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【黄禹錫】朴基栄の辞表提出についての若干の補遺

今日のお昼頃に韓国メディアが一斉に伝えていました.
午後には日本語記事も出始めたので 既にお読みになった方も多いことと思います.



上の朝鮮日報の記事,よく読むと「青瓦台(ちょんわで:大統領官邸)のスポークスマンが23日発表した」と言っているだけで,辞表そのものがいつ提出されたのかについては言及されていません.
そのため読んでいてちょっととまどったのですが,以下のオーマイの記事では辞表提出の時期を「20日」と書いています.
どうも20日の時点では盧武鉉は猶も辞表を受理するかどうか態度を決めかねていたフシがあるな….
これで もし「受理せず」と決まっていたら,辞表提出の報そのものがおそらく握りつぶされていたでしょう.
これで「辞表電撃受理」も無いもんだ.


下は問題のオーマイの記事なのですが,これを書いた記者,報道文を書かせると文体がひどくふやけてしまうわりに こういうコラム的な文章を書かせると結構書ける人のようです.
まぁ内容は当blogでも今まで散々言って来た「青瓦台はやる気あるのか」という話に過ぎないのですが,こんな感じ:



朴基栄辞表,もはや我慢もこれまでか (オーマイニュース 01/23)


朴基栄(ぱく・きよん)・青瓦台情報科学技術補佐官が さる20日,李炳浣(い・びょんわん)秘書室長に正式に辞表を提出した.
さる10日に口頭で辞意を表明してから実に10日後のことだ.
黄禹錫(ほゎん・うそく)事件についての真実究明の程度などを考えると,遅きに失したというのが記者の判断だ.


「辞任は考えていない」→「ソウル大最終調査が済んだら」→「検察捜査中なので」


朴補佐官が辞表を提出した状況中,再三に亙る「青瓦台の翻言」について押さえておかないわけには行かない.


まず昨年11月,黄禹錫・ソウル第教授の幹細胞研究に関連して倫理的疑惑が起きると,民主労働党や市民団体らは朴補佐官をはじめとする責任者らの辞任を主張した.


だが青瓦台は「朴補佐官の辞任はまったく考えていない」と断乎たる態度を示した.


特に,当時 朴補佐官は黄教授の幹細胞研究疑惑を取材して来たMBCの「PD手帳」チームに一方的に不利な内容だけを盛り込んだ報告書を盧武鉉大統領に提出したという疑惑を受けていた.
つまり,黄教授の研究を取り巻く疑惑よりも「PD手帳」チームの取材態度ばかりを問題視し,大統領の判断を曇らせたとする指摘だ.


その後,昨年12月,黄禹錫教授と盧聖一(の・そんいる)ミズメディ理事長の「告白」(原文註:16日),ソウル大調査委員会の中間調査結果発表(原文註:23日)などを通じ,幹細胞研究を取り巻く諸疑惑が事実であることが一つまた一つと判明し始めた.
特にソウル大調査委員会は,中間調査結果発表で 黄教授の2005年「Science」論文が操作されていた(訳註:捏造だったの意)ことを公式確認した.


にも拘らず,青瓦台は朴補佐官らについての責任論を先送りにした.
当時,青瓦台は「朴補佐官らの進退は ソウル大調査委員会の最終調査結果が発表されてから決定されるだろう」と表明した.


もちろん,記者はこれを「ソウル大調査委員会の最終調査結果を通じて 黄教授の幹細胞研究が操作されたものと判明すれば,本人が辞任するなり人事権者(訳註:この場合は大統領のこと)が更迭を行うなどの措置を取る」という意味に受け取っていた.


こうした中,さる1月10日,ソウル大調査委員会の最終調査結果が発表された.
一言で言えば,黄教授の主張して来た「合わせ型幹細胞」も「源泉技術」も存在しなかったというのが結論だ.
2005年論文に続いて,朴補佐官の名が共著者に挙がっている2004年「Science」論文も操作されたものであることが分かった.


朴補佐官自身の辞任で終結した「科学的責任論」


こうして黄教授の幹細胞研究が全て「操作」と判明すると,朴補佐官をはじめ汎政府レベルの大々的な支援政策を行って来た高位人士らに対する引責は不可避に見えた.
こうした状況を意識してか,朴補佐官は発表直後に李炳浣秘書室長を通じて口頭で辞意を表明した.


当時 金晩洙(きむ・まんす)スポークスマンは午後のブリーフィングで「朴補佐官が辞意を表明したが,正式に辞表は提出していない」として「辞表が提出されれば人事権者が検討する」と語った.


記者はこのようなブリーフィング内容を聞いて,盧大統領が「青瓦台責任論」を受け入れ,朴補佐官の辞意を受け入れるものと予想した.
だが,この予想は「科学的責任論」の前にものの見事に外れた.
何日経っても,朴補佐官が正式に辞表を提出したとか,人事権者である盧大統領が彼女を更迭したとかいった話は聞こえて来なかった.


こうした状況に至って,様々な解釈が飛び交った.
盧大統領が「科学的責任論」を根拠に朴補佐官を庇っているとか,盧大統領をはじめとする青瓦台が 幹細胞研究への未練を捨てられずにいるのだとか,挙句は朴補佐官は堪えているのだとか,等々….


さる16日,金晩洙スポークスマンは「朴補佐官の場合,盧大統領がたびたび明言なさった原則通り 行政的・法的責任についての根拠が整理されないと責任を問えない」として,「いま検察捜査と部署調査が進行中であるため(ママ),青瓦台の人事と朴補佐官の進退問題とは直接の連関性が無い」と語った.


検察捜査が終わった後にでも責任を問うこともあり得るが,今はその時ではないというわけだ.
「ソウル大調査委員会の最終調査結果が発表された後に朴補佐官の進退問題を決定したい」という昨年末の約束を自ら反古にしたことになる.


結局,朴補佐官はさる20日に正式に辞表を提出することで自ら「青瓦台の庇護」のカーテンから抜け出た.


興味深いのは,青瓦台が朴補佐官の辞表提出の背景に関連して「本人が業務を続け難く困ったと感じて辞表を提出した」と説明していることだ.
ならば彼女は辞表を提出するまでは業務遂行にこれといった支障を感じていなかったということだろうか.
何とも理解し難い「釈明」である.



上で謂う所の盧武鉉の「科学的責任論」なるもの,おそらく以前ご紹介した これのことを言っているのでしょう.
そろそろ韓国でもこうやって「青瓦台がぐずぐずしていること・身内を庇っていること」への輿論の風当たりが強くなり始めているようで結構なことです.
もっとも読者の中には「I Love 黄禹錫」の残党らのローソクデモのほうがネタ的に面白いという向きも少なくないでしょうが.


が,かの国の斜め上度を考えれば,朴が自ら官界を去ったことで青瓦台は今度は朴に対する責任追及を「もはや管轄外」とか何とか言い出しそう.
もし本当にそうなれば,朴についてはあとは──道義的責任の問題をひとまず除けば──黄への研究支援などに関する法的処分如何の問題が残るだけとなりますが,以前も触れたように肝心な検察・監査院などがどうも腰が引けているらしいのが気になります.


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by xrxkx | 2006-01-23 20:53 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】検察の態度次第ではまた「トカゲの尻尾」に逆戻りしかねない件

今日やっと「ソウル大総長が 同大一般懲戒委員会に 黄ら7名の教授の厳重懲戒を求める要求書を提出した」のだそうです.
同大調査委の「最終発表」から10日も過ぎているのだから そろそろ処分が決定するかと思ったら,まだこんな悠長なことをやっている.


NEWSisが今日17:33付で「ソウル大,黄禹錫碩座教授職剥奪」と断定口調の標題で報じていました(よく似た記事が東亜日報にもありましたので そのうち日本語版が上がって来るでしょうから訳しません)が,中身を見れば何のことはない,


…黄教授の教授身分が維持されるかどうかは,懲戒委の議決結果に従い決定される予定だ.…

とあり,要は懲戒委はまだ何も決定していないということ.
10日も掛けて,です.
今度はソウル大の側が「検察捜査の経過を見守って…」という態度でいるのがありあり.




で,その検察が検察でまた悠長なことをやっているという話は前々回少し触れたのでしたが,朴基栄らに手を出したがらない検察が どうも現場の下っ端に責任をかぶせたがっているように見えるニュースが,ここのところイヤに目に付きます.
極端な話,


などというのがありましたが,別に金ソンジョンならずともポスドクなら誰だって職探しくらいするでしょう.


もともと金については黄が「すり替えたニダ攻撃」に出た当初から「そんなことをして金に一体何の利益が」という疑問はあちこちで指摘されていたのでしたが,どうもここに来て俄かに「金はアメリカで職にありつく為に業績が必要で,それでつい…」という方向に話が持って行かれているニホヒがする.
まぁこれはあくまで憶測に過ぎませんので深くは触れませんが.



ところで上の中央日報の記事には更に


検察はまた、黄教授チームのクォン・デギ幹細胞チーム長がソウル大調査委の調査が行われた昨年12月18日ごろ、自分のノート・パソコンのファイル300個を1度に削除した事実を確認し、ファイルを復旧している。

とありますが,それについてもう少し詳しく触れている記事を見つけたので一応見ておきます.
これがまた馬鹿げた記事で──




幹細胞操作事件を捜査中のソウル中央地検特別捜査チームは,黄禹錫教授チームの幹細胞チーム長を務めていた権デギ研究員が ノートPCに保存してあった研究関連ファイルを2重に破壊した情況を押さえ,証拠隠滅があったのかどうかを調査している.


検察が20日明らかにしたところによると,権研究員のノートPCからは計381個のファイルが削除されており,このうち2005年5月以後の研究ノートに関連した302個は復旧できたが,2004年論文に関連した79個のファイルは復旧がほぼ不可能な状態だったことが確認された.


検察関係者は,
「ファイルを削除した上で上書きをしてあり,復旧に支障をきたしている.
証拠隠滅の試みがあったのかどうかを調査中だ.
具体的なファイル内容を知ることはできないが,大部分は実験ノートと思われる」
と伝えた.


ソウル大調査委員会は,権研究員がファイルを削除したデスクトップPCのデータは復旧・調査したが,ノートPCは調査が済んでいない状態で真相調査を終えた.


