.



〈録画〉黄禹錫(ソウル大 碩座教授): 「国際的な目の高さ(訳註:常識とか社会通念のことだろう)に合わせなくてはならないという尊い真理を省察する余裕が私には無かったようです」



これに先立ち,保健福祉部は ソウル大獣医大(訳註:「獣医学部」か?)機関倫理審査委員会の調査結果を発表し,当時の卵子提供は法的倫理的に問題ないと明らかにしました.



〈録画〉崔ヒジュ(保健福祉部広報管理官): 「強要や懐柔によるものでなく,営利目的の代価関係に基づくものでもなかったため,倫理準則違背の問題は発生しないものと認められ…」



福祉部は今回の一件をきっかけに,卵子確保に関連した法規や倫理準則を明確化して行きたいと述べました.


KBSニュース・李ミンヨンでした.




黄禹錫曰く,「2003年頃に自分の部下の研究員2名が自発的に卵子提供を申し出たが,自分はこれを断った」.
曰く,「翌2004年になってNatureから事実確認を要請されて初めて卵子の出所を知った」.
更には,「その事実を知っていながら今まで隠していた」.
挙句の果てには,「その事実を隠していたのは卵子提供者本人の要望によるものだ」と.



黄禹錫の弁明を額面通りに受け取ってよいものかどうかに関して私が今ここで断定することは避けますが,
少なくとも例えば11/11に採り上げたPRESSianの記事などは示唆的.
同記事中の「情報提供者」というのはおそらく卵子を「自発的に」提供したという女子学生本人らの一人と見て間違い無さそうです.
本人の気持ちの整理が着くまで記者会見等は控えているとのことですので,
おそらく近日中に「卵子提供」がどのように行われたかに関する証言を提供者本人の口から聴けるでしょう.
その時が来れば上の黄禹錫の弁明の真偽も自ずと明らかになります.



いうまでもない事かも知れませんが,此処で私がどうしても引っ掛かるのは,卵子提供者の申し出というのが何処まで「自発的」なものだったのかという点.



一度でも大学の研究室に身を置いたことのある方なら容易に察しがつくかと思いますが,
大学の講座制というのは 最大限控えめにいっても徒弟制度といいますか,或る意味で物凄い人治主義の組織で,下っ端は教授には絶対に頭が上がらないように出来ている.
早い話が学位論文の査読も普通は自分の所属する研究室の教授に頼むわけですし,
学位取得後にポスドクなどの職探しをする際にも紹介状を書いてもらわないといけないなど,
とにかく生殺与奪の権は自分のボスに完全に握られていると云ってよい.
ですので,ボスとの関係がうまく行かなくなるというのは研究者の卵にとっては半ば致命的で,
研究者として一人立ちする上でとてつもなく大きなハンディを負うことになる.
下手をすれば「干される」.
ですので,いっそ丸っきり違う分野で一から出直す覚悟でも無い限りボスにはなかなか逆らえない事情というのがあります.
このことに関しては昨日たまたま見つけた面白いblogがありまして,筆者の方は現役の学生さんなのか 研究現場の雰囲気を実にうまく伝えていますが,そこで呼ばれている「アカハラ」「パワハラ」というのがそれ.
その昔,こんな便利な言葉の無かった頃には「センセイ政治」などと呼ばれたものです.



そういう状況下で「卵子が入手できなくて困っているので,君ちょっと提供してくれると助かるんだが」とやられて,下っ端が厭だと言えるか.



韓国に於ける卵子不法売買のニュースは日本にも伝わり 大きなショックを与えましたが,これとても所詮は海の向こうの話(無論,そうした不法売買に携わる韓国人らが日本の不妊女性を対象に商売をしているらしい点は他人事ではありませんからきっちり白黒つけてもらわないと困りますが).
その一方で,上のような「アカハラ」「パワハラ」「センセイ政治」に関しては残念ながら我が日本も決してお隣の国を笑っていられないお寒い現状にあることは知っておくべきでしょう.
大学のような閉鎖性の高い,外部の評価・点検・監視を受けにくい組織で 前述のように絶対的な権力が一人に集中していたら,そういう組織に腐敗するなと云うほうが無理でしょう.
自分の部下の女性研究者に卵子提供をそれとなく強要するなどといったエグイ話はともかく,
もっと人目に触れにくい事例なら日本の大学にも幾らでもあると思ったほうがよい.
例えばこういうセクハラ教授とか.



