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カテゴリ:韓国の親日派狩り( 14 )
【資料】李栄薫・国史教科書誇張発言 おソース
 風邪のほうもあらかた治ったものの 咳がなかなか止まらない すいか泥棒は,今日も1日中のど飴ばかりなめていたので気持ち悪くなりました.

 さて,先日から韓国の保守三大紙などが日本語でも伝えていますので ご存知かと思いますが,昨年夏にインチキ売春婦らの前で土下座させられた あの李栄薫教授が 再び槍玉に上がっている件.ご存じない方は先ず↓こちらの報道からどうぞ.
※ 『李栄薫教授「国史教科書、日本収奪を膨らませ過ぎ」』 ─中央日報 04/26

 今回はその元ネタとなっている李栄薫氏の文章,即ち「ニューライト」に掲載された「北韓外交官と南韓の教科書が陥っている虚数の罠」なる文章をご紹介しておくことにしましょう.ちなみに,お読み戴けば分かるとは思いますが,「虚数」といっても 自乗すると負の数になるアレのことではなく,ここでは「虚構の数字」のことです.
(これ,親日発言というよりは 韓国側で起きた韓国の教科書問題と言ったほうが適切でしょうが,成り行き上 差し当たり「親日派狩り」に分類しておきます.)
 以下 全訳.
 旧日本軍慰安婦として連行された朝鮮女子らの数はどれくらいだったのか.また徴用や徴兵などにより連行された朝鮮男子らの数はどれくらいだったのか.4月21日付報道によれば,北韓(訳註:北朝鮮のこと)国連代表部の金ヨンホ書記官は,ジュネーブの国連人権委員会で「慰安婦の数は20万,強制連行された人口は840万」だと主張した.
 一方,これに関する南韓の高等学校教科書(訳註:「の記述」)を見ると,慰安婦の数を「数十万」,「強制連行された」人々を「650万」と教えている.この問題に関する南北韓の主張には大きな差が無いことになる.
 ところで,こうした数字はどれだけ正確なものなのか.教科書や独島(訳註:竹島のこと)問題をきっかけに日本人たちの歴史認識に対する韓国人の批判が今までに無く熱い.だが,全体の雰囲気がそうだからといって,不正確な数字を持ち出して論じるのはあまり説得力のある批判の仕方とは言えない.
 慰安婦の数字をめぐっては,研究者らの間で推測や主張がまちまちである.当時日本や中国や東南アジアなどに駐屯していた日本軍は計280万ほどだった.日本軍首脳は兵士150名に1名の慰安婦をあてがうよう指令を下したことがある.これに基づけば慰安婦の総数はおおよそ2万となる.
 半面で,この数は少なすぎ,実際には兵士50名に1名であって おおよそ6万名だったという主張がある.こちらのほうがより事実に近いかも知れない.だが,こうした主張はあくまで推定に過ぎず,推定は常に誤っている可能性を内包している.
 次に提起される問題は,2万であれ6万であれ,また20万であれ,その民族別構成である.主に韓国の研究者らは朝鮮女子が大多数だったと主張している.半面,一部の日本の研究者は日本女子が最も多かったと主張し,1940年に行なわれた 満州を含む中国全域に分布する日本人と朝鮮人の職業調査結果を根拠に挙げている.さらには中国の研究者らは中国女子が最も多かったと主張している.
 このようにさまざまな推定値が飛び交っているが,慰安婦が朝鮮女子だけで20万だという金ヨンホ書記官の主張や,それよりもっと多かったかも知れないことを暗示する韓国教科書の「数十万」という数字については賛成し難い.
 20万という数字が最初に取り沙汰されたのは,1969年 国内の某日刊紙でだということだ知られている.それによると,1943年~1945年の間に「挺身隊として動員された朝鮮と日本の女性は全部でおおよそ20万であり,そのうち朝鮮女性は5万~7万名と推算される」とある.ここで挺身隊は慰安婦ではなく,軍需工場などに動員された勤労女性を指す.
 ところで1984年,ソン・ゴンホはその著書『日帝支配下の韓国現代史』の中で「日帝が挺身隊の名目で連行した朝鮮人女性は,ある記録によれば20万で,そのうち5万~7万が慰安婦としてあてがわれた」と書いている.このように,20万や5~7万という同じ数字が引用されているものの,その意味が変わっていることに,読者はお気付きだろう.
 ところで,ソン・ゴンホ以前は20万という数字は慰安婦ではなく挺身隊を指すものだった.であるから,両者が全面的に混同され,20万という数字が朝鮮女子慰安婦の総数に変わってしまったのは,1984年から現在までの出来事だったということになる.
 徴用や徴兵により強制動員された男子が650万または850万だったという主張も,同様の過程を経て生じたものである.これに関する最初の推定は,1965年 在日史学者・朴慶植(パク・キョンシク)によるものだったと筆者は記憶している.それによると,1939~1945年の間に日本に徴用された者(訳註:ここでは「徴用されて日本に渡った者」の意)は100万,朝鮮国内で動員された者が450万,軍人・軍属が37万,合計約600万名が強制動員された.[「朝鮮人強制連行の記録」]
 これらの数字がどれだけ正確で,どのような性質のものかについては 検討の余地が多い.だが,こうして生まれた600万という数字は,過去40年間引用に引用を重ねるうちに南韓では650万,北韓では840万に膨らんだ.内容も全て日本に「強制連行された」者へと変わった.
 1940年の国勢調査によれば,当時20~40歳の朝鮮人男子の総数は321万であった.その年齢の男子たちを根こそぎ連行しても半分にも満たないような数字が,教科書で教えられ また国際会議で取り沙汰されるとしたら問題ではないか.
 ちなみに当時16~21歳の朝鮮女性は125万であった.筆者が朝鮮女子慰安婦が「数十万」または「20万」にも上るという説を信用しないもうひとつの理由は,読者も見当が付くであろう.
 筆者は昨年書いたある論文の中で,韓国の国史教科書が過去40年間「日帝が土地の40%を収奪した」と教えているのは事実でないことを指摘したことがある.(「時代精神」 28) その数字は 1967年に とある無責任な歴史学者が勝手に作り上げたものに過ぎない.
 にも拘らず,過去40年間 国史教科書は相次いでその架空の数字を引用して来た.それと全く同様に,過去20年間には「慰安婦20万」と「強制連行600万」という もうひとつの神話がひそかに作られてきたわけである.韓国と日本の間の過去史には清算すべき課題が多い.
 何より異域万里の彼方で彷徨う徴兵・徴用者の以外遺骸(訳註:2005/10/07 誤字訂正)を収拾し,国内に奉還することが危急の課題だ.成すべきことは多く 急がれはするが,むやみに虚構の数字を作り出し,それに対する日本の責任を追究してばかりいるのが真に正しい方式の過去史清算だろうか.歴史家の憂いは深まるばかりである.

李栄薫(ソウル大学校 経済学部 教授,韓国経済史)
 「慰安婦」と「強制連行」の両方について,その出所について かなりはっきりした推定を行なっているのが面白い.しかも最後のほうで
韓国と日本の間の過去史には清算すべき課題が多い.
と,要するに「歴史を歪曲しているのはどちらの方か?」という発問で文章を結びに入るあたり,読んでいて溜飲の下がるものがあります.これへの反論として どんなのが出て来るかが期待されるところではあります.…これが普通の国だったならば,ね.