検察はこの日(訳註:今日の午後?),ソウル大の黄禹錫研究チームの研究員6名と ミズメディ病院の研究員3名を呼んで調査する予定だ.(ソウル=聯合ニュース)



こちらの聯合の記事では381個にも及ぶファイルがいつ削除されたのかについては言及がありません.
データ消去の件は01/12にも一度書きました(あそこで出て来た「K研究員」というのが,おそらくこの権(Kwon)のことらしい).


前の中央日報の記事には「昨年12月18日ごろ、自分のノート・パソコンのファイル300個を1度に削除した事実を確認」とありますが,これらは全て聯合の謂う所の「復旧できた」分(=2005年5月以降のもの)だと思えば辻褄は合います.
300個のファイルが消されたという「昨年12月18日頃」という時期も,なるほどソウル大調査委が黄の研究室を封印に掛かった時期とよく一致します.
これらが全て無事復旧できて,古いファイルばかりが復旧不可能という時点で 普通は


「単に空いたクラスタが使っているうちに自然に上書きされただけじゃないの?」

と考えそうなものですが如何でせう.


もっとも,01/12にご紹介した記事では 調査委がPCを押収しようとしたら黄が邪魔したことになっていましたので,これでもし


検察「意図的に上書きした」と断定→権「黄教授の指示で消したニダ」と証言

とかいう流れになったら また金ソンジョンの時とまったく同じ展開になりそう.


関連っぽいの



検察,ミズメディ幹細胞直接検証 (聯合 01/19)

まだやってます.
ウソツク大先生が「体細胞クローンによるES細胞」だと言っていたのが結局は全て受精卵由来だったというところまではソウル大が調べたのでしたが,今度はミズメディの持っている(もともと受精卵由来と銘打った)幹細胞の中に「実はこれがウソツク細胞だったニダ」というのが無いかどうか探し始めているという….


検察にこんな調査をしろと言ったのが誰なのだか分かりませんが,おそらく青瓦台にせよウリ党にせよ黄擁護派輿論に引っ張り回されているせいなんだろうな….



黄禹錫切手など オークションに登場 (聯合 01/19)

中には「不謹慎ニダ」とか目くじら立てている韓国人もいるにはいるのでしょうが,まぁこういうニュースが出始めていること自体 韓国人にとっても一連の黄疑惑がトンデモネタ化している表れでもあるでしょう.
かつての集団熱病状態よりは健全かも.



【論文ねつ造】黄禹錫報道に抗議、MBC前で自殺未遂 (朝鮮日報 日本語 01/19)

こちらはこちらでまたやってます.
今回は火ではなく毒ですね.


たかがTV局に抗議するのにいちいち服毒自殺.
こういう国民が指を切ろうが日の丸を焼こうが自分自身を焼こうが,そんなのを見ていちいち某新聞のように
「過激な反日行動の背景には過去の植民地支配の被害者の心の痛みが云々」
などと明後日の方向を向いた解説をしていてはダメだということです.




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by xrxkx | 2006-01-20 20:08 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】ウソツク教を指弾する側だって中身を見ればこのレベル。

検察の捜査の方は目新しい進展が見られませんので,書きそびれていたネタを今のうちにやっつけてしまいます. PD手帳の取り巻きのこと.





「『朴正熙パラダイム』が黄教授事態を招いた」 / [討論会]黄禹錫事態に見る韓国社会の現在と未来 (オーマイニュース 01/18)


黄禹錫・ソウル大教授の幹細胞論文操作で韓国社会全般が混乱に直面する中,今回の事態で表出した政府・政治・メディア・学会などの責任を明らかにする討論会が開かれた.


生命工学監視連帯が18日午後2時からソウル@@(訳註:地名?)社会福祉共同募金会館講堂で開いた「黄禹錫事態に見る韓国社会の現在と未来」討論会には,学者・言論人・市民団体活動家などが参席し,熱い討論を行った.


「科学技術界『朴正熙パラダイム』が黄教授事態の一因」


主題発表を担当した金ホヮンソク(原文註:国民大 教授)市民科学センター所長は,「今回の事態の核心は論文操作であり,これは科学界で検証・自浄される『コップの中の嵐』で済む可能性もあった」としながら,「しかし政府とメディアの『黄禹錫英雄化』により,論文操作事件が国家的混乱事態にまで拡がった」と批判した.


金所長は「今回の事態は金大中・盧武鉉政府の政策の産物だが,その政策の根はもっと長い歴史を持っている」として,「朴正熙パラダイム」を主要原因に挙げた.


本格的な産業化が始まった朴正熙政権時代から,科学技術を経済成長の道具と見做し,科学技術人らは専門知識と技術ばかりを熱心に追い求め,科学技術の社会的役割や影響は考慮しなくてよいという所謂「朴正熙パラダイム」がいまだに強く残っているというもの.


金所長は「国が数十年間に亙って助長して来たこうした支配イデオロギーのせいで,国民らは科学技術を単に先進国入りの秘法か何かのように神秘化するばかりだった」として,「その結果,科学技術研究が必ず伴わねばならない生命倫理及び研究倫理,科学技術の社会的理解などは極めて疎かにして来た」と指摘した.


また,金所長は「真実を明らかにする上で核心的役割を果たしたBRIC(原文註:生物学情報センター)が匿名で運営されていなかったら,真実が糾明されることは無かっただろう」として,「研究に問題がある時,研究員らがきちんと問題を提起し得る環境を作ることが重要」だと,実験室民主化の重要性を強調した.



「『PD手帳』取材倫理批判したメディアら,YTNには沈黙」


今回の事態の首班と目されているメディアの問題点も余す所無く指摘された.
チョン・ウンギョン「メディア・オヌル」記者は,メディアがMBC「PD手帳」とYTNの取材倫理違反に対して二重基準で臨んだと述べた.


「PD手帳」の取材倫理違反を手厳しく批判していたKBS・SBSなどの放送社や「朝鮮日報」「中央日報」「東亜日報」など主要新聞は,YTNがさる3日に取材倫理違反と「請負取材」を認める謝罪放送を行ったにも拘らず これを十分に報じなかったというものだ.


チョン記者は「『PD手帳』の強圧取材も深刻な問題だが,記者の黄教授チーム資金運搬(訳註:昨年12/01の安圭里らによる金ソンジョン懐柔ツアーに同行した折にYTN記者が「口止め料」の国外持ち出しに関与していたことを指す.昨年12/31のエントリ参照)や幹細胞検証の未報道,取材源から経費支援を受けていたことなど,YTNの取材倫理違反の方がより深刻だというのが衆論」だとして,「(原文註:YTNの取材倫理違反には目を閉ざす)一部メディアの振る舞いは,『PD手帳』の取材倫理違反への批判が真正性ある問題提起でなかったことを露呈したもの」だと主張した.


チョン記者はまた,さる5日「オーマイニュース」を通じて提起した「ピョ・ワンスYTN社長の黄教授関連報道介入疑惑」に言及しつつ,「それ以上に絶望的なのは,(原文註:ピョ社長に対するYTNの)内部批判が無かったように見える点」だと付け加えた.


▲黄教授チームが よんろんい(訳註:クローン牛の名)と幹細胞の検証の機会をYTNにだけ与えたこと ▲安圭里・尹賢洙両教授のピッツバーグ行きにYTNが同行したこと ▲「PD手帳」の情報提供者3ヶ月分のEメールが黄教授側に渡されていたこと などを未解決の疑惑に挙げたチョン記者は,「検察捜査にばかり頼るのではなく,探査報道を通じてメディア自ら疑惑を解明しようとする努力をすべき」だと主張した.


「生命倫理法に『黄禹錫専用の抜け穴』がある」


韓ジェガク・民主労働党 政策研究員は,「今回の事態を一個人による詐欺劇と見るのではなく,黄教授を定点として政府・政界・メディアらの利害関係が相俟って作られた『黄禹錫ゲート』と見るべき」だとして,政府の責任論を集中的にクローズアップした.


韓研究員は「さる2005年から発効した『生命倫理及び安全に関する法律』(原文註:生命倫理法)にも『黄教授専用の抜け穴』があった」と疑惑を提起した.


生命倫理法 附則条項第3項には,クローン胚研究を行う資格を「3年以上 体細胞クローン胚についての研究を続けたこと,関連学術誌に体細胞クローン胚に関する研究論文を1回以上掲載した実績を有すること」と定められている.


韓政策研究員によれば,この条項を通じて胚がクローン幹細胞研究についての保健福祉部長官の承認を得た研究者は,黄禹錫教授ただ一人だ.
条件を満たす研究者が黄教授だけだからだ.


これについて,韓政策研究員は「政府が黄教授の研究を何としてでも承認しようとしたものであり,黄禹錫事態を幇助したのではなく積極的に共謀したもの」だと主張した.


韓研究員はまた,総額676億ウォン(原文註:1988年~2005年)にのぼる政府の黄教授への予算支援が 充分な事前検討や研究成果についての検証なしに拙速で行われた実態をも批判した.




一連の黄疑惑について,私が知る限りでも昨年5月のBSE耐性牛の頃から再三取り上げて来ていた民労党としては,黄ネタはお得意の政府吊るし上げの格好のネタでもあり,他党との違いを際立たせる小道具でもあるでしょう.


この場合,民労党の支持母体である労組や農民,市民団体などにアピールする上で欠かせないアイテムとして「カネ返せ論」があるわけですが,これを前面に出しすぎると他政党や保守系メディアに便乗され「おいしいところ」を持って行かれかねないという両刃の剣.
素人にはお薦めできない そういう方向に流れてしまうとつまらないので,彼らは常にこうやって左派メディアや自称有識者との共同の討論会の席に顔を出し続けているわけです.


こういう傾向は昨年12/23の黄の教授職辞意表明あたりを境に顕著に勢いを増したように見えます.
このことは 一時はMBCのエライ人から自宅謹慎処分を受けるまでに孤立していたPD手帳スタッフらが その時期に「名誉回復」したこととも関係あるでしょう.
現にPD手帳のチーフだった崔承浩(ちぇ・すんほ)なども同様の討論会に何度か顔を出していたようです.