本当は保健福祉部との絡みについても書きたかったのですが別の機会に譲ります.



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by xrxkx | 2005-11-25 14:16 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【卵子不法売買】理事長ニム,ぼろが出るのが早すぎるニダ

卵子不法売買の件.今日午後4:17に上がって来たばかりのニュース.取り急ぎ論評抜きで.


ここに登場する「某病院理事長」って,昨日採り上げた記事に出て来た「ミズメディ産婦人科」の盧ソンイルのことだと見て 十中八九間違いないでしょうが….それとも他にも似たようなのが何人もいたりして.




「『黄禹錫社団』病院長,幹細胞研究のため卵子不法取引」 / 〈教育ジャーナル〉報道…「女子大生ら卵子不法売買 直接斡旋」 ─PRESSian, 11/11


最近,黄禹錫社団(訳註:?)の一員として不法売買卵子を用いて人工授精施術を行った
疑惑を受けて来た某病院理事長が,
幹細胞研究に使用する目的で女子大生などの卵子を不法に取り引きしていた
という主張が提起され,
その真偽に関心が集まっている.


「黄禹錫社団」某理事長,「女子大生卵子不法売買後 幹細胞研究に利用」?


教育関連インターネット新聞「教育ジャーナル」は13日,
匿名の情報提供者の証言と関連物件を引用して
「女子大生などの提供した,不法取引された卵子が 幹細胞研究に使用された」
と報じた.


同紙は,情報提供者の証言を引用して
「幹細胞を研究して来た黄禹錫社団の一員である某病院理事長が,直接卵子売買を斡旋していた」
として
「この病院理事長は(原文註:こうして確保した)卵子が幹細胞研究に使われると話したこともあった」
と報じた.


同紙はまた
「情報提供者が提供した物件には,この病院理事長の記録した卵子提供者リストと卵子採取施術方法が各々明示されている」
として
「卵子提供者の中には,当時 某大学の女子学生も混じっていた」
と報じた.同紙は
「病院側が学費不足に悩んでいるその女子学生に直接卵子売買を斡旋して来たものと確認された」
と付け加えた.


〈教育ジャーナル〉「報道内容 全面的に事実…間もなく情報提供者が直接明かすだろう」


一部の幹細胞研究者らが卵子確保の為に直接不法卵子売買を斡旋し,
そうして確保した卵子が幹細胞研究に使われて来たという疑惑は,
これまで数回提起されて来たが,
具体的な証言が出るのは初めて.


この事実を報じた担当記者は〈PRESSian〉との電話インタビューで
「情報提供者が負担を感じているため 暫く具体的な内容の公開を控えている」
として
「だが,報道内容は全面的に事実であり,
真実はその理事長本人が正確に知っている筈」
だと述べた.同記者は
「近いうちに情報提供者の決心がついたら記者会見などを通じてもう少し具体的な内容を明かすつもり」
だと付け加えた.




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by xrxkx | 2005-11-11 18:58 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【卵子売買】ワニ博士の場合: ノーベル賞が先か刑務所行きが先か

卵子売買の件 つづき.
本来ならこんな気分の悪い話題は採り上げるのも厭なのですが,
それを敢えて昨日書いておいたのは,
生命倫理と来ればこの人の話題が出ない筈が無いから.




「黄禹錫社団(訳註:?)」として知られる国内の有名産婦人科医院の理事長が,
不法売買された卵子である事を知りながら人工授精を行っていたことを認め,
波紋を呼んでいる.


不法卵子売買に関連して,警察の取り調べを受けている
盧ソンイル・ミズメディ産婦人科医院理事長は8日,
マスコミのインタビューに答え,
不妊女性に施術を行った当時,卵子売買があったであろうとは察しがついていた
ことを明らかにした.