 ところで「慰安婦20万人」というのは 同文章では「北側の数字」とされていますが,この数字を私はNaver韓国人から聞いたことが何度かあります.そういう連中に「その20万人という数字の根拠を示せ」と迫ったら「百科事典にもそう載っていたから」とか何とか言い出すのが常でしたが.
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by xrxkx | 2005-04-28 21:33 | 韓国の親日派狩り
【資料】趙甲済「日本極右擁護」発言・全文
 以下は,昨04/19の記事の元ネタである,趙甲済(チョ・ガプチェ)もと「月刊朝鮮」代表の文章を全訳したものです(長いのでmore欄に回した).

 お読みになって「なるほど」とお思いの方は まずいらっしゃらないでしょう.まず,この程度の発言で「極右」呼ばわりとは,ただただ失笑しか出て来ません.「植民地支配について謙虚に反省」などという余計なサービスまでしてみせる「極右」なんて聞いたこともありません.そんなことを言い出したら,
朝鮮人は日本統治の被害者どころか受益者である
とか何とか言っているどこかの♪○い○泥○は極右中の極右ですか,そうですか.どうでも良いけれど.
 安倍氏とか中川氏といった対外「強硬」派──私にすれば別に強硬でも何でもなく 当たり前の通すべき道理を通しているに過ぎないように見えますが──の面々を「極右」と呼んで 日本政府そのものや日本国内の「良心的」勢力とはっきり区別し,攻撃の的を絞り,日本国内の「極右」と大衆との乖離を図るのは,韓国に限らず北朝鮮もやっている戦術的な工夫であって,その線に沿う限り韓国人にとって真っ先に叩くべき相手である安倍氏に一定以上の高い評価や賛同を与えることが PRESSianだのオーマイだのといった類の「市民寄り」ネットメディアから見れば「極右擁護」に見えてしまうというのは,いわば自然の成り行きかも知れません.
 私にとって そんなことより寧ろ薄気味悪く感じるのは,かのノサモ以来の韓国の「市民寄り」ネット言論が作り出している 謂わば《自生的大政翼賛》現象のほうです.これについては書き出すと長くなるので 今回は深入りは避けますが.

 それから,趙甲済氏本人の持論や話の進め方について.

 まず,「本家-分家」のくだりや インタビュー中での出雲大社のくだりなどを見るに,相変わらず日本に対して気持ちの面だけでも何とかして優位に立ちたいという幼児的な虚栄心──ことほどさように朝鮮人という民族は上下関係や優劣を論じるのが好きである──が随所に垣間見えます.第一線のジャーナリストにして なおこの程度ですから,一般大衆に至っては推して知るべし.
 ついでですが,同文章にも現れる 「一流」が大好きな民族性も,その延長線上でとらえることができます.ある意味で健気といってよいまでの「強国」願望についても同様でしょう.それが もはや病気としか言いようの無いところまで行き着いてしまった結果として,かの映画「ムクゲの花が咲きました」に代表される「核のロマン主義」があるわけですね.
 私としては こういう取るに足りない問題で朝鮮人と同レベルで言い争おうとは思いません.こういうのには同意も否定もせず 軽くあしらっておけば充分でしょう.インタビュー中で安倍氏がやっているように,です.

 それから「同盟国選び」の箇所などを見ると,率直に言って「それは結局は新たな事大主義に過ぎないのでは?」と思えてなりません.旗色の良さそうな方に付く.味方が落ち目と見たら寝返ることを恥としない.彼らのこういう民族性そのものが改まらない限り,周辺国がどう頑張ってみても 所詮は「金の切れ目が縁の切れ目」的な付き合い方しか出来ないのではないか.
 今年03/25付の朝鮮日報の社説なども
「韓国は果たして信頼できる同盟国が一つでもあるのか」
などという言葉で結ばれていました.あれを読んだ時にも思ったのですが,そんなことより
「韓国を信頼してくれる同盟国が一つでもあるのか」
を先に心配したほうが良い.無論,およそ外交というものが一種のゲームに過ぎず,各々が自己の利得を最大にする戦略を選ぶのは世の常ではありますが,朝鮮人の場合,自己の力に不相応な 単なる立ち回りの小賢しさとか,「他人の不幸は蜜の味」的なひねこびた精神が 顔に出てしまうのがイヤラシイ.例えばこういう言い草とか.

 ただ,
独島問題以来 韓国のメディアや盧政権によって日本国内の「良心的勢力」と呼ばれている人々の中には,親金正日人士や 大韓民国の正統性に反対して来た正真正銘の反韓人士らが多い.このことが韓日関係の二重性だ.
の箇所は注目に値するでしょう.
 無論,ここで指摘されている事柄は何も「独島問題以来」の現象ではなく(遅くとも例の吉田清司のインチキ慰安婦本が出た1983年には既にそういう構造があったのだし),こんなのは日本ではつとに周知の事実ですが,これを韓国国内向けに韓国人自身が言ってのけるというのは 今まで滅多に無い事だったでしょう.
 先日 池萬元氏のサイトに「公開質問状」を投稿した折にも,韓国人の一般読者との間でちょっとした小競り合い──論争とも呼べぬほどの──がありました.その時も同じことを感じました.
 要するに,彼ら保守寄りの韓国人の多くは,国内的には親北左派を批判していながら 対日外交の面では日本国内の「良心的」勢力に擦り寄っているわけですが,その「良心的」日本人たちの少なからぬ部分が 実は彼ら保守系韓国人の最も忌み嫌うところの親北左派であるということに,彼ら保守系韓国人たちはどうも全く気づいていないらしい.おそらく池萬元氏もそのことをよく分かっていないでしょう.その意味に於ける限り 趙甲済氏の今回の発言のほうが一歩だけ進んでいるように思えます.

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by xrxkx | 2005-04-20 15:42 | 韓国の親日派狩り
趙甲済「日本極右擁護」発言で袋叩き
 池萬元(チ・マンウォン)騒動が今も収まる気配がありませんが 取り敢えず一休みして,親日派狩りの また新たな動向について.
 今回取り上げるのは,先月の韓昇助(ハン・スンジョ)「正論」寄稿騒動以来 韓氏・池氏と並ぶ「親日」三羽烏の一人として韓国社会で袋叩きに遭っている もと「月刊朝鮮」代表・趙甲済(チョ・ガプチェ)氏です.自分のwebサイトに掲載した文章がメディアに叩かれるという形は池氏のケースと全く同様.東亜日報も手短にではありますが伝えていましたので,あるいは日本語版の記事が既に上がっているかも知れませんが….
趙甲済,「日 極右勢力 積極擁護」波紋
「安倍は極右ではなく保守本流」「日本に反感を持つ韓国人は減っている」 ─PRESSian 2005/04/18
 「親日よりも悪いのは親北」なる親日的発言が決定打となって先月末「月刊朝鮮」代表職を追われた趙甲済氏が,日本の与党・自民党の代表的極右勢力である安倍晋三幹事長代理,石原慎太郎東京都知事らを「極右派」ではなく「保守本流」だと規定して積極擁護に出,またも波紋が予想される.
 同氏はまた,最近の独島(訳註:竹島のこと)-過去史問題に関連しても「独島問題は危急の問題ではなく,北核問題のほうが危急」「日本に対する反感を持っている韓国人が減っている」という日本極右の主張を繰り返し,同氏の親日の根が如何に深いかを改めて見せ付けた.