 


まぁそれはよいとして,その「有識者」の分析というのが


本格的な産業化が始まった朴正熙政権時代から,科学技術を経済成長の道具と見做し,科学技術人らは専門知識と技術ばかりを熱心に追い求め,科学技術の社会的役割や影響は考慮しなくてよいという所謂「朴正熙パラダイム」がいまだに強く残っている

というレベルの代物ですから,何をかいわんやという感があります.
なるほど政府やメディアが「黄禹錫英雄化」を先導したのは事実でしょう.
が,だったら論文捏造がすっかり明るみに出た後にも少なからぬ国民が「源泉技術はある」だの「黄教授に再演の機会を与えよ」だの「ソウル大調査委の陰謀」だのと言い立て,他ならぬ詐欺師を崇拝し擁護している事態のほうはどうしてくれるのか.


私に言わせれば朝鮮人と云うのは元来が「よく食べてよく暮らす」(←こういう定型句が韓国語には本当にある)為になら他の何を犠牲にすることも毛ほどの後ろめたさも感じない生き物で,その辺は 朴正熙時代どころか何百年・何千年というスパンで培われた もはや民族性と呼ぶしかない何物かであろうと思うのですが,どうやらこの金某なる人物はああいうのも全て政府やメディアの責任だと言いたげで,


国が数十年間に亙って助長して来たこうした支配イデオロギーのせいで,国民らは科学技術を単に先進国入りの秘法か何かのように神秘化するばかりだった

とまぁ,今どき「支配イデオロギー」ですってよ奥様.
つまりノーベル賞熱に浮かれ「源泉技術」の経済効果に舌なめずりしていたあの愚かな民衆は,ひとえに軍事独裁政権以来さしたる進歩の無い政府の政策ゆえに目を曇らされた迷える子羊だというわけ.
こういうサヨク独特の甘ったれた考え方は万国共通のものらしい.


黄ネタとは必ずしも関係ありませんが,奇しくもつい先日朝鮮日報の社説に


というのがあって,併せて読むとなかなか笑えます.



おまけ



警察「日本人不妊夫婦卵子売買事件捜査時、黄教授保護による圧力を受けた」 (中央日報 日本語 01/19)

おそらく昨日取り上げた「『黄教授との関わりについては捜査するな』という『上』からの指示」というアレのこと.
こういうネタはハンナラ党にとってはやり易いでしょう.
我が身に矛先が向かないので.



黄禹錫支持国民連帯、検察に「PD手帳」の捜査求める (朝鮮日報 日本語 01/19)

上述の哀れな子羊さんたち登場.
左派メディアの側が「取材倫理違反には取材倫理違反で対抗ニダ」とやってYTNを吊るし上げているのと同様に,ウソツク教徒たちも「検察捜査には検察捜査で対抗ニダ」というわけ.
これも朝鮮人の典型的なパターン.
Naver韓国人にしても然り,北朝鮮人権問題-国連人権委員会-ウトロの流れもまた然り.



新興宗教関連会社、韓国の黄元教授に共同研究を提案 (ロイター 01/17)

「Science」がダメでも「ムー」があるぞ!頑張れ! :D

あと,「ラエリアン・ムーブメント」が一瞬「アリラン・ムーブメント」に見えた (゚o゚;




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by xrxkx | 2006-01-19 20:55 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】盧武鉉もそろそろ大鉈を振るう覚悟を決めればいいのに。

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昨日採り上げようと思っていたネタ その1.
昨年11/27の盧武鉉発言の頃から当blogにもたびたびご登場頂いている朴基栄(ぱく・きよん)の件です.一応説明しておきますと,朴というのはかつてPD手帳の脅迫取材問題の件で盧武鉉をけしかけてMBC潰しをさせようとした大統領補佐官で,例の「カビ汚染」の件についても 黄からの報告を盧武鉉にも科技部にも知らせずに握り潰した人物です.


で,そのニダ子朴の件,今年に入って以来日本語メディアでも扱いが大きくなって来ていて嬉しい(?)のですが,今回のはこんなの:



一瞬読み間違えそうですが,今回のは朴が「黄に研究費支援で便宜を図ってやった」のではなくて,朴は黄から貰う側.
まぁ早い話が袖の下.
「産学官共同研究」か何かを隠れ蓑に官僚がインチキ学者と癒着するという,あまりにも「ありがち」な構図です.


その朴に対する検察の捜査ですが,まだこんな悠長な事をやっているらしい:



検察「朴基栄補佐官,まだ捜査すべき段階ではない」 / 朴鍾赫・朴ウルスン研究員,正月前後帰国か (オーマイニュース 01/18 12:39)

黄禹錫教授の幹細胞研究論文操作事件を捜査中のソウル中央地検特別捜査チームは,黄教授側から研究費を受け取っていた朴基栄・青瓦台補佐官について「まだ捜査すべき段階ではない」と表明した.


検察はまた,2004年論文作成上核心的な役割を担った朴鍾赫(ぱく・ちょんひょく),朴ウルスン両研究員が 旧正月前後に入国するものとみて,召喚調査に備えている.


「事実関係が明確になれば法理検討着手」


検察は,前日に実務級研究員13名を召喚したのに続いて,18日には 幹細胞研究に関わったソウル大研究員3名,ミズメディ病院の研究員7名の計10名を参考人資格で召喚し調査している.


朴ハンチョル・ソウル中央地検3次長検事は「今後調査すべき研究員らが25~30名ほど残っている」として,「ミズメディ病院は研究所規模が大きく,研究途中で辞めた研究員らまで含まれているため,ミズメディ側の召喚対象者数のほうがソウル大研究員よりも多い」と説明した.


検察は,実務級研究員らの調査と併せ,押収捜索で確保した研究資料と 研究員らが遣り取りしたEメールの分析を通じて,今週一杯で起訴事実関係についての捜査を終える計画だ.
検察はまた,来週からは論文の著者やチーム長級の研究員らに対する召喚調査を行い,黄禹錫教授など核心関係者らは旧正月以後に召喚する方針だ.


特に,幹細胞すり替え疑惑を糾明する上での鍵を握っている朴鍾赫,朴ウルスン両研究員に関連して「召喚時期は決まっていないが,旧正月前後になる見込み」だと述べた.
金ソンジョン,ユ・ヨンジュン両研究員もまた,検察の召喚要求に応じる意向を既に表明している.


朴次長は「世界的にも多くの関心を集めている重要事件なので,白紙状態で調査する予定」だとし,「現在,押収捜索や国内外電話通話内訳などを通じて事実関係を把握している.事実関係がはっきりしてから法理検討に着手する方針だ」と語った.


しかし検察は,黄禹錫教授から2億5000万ウォンの研究費を受け取っていた朴基栄補佐官の場合,監査院の監査結果を見守りたいとする立場だ.
朴次長は「押収捜索の過程で得た7箱分の研究費・会計関連資料全てを監査院側に渡してあり,監査院で研究費についての監査を進行中であるため,その結果を見守った上で捜査すべきかどうか決めたい」と述べた.


朴次長はまた,朴補佐官の出国禁止措置を取るか否かに関連して「捜査段階で行うこともあり得るが,今は行う必要は無い」として「青瓦台補佐官の身分で海外逃亡などするだろうか」と語った.


一方,「黄禹錫支持国民連帯」はこの日の午後,ユ・ヨンジュン研究員やPD手帳制作陣,盧聖一・ミズメディ病院理事長に対する捜査を求める陳情書を検察に提出する意向を表明した.




「監査院の監査結果が出るのを待って」というのは一見もっともらしく聴こえますが,何しろ相手が青瓦台内部の人物ですので 検察も及び腰になっているのがミエミエ.
まぁ盧武鉉がああいうヌルい態度に終始しているようでは検察の腰がひけるのも無理は無いでしょうが.


腰が引けるといえば昨17日はもう一本それらしいのがありまして,今度のはソウル中央地検ではなく警察.




2005年11月,警察が 当時問題となっていた「卵子売買事件」を捜査中,「黄禹錫教授との関連の可能性は捜査するな」という上層部の指示により捜査を中断していたことが分かった.


17日発売の「新東亜」2月号は,昨年11月当時 卵子売買捜査に関連して上層部の捜査中断圧力があった事実を,警察関係者の言葉を引用して報じた.


或る警察関係者は同誌のインタビューで「(原文註:捜査が)『黄禹錫教授と関連している可能性のある領域まで踏み込まないように』という『上』の指示もあった」として,「それで(原文註:ミズメディ病院などを通じて)売買された卵子の使い道について実定法違反の部分だけ処理して捜査を切り上げた」と述べた.


彼は「上から『黄禹錫捜査はどうなったか,黄禹錫が関連しているかも知れない部分までやることがあるか』と,『早く終わらせて渡せ.実定法(訳註:漢字違うかも)違反の部分だけさっさと済ませて渡せ』と言われた」とし,「それでDNAバンクの代表を拘束し,その他は不拘束立件して済ませた」と当時の状況を詳しく説明した.


彼は「当時は警察内部でも黄禹錫教授を『聖域』扱いする雰囲気だった」として,「国益に対する考慮もあった」と説明した.
彼は「警察で問題提起しようとしてやめたのは,PD手帳DL報道したもの」だと付け加えた.(訳註:意味不明.或いは「DL」は助詞「が」のミスタイプで,「PD手帳が先に報じてしまったから」と言いたかったのかも知れない)


これに対し,国会保健福祉委員会のハンナラ党・朴チェワン議員は「黄禹錫教授に関連する可能性のある領域まで捜査が及ばないよう,捜査の早期終結圧力を加えた『上』とは一体誰なのか,その実態を糾明すべきだ」と主張した.
朴議員は17日,国会で別途記者会見を行い,「検察が卵子ブローカーについてのみ実定法違反の建議で起訴し,医療法違反をした産婦人科については起訴をしなかった理由が究明されねばならない」としてこのように主張した.



「卵子売買事件を捜査中」ということは 11月といってもまだ上旬で,一連の黄疑惑がまだ世間で殆ど注目されていなかった頃のことです.
卵子売買のブローカーらが拘束されたのが11/06,ミズメディが卵子売買に関わっていたことが報じられ,卵子疑惑周りで黄の名前が初めて報道に乗ったのが11/08.