同氏は「不妊女性たちの身の上が気の毒で施術を行った」として
「不妊患者たちを相手に客引き行為を行ったり,ブローカーたちに斡旋料を支払うなどの
不法行為は決してやっていない」と強調した.


同氏は「不妊治療に不法卵子を使用していることは 保健福祉部など当局も知っていたが,
不妊夫婦らの事情や 及ぼす波紋(訳註:「事を明らかにした場合に社会に…」であろう)を考慮して
これまで公表を控えていたのだろうと理解している」とも付け加えている.


また盧理事長は「陰性的に(訳註:「不法取引により」の意か?)提供された卵子中の一部が
黄禹錫教授の研究チームの胚芽複製実験に使われたことは決して無い」として,
施術過程に於いて医療法や生命倫理法に違反した事実は無い」と主張した.


黄禹錫教授「不法取引卵子 使ったことが無い」


これに関連して黄禹錫教授はマスコミのインタビューで
「今まで研究用に使用した卵子中,不法取引されたものは一つも無い」と明らかにした.
黄教授は現在,幹細胞ハブ関連研究者の会合に参席する為にアメリカを訪問中だ.


黄教授は「ナンチ性胚芽幹細胞(訳註:「ナンチ」は漢字標記不明.いずれにせよES細胞のことだろう)を作った当時,
この病院で女性2名の卵子を許諾を得た上で採取したものと聞いている」とし,
不法に売買された卵子が不妊施術に用いられたことはあるかも知れないが,
研究用に使用されたのは全て本人の同意を経て寄贈されたもの」だと重ねて主張した.


民労党「幹細胞研究 卵子の出所を明らかにせよ」


民主労働党は論評を発表し,
「盧理事長は大統領直属の医療産業先進化委員会委員の職をただちに退くべきだ」として
「幹細胞研究に使用された卵子の出所についても明確に説明すべきだ」と主張した.


卵子不法売買事件を捜査している警察は,
近日中に盧ソンイル理事長をはじめとする不妊病院院長らを召喚するものと見られる.


※盧ソンイル理事長とは誰?



盧理事長は国内最高の不妊施術病院であるミズメディ産婦人科医院の理事長で,
黄禹錫教授とともに長年にわたって幹細胞研究を行って来た人物だ.
さる5月「サイエンス」誌に掲載された黄教授の論文にも第2著者として名を連ねている.


さる10月,民主労働党が国政監査に於いて
「盧理事長が福祉部の承認を受けていない状態で幹細胞研究を進め,
政府研究費まで執行された(訳註:研究費の給付を受けたの意?)」
と主張して物議を醸したこともある.
現在盧理事長は,大統領直属の医療産業先進化委員会にも長官級委員として参与している.




この黄禹錫(ほゎん・うそく)なる人物について御記憶でない方は 先にこちらをお読み戴ければと思います.例の「世界に先駆けてES細胞を作ったニダ」のあの人です.


まず,上の記事に出て来る理事長なる人物の説明:

「不妊女性に施術を行った当時,卵子売買があったであろうとは察しがついていた」

「不妊患者たちを相手に客引き行為を行ったり,ブローカーたちに斡旋料を支払うなどの不法行為は決してやっていない」

「不妊治療に不法卵子を使用していることは 保健福祉部など当局も知っていた」


病院側が入手した卵子が出所のいかがわしい代物であるらしいことは知っていた,と.
でも人工授精の斡旋をブローカーに頼んだりはしていないから不法ではない,と.
すごい理屈ですね.


まぁ,この期に及んで「不法に売られている物を そうとは知らずに掴まされたニダ」「ウリは被害者ニダ」は通らないでしょう.
結局 取り調べの過程で卵子の入手ルートについても洗いざらい吐かされることになるのでしょうが,
その後で自分一人が蜥蜴の尻尾にされない為に「保健福祉部など当局も知っていた」と.
「保健福祉部など当局」側がこれを認めるか否定するかにも依りますが.