趙甲済,「安倍らは極右ではなく保守本流」
 趙甲済氏は18日,自らのホームページに掲載した「『保守本流の旗手』安倍晋三インタビュー」という題目の文章を通じ,題目からして安倍を「保守本流」と規定した後,具体的に本文で「彼は中曽根前総理,石原慎太郎東京都知事と並んで保守本流の三大人物に数えられる」とし,安倍を「極右」ではなく「保守本流」と規定した.政治学的に「極右」とはファシズム的極端主義を批判する用語である半面,「保守本流」とは「正統保守」勢力を意味する肯定的表現だ.
 趙氏は最近「日本の教科書問題を韓国と中国が問題視しているのは内政干渉でありマナーに欠ける」とする妄言を憚らなかった自民党内の代表的極右勢力である安倍のほか,扶桑社歪曲教科書を作った「つくる会」の公式後援者である石原慎太郎東京都知事,さらに「日本列島不沈空母論」を叫び日本の軍国主義化を主導している中曽根前総理までも「保守本流の三大人物」と規定することで,日本極右勢力らを積極擁護に出た形だ.
 趙氏は続いて「安倍議員に代表される日本の自民党本流は,朴正熙政権当時は親韓派に分類されていたが,最近の独島問題以降は韓国メディアにより極右または反韓派として攻撃されている」と主張,「(原文註:インタビューしてみた結果)安倍晋三議員の場合,日本の韓国支配を公に反省し,朴大統領による「漢江の奇蹟」(訳註:韓国の高度経済成長のこと)を高く評価しており,韓国人拉致被害者問題を含む北韓(訳註:北朝鮮のこと)人権問題を積極的に提起している.そうした彼を反韓や極右に分類するのは事実に合わない面がある」と積極的に安倍を擁護した.「朴正熙肯定論者は極右ではない」という珍しい公式を作り出した形だ.
 趙氏はまた「独島問題以来 韓国メディアや盧武鉉政権により『良心的勢力』と呼ばれている日本国内の人々の中には,親金正日人士らや,大韓民国の正統性に反対して来た本物の反韓人士らが多い」と主張,日本国内の平和勢力を色分け論(訳註:日本語になりにくい語だが「あいつはアカだ」などといったレッテル貼りの類のこと)で罵倒もした.
 趙氏はまた「安倍幹事長代理は日本政界の最も大きなテーマとしてクローズアップされている『憲法改正による正常国家への復帰』を成し遂げるべき人物と目されている人でもある」として「日本の憲法で禁じられている交戦権を明示し,自衛隊の地位を軍隊だと明確にすることが憲法改正論の核心」だと述べ,日本の極右が進めている平和憲法改正にも肯定的意味を付与している.
 趙氏が さる3月24日,自民党々舎で行なったという安倍インタビューは,
「韓国記者らが『安倍晋三が日本の右傾化の先頭に立っている』というから,『ただ右傾化では困るから具体的な政策を訊いてみた上で何が誤っているのか指摘してくれ』と(訳註:韓国記者らに)言ったことがある.(原文註:私を)イメージ操作によって右傾化(ママ)呼ばわりしている点が多い.何が右傾化なのか実体が無い.左翼に言わせるともう何から何まで右傾化だ」
という安倍の主張で締め括ることで,こうした肯定のメッセージを改めて明確にしている.

趙甲済「日本に対する反感を持つ韓国人は減っている」とも主張
 趙氏は安倍擁護にとどまらず,安倍にインタビューする為に日本に行ったおり,所謂「知韓人士」らに会ってみた感想だとして,自らの親日的思考をも憚り無く表明している.
 趙氏はとくに独島問題に関連して「日本の右派が独島問題を国際紛争にし,この問題を何が何でも解決するという意思を持って(訳註:「韓国に」か?)押し付けているといった確証は無い」と主張,「日本の一部の韓半島専門家は,南韓政権が親北化したり金正日の影響圏内に入った場合,独島を『軍事的脅威の前哨基地』と想定して対応すべきだとする見解を窺わせた」と述べ,日本の独島紛争化が「韓国の親北化」に備える日本の防衛的対応策であるかのように主張した.(訳註:「韓半島」「南韓」はそれぞれ朝鮮半島とその38度線以南のこと)
 同氏はまた,過去史問題に関連して「最近蓄積されている韓日両国民の間の膨大な人的・文化的交流が,政治的・外交的摩擦の緩衝材としての役割を果たせるかも知れない」として,「韓国に対して罪の意識を持つ日本人も減って来ており,日本に対して本能的反感を持つ韓国人も減っている」と主張,「月日が流れれば韓日両国に過去史を知らない戦後世代が増え,過去史問題は消滅するだろう」とする日本極右のいつもの論理をそのまま繰り返してもいる.
 趙氏はまた,最近の韓米日関係に関連して「北核問題ならびに人権問題をきっかけに,金正日政権を東北アジアの平和の敵と規定し,彼を政治的に無力化すべきだとする共通認識が,韓米日国民の間に拡がっているのと同時に,米日政権を共通の敵としようとする動きも韓中露で起きている」とし,「こうした同時進行の衝突コースが韓国を韓米日の海洋自由同盟から切り離すなら,これは良友を捨て悪友と交わる結果をもたらすだろう」と主張,アメリカ-日本を「良友」,中国-ロシアを「悪友」と規定してもいる.
 同氏は続いて「韓国の国益を基準とすると,独島問題は危急の課題ではなく北核問題解決のほうが急がれる」とし,「韓米日同盟を強化し,北核問題を解決すべき時に,さして急ぎもしない独島問題に執着し,北核問題解決の基盤に亀裂を生じ,ひいては韓国の安全と繁栄を保証する韓米日同盟体制を変質させようとしている人々がいるとすれば,これは『馬鹿げた自害行為』だ.危機が迫った時に同盟国を選び間違えれば国家的災厄を招く」とすら主張した.
 同氏は盧武鉉大統領の「バランサー」論についても「盧大統領は,今日の韓半島の状況が19世紀末の韓半島に似ているため,韓米日の南方三国同盟体制を脱してバランサー役をすべきだと考えているようだ.これは誤った歴史解釈に基づく誤った方法論だ」として,「19世紀の朝鮮は韓半島に対する領土的野心を持つ日本・清・ロシアを牽制してくれる同盟国を持たなかったが,21世紀の韓国は韓半島に対する領土的野心の無いアメリカと手を結んでいる.韓米同盟解体は,領土的野心の無い友人を捨て,韓国を併呑しようとする北韓やその後見勢力である中国について行こうとする自殺行為となる」と主張した.

朴テギョン記者
 上の一連の発言のどこがそれほど不穏当なのか分かりかねますが,この程度の発言にも殆ど脊髄反射的に反応してしまう韓国メディアの体質が,昨今のネット言論の発達以来ますます著しくなっているのは間違いないでしょう.上の記事が載っていたPRESSianの他にも 有名なオーマイとかマイデイリーとかといった《煽ってナンボ》のネットメディアというのが韓国には非常に多い.
蛇足.よく知らないのですが,このPRESSianなども あるいはオーマイと同じような「市民記者」が書いているのかも知れません.原文を読むと文章が非常に粗い.記者が上げた記事をデスクが校閲して,といった編輯過程を経ていない感じがします.
 ちなみに,記事中にある「趙甲済氏が3月末に『月刊朝鮮』代表を『追われた』」というのは これのこと.記事中にもあるように当時は趙氏が「親北は親日よりなお悪い」という趣旨の発言が発端でバッシングを受けていた時期ですが,彼が月刊朝鮮の代表を退いたことが本当にそのことと関係あるのかどうかまでは正直言って分かりかねます.