警察内部に黄を「『聖域』扱いする雰囲気」があったというのは,その「上」の人が朴基栄同様に癒着関係にあったからというよりは,「上」のそのまた上あたりが国を挙げて黄を神格化しに掛かっている中で警察が敢えて黄疑惑を取り上げて貧乏籤を引きたくなかっただけではないかという気もします.
今となっては捜査現場の雰囲気もかなり変わっているでしょうが,今後 取り調べが政府内部にまで及んで行くにつれ,またしても「見て見ぬふり」もしくは「闇から闇」が繰り返されることになりかねません.
ことほどさように黄の一件は行政内部に深く食い込んでいます.
昨年12月の安圭里・尹賢洙(YTN記者1名同行)による金ソンジョン懐柔ツアーというのがありますが,あの折に金や朴鍾赫らに手渡された5万ドルばかりのカネが,もともと国情院(昔のKCIA)から出ているのではという疑惑についても,その後うやむやのままです(まぁアレもまた韓国メディアお得意のトバシだった可能性は十分ありますが).



関連っぽいの



検察、ミズメディ・黄教授チームに「捜査妨害するな」と警告 (中央日報 日本語 01/17)

何度も言うけれど,そんなに「証拠隠滅」が心配なら もっと早く捜査に踏み切ればよかったのに.
あと,「研究員たちが口裏を合わせて云々」については「召喚」などでなく片っ端から身柄拘束してしまえば済む事.




おまけ


上のオーマイの朴基栄関連記事中,「朴への出国禁止措置はまだ取られておらず,検察は少なくとも今後当分は措置を取る考えは無い」らしい記述があります.
朴への出国禁止措置なら既に取られたという記事を見た覚えがありましたので探してみましたら,
01/13付のPRESSianの記事がありました.
同記事中,


검찰은 또한 문 교수등 17명에 대해 추가로 출국금지 조치를 내렸다.


──検察はまた,文教授など17名について追加で出国禁止措置を下した.



というくだりがありますが,この記事をGoogle先生に探してもらうと,当該箇所は

검찰은 또한 문 교수와 박기영 전 청와대 과학기술보좌관 등 17명에 대해 추가로…


──検察はまた,文教授や朴基栄・青瓦台科学技術補佐官など17名について追加で…



とあり,出国禁止措置どころか朴が既に辞任したことにされています.
辞任のほうは明らかな誤りです(朴は青瓦台の秘書室長に口頭で辞意を伝えただけで辞表を出していない)ので,出国禁止措置のほうもおそらくPRESSianがちゃんと裏を取らずに書いたのでしょう.
韓国メディアではこんなのは日常茶飯事です.


もうひとつおまけ.
件の卵子売買に関わっていたブローカーですが「懲役6ヶ月,執行猶予2年」とのこと.
刑が確定したのはつい01/14のことのようです.



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by xrxkx | 2006-01-18 18:03 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】クローン狼ニセモノ説浮上までPD手帳も骨休めかな。

検察は今日は現場の下っ端7人(ソウル大から2名,ミズメディから5名)を召喚して聞き取り調査を行ったそうです.
この中には先頃出国禁止処分を受けていた者も含まれており(たぶん権デギなどだろう),今後特に問題が無い限り出国禁止は近く解除される見通しとのこと.


一方のウソツク大先生本人への召喚ですが,こちらの方は旧正月明けになりそうだとのことですから,今月末か 或いは2月に食い込むことになるでしょう.
あまりにも操作捜査のピッチが悠長に過ぎる気がしますが,どうなることやら.
だいたい,ソウル大調査委の立ち上げを決定してから「最終発表」までには約1ヶ月のタイムラグがある上に,調査委が関連資料の差し押さえをやったのは黄の研究室だけで,ミズメディや漢陽大の方は殆ど野放しに近い状態だったわけですから,盧聖一・尹賢洙らが証拠隠滅を図ろうとすれば時間は十分すぎるほどあった筈ですし.


そんな中,PD手帳の黄疑惑シリーズも明日でひとまず最終回を迎えるのだそうです.


今まで何度も繰り返して来ましたように,一連の黄疑惑は大きく分けて


  1. 卵子売買への関与

  2. 研究員からの卵子「寄贈」

  3. ニセ業績もろもろ


の3つがあり,ここまでで一応の決着を見ているのは最後の3番だけで 倫理問題のほうはまだ手付かずといってよい状態.
しかも最後の3番ですら,「源泉技術」だ「再演」要求だといった論点をめぐっては未だに輿論も2分されたままであり,
また黄本人による「ミズメディがすり替えたニダ攻撃」は現在進行形の状態.


こうした中でPD手帳が撤収宣言を出したというのは,一つにはそろそろ「弾切れ」なので充電に入りたいということもあるでしょうし,もう一つには 他ならぬPD手帳側も 脅迫取材の件で告訴されている韓ハクスやチーフである崔承浩の処分の問題を抱えていますので,ここらが一つの「潮時」だという判断もあったのかも知れません.
私もそろそろ別のネタを用意しないとなぁ(笑).


ちなみにPD手帳といえばソウル大調査委「最終発表」のあった01/10にも「例のBSE耐性牛もクローンではないのでは」という疑惑を採り上げていた筈ですが,あちらの方はどうも今回うまく火がつかなかった模様.
さすがにクローン狼のインパクトには勝てなかったか.




ところで,その「源泉技術」周りですが,容易に想像がつくように未だに銭の亡者どもが犇めき合っている様子.
日本語記事にもこんなのが出ていました.




「黄禹錫教授支持国民連帯」のウ・トンイル代表は16日、「黄教授が発明し、ソウル大学・産学協力財団が出願した幹細胞関連の特許すべてに対し取消申請をするのは不当」とし、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)ソウル大学総長を相手取り、特許出願取消禁止の仮処分申請をソウル中央地裁に提出した。


ウ代表はこの申請書で「鄭総長は黄教授研究グループ内のミズメディ病院側の論文ねつ造事件をもとに、完全な調査報告書ではなく、ソウル大学独自調査報告書だけを参考に、一方的に特許出願を取り消すのは職務乱用であり、性急過ぎる行動」と主張した。


また、「不明確な調査によるソウル大学の調査資料に基づき、全体への影響と事実を考慮しない不明確な内容で特許権を取り消すとすれば、職権乱用、国家財産損壊、公務員法違反罪などの犯罪行為につながる」と説明した。


ウ代表はさらに、「特許を取り消せば、民事上の不法行為と刑事上の犯罪行為により、財産権および生命権の侵害や名誉棄損など、回復できない損害を負うことになるため、特許出願取消禁止仮処分申請をすることにした」と説明した。




ソウル大調査委の発表に対する不信感が韓国輿論の間に如何に根強いかについては 先日も取り上げた通りです.
が,黄の「業績」の核心たるScience論文2本については,その経緯がどうであれインチキだったことを黄サイドも認めているわけです.
インチキ論文をネタに申請した特許などは出願取り消しは当然の措置でしょうに,それがこの連中には分からないどころか却ってそういう代物を「国家財産」だという.


「ソウル大調査委の調査結果を信用できない」のは私も分からなくはありませんが(これも先日触れた通り),その一方でもともとソウル大で独自調査をやってくれと言い出した(PD手帳との共同での検証が自らに不利な結果に終わったから)のは黄本人だったことについては彼らはあっさりスルー.
それなら誰の調査なら納得できるのか彼らに尋ねてみたいものです.
そういえばクローン犬のDNA分析については たしかNatureでもソウル大とは別個にやっている筈ですが,今後あれが「スナッピーも贋物」と出たら彼らはまた同じ事を言い出すのかどうか.



その他,今日特に目立ったことといえば,先日出国禁止措置を受けた朴基栄(ぱく・きよん:大統領補佐官)の進退問題について.
来週 青瓦台で次官級を中心に人事異動があるらしいのですが,青瓦台は朴の進退についてはそれらとは別個に扱う意向を表明したのだそうです.
それこそ検察の捜査が始まったばかりですから これは一件筋が通っているように見えなくもありませんが,それもこれも検察の捜査が青瓦台なり科技部なりの内部にまで及んでこその話.
盧武鉉が望んでいるらしいヌルい決着の付け方では おそらく検察の手は朴の首にまでは届かないでしょう.
かねてから朴周辺でしきりと燃料投下をやっているオーマイやらPRESSianやらといった「市民」寄りメディアを最も強力に後押ししているのが 民労党や関連労組など政府糾弾派であることは容易に想像が付きます.
もともと黄擁護派だった保守メディアを 彼らが片っ端から吊るし上げにかかるつもりか 逆に自陣営に擦り寄って来るのを黙認するつもりかにもよりますが,もし後者なら,こういう朴叩きみたいなのが「カネ返せ論」と相俟って案外有効かも知れません.



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by xrxkx | 2006-01-16 21:21 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】今度はウソツク教徒らが「カネは貰ったけど売ったわけじゃないニダ」という理屈。

インチキ論文の方がソウル大調査委のクロ判定により一応の決着を見たことから,黄疑惑の別の側面である倫理問題の方にも 少しずつではありますが光が当たり始めています.


その一例として,一昨日のニュースですが こういうのがありました.
「黄が実験用の卵子を入手する際 卵子提供者への金銭の支払いがあった」ことを 同僚である安圭里(あん・ぎゅり:ソウル大医学部)が認めたうえで,そのカネが黄のポケットマネーから出ていたと発言していたらしい.


01/11の発言だそうですから,ソウル大調査委の「最終発表」の翌日.
つまり,検察捜査が本格的に始まり,政府から支援を受けていた研究費の使途については監査院が捜査に取り掛かったことが明らかにされた直後です.


安としては,これら事実上の卵子売買に政府のカネが使われたわけではないということにしておいた方が 自分たちの蒙るダメージを少なくできると踏んでの発言(黄を庇うつもりか,それとも逆に倫理問題に関する全責任を黄にかぶせる気かは別として)でしょうが,面白い事に 他ならぬ卵子寄贈団体がこの発言に咬み付いています.



黄禹錫(ほゎん・うそく)教授にのみ卵子を提供するとした卵子寄贈団体は,
「卵子の実費補償の意味での金銭支払いは 黄教授の私費」だと発言した安圭里(あん・ぎゅり)教授を糾弾し,
同じ女性として恥ずかしさを感じると13日述べた.