ちなみに「施術過程に於いて医療法や生命倫理法に違反した事実は無い」に至っては論外でしょう.
取り締まる法が無い/無かったというだけの話ですから.
もっとも,これについては日本も一体何処まで法制面での整備が進んでいるのかイマイチ心許ないのですが.

黄禹錫のほうも同様で,

「今まで研究用に使用した卵子中,不法取引されたものは一つも無い」

「ES細胞を作った当時,この病院で女性2名の卵子を許諾を得た上で採取したものと聞いている」

「不法に売買された卵子が不妊施術に用いられたことはあるかも知れないが,研究用に使用されたのは全て本人の同意を経て寄贈されたもの」

と,一番肝心な点である
上の病院で人工授精に用いた卵子と 黄禹錫がES細胞製造実験に用いた卵子とでは,入手ルートは別なのか
という点を全く説明しようとしていません.
「本人の同意を経て」だけでは 売り手が誰なのか分からない.
「同意」だけなら 件のブローカーに卵子を提供した女性たちだって「同意」の上で提供していたのでしょうし.


ともあれ黄禹錫が実験用の卵子を入手するに当たって「本人の同意」を取ってあると言っている以上,
その「本人」というのが誰なのかを確定するには 「同意書」を警察が押さえれば済む
(もっとも取り調べの結果を警察からメディア向けに何処まで公表できるかという問題は別途ありますが).
今後の取り調べがどれくらいのペースで進捗するかが見もの.
当局の側の手の汚れ具合がそれで概ね分かります.



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by xrxkx | 2005-11-10 12:38 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
ワニ博士が喜び勇んでウシをもたらすもキリンに先を越され云々
 今朝上がって来ていた,ちょっと気になるニュース.
黄禹錫教授の「BSEにかからない牛」今日日本へ ─朝鮮日報 05/13
 黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学教授チームが誕生させたBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の耐性を持つ牛が13日未明、日本に渡されると12日伝えられた。
 実用化に先立ち、BSE耐性牛が実際にBSE予防に效果があるのか人体には害がないか日本で実験するためだ。
 日本は数年間にわたる研究にもかかわらず、BSE耐性牛を誕生させることができなかった。
 黄教授率いるBSE耐性牛研究チームの一人であるソウル大学獣医学科のイ・ビョンチョン教授は「日本に韓国の先端技術を提供するという意味から、百済の王仁博士が日本に渡り、文物を伝えた事と同じようなこと」と、今回のBSE耐性牛の渡日意味を説明した。
 BSEは脳にスポンジのように穴があき、体が麻痺する病気で、1985年、英国で初めて発生して以来、感染が懸念される牛まで、合わせて数百万頭が焼却処理され、数十兆ウォンの被害が発生している。
 なお、BSEにかかった牛を人間が食べる場合、同じ病気にかかる致命的な病気だ。世界各国でBSEを防ぐための研究を行ってきたが、実用化の可能性のある成果を収めたのは黄禹錫教授チームだけだ。
 相変わらず言っていることが滅茶苦茶.わに博士だろうがかば博士だろうが結構だけれど,「日本に韓国の先端技術を提供する」とまで大言壮語しながら,「実際にBSE予防に効果があるのか,人体には害が無いか」を どうして「日本で実験」しないといけないわけ? 自国で出来ないの?

 さらに「日本は数年間にわたる研究にもかかわらず、BSE耐性牛を誕生させることができなかった。」のくだりについてですが,こちらの頁に昨年の読売の記事が載っていまして,こうあります.
●BSEに感染しない牛,遺伝子操作で誕生…キリン ─読売 2004/05/31
  キリンビールは30日、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)に感染しない牛を遺伝子操作によって誕生させたことを明らかにした。
 BSEに感染する原因であるたんぱく質の一種、プリオンを生まれつき持たないのが特徴だ。米バイオ企業ヘマテック社と共同研究したもので、この牛を活用してC型肝炎や肺炎、リウマチなどを治療する新薬を開発し、2013年にも米市場で販売する計画だ。新薬1種類当たり数百億円規模の売り上げを目指している。
 医薬品に使う抗体の生産は、BSE感染牛を使っても可能だが、「BSE感染牛を使って抗体を生産するのは、消費者の印象が悪い」ため、BSEに感染しない牛を開発することにした。
 キリンは、人間の免疫をつかさどる遺伝子を牛の体内に組み込み、医薬品として使える抗体を大量に作り出す研究を進めている。今回の研究成果を医薬品事業の拡大に活用する方針で、「BSEに感染しない食肉用の牛を普及させることは、現時点では考えていない」(キリン)という。