 記事中にある「安倍氏へのインタビュー」というのを既に入手してありますので,これから実物の内容を見て行くことにします.
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by xrxkx | 2005-04-19 20:44 | 韓国の親日派狩り
隣国の反日ぶりを伝えるのも良いが
 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」に04/01に流れた通巻第1078号 増刊
韓国の反日カルト、個人攻撃に過激路線を転換か?
知日派韓国人教授を悪辣に攻撃し、罵詈雑言と恐喝文の数々
なる文章が方々で話題になっているのを見て感じたこと.事の顛末については上記リンク先をご一読下さい.
 私自身,今回問題となっている呉善花氏の著書をまだ読んでいませんから その内容についてとやかくコメントは出来ません.むろん,その著書の発刊をきっかけに彼女を攻撃しているという「イナゴの群れ」を擁護するつもりも さらさらありません.それらのことは以下に触れる内容とは直接関係ありません.
 私が上の文章を読んで非常な違和感を感じたのは,
 この報道を意図的に掲載したのは「韓国日報」(3月29日付け)。
 同紙ホームページは、直後からこの記事に寄せられた「反応」というかたちの歪んだ意見で溢れた。
などの部分に於いて,韓国のwebサイトがこの種の「歪んだ意見」で溢れる図というのを著者がさも珍しげに語っている点です.
 こうした事態は確かに平均的な日本人の目から見て異常ではありましょうが,かの国ではこういうことは珍しくも何ともない.かの国のネット言論というのは これがデフォルトです.
 新聞社のサイトに限らず,韓国のニュースポータルというのは ちょうどblogのような要領で一般読者が記事にコメントを付けられるようになっている場合が多いのですが,何年も前から そういう場所で上の文章にあるのと同様な罵詈雑言が毎日飛び交っていたわけです.そうしたネット言論の質というのがどの程度の代物であるかは,実際に韓国のニュースサイトを徘徊したことが無くても Naverの時事板とかイメカルあたりを覗いてご覧になったことのある方なら容易にお察しになれることと思います.
 次に,
 こうした暴言の数々が「韓国日報」のホームページに並んだことが異常なのである。
 韓国版2チャンネルではなく、新聞社のページは意見欄が管理され、しかも韓国のインターネットはウェッブへのアクセスに登録番号が必要である。
について.
 こうした韓国のケースの救いようの無さは,これが官製デモでもなければ一部御用団体の仕込みでもなく,巷間にゴロゴロしている自称愛国者の群れが誰に統制されるともなく自発的に集団ヒステリー状態に自らを駆り立てている点でしょう.新聞社の側でも こんなのを一々取り締まっていたら それこそ読者に「親日メディア」の烙印を押されてしまって商売にならない.

 それはさておき.
 まず「新聞社のページは意見欄が管理され」の部分について.案外そうでもありません.自分が日本人であることを明かさずに この種のページに挑発的な(=反日韓国人をこき下ろす内容の)投稿をしてみる実験を 私は過去に何度かしたことがありますが,投稿を削除されたことは一度もありませんでした.意見の管理なるものが もしあるとしても,かなり杜撰と見ざるを得ません.
 もちろん,一方でNaverやHanmirなどでスレが瞬殺されるというのは日常茶飯事でした(たぶん今もね).勿論この場合は書き手が日本人だということを承知の上で管理者が消しに来る.

 それから,「韓国のインターネットはウェッブへのアクセスに登録番号が必要」というのも,少し説明が必要でしょう.
 ポータル系を中心に 多くの会員制サイトではID取得時に「住民登録番号」というのが必要なのは事実です.が,ネット上のニュースへのコメント程度ではそうしたID取得を必要としない場合が大半です.
 ポータルといえば,ニュースや「カフェ(会員制掲示板群のようなもの)」などのサービスを提供している韓国の最大手ポータル・Daumなどは そもそもID取得時に住民登録番号を必要としません.
ついでながら,最近日本でも報じられた「親日カフェ閉鎖」があったのが他ならぬDaum.実はこれも昨日や今日始まったことではなく,かの金完燮氏が以前「死者の名誉毀損」で罰金刑を食らったのも,あれは「親日派のための弁明」ではなくDaum(だったと思うぞ,たぶん)の某カフェに投稿した文章を咎められたもの.

 上にも述べたように,新聞社のサイトが不特定多数の読者によるこうした粗暴な意見で溢れ返るということ自体が 日本人の目に異常に映るのは分かります.その意味で
 いくら朝日新聞の投書欄でも、こういう脅迫まがい、いや堂々として恐喝意見を管理者、編集者は平気で並べることはないだろう。
というのは全くその通りでしょうが,ただ,
 韓国の反日カルトがウェッブ上に伝播した。中国の反日論壇と酷似してきて、今後は歴史教科書問題での「共闘」が予測される。おそらくこの反日カルトによる馬鹿騒ぎは九月ごろまで続くであろう。
というのはちょっと的外れの感が否めません.「韓国の反日カルトがweb上に伝播した」というよりは,「韓国では反日カルトが──mp3音楽配信およびネットゲームと並んで──インターネット全般を育てる原動力の一翼を担って来た」と言ったほうが実情に合っているように思えます.ましてや
 “ヨン様”ブームはこれで完全に終息するだろう。
に至っては「何だかなぁ」というのが正直な感想.これくらいのことで「完全に終熄」してくれれば誰も苦労しないよ.ヽ( ´ー`)ノ

 むろん,韓国国内での大衆言論のありようというものを少しでも多くの日本人の目に触れさせるきっかけになるだろうという意味で,上の「宮崎ニュース」なども あながち無駄とは言えないでしょう.が,実際のところ,昨今雨後の筍のように湧いて出た《にわか韓国ファン》というのは 総じて「アバタもエクボ」的なところがありまして,かの国での反日言論の横行ぶりをどんなに見せてやっても,それだけでは彼らは
「彼ら韓国人がこんなに怒るほどひどいことを 昔日本はやったんだな」
と思ってしまうのがオチでしょう.「反日韓国の異常さ」だけをどんなに強調してみても,そうしたショック療法(?)は重度の韓流病患者には効かないと来るから始末が悪い.迂遠な方法ではあっても,やはり歴史絡みの理論武装の底辺を持ち上げる努力から手を着ける必要があるでしょう.
「韓流ツアーとやらで出掛けた馬鹿な日本人が,ついでに独立記念館の蝋人形を見せられて帰って来る」
などという悪夢とも言うべき図式が一般化してからでは手遅れです.

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 おまけ.「3月29日付の韓国日報の記事」で呉善花関係のを 先ほど検索してみたのですが,09:59付のこれしか見つかりませんでした.標題からして「呉善花は日本右翼の愛玩犬」なる この記事は,呉氏の著書発刊について
「到底韓国人の口から出たとは思い難いこうした主張に,ネティズンらの怒りが爆発している」
として,各種ポータルから呉善花叩きの投稿を選りすぐったのを紹介するもの.上の「宮崎ニュース」中で紹介されているのは あくまで「直後からこの記事に寄せられた『反応』というかたちの歪んだ意見」だそうですから,これとは別の記事かも知れません.