黄教授の最側近である安圭里教授は,さる11日 京郷新聞とのインタビューで ハンナ産婦人科の卵子採取提供者数に関連して
「昨年卵子を提供した人は6名と聞いており,実費補償の意味での金銭支払いは30万ウォン~75万ウォンだった」
として,補償の出所は黄教授から出ていた(ママ)と言及している.


これに対し,卵子寄贈団体の幹部の一人は
「黄禹錫教授が困難と混乱に喘いでいる時には口をつぐんでいた安圭里教授に失望せざるを得ない」として,
「黄教授個人から卵子売買の資金が出ていたと述べたことに腹が立つ」と声を荒らげた.


同幹部はまた,
「卵子採取者(ママ)に30万~75万ウォンを提供したというが,この金は国家生命倫理委員会で認めた金額であり,最小限の実費を提供したものであって,(訳註:この金を)卵子売買金と見ることには何の根拠も無い
として,安教授を非難した.


この団体は特に,実費補償の意味での金額が黄教授個人の通帳から出ていたとする安教授の言及に激しく反駁した.


また,別の幹部は
「実費補償の意味での金額は,黄教授が研究目的で使用した研究材料費に属するもの」
だとして,
安教授の発言は,純粋な気持ちで自発的に卵子を寄贈しようとする女性を侮辱する行為
であると安教授を詰難した.


一方,同団体は「ハンナ産婦人科の場合 2005年1月から8月までに計36名から509個の卵子を採取し,黄教授チームに提供していた」ことを明らかにしたソウル大調査委の最終調査発表については言及を控えた.



まず押さえておきたいのですが,最後の段落に「2005年1~8月」とあるように,少なくともハンナの場合は卵子採取が行われたのは生命倫理法施行(2005/01/01)以後,つまり韓国でも卵子売買が非合法化された後の事です.
従って金銭の授受があれば当然卵子売買に該当しそうなものですが,上の記事中の「卵子寄贈団体幹部」らの発言はというと


  • 30万~75万ウォンという金額は国家生命倫理審議委で認められている額だ

  • 「実費補償」は研究材料費に属するものだ


という理屈.


まず額の問題ですが,本当に彼らの言う通り「これくらいの額なら卵子売買には該当しない」という枠を国家生命倫理審議委が設けているのだとしたら,それこそ生命倫理法自体のザル法ぶりを露呈したまでの話.
ついでですが,卵子売買のことを採り上げ始めた頃から書いています通り,「不妊治療に不法売買卵子が使われていることは保健福祉部も知っていた」なる趣旨の盧聖一発言が報じられたのは 実に昨年11月上旬のことです.
大学での学術研究の現場に於いてすら 上の記事のような調子ですから,ましてや臨床医療の現場ともなればどういうデタラメが罷り通っているやら分かったものではない.


もう一つの「カネの性質」の問題ですが,彼ら自身が「研究材料費に属する」と言っている以上,卵子が「研究材料」に使われたことは彼らも分かっている筈.
それに対する「実費」といったら「材料」としての卵子の代価でなくて何なのか.
「純粋な気持ちで自発的に卵子を寄贈しようとする女性」が そんな所で詰まらぬ小遣い稼ぎなどしていてどうするのかと(笑).



おまけ


最近「卵子提供者の15%だか20%だかに後遺症が残った」とかいうニュースが日本国内メディアにも採り上げられていましたが,実はこの手のネタを韓国国内では昨年11月末頃に大きく採り上げて社会問題化しようとしたらしい動きがあります.


おそらく仕掛け人は例のPD手帳もしくはその周辺の左派メディアなのだろうと思いますが,結局その後の「脅迫取材騒動」(特に12/04YTN報道)でMBC側がそれどころでなくなってしまったこともあり,さらにその後に今度はネット上で「写真水増し疑惑」の方が忙しくなってしまったこともあって,卵子採取の身体的リスクについては暫く立ち消え状態になっていました.


MBCのような左派メディアの背後には 労組やら女権団体やらがうようよ付いていますので,このネタもそろそろ息を吹き返すかも知れません.


この話が出始めた当時に訳しておいたままお蔵入りになっている記事がありますので ご紹介しておきます.
興味のある方は「FSH」「HCG」「腹腔鏡」「経膣超音波」などでGoogleしてみると 関連っぽいのがゾロゾロ見つかる筈です.



卵子採取,全身麻酔後 腹腔鏡施術も―採取後腹水が充満して卵巣が腫れれば入院治療必要 (未来韓国新聞 2005/12/01)


卵子採取はどのように


最近,黄禹錫教授チーム内の女性研究員らの研究用卵子寄贈問題や 国内の女性らの不法卵子売買が 社会問題として浮上している.
生命倫理学界が「危険性が大きい」と指摘した卵子採取過程とはどんなものなのかを探ってみた.




卵子採取は簡単なプロセスではない.
女性の正常な卵子は1ヶ月に1個しか出ないためだ.
従って,一度に大量の卵子を得るには,女性の筋肉に卵胞刺激ホルモン(原文註:FSH)を注射する必要がある.
過排卵注射を施せば最大30個あまりの卵子採取も可能だという.


医療陣は女性の生理が終わった後2~3日目からFSH注射を施し始める.
女性の身体条件により 1日に1回ずつ,または2日に1回ずつの割合でFSH注射を施す.


この後,時機を見て医療陣は本格的な卵子採取過程に入る.
排卵誘導36時間前に卵子の排出を誘導する為の絨毛性性腺刺激ホルモン(訳註:HCG)を投与する.
この後,医療陣は次回の生理の14日前頃に大型の棒状の注射針を「卵子の家」と呼ばれる卵胞の内部に挿し込んで卵子を採取する.


この過程は苦痛が甚だしく,女性は部分麻酔や全身麻酔を行う必要がある.
卵胞が比較的浅い場所に位置する女性の場合,膣式超音波(訳註:どうやら日本語で言う「経膣超音波」のことと思われるので以下そう訳しておく)方式を用いて部分麻酔を行う.
しかし,卵胞が深い場所に位置する女性は全身麻酔を通じた腹腔鏡施術を行う.


経膣超音波方式は,さる1985年にオーストリアで解像力の優れた経膣超音波を利用し膣壁を通じて卵子を採取するのに成功したことから大衆化した.
現在では国内の大部分の病院で経膣超音波方式を用いている.


経膣超音波による卵子採取は,軽い麻酔の後に膣超音波機器を膣内に入れ,卵巣の卵胞がモニターに現れたら モニターの予想ガイドライン通りに長い針を挿し込み,卵胞内の「卵子」と「卵胞液」を吸い出すプロセスを経る.
このプロセスは約15分ほどを要する.


しかし,卵胞が深い場所にある女性の場合,経膣超音波の適用が難しいため,腹腔鏡(原文註:腹腔内内視鏡)施術による卵子採取を行うことになる.
腹に1cmほどの穴を3つ~5つ開けたり,最小限の切開を行ったりといった腹腔鏡施術は,全身麻酔を行わなくてはならないという負担を抱えている.


腹腔鏡施術を通じた卵子採取では,全身麻酔後に臍の下を1cmほど切開し,腹腔内内視鏡を挿し込むとTVモニターに腹の中の様子が映像で現れる.
この後,腹の別の部位に長い針を挿し込み,針の先を卵巣近くに持って行ってから,卵巣にある卵胞の中に針の先を入れ,卵子と卵胞液を吸い出すプロセスを経る.
医師らの指摘によれば,幾つもの卵胞を一度に発達させ過排卵を誘導すると 卵巣過刺戟症候群という病状が生じることがあるという.
実際に,卵子売買事件で警察に連行された或る女性は,卵巣過刺戟症候群に罹っていたことが調査で分かっている.


崔ヨンミン・ソウル医大産婦人科教授は「卵子を人工的に採取すると,人によっては腹水が充満し,卵巣が腫れて入院治療を受けなくてはならなくなることもある」と述べた.



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by xrxkx | 2006-01-15 17:13 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】あとで「実は体外受精ですらなかったニダ」とか出たらヤだなぁ。

今日は時間が無くてゆっくりニュース読みができなかったので手短に.
一昨日あたりから 黄禹錫切手がバカ売れだとか ウソツク大先生が今度はクローン狼を作ったとかいった類の面白ネタは続々上がって来ているのですが,それどころでないなぁ.


まずソウル大ですが,ソウル大所属の教授7名については全員懲戒委員会に付託することを決定した由.
これは当然でしょう.
寧ろ「ウソ論文確定から1ヶ月以上も経っているというのに一体いつになったら処分が具体的に決まるんだ」という感じですか.
この懲戒委がまた何かあるたびに審議ストップして 結局ダラダラと長引きそうですし.




ところで,ソウル大に所属していない(従ってソウル大側の懲戒云々からは独立した場所にいる)大物として ミズメディの盧聖一(の・そんいる)と漢陽大の尹賢洙(ゆん・ひょんす)がいるわけですが,この2人についてちょっと気になるニュースが.



ソウル中央地方検察庁の特別捜査チームは今月13日、漢陽(ハニャン)大学医学部の尹賢洙(ユン・ヒョンス)教授と朴鍾赫(パク・ジョンヒョク)、キム・ソンジョン研究員、ミズメディ病院の盧聖一(ノ・ソンイル)理事長、ソウル大学医学部の文信容(ムン・シンヨン)教授らが、ソウル大学調査委員会の調査期間中にも、頻繁に電子メールや通話を交わしたという手掛かりを掴み、通信・通話の内訳を捜査している。



とのこと.


ここで注意して頂きたいのですが,もともと昨年12/15に黄が2005年Science論文の撤回宣言を出すに至った直接のきっかけは,他ならぬ盧聖一が同じ12/15に行った「ES細胞は存在しない」発言だった筈.
あの当時から黄と盧とは事態の収拾策について対立している筈.
一方の尹賢洙といえば,昨年12/01の安圭里(あん・ぎゅり)のピッツバーグ行き──YTNによる金ソンジョンへの取材ツアー──にも同行している人物で,黄の腹心度でいったら安圭里・姜成根(かん・そんぐん)の次くらいの人物の筈.
これが口裏を合わせていたというのが面白い.
「メールの遣り取り」というのがいつ頃の時期のものであるかによっても意味合いが随分違って来ますが,その辺について詳しい言及が無いのが残念.




もう一本. 今日は朝鮮日報ばかりだな. 手抜きでスマヌ.