朝鮮日報 また即日ウソ発覚 ヽ( ´ー`)ノ

 …と,今回突っ込みたいのは そこではない.もちろん「牛なのかキリンなのかハッキリしろ」と言いたいわけでもない.
 件の朝鮮日報の記事に「BSE耐性牛ができるまで」の図が載っていますが,要するに これ,
体細胞クローン + 遺伝子組み換え
じゃないの? 食べて大丈夫? 2重に危なくない?
 ちなみに いま日本でクローン牛の食品安全管理がどういうことになっているのか ちょっと調べてみたのですが,見つかった中で最新だったのは 2003年4月11日に厚生労働省が発表した「クローン牛の食品としての安全性 最終報告書」というもの.それについて海外では例えば以下のように報道されていたようです.
日本政府、クローン牛の肉と牛乳について「食品としての安全性が損なわれることは考えがたい」と発表 ─NewFarm.org
この記事だとすっかり日本政府が緑信号を出したような書きっぷりになっていますが,問題は訳者による脚註で,こうあります.
しかし、実際には、2003年4月11日に厚生労働省が発表した「クローン牛の食品としての安全性 最終報告書」には、「受精卵クローン牛や体細胞クローン牛については、従来技術により産生された牛にはない特有の要因によって食品としての安全性が損なわれることは考えがたい。」としながらも、「ただし、クローン技術は新しい技術であるために、クローン牛由来の食品の安全性については、慎重な配慮が必要である。クローン牛の人獣共通感染症等疾病への罹患、あるいは同牛由来の乳肉における有害化学物質の残留などによって、安全性が損なわれることのないような慎重な対応が必要である。こうした配慮の下に、その安全性を危惧させる要因が新たに検知された場合には、速やかにその要因を排除できる対応が必要である。」と明記されており、日本政府がクローン牛を食品として利用することを認可・承認したわけではない。(中略)政府は「安全宣言などではない」と言及している。
 クローン牛について もうひとつ.こんなのもあります.同じ厚生労働省の最終報告書に関連したもの.
「体細胞クローン」本当に安全? ─大地を守る会/農の情報ボックス
 しかし、この「安全宣言」に対して、疑問や不安の声もあがっています。その理由は、体細胞クローン牛は死産が多く、原因は不明のままになっているためです。02年9月末時点で体細胞クローン牛は318頭誕生していますが、98頭が、死産、生後直後に死亡しています。その発生率は30%と、一般の牛の約6倍にのぼります。
 また、老化が早く、95年に誕生した世界初の体細胞クローン、羊の「ドリー」は半分の寿命で死亡しました。体細胞クローンマウスについては、胎盤が正常の4倍に大きくなった例も報告されています。
 (中略)
 体細胞クローンは、研究開始から比較的日が浅く、主な先進国でも食品としての流通を認めている国はありません。
 念の為強調しておきますが,ここまでは あくまでクローン技術が安全かどうかという話.この後さらにもう一つ,遺伝子組み換え技術の安全性の話が残っています.遺伝子組み換え大豆なら既に店頭でも売られていますね,豆腐とか納豆とか.私はヤバそうなので買いませんが.
 肉牛・乳牛用の遺伝子組み換え牛を解禁したというニュース,探した限りでは出て来ません.ただ,上の読売の記事が載っていたのと同じ頁
●牛乳に人の母乳成分 中国で遺伝子組み換え牛 ─共同 2005/01/08
というのがありましたが,これとても勿論実験レベルでの話でしょう.ともあれ

そういうヤバそうな実験は自国でやれ >黄禹錫とやら
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by xrxkx | 2005-05-13 20:49 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買