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04/03昼 追記.上の韓国日報の記事,私はDaumで読んだのですが,韓国日報の本サイトにある同じ記事を先ほど見つけたので リンク追加しておきます.コメントのみ表示するときはこちら.今日のお昼の時点でコメント総数47件だそうです.そうずば抜けて多い数字でもなさそうですが,単に韓国日報が人気が無いだけなのか….
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by xrxkx | 2005-04-03 00:44 | 韓国の親日派狩り
言論弾圧法案:韓国国内からの批判
 昨日は韓国政界の一角で進められているという言論弾圧法案について書きましたが,当事者である元喜龍(ウォン・ヒリョン)ハンナラ党議員のような自称「合理的保守」が推し進めようとする言論弾圧に対し 韓国社会が全くの無批判でいるわけではないということは,日本人も公正を期する意味で知っておくべきだろうと思いますので,一応ご紹介しておくことにしましょう.
 補足.韓国メディアのうちで 機械翻訳ではない手作業による日本語記事を用意しているのは所謂保守三大新聞(=朝鮮日報・東亜日報・中央日報)だけなので,一般の日本人が韓国事情について知ろうとする場合,どうしても保守系メディアの意見に引っ張られがちな傾向は あります.韓国国内が反日一色で染まりがちな竹島領有権問題や教科書問題などについてウォッチしているうちは まだそれでもよいのですが,韓国国内が賛否両論に分かれがちな政治的争点──例えば国家保安法廃止論争・首都移転論争・戸主制廃止論争など──については,保守三大紙だけ見ていたのでは どうしても見方にバイアスが掛かります.
 殊に,民主化運動当時に学生運動に携わっていた世代以降の若い韓国人の場合,保守三大紙よりはハンギョレや京郷新聞といった「市民運動寄り」の新聞を好んで読む傾向が強く,また昨今では紙媒体以外にネット上のニュースポータルが一般読者の意見を募っていたり,あるいは記事そのものをアマチュアの「市民記者」に書かせていたり──例えば先日の「ジェネジャン騒動」や 昨年1月の「Kの国騒動」の仕掛け人だった「オーマイニュース」などは そうしたニュースポータルの筆頭株で,例の朴某氏などもオーマイの「市民記者」の一人──といった形の謂わばニュースソースの大衆化が ある意味で日本以上に進んでいます.そのため,保守三大紙を通して知り得た韓国事情のみをもって 例えばNaver韓国人などに論争を仕掛けると,時として非常にトンチンカンな突っ込みを入れてしまうことになりがちです.
 さて,元喜龍氏のblogの03/21のポストを見てみますと,同法案への反対意見が3つ紹介されています.

◇氏のwebサイトの掲示板に寄せられた書き込みから:
「第二の韓昇助を防ぐ」なる新聞記事を見ました.
日帝を称揚する者は片っ端から処罰するというものでした.

これについて異議があります.

歴史問題に関しては様々な解釈があり,多様な評価があります.
そうした自由な評価と解釈を 法的に統制することは,
北韓にも見られる時代錯誤的な言論弾圧です(訳註:「北韓」は北朝鮮のこと).

(訳註:「日帝」の「植民地支配」の)被害者が今なお存在するため,
彼ら(訳註:「日帝」)に対する称揚的な評価はあってはならないとお考えのようですが…
それなら,朴正熙もと大統領の被害を受けた人々のため(訳註:そうした人々が今もいるから)
朴正熙は国家経営はうまくやったと称揚することも
法的に処罰されるべきでしょうか?

そうではないでしょう… 確かに日帝時代には誤った点も多かったけれど… 良かった点もあるのでは?

そうしたことも少しは考えてみてよいはずなのに,それを片っ端から法的に処罰するなら,
韓国は北韓とどこが違うというのでしょう.これでも民主国家ですか?

もう少し思慮ある議員になっていただきたいものです.

◇「愛国と表現の自由」 -朴ミョンジン氏(ソウル大 教授)の 東亜日報への寄稿-
 「『日帝強占下 反民族行為 真相糾明特別法』に規定される親日犯罪または反民族行為を擁護し称揚した場合,表現の自由の範疇に該当しないものと見做し,これを処罰する」という法案を,ハンナラ党の元喜龍議員が準備中だという報道があった(訳註:「強占」とは韓国人が日本による韓国併合を「強制占領」と見做して呼ぶ語).
※言論と表現の自由の概念の古典となっている「アレオパジティカ(areopagitica)」に於いて,ミルトンは1664年,「あらゆる自由に先立ち,良心に従い自由に発言し論駁する自由」の重要性を銘記している.ボルテールは「私はあなたの意見には同意しない.しかし,あなたが自由に意見を述べ得るよう,私は命を懸けて戦う」と述べたと言われる.何時何処でボルテールがそう発言したのかは記録が定かでないが,言論の自由を強調する際にしばしば引用される言葉である.宗教・言論や出版の自由を制限しかねない法を議会が制定することが出来ない旨を明示したアメリカの修正憲法第1条もしばしば取り上げられる.
※これまで,この自由に於いて強調されて来たのは,何よりまず権力に対する言論の批判である.政治権力の濫用や不正に対する暴露,背任や違法行為に対する批判が主に強調されて来た.そのため,ナポレオンの「もしも言論に自由を与えたならば,私の権力は三日と続かなかったであろう」という言葉もしばしば引用される.しかし,残念ながら個人の権利という部分はあまり関心の対象になっていない.人間社会が究極的に追い求めるべきものは生存の権利であり,言論と表現の自由もまた これを保護する為の文明社会の手段と見ることができる.勿論これとても無制限のものではあり得ないが,制限は最小限にとどまらなくてはならない.
※元・議員は自他ともに認める合理的保守主義者である.そして,その保守の概念には個人の権利保護が核心を占めているとのことであった.彼の立法推進の動機が如何なる善意に端を発するものであれ,全体主義体制の悪法の大部分が「国家と民族の為に」なる愛国的名分を掲げて個人の口に轡をはめて来た事実を どうか忘れないで欲しいものである.

◇元・議員の発想は極めて危険かつ稚拙だ -与党・ウリ党の李サンミン議員による法案反対声明-
 ハンナラ党の元喜龍議員が,「『日帝強占下 反民族行為 真相糾明特別法』上 親日犯罪または親日反民族行為と規定される行為を擁護し称揚した場合,これを処罰することのできる『日帝侵略行為歪曲および擁護防止法案』を準備中」だと発表した.
 これは極めて不適切であり,反日感情に便乗しようとするだけの薄っぺらな政治的術策としか見ることができず,さらには極めて危険な反民主主義的・反人権的思想観に(ママ:「を」か)持つものと思われ,大いに警戒したい.
 即ち,歴史に対する評価は各者の良心に従い自由に表現されるべきものであるということは絶対的に保証されるべきなのであり,それが今回の韓教授・池某(訳註:韓昇助・池萬元の両氏を指す)の件の場合のように あまりにも荒唐無稽かつ反民族的な内容を含んでいるとしても,これは健全な良心に基づいた批判によって死滅させ逐い出すべきものなのであって,法による処罰によって口を塞ぐべきものではない.
 自分の気に入らないからといって刑罰の権を振りかざし処断しようとする発想は,危険かつ反民主主義的である.ましてや真っ当な民主主義と人権意識に誰にも増して透徹すべき国会議員が,激昂の極にある反日感情に便乗し,軽率かつ無責任にそうした稚拙な法案を作ると公表することは まことに嘆かわしい.