ユ・ヨンジュン前ソウル大獣医学部研究員が、2004年サイエンス誌掲載論文を提出前に自身の精子で受精卵ES細胞を作る実験を行い、この過程で作製された受精卵ES細胞をミズメディ病院研究員に「体細胞を複製して作った胚盤胞」と言って渡したという。ユ前研究員は、当時幹細胞チーム長として2004年論文の第2著者として名を連ねている。



先日の記者会見でも再三言及していたように,ウソツク大先生としては「細胞すり替え」の責任を専らミズメディ側に──特に金ソンジョンと朴チョンヒョク(漢字標記は「朴鍾赫」だそうですので以後これを使います)といった現場の下っ端に──なすりつけようとしているわけですが,上のニュースがもし本当なら 偽ES細胞(ただの対外受精卵由来)を作ったのがミズメディ関係者ではなくソウル大関係者だったということですから,「すり替えたニダ攻撃」そのものが成立しなくなります.
どうするんでせうコレ(笑).


ところで これ,昨年12/26の朴鍾赫とのインタビューで朝鮮日報が「単独で入手」したネタとのことですが,本当にこんなものを今頃まで伏せておいたのだとしたら朝鮮日報もYTN並みにマズイ立場に立たされないか.


ついでですが,このニュースに出て来ている朴ウルスンというのは,例の「研究員による卵子『寄贈』」疑惑の核心人物.
もともとピ大にいたのが ある時期から「連絡を絶って」いた筈.
実際,いま現在まだアメリカにいるのかどうかもはっきりしません.
この後一体どれくらい時間が経ったら 疑惑の核心が「インチキ論文」から当初の「倫理問題」に戻って来るのやら見当もつきませんが,その時に朴がいるのといないのとでは事態の解明の難易度が随分違って来ます.
誰か3万ドルばかり持って呼び戻しに行かないかな(笑).



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by xrxkx | 2006-01-14 18:23 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】幹細胞ハブに勧誘するには植物大統領では具合が悪かったのかな。

先頃の出国禁止措置からは外れていた文信容(むん・しんよん:ソウル大医学部)の研究室にも,結局検察はガサ入れの手を拡げているようです.
同じ医学部でも文の場合は安圭里(あん・ぎゅり)のような単なる臨床屋ではないようですから,学術的な面の疑惑については安よりも寧ろ重要度の高い人物の筈なのですが,まぁ「Science論文は2本ともインチキ」であるとの「最終発表」があった今では 文のほうは影が薄くなりがち.
今後何か出て来ればまた別でしょうが.


で,そのScience論文ですが,今日やっと正式に取り消しが決定したそうです.



Science, 2004・2005論文取り消し (韓国日報 01/13 17:41)

黄禹錫教授チームの幹細胞関連論文を掲載していた米国の科学ジャーナル Scienceは12日(原文註:現地時間),黄教授チームの2004年,2005年論文をともに職権により完全取り消しとしたことを明らかにした.


Scienceはこの日,ドナルド・ケネディ編輯長名義の声明を通じて「ソウル大調査委員会の最終報告書に基づき,問題の黄教授の論文2篇をともに無条件かつ完全に取り消した」として,「関連内容をwebサイトにも掲載した」と述べた.


Scienceは「ソウル大の最終報告書によれば,2つの論文に於いて提示されたデータ中 相当量が操作されているため,Science編輯陣は2つの論文をともに遅滞なく,無条件で取り消す必要があると考えた」として このように語った.


Scienceは続けて「科学界がこれらの論文の提示した結果を『原因無効』と見做すよう勧める」とし,「同僚検証者らがこれらの論文を評価するのに掛かった時間や,科学界が論文の結果を再演するのに消費した時間や支援について遺憾に思う」と付け加えた.



案の定と云いますか,昨年12/15に黄が「2005年論文撤回」を宣言して以来 そろそろ1ヶ月になろうとしているのに 黄らは結局撤回は行わないままでいたということでしょう.
今年に入ってからもScience側から事実上の「撤回の催促」があったにも拘わらず,です.
風向き次第では「撤回宣言」そのものを無かったことにして すっとぼける気満々だった模様.
12/23記者会見の折に言及した「教授職辞任」にしても 未だ辞表すら提出していない(但しこれはソウル大側が「調査委の調査中である」ことを理由に辞表を受理しない意向を表明していたこともあるから,必ずしも黄のせいとばかりはいえない)そうですし,この分だと11/24記者会見の折に公言した「全ての兼職を退く」のほうもどうなっているのやら.とんだ「白衣従軍」もあったものです.


ともあれこれで黄疑惑のうちインチキ論文の件は一通り片が付いたと見てよいでしょうが,出来ればScience側には件の2本の論文を通してしまった査読者の名前を公表して欲しかったところ.
ついでに,一部韓国メディアが報じていた「ケネディ編輯長の黄擁護発言」とやらの有無についても一言コメントが欲しかったところですが,あとでScienceのサイトにそれらしきものが上がっていないか探してみることに.
あれはおそらくウリナラメディアお得意の脳内翻訳の為せる業で Science側はそんなこと書かれているとすら知らないと見たけれど,どうかしら(笑).




次.本日の胡散臭いニュースMVP.




「幹細胞論文操作」論乱の中心人物である黄禹錫ソウル大教授が,金大中(原文註:DJ)前大統領に,自らが所長を務めていた「世界幹細胞ハブ」に患者として登録するよう進めていたことが,ここに来て明らかになった.


黄教授は昨年10月,「世界幹細胞ハブ」開所式に前後して「難病を治療可能な患者合わせ型幹細胞の培養に成功した」として,「幹細胞ハブに患者として登録してはどうか」とDJに直接意向を打診していたと,DJの側近が伝えた.


黄教授は続いて,パーキンソン病などにより挙動が不自由な金前大統領の長男・金弘一(きむ・ほんいる)議員についても,患者として登録すればパーキンソン病治療が可能だとDJに大言壮語していたことが伝えられた.


しかし,こうした黄教授の提案に対し,金前大統領は徳談ばかり持ち出し,患者登録の誘いは受け付けなかったという逸話だ.


金前大統領は最近,論文操作論乱などが燃え上がったことから,昨年12月に某メディアとのインタビューを終えた後で茶を飲みながら黄教授について「惜しい」と心境を洩らしたこともある.


DJ側は「金前大統領は『(原文註:黄教授が)嘘をつくとは思っておらず,全てを信じていたのに残念だ』との意を表明したもの」と伝えた.


黄教授は1年に2度 金前大統領を訪ね面談を行うなど,自らの研究成果を知らせるのに積極的だったことが伝えられた.(ソウル=聯合ニュース)



さすがかの国では ノーベル賞候補に名を連ねるにも政界とのコネ作りが欠かせないようです.
こういう立ち回りの小狡さに この黄と云う男の山師っぽさが如実に現れています.


余談ですが,息子のほうはともかく金大中本人って「難病患者」になれそうな何かの疾病でも持っていましたっけ?




さて一方では相変わらずこんなのも.
輿論調査モノです.



「ネティズン77%,黄禹錫教授に機会を与えるべき」 / インターネット輿論調査…「ソウル大調査信頼できぬ」44% (Medipharm News, 01/13 17:28)

ソウル大調査委員会が,去る2004年と2005年に黄禹錫教授チームが米国の科学専門誌「Science」に提出した幹細胞関連論文がともに操作されていたとする調査結果を発表し「まともに確立された幹細胞は一つも無かった」と結論付けたことに対して,黄教授が12日 国民へのお詫び声明を通じて 幹細胞すり替え疑惑など調査委員会の調査内容の大部分に反駁に出たことから,ネティズンらの間で激しい論乱が起きている.


大部分のネティズンらは,論文操作が事実であることが明らかになったことについて少なからず失望しながらも,「核移植によるヒト卵子の胚盤胞形成に成功したという点は高く評価できる」として,黄教授にもう一度機会を与えるべきだとする立場だ.


しかし,「ソウル大の発表内容に従い,黄教授らに対する厳重懲戒が避けられなくなっており,検察捜査も本格化している今,敢えて国民の税金をつぎ込んでまで支援を行う必要があるのか」という否定的な見解も一部で出ている.


東亜日報のインターネット新聞である「東亜ドットコム」が さる5日まで実施した輿論調査結果を見ると,総投票数4万3,889票中「機会を与えるべき」だとする賛成意見が3万3,807票(77%)と集計されたのに比べ,反対意見は22%(9,372票)に過ぎなかった.


韓国日報の調査でも,「機会を与えよう」とする意見が6,128名(77%)で「厳重懲戒すべき」とする意見(1,802名・23%)を圧倒した.


ポータルサイト「Naver」もまた,「ソウル大の発表は信頼するが,黄教授に機会を与えたほうがよい」とする見解が31%(1万2,574名)で,「ソウル大の発表内容を信頼する」とする回答(1万0,340名・25%)より高いという調査結果が出た.


特に,「ソウル大の調査結果そのものを信頼できない」とする意見も44%(1万8,360名)にのぼり,ソウル大の発表内容に不満が多いという集計結果となった.


(後略)



「そもそも調査委の発表を信じられぬ」という意見が(「分からない」などを除けば)全体の1/3以上いるということですね.
これは まだよい.
私もソウル大の発表にはどうも政治的な早期幕引きの意向が反映されているように感じている一人ですので.


さすが韓国人だなと思うのは,上のオンライン投票で「ソウル大は信用できない」と答えている連中が「だから黄を信じる」となってしまう点.
黄がインチキデータで論文を書いたのは動かしがたい事実であり,写真水増しを自ら指示したことについても黄は認めています.
いつぞやの金ソンジョンのYTNインタビュー時のウソ証言指示というのもありました.
これらを考えれば,「ソウル大は信用できぬが黄はもっと信用ならぬ」と思うのが普通だと思うのですが.
こういう思考の飛躍というのが韓国人には非常に多い.
これが見所その1.


見所その2は,ソウル大の発表には概ね同調しながら「それでも機会を与えよう」の何のという意見が,以前ご紹介した頃よりも却って増加している点.
インチキデータで論文を書くという 科学者の風上にも置けない人物に「機会を与え」たがるのは,一言で言うなら「源泉技術」とやらがカネになると思っているからに他なりません.
例えば保守三大紙の社説など読み比べてご覧になるとよい.
黄を擁護するのもカネ,黄を切り捨ててバイオ技術分野へのダメージを抑えようとするのもカネ.
学問の現場のモラルなどそっちのけ.
ましてや黄疑惑の出発点だった筈の生命倫理なんてどこへ行ってしまったのやら.