 一方,それに対する元氏の所感は以下の通り:
被害者である我々の目で「戦犯国家の反人類的犯罪行為」を眺めるのでなく…
侵略者であり加害者である日本の目で
「反人類的犯罪行為」や それによって苦痛を受けた我が民族の痛みを眺め…
「日帝には良いところもあったじゃないか」などと どうして言えるのか…

朴ミョンジン教授はご自身が引用なさっているボルテールがどこの国の人だかご存知なのか…

ヨルリン・ウリ党の李サンミン議員は…
ナチ擁護発言を行なったゴーリッシュ(ママ:正しくはGollnisch)を法律で処罰した「ボルテールの祖国」フランスが
反民主主義的・反人権国家だとお考えなのか…

ナチ擁護発言は法律で処罰されるのが当然だが…
日帝侵略行為擁護発言は法律で処罰されてはならないとお考えなのか…

本当にフランスが表現の自由も人権も無い…
極めて危険で稚拙な国家だとお考えなのか…

反人類的犯罪行為を擁護する行為を「他者に対する暴力」だと定めた国連人権委を,
自分の気に入らないからと言って刑法の権を振りかざして処断しようという…
極めて危険で反民主主義的な行動を旨とする場だとお考えなのか…

全世界が斉しく処罰する「戦犯国家の反人類的犯罪」を
「被害国家」である我が国でも処罰し得るようにしようとすることが…
何故こうも難しいのか…

全世界が斉しく処罰する犯罪行為を処罰することが…
何故我が民族にとってだけ こうも難しいのか…

何故…

悲しい月曜日です…

悲しくて涙の出る月曜日です…
 池萬元氏との討論の後の 同氏への「釈明」中では あれだけヘラヘラしていた元氏が,また例の悲憤慷慨調に戻っています.03/17には私は
ここ数日来の竹島問題に頭の筋が何本か切れたのか,あるいは単に 頭に血が上った国民向けに意図的に義憤を演じて見せているのかは分かりませんが,
などと書いたのですが,今回もこういう調子でやっているところを見ますと,
  • これを地でやっているなら相当な馬鹿者であり
  • これを演技でやっているのだとすれば相当な役者ではある
わけで,今のところ どちらとも判断のしようがありません.
 どちらであるにせよ,「日帝=反人類的犯罪国家」「韓国=被害国家」という旧来のいかにも韓国的な被害者史観を万古不易の真理と信じているらしい点に,この人の何よりの不幸があると言えるでしょう.
 昨03/21にも書いたように,日本統治下の韓国は フランスのような被占領国ではありません.私とて日本による朝鮮統治に何ら問題点が無かったとまで断言するつもりはありませんが,ともあれ総体的に見れば 朝鮮人は日本統治の被害者ではなく受益者であったのは動かし難い事実でしょう(そもそも第2次大戦当時,「被害国家」としての韓国は存在していません).朝鮮人にとって認めたくない事実でしょうが,残念ながら朝鮮は日本統治によって初めて近代というものを知ったのです.朝鮮に自力近代化の可能性などかけらもありませんでした.朝鮮にも少なからずいた開化派人士が 誰によってどういう弾圧のされ方をしたかを思い起こしてみれば 一目瞭然でしょう(例えばその代表たる金玉均がどういう末路を辿りましたか).
 そうした「植民地近代化論」を「日帝の侵略を美化するもの」として糾弾したいなら,歴史研究の舞台で相応の反駁を行えばよいだけの話です.法によって他者の口を閉ざす必要があるとは思えません.
 元氏が第2次大戦後のフランスに於けるナチ協力者粛清の事例を自らの法案の大義名分の唯一の裏づけにしているらしいことは 上の文章からも明らかですが,一つの大義名分を以て他の全ての圧制を糊塗しようとするのは 古今東西の専制政治の常套手段です.バスティーユの囚人たちを解放した群衆に如何なる正義があろうとも,ロベスピエールの恐怖政治が免罪されるわけではありません.
 法を以て言論を抑圧することの危険さを敢えて顧みようとしない こうした韓国的「合理的保守」とは 畢竟民族的ショービニズムの域を出るものではなく,上のような数々の批判にも拘らずこうした法が罷り通るならば 韓国社会は今なお文革期の支那と何ら変わりない迷妄の中にあると言わざるを得ないでしょう.
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by xrxkx | 2005-03-22 21:56 | 韓国の親日派狩り
いよいよ韓国人が「親日 擁 護 発 言 も処罰する」と言い出した
 既に昨日(03/20)辺りから韓国保守三大紙も日本語ニュースで伝えているように,親日・反民族行為に対する擁護・称讃を処罰する法案を国会に提出しようとする動きが出始めています.昨年3月に国会を通過した「日帝強占期 親日反民族行為真相究明に関する特別法」では 特に罰則規定は設けないということになっていたはずなのですが,今回の法案は「親日派」やその子孫ではなく それを擁護する発言を行なった人物を処罰の対象としている点が画期的(?)です.

 面白いことに,この動きは与党・ウリ党からではなく野党・ハンナラ党から起こされています.その中心人物が,実は当blogでも今までたびたび取り上げて来たウォン・ヒリョン議員です(上の朝鮮日報のニュースにより,「ウォン・ヒリョン」の漢字標記が「元喜龍」であることが ようやく確認できましたので,以後漢字標記に統一します).昨03/20付で,元氏のblogに同法案についての文章が上がって来ていました.それによると 同法案の骨子は
公共の場所で公然と煽動や言論,出版を通じて日帝侵略期間の反民族行為,戦争犯罪,反人類的犯罪行為等を称揚したり擁護した場合,表現の自由の範疇に該当しない犯罪行為と見做し,こうした行為を処罰するようにするもの
だそうです.更に元氏の言うには
「表現の自由には責任を伴う」とする大韓民国憲法の精神に則り,反民族行為,反人類犯罪,戦争範囲(ママ:「犯罪」の誤記か?)行為に対する公然たる歪曲や擁護行為を処罰する
戦犯国家であるドイツと日本が行なった「反人類的犯罪行為」についての歪曲および擁護,称揚は,国連人権委員会に於いて「表現の自由」ではなく「他者に対する暴力」であり「深刻な人権侵害」であると規定されており,処罰されるべきである
とのこと.
 ところで,同文中で元氏は同法案の必要性について「フランス並みの過去史清算の為に」と述べていますが,これには少し説明が必要かも知れません.
 韓国人は戦前の日本をナチスドイツになぞらえるのが大好きで,口を開けば「日本はドイツのように真面目に反省していない」とか何とか言い出すのはご存知の通りですが,例えば今月10日付のオーマイニュースの記事では,フランスの某大学教授が「ナチ占領下のユダヤ人虐待の実態については再検証が必要」などと発言して のちに職を追われた事例を挙げ,「フランス版・韓昇助」だの「幼稚型人格」だのとお得意のレッテル貼りに終始しています.韓国人にしてみれば,「過去史清算」に名を借りた昨今の親日派狩りに もっともらしい大義名分を付けたいのでしょう.「別に韓国だけではありません,海外でもやってます」というわけです.
 ただ,何度も言うように,韓国人たちが 自らの社会で行なっている魔女狩りを第2次大戦後のフランスに於けるナチ協力者粛清になぞらえることには,次のような無理があります:
  1. ナチスドイツはフランスを武力により占領したのに対し,日本による韓国併合は両国間の平和的手段による外交行為の結果である.
  2. 日本による韓国併合は1910年の事であり,「ファシズム」とは何ら関係が無い.仮に百歩譲って第2次大戦期に於ける日本の「反人類的犯罪行為」なるものが存在したとするならば,朝鮮人はそれを裁く側に立つ資格は無く,むしろその共犯として裁かれる側に立たなくてはならない.
要するに韓国人は第2次大戦当時のフランス人とは異なり「被占領国民」ではなかったのですから,韓国とフランスとを同列に論じること自体がナンセンスです.誤った前提からは誤った結論しか出て来ません.
 脱線.韓国は被占領国ではないという明白な事実を 併合当時の朝鮮人たちがどの程度正確に理解していたかという点については,多少議論の余地があるかも知れません.現に朝鮮人たちは,彼らが属する日本が敗戦を迎えるや一転して「戦勝国民」並みに振舞い始めた経緯があります.
 それがその後の在日韓国人/朝鮮人らへの日本人の反感の主たる原因になっているのであり,こうした相応の理由に基づく国民感情は 彼ら朝鮮人らの謂う所の「差別」とは異なります.

 冒頭に述べたように,この動きが保守陣営サイドから出て来ていることには注目する必要があるでしょう.今まで親日派狩りといえば,ウリ党側のハンナラ党叩き(もっとズバリ言ってしまえば朴槿惠叩きだが)の道具という側面が強かったのは周知の事実.あの朴正熙までが昨今では親日派に祭り上げられているのは,そうした背景があってのことです.
 ところが,竹島領有権論争や教科書検定などを巡って韓国の大衆の反日感情が俄かに表面化して来ているご時世に,保守を自認する論客の側から「親日擁護」とも受け取られかねない「日本統治再評価論」だの「日本に学べ論」だのが飛び出して来てしまいました.03/14にも書いたように,ハンナラ党など保守派にしてみれば「保守派が世間から十把一絡げに親日派扱いされるのは困る」という事情もあり,どこかで保守派内部での「トカゲの尻尾切り」をやる必要があったということでしょう.
 韓昇助氏の「正論」への寄稿に端を発する一連の「親日叩き」は,保守派から見ても「踏み絵」であると同時に,人気取りと割り切ってさえしまえば 実にお誂え向きの材料だということになります.もっとも,韓国内部のご都合のために一々ダシにされる日本にすれば たまったものではありませんが.

 同時に,日本統治のありのままの姿を広く社会に知らされることを 韓国人たち自身が如何に恐れているかを,この法案は如実に物語っていると言えるでしょう.殊に上の元氏のような戦後生まれの,ガチガチの反日教育を受けて育った世代の韓国人にとって,日本統治がもたらした功罪の再検証・再評価などは それこそイスラム教徒にキリスト教への改宗を迫るのに等しいほどの精神的インパクトを伴う作業でしょうから.その意味では,彼らの親日叩きを単なる人気取りとのみ見ては,彼らが少々気の毒かも知れません.──もっとも,彼らをお世辞にも「合理的保守」などと呼べないのは間違いありませんが.

a0026107_13192777.jpg ところで,その元喜龍氏が池萬元氏に仕掛けた公開討論について 前回(03/17)にも触れたのですが,討論の模様を伝えたニュースを見る限り,討論の主たるテーマであったはずの「真の保守とは」云々については それほど突っ込んだ議論が交わされたわけでもなさそうです.全文訳出するほどの価値は無さそうですから,引用されている双方の発言だけ抜粋しておくと
元:
「独島(訳註:竹島のこと)侵奪により全国民が憤っている敏感な状況のもとで,親日擁護発言により国民の血圧を上げている」
「民族の自尊を守らないのは偽保守であり,保守の仮面をかぶった守旧だ」
「民族の魂の泉に唾を吐き,汚物を撒き散らす汚物(ママ)を除去する為,守旧を保守から分離除去しに来た」

池:
「メディアは池萬元が妄言を吐かないかと追い掛け回している.元喜龍議員もメディアが私を攻撃しているのを聞いて私を汚物とまで卑下させている」
「挙句は私がもと慰安婦らに自殺を勧めているとまで言って攻撃している.そんな事を言った覚えは無い.これまで私は妄言など言ったことは無い.妄言はでっち上げ(訳註:原文では「加工されたもの」)だ」
と,単なるネガティブキャンペーン合戦もしくは罵詈雑言の応酬に終始したようです.
 討論を終えた後 池氏が自サイトに掲載した文章と,それに対する元氏の「釈明」が それぞれ公表されていました.興味のある方は機械翻訳でも使ってお読みになって下さい.
 特に後者,これが国会議員の書く文章だというのだから…いやはや何とも.一見Naver韓国人と間違えそうなほど「何々です~^^」が乱舞していますが,ご想像通り.「勝手に勝利宣言」→「勝者の余裕を殊更強調」という,Naver韓国人がよくやるアレですね.
 竹島領有権という現在進行形の国際的懸案事項と 親日擁護云々という韓国国内の歴史認識の問題とが,この元喜龍なる議員の頭の中では 何の疑問も無しにリンクしているらしいのは興味深い現象でしょう.元氏に限らず多くの若い世代の韓国人に見られるこうした傾向が生まれて来る要因が 上で言う「独島侵奪」なる史実誤認にあることが,上の発言からも分かります.──もっとも,日本国内にも
 日本は、島根県への編入は手続きにすぎず、それ以前から固有の領土だったとの立場だ。しかし不幸なことに、韓国民にとっての100年前は、第2次日韓協約によって外交権が奪われ、日本による植民地支配に道が開かれた年である。
 皆さんはあの島を「独島」と呼び、韓国領であることに議論の余地はないと言います。島根県が竹島を編入した100年前は、日本による韓国併合に道が開かれた年。折から歴史教科書の検定もからんで、この問題を植民地支配の歴史に重ね合わせる皆さんの気持ちは分からぬではありません。
などという社説まで載せて韓国人の歪んだ被害者史観の醸成に一役買っている新聞があるくらいですから(特に17日付の日本の主要紙の社説は韓国にもその日のうちに伝えられた),日本人としても 彼ら韓国人の歴史認識の歪みっぷりを笑ってばかりもいられません.


◇ 参考 ◇
反日に狂奔する言論弾圧国家の誇らしき民衆 (doronpa, 03/20)
竹島だ教科書だと騒いでますが (rx178の最近気になる朝鮮半島, 03/21)
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by xrxkx | 2005-03-21 13:11 | 韓国の親日派狩り
あ~,ウリナラはいい国ニダネ~
 一連の韓昇助(ハン・スンジョ)騒動の飛び火先の一つ.さる03/14に書いたように,韓氏の「正論」への寄稿を擁護して「親日派」呼ばわりされている池萬元(チ・マンウォン)氏に ハンナラ党のウォン・ヒリョン議員が公開討論を申し込んでいたのですが,それが今夜(03/17)TVで生放送されることになったそうです.
池萬元,「独島デモ,もっと毅然と対処すべき」 ─ノーカットニュース 03/16 18:21
[17日,ウォン・ヒリョン議員と CBS TVで「真の保守」論争]

 軍事評論家・池萬元氏は,日本の島根県の「タケシマの日制定条例案」通過について どのような考えを持っているのか.
 池萬元氏は条例案が通過した16日,CBSノーカットニュースとの電話インタビュー中「独島問題は北韓問題」だという異色の主張を行なった.(訳註:「独島」「北韓」とは各々竹島と北朝鮮のこと)
 池氏は「アメリカと日本が連合して『北韓封鎖作戦』を開始したのに,韓国がこれを遮って障碍物となり,これを(原文註:日本が)除去しに出たもの」だと述べた.


[「米日の北韓叩きに韓国が真っ向から挑戦したため」]

 同氏はまた「日本の挑発は既に恒例行事のようになっているが,今回は強度が強い」として「これは米日の北韓叩きに韓国が真っ向から挑戦したため」だと付け加えた.
 これと併せ,池萬元氏は(訳註:日本の竹島領有権主張の)不当さを表現する反日デモの方式については問題点を提起した.
 池萬元氏は「断指や火刑式といった どぎつい(原文では「原色的な」)やり方は,鬱憤の表現にはなるだろうが 国際的なイメージはかなり好ましくないだろう」として「もっと毅然と国際社会に不当性を知らせるべきだ」と述べた.
 池氏はまた「言葉を失った人々が行なう最後の行動のように見え,(訳註:国際社会に)誤ったイメージを植え付けるだろうと思う」と主張した.
 これと併せ,池氏は「日本の(原文註:独島領有権を主張しようとする)努力を100とするなら,韓国政府の努力は10未満」だとして,領土保護の責任を負うべき政府の生ぬるい対処の仕方も指摘した.