韓国日報といえば,先ほど見た「論文取り消し」のニュースにもオンライン投票が付いていますが,こんなの:


Q: 皆さんはソウル大調査委発表に真っ向から反駁した黄禹錫教授の主張をどう思いますか?


黄教授発言を信頼…84.3%


調査委発表を信頼…15.7%


(投票総数: 6,969票)


だそうですよ.
但し一応気をつけておくと,先ほどのニュースが「調査委の発表内容は信じるが,それでも」という意見だったのに対し,韓国日報のこれは「二者択一なら調査委発表よりは黄発言を信じる」が圧倒的優勢ということですから 若干意味合いが異なります.



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by xrxkx | 2006-01-13 21:22 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】1/12記者会見全文

そろそろ黄の自宅などへの検察のガサ入れが本格的に始まっているようです.
本日01/12のウソツク大先生の記者会見全文がKBSの記事に載っていました.
この人のスピーチというのは いつもセンテンスが無意味に長いうえに,センテンスの組み立てをスッキリさせる為の言葉の順序への工夫というものがまるで見られず,そのため冗長で分かりにくいスピーチになっていますが,なるべくそのまま訳しておきます.




お許しを願います.


申し訳ないという言葉すら申し上げにくいほど惨憺たる心情です.
これまで皆様が送って下さった期待と声援,愛を思うと,どうしてこの場に立てましょう.
私は今この時 私をご覧になっておいでの皆様の視線を仰ぎ見る資格も力もありません.


最後まで私を応援して下さった総長や教授方,私を信じて ともに夜を明かした研究員たち,難病克服と云う夢の為に快く卵子を提供して下さった皆様にお詫びを申し上げます.


この上 頭を上げることも出来ない状況ですが,ソウル大調査委員会の調査が全て終わった今,調査の中心に立っていた者としては,皆様に これに関連してお詫びと説明のひとつくらいは無くてはなるまいと考え,これすらも責任逃れに聴こえかねないのを覚悟の上で この場に立ちました.


何より先ず,ソウル大調査委員会で発表した調査結果について,論文に関連した虚偽データの使用は,論文の第一著者たる私が全責任を負うべき部分です.
全てを認め,改めてお詫び申し上げます.
また,ソウル大調査委員会で朴ウルスン研究員に関連して明らかにした卵子提供の部分も 事実であり,さらに卵子買い入れに関連して,たとえ大きな額ではなかったにせよ その資金の一部を提供していた事実のあったことを,この場で併せて告白致します.


但し,研究員らから受け取った7枚の卵子提供同意書は,当時卵子提供に関連した関係法規が未整備であったため,卵子の提供を受けた後 その要件を備える為 形式的に私どもの研究員から受け取ったものに過ぎないことを明らかにさせていただきます.


今から,皆様の関心事である幹細胞のすり替え(ママ)または初めから無かったのかの論乱と,幹細胞の源泉技術の有無についてお話し致します.
すり替えと云いますのは,既に捜査要請書にて明らかにしました通り,患者の胚盤胞から取り出して培養中の内部細胞塊を,樹立済みの受精卵幹細胞で代替し培養した場合と,本物のクローン幹細胞と受精卵幹細胞を互いに入れ替えた場合をともに含む概念です.


幹細胞樹立には,大きく分けて3つのことが必要です.


一つは卵子の供給,二つ目は胚盤胞の樹立技術,三つ目は胚盤胞の培養技術です.
既にソウル大調査委員会でも明らかにしていますように,私どもソウル大学校研究チームは,胚盤胞の樹立に関しては世界最高の独創的な技術を持っておりますが,卵子の円滑な供給と 胚盤胞樹立後の培養技術は無い状態にあって,これを充足させてくれる研究パートナーが必要でした.


そこで私どもはミズメディ病院側と(訳註:相談して),ソウル大研究チームはクローン胚盤胞の樹立を引き受ける傍ら,ミズメディ病院側は私どもに卵子を提供し,またソウル大研究チームが樹立したクローン胚盤胞を用いて幹細胞を樹立する培養以後の部分に責任を負うことにしたものであり,これに伴い 幹細胞に関連した特許権について 結果的に60%をソウル大学校が,残りの40%をミズメディ病院の盧聖一(の・そんいる)理事長が所有することを約束しました.


こうして2002年から双方の共同で今回の論文に関連した実験に臨むこととなり,その総括はソウル大学校チームを代表して私が引き受けることになりました.


こうした約束に従い,ミズメディ病院は2004年論文に関連した幹細胞樹立について ミズメディ病院の朴チョンヒョク,金ソンジョン両研究員,それに2005年の患者合わせ型幹細胞の樹立に関連しては前述のミズメディ病院の金ソンジョン研究員を幹細胞培養の為にソウル大に毎日30分ないし1時間派遣していたもので,彼らは胚盤胞以後 幹細胞を作り出す段階からDNA検査までの役割と責任を引き受け,私どもの側では単に彼らを補助する研究員を配置していただけであります.


私はチームワークと信頼を重視し,ミズメディ病院側の役割と責任だけを信じて,彼らの報告する全ての内容を100%信頼しておりました.


今回問題となった2004年と2005年の各論文の真偽は,結局 論文中に現れる幹細胞の存在如何次第ですが,これはその論文に現れる該当体細胞と幹細胞の各DNAを比較することによってしか確認できないものです.


ところで既に陳述しました通り,DNAの抽出と検査はミズメディ病院側から派遣された前述の研究員らが遂行していました.
即ち,2004年に成立された1番幹細胞に関連しては ミズメディ病院の朴チョンヒョク研究員が,また2005年に成立された2番と3番の幹細胞は 同じくミズメディ病院の金ソンジョン研究員がこれを遂行していたのですが,その方々(敬語ママ)は当時ともに体細胞と幹細胞のDNAが一致するとして,我々ソウル大学校研究チームにそれを証明する指紋分析を提示しました.


その方々は現在も,その当時我がチームに対して行った報告が事実であり,結局当時の調査どおり体細胞と幹細胞のDNAの結果が同じだと,今回のソウル大調査委員会でも同一に陳述したと私は聞いております.
まして,私は2005年12月頃アメリカに居住する上述の朴チョンヒョク研究員と電話で話をした事実がありますが,(原文註:正確には12月26日です)その時 朴チョンヒョク研究員は ミズメディ病院で保管している2004年の1番幹細胞株について ミズメディ病院の持っている自分たちの受精卵幹細胞の定期細胞検査時に われわれの1番幹細胞も2004年9月にDNA検査を実施しているとして,その検査をしてみたら論文に記載されたDNAフィンガープリンティングと結果が同じだったと言っていました.


そして,そのプリンティング結果を自分がEメールでミズメディ病院に現在勤務している金ジンミ研究員から直接受け取った経緯があるので,2004年論文は異常が無いと言いました.
私はこの言葉を聴いて,ソウル大調査委員会のチョン・ミョンヒ委員長にこれについての事実をお知らせし,後続調査について枉げて要請致しました.


しかし,ソウル大調査委員会は 上述の朴チョンヒョク(呼び捨てママ)の陳述とは異なり,DNA検査を通じてミズメディ病院で保管している2004年クローンES細胞は論文の幹細胞と異なるのみならず単性生殖によるものだと発表しましたが,それなら2004年2月と9月頃のミズメディ病院の独自調査結果はミズメディ病院の誰かが前述の定期検査当時その結果を操作したのでなければ論理的に到底説明がつかないものです.


また,ユ・ミョンジュン研究員は 2004年論文提出当時,DNA検査の為の体細胞を朴チョンヒョク研究員に提供し,単性生殖による幹細胞ではないことを確認する実験(原文註:これを Imprinted gene 実験といいます)に於いて(原文註:この場に同席している)チョン・ヒョンヨン研究員にクローン幹細胞を提供し,その幹細胞が単性生殖ではなくクローン幹細胞であるという結果を得て大変喜んでいた事実があるのに,そのユ・ミョンジュン研究員がソウル大調査委員会でどうして自分の夫人である李ユジンもと研究員の陳述を根拠に単性生殖の可能性を主張し得たのか,全く理解できません.
ましてや李ユジン氏は当時ヒトの卵子を扱えるほど熟練した研究員ではなく,報告書に載っています通り ヒト卵子から抽出された第1極体を再び卵子内に注入するというのは,ここに載っている世界的専門家の立場からも,技術的側面に於いて到底納得し難い事です.


既によく知られておりますように,全世界のどの研究所でも ヒトの処女生殖幹細胞が樹立されたことはないほど容易でない技術なのに,未成熟卵子を3日も体外培養した後に処女生殖幹細胞を誘導したというのは,この分野に専門性を持つ人なら誰しも理解し難い事である筈です.


結局,上のユ・ミョンジュンもと研究員やミズメディから派遣されたパクチョンヒョク研究員,それに金ソンジョン研究員らが,私や姜成根(かん・そんぐん)教授を完璧に欺き,実験結果を提出したものと 私は確信致します.
総括責任者たる私としては,それらの資料についてもう一度検証の手続きを踏むべきだったのであり,そうしていれば現在のような大混乱は起こらなかったでしょう.
こうした過ちは明らかに総括責任者たる私にあり,それに対する全ての責任を負いたいと思います.
しかし,こうした研究員らの行為は,国内外的に著しく大きな波紋を起こした事案に照らし(ママ),必ずや糾明されねばならない事項であるため,私はやむなく捜査要請にまで及んだのであります.


幹細胞の為の源泉技術は,上に説明いたしましたように 胚盤胞を樹立する技術と その胚盤胞を培養する技術を合わせて初めて成り立つものです.
私どもの持つ樹立技術とミズメディ病院側の持つ胚盤胞培養技術が合わされば,上のような源泉技術に全く異常は無いのですが,残念なことに胚盤胞は正常に100個以上樹立されたにも拘わらず 確認されたクローン幹細胞が無かったことから 現在の論乱が起きたものです.


上に関連して,まず胚盤胞樹立技術の前段階である核移植技術は私どもの研究チームが名実ともに世界最高であることを,重ねて申し上げたいと思います.
これを証明し得る一つの事例として,ピッツバーグ大学のシャッテン博士が吸入法を用いて失敗していたサル胚クローンに於いても,私どもの研究員である朴ウルスン研究員が派遣され,スクイージング法によって成功したことを挙げることが出来ます.


それから,体細胞クローンによる胚盤胞は,わが研究チームの外には英国ニューキャッスル大学のマードック教授が36個の卵子から僅か1個の胚盤胞を成功させ2.7%の収率を得たのが唯一の事例ですが,上の研究を始めた当時,マードック教授を英国政府に推薦したのが他ならぬ私であり,その後マードック教授は上の研究の成功率を高める為に私どもに直接諮問まで受けたことがあります.
憚りながら,現在我々とニューキャッスル大学とでは 胚盤胞樹立技術に関する限り到底比較になりません.


この辺で,最近私どもの研究チームが成し遂げた成果についてお話ししようと思います.


私どもはミズメディ病院とは関係なく私どもの研究チーム独自の努力によって最近世界で初めてヒトの免疫遺伝子の注入された無菌ミニ豚の体細胞クローンを通じた幹細胞培養に成功しました.
あとは最終段階であるテラトーマ確認実験を残すのみです.
既に何度にも亙って外部の検証まで済ませた状態です.


であるにも拘わらず,現在の事情により その成果についての論文提出すら抛棄しておりますが,私どもの研究チームは上の幹細胞培養の成功には極めて大きな意味があると考えております.
何故なら,上のヒト遺伝子の注入された無菌ミニ豚の体細胞培養過程は,ヒト体細胞ES細胞の培養過程と ほぼ完璧なまでに同一だからです.


それ故に,現在私どもの研究チームは最近 患者のクローン胚盤胞をこの技術を用いて培養中です.
私どもがこうして同一の過程の豚幹細胞株の培養に成功したとして,ヒトのES細胞の源泉技術があると主張するわけでは決してありませんが,それに対する評価は皆様がお下しになるべき事です.


同時に,100個余り我々が作ってミズメディ病院側に培養するよう依頼していたクローン幹細胞のことを今になって思うと,我々の研究チームだけで独自に,あるいは国内外にある同一の技術を持つ別の研究チームと共同で研究していれば,何個かなりとも患者合わせ型幹細胞を作れたのではと後悔もしております.


また,現在私どもの研究チームは既にスナッピーを超える特殊動物クローンの成果を世界有数の専門学術誌に論文として寄稿し,その承認を待っているところです.


重ねて申し上げますが,今回の波紋についての全責任は私にあります.
私が実態的真実を明らかにする為にやむなく捜査要請を行ったのですが,これによって検察捜査まで受けることとなった同僚教授,研究員たちは勿論,皆様に 改めてお許しを願います.



あぁ疲れた.長々と喋ったわりに大した内容ではありませんでしたね.


「全責任は私にある」と言いながら 例の「すり替え」主張により 事態の1次責任を完全にミズメディ側に転嫁している点は相変わらず.
それから,「源泉技術」なるものの存在を立証するに足る研究成果とやらを近々発表するとは 昨年末から一貫して言い続けていたのですが,どうやら上の豚その他がそれらしい.
今回の記者会見の席でいよいよこれらのカードを切りに来たのは,所謂「再演」要求が通る見込みが無いと見てのことかも知れません.


ウソツク大先生としては,ダメージを最小にするには 捏造は認めたうえで「ミズメディが細胞をすり替えたニダ」の一点張りで行くのが良かろうとお考えの御様子ですが,あまり「すり替え」を前面に出しすぎると「実際,すり替えなんかやってミズメディ側に何の利益が?」という方向に話が行った時に却って困ったことになると思うぞ.
盧聖一と同じように今度は姜成根あたりが寝返ったらどうするんだ(大笑).


また,見落としがちな点ですが,上の黄の記者会見中,「同意書」を作ったのは実際に卵子採取を行った後だったとあるのも,考えてみれば乱暴な話ではあります.
まぁこの辺はそれこそ韓国人の大好きな「文化の違い」でしょうし,お隣の国にどういうデタラメな「文化」があろうが日本人にとっては痛くも痒くもない話ですが.



ウソツク大先生ばかりが嘘つきだとも思えない件


念の為触れておきますが,ウソツク大先生の嘘のほうはさておき,だからといってソウル大調査委側のこれまでの発表内容が全て信用に足るかというと,私はやや疑問.


以前にもたびたび触れていますように,どうもソウル大の調査の進め方には多分に政治的な「配慮」を感じます.
金ソンジョンの帰国前後に調査委が隠密裏に移転するなどの不審な行動もありましたし,当初は人選すら秘匿する予定だった筈が 委員のリストまでネットにリークしたり,重大発表のたびにその内容が一々「関係者」情報として──それも殆どは聯合通信経由で──事前に流されていたりと,怪しい点を挙げればキリがありませんし.


さる10日のソウル大調査委の「最終発表」あたりから,「黄教授でなくてもES細胞研究を進められるように云々」といった類の文言を ソウル大関係者・政府関係者とも頻繁に口にするようになっていますが,かの「最終発表」に当たり「他を生かす為にこの際黄を切れ」という意思決定が何処かしらであったのではないかという感触がします.
まぁこの辺はあくまで私の憶測に過ぎませんが,


おまけ



黄禹錫「全責任は負うが,騙された」 (NGOタイムズ)


記者会見概要.月並みな記事ですが写真が印象的だったので.黄よりも下っ端たちの泣き顔がほろニダい味出してます.今さら何を泣くかなぁ.



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by xrxkx | 2006-01-12 20:29 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買
【黄禹錫】お次は「何者かがウリのPCのHDをミズメディのとすり替えたニダ」と来ないかな。

昨日も少し触れた黄の記者会見が先ほど行われましたが,


卵子提供過程で提供女性に「補償金」が支払われた事実や女性研究員が卵子を提供した事実も認めた

のだそうです.
検察による今後の捜査では,昨日も触れた「政府から支援を受けたカネの使われ方」の問題と併せ,卵子売買および研究員への卵子「寄贈」強要の有無が焦点になるでしょうが,検察が捜査に取り掛かった初手から こうして黄がお得意の戦術的撤退を始めているのは 今後の捜査の進展を展望する上で示唆的です.
記者会見については詳報を見つけ次第随時ご紹介することにします.




ところで 昨11日に流れていた ちょっと笑えるニュースを一本.配信元は聯合なのですが,またしても「関係者」情報ですので,いつもの通り 話半分で読むことにして─.



「黄教授チーム,ハードディスクデータ削除」 / 「黄教授側がK研究員に指示と推定」 (朝鮮日報 01/11 17:03)


ソウル大調査委員会が 黄禹錫(ほゎん・うそく)教授チームの論文操作疑惑調査の為 資料確保に入った初日,核心研究員が関連データを自分のコンピュータのハードディスクから急いで削除したと,調査委関係者が11日伝えた.


同関係者によると,調査委が先月中旬の立ち上げ直後,ソウル大獣医学部について出入り統制措置を取り,黄教授の研究室施設を封印し,実験ノートやコンピュータファイルなどの資料確保に入る過程でこの事が起きた.


当時,調査委は資料確保の為 教授らや研究員らのPCの提出を受けていたが,黄禹錫教授側は 実験室管理責任者だったK研究員のPCについて「駄目だ(訳註:提出するわけに行かないの意)」と言って時間を稼いだと,この関係者は伝えた.


黄教授側は,調査委員らの説得の末にK研究員の行方を探し出し,約10分後にPCを提出したが,その時には既にデータが削除された状態だった.


これに伴い,調査委はソウル大中央電算院所属の専門家3名を動員,昼夜兼行で復旧作業を行った末に ようやくデータを蘇らせ,調査資料として使用することができた.


調査委側は,こうした情況を根拠に K研究員らが黄教授の指示を受けて証拠隠滅の為にデータを削除した可能性が高いと見ている.


別の調査委関係者は,「当時の状況をよく知らないので,データ削除が故意だったのかどうかはよく分からないが,削除があったという事実は知っている」と語った.


さらに別のソウル大関係者は「もしもハードディスクそのものを廃棄するといったやり方で証拠隠滅を図っていたらお手上げだった.(訳註:そうした事態には至らず)不幸中の幸いだった」として「万一データを復旧できなかったなら,何も解明できないところだった」と付け加えた.


ある調査委員は,黄教授チームの実験資料管理の実態について「実験日誌はメモ程度のものに過ぎず,内容を把握するのが難しい場合が多く,いちいち陳述と照らし合わせなくてはならなかった.そもそも記録の無い事例もあった」とし,「まともな実験室とは思い難いほど管理が杜撰だった」と語った.


一方,ミズメディ病院は未だ独自調査を始めておらず,漢陽大でも資料確保措置が取られていないことが分かり,証拠消失や隠滅などが懸念されている.
(ソウル=聯合ニュース)



こんな話が今頃出て来るというのがそもそもどうかしている.
何度か触れたように,もともとソウル大に調査委を設けて独自に調査してくれと言い出したのは黄自身だった筈.
その本人が資料差し押さえの妨害をやっていたのでは話にもならない.


それにしても「ソウル大中央電算院所属の専門家3名」,しこしこと「ノートン先生」やったのでしょうね.御苦労な事です.
この「K研究員」,ディレクトリからファイルを削除すれば ファイル本体のあったセクタも一緒に初期化されるものと思っていたフシがあるのが楽しい.
せっかくだからウソツク大先生には「金ソンジョンがHDのセクタをミズメディ病院のとすり替えたニダ」くらいカマシていただきたい所ですが(笑).


ただ,最後の「ミズメディや漢陽大ではまだデータを押さえていない」というのは確かに不安材料のひとつではあります.
もともとソウル大調査委がソウル大と直接関係のない他大学や産婦人科医院にまで調査に踏み込む権限など持っている筈は無いので,そちらについては別の調査委を立ち上げて同時進行でやってもらうなどの措置は必要だったでしょう.
まぁ それを言い出したら「どうせ結局は横領などの容疑でということになるのだったら 最初から検察に一斉捜査させておけば手っ取り早かったのに」という話になってしまいそうですが.



その他




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by xrxkx | 2006-01-12 13:47 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買