[「独島に対する努力,日本が100なら韓国は10未満」指摘も]

 一方,池萬元氏は17日(木曜夜10:15)に生放送で放映されるCBSの時事番組「CBSジャーナル(司会:金グンサン 大韓聖公会神父,演出:崔ヨンジュン,金ドンミン)」で「若き保守」ウォン・ヒリョン議員と「韓国社会,真の保守は誰か」というテーマで差し向かいの討論を行なう.
 ウォン・ヒリョン・ハンナラ党議員は「池所長(訳註:池氏は「社会発展システム研究所」なる団体を主宰している)の発言のため,卑怯で民族愛の無い守旧家保守として罷り通っている(訳註:主語不明.「我々保守派議員までが卑怯な守旧家と見られている」くらいの意か)」として「この地で真の保守とは何なのか見せてやる」と出帥の表を投げた(訳註:「名乗りを挙げた」もしくは「挑戦状を叩き付けた」程度の意).
 これに対し,池萬元氏は「ウォン議員は自らは合理的保守で私は保守のイメージを損ねる人物だと主張しているが,この機会に合理的保守に偽装した者たちの正体を明らかにしたい」と意気込んでいる.
 今回の討論では,この他にも
  • 韓昇助教授の親日擁護
  • 「386世代=呪辞主思派」論
  • 5・18民主化運動
  • 朴正熙開発独裁についての評価
  • 若き保守と古参保守との整体性
  • 行政都市建設など盧武鉉政府に対する評価
  • 韓国社会の真の保守
などをテーマに火花を散らす討論が予想される.


[「真の保守を見せてやる」 vs. 「偽装の正体を明らかにする」]

 今回の討論は,双方の提案により特別生放送で90分間行なわれ,インターネット・ノーカットニュース(www.nocutnews.co.kr)でも同時生中継される予定で,ネティズンらの活発な討論と参与が期待される.
 放送はスカイライフ162チャンネル,各地域のケーブル放送を通じて
  • 3月18日(金) 夜11:30
  • 19日(土)昼12:00
  • 20日(日)夜12:30
に放送・再放送される.
 「CBSジャーナル」は,この討論に臨む双方の立場を前もって聴けるよう,ホームページ(www.cbs.co.kr)を通じてウォン・ヒリョン議員と池萬元氏の出師の表を音声で提供している.
 このニュースを載せている「ノーカットニュース」なるニュースポータルは 韓国の民放・CBSの系列なので,最後の方は何やら番組宣伝ばかりになってしまっていますが,それはさておき.
 竹島領有権に関する日本政府の主張を 日米の対北朝鮮強硬論と結び付けて考える 池萬元氏の論法というのは,日本に住む日本人の私の目で見ると「何をスットコドッコイなこと言ってるんだか」としか思えません.日本の輿論が対北強硬論に大きく旋回しつつある最大の原因が拉致問題であることは言を待ちませんが,仮に 例えば対北経済制裁や脱北者受け入れなどの面で韓国政府が日本に対して協力的な姿勢を見せたとしても,竹島領有権問題というのは それとは全く別次元の問題であり,日本が対北政策遂行上の取引材料とすべき問題でもなければ また そうし得る問題でもないのは明らかだと思うのですが,どうでしょう.こんなのは日本人に置き換えたら
 「アメリカが北朝鮮の核保有問題解決の面で北に対していまひとつ生ぬるい対応に終始しているのは日本政府がアメリカ産牛肉の輸入再開を渋り続けているからだ」
とか何とか言っているのと大差ないように見えますが….
 ただ,日本国内の事情を良く知らない一般の韓国人視聴者の目に こういうのが尤もらしく映ってしまう可能性は無いとは言えないわけで,それはそれで かの国民らしいなという気もしなくはありません.はてさて,これで韓国輿論の支持を得られるのかどうか.

 さて,池萬元氏について私が受けた印象では,03/14に書いた通り「あまり慎重に言葉を選んで話すタイプの人物ではないよう」なのですが,一方で自ら「合理的保守」を以て任じているというウォン・ヒリョン議員のほうは どうでしょう.以下は 本日03/17の朝に彼のblogに上がって来ていた記事の全文です.
卑怯な偽保守らに告ぐ!」 2005/03/17 08:18

日本の蛮行に全国民の鬱憤が溜まっている今日の午後…
私は衝撃的な話を伝え聞きました…
池萬元所長が…独島問題を論じて,
「今の独島問題はアメリカと日本が(ママ)北韓叩きに韓国が正面から挑戦したためだ!」
「独島問題についての今の韓国人たちの反応は,まるで言葉を失った人々が行なう
最後の行動のように見え,国際社会に誤ったイメージを飢え付けるものだから,毅然と対処せよ」
と述べたというのです…

呆れ返り,遣る方ない気持ちになりました…

大韓民国の領土主権の問題が発生している今…
保守の仮面をかぶった彼ら親日派らは,この卑怯な偽保守らは…
“民族の自尊と尊厳”を語る代わりに
“国際社会の耳目”を語るのです…

彼ら親日派らは,彼ら卑怯な偽保守らは…
“侵略の下心を露わにした日本”を責める代わりに
“独島問題はアメリカと日本のする事に真っ向から挑戦した韓国政府の誤りなのだから,
政府と北韓を恨め”と 我が民族を責めるのです…

日帝の植民地支配を眺める彼らの目は
反人類的犯罪国家であり,醜悪なる戦犯国家である日本の目でした…

いま独島を眺める彼らは 侵略者・日本の目で
北韓を叩こうとする(ママ)アメリカと日本に挑戦した韓国政府の誤りだと言うのです…

怒りで胸が張り裂けんばかりです…
これがこの地の現実なのか…と思うと…涙が溢れて来ます…

一体彼らはどこの国の人間なのでしょうか?
一体彼らにとって我が民族とは何なのでしょうか?

“保守”の仮面をかぶり,
我が民族の行く手を遮る 彼ら“偽保守ら”を これ以上黙って見ているわけには行きません!

私は彼らと戦います!
我が民族の自尊と尊厳を守る為にも!
私は彼ら“偽保守”らと最後まで戦います!

--------
この地の親日擁護勢力らに告ぐ!
この地の“偽保守ら”に告ぐ!

外勢の侵略があったとき,
外勢に取り入って伯爵・男爵になったお前らは真の保守ではない!
外勢に取り入って自らの立身栄名を図ったお前らは真の保守ではない!

外勢の侵略があったとき,
断乎として外勢に抵抗し独立の為に立ち上がる独立闘士こそが“真の保守”なのだ!

お前らが外勢と結託して好衣好食している時,
外勢に,侵略に立ち向かい
民族の自尊と独立の為に
決然たる姿勢で3・1独立万歳を叫んだ この地の民草こそが“真の保守”なのだ!

自らの過去の過ちを隠蔽する為に,
“侵略者”日本の目で,
“反人類的犯罪国家”であり“戦犯国家”である日本の目で
我が民族の現在と未来を眺め,
我が民族の現在と未来を遮っている,
卑怯な“偽保守ら”に告ぐ!

“侵略者の目で民族を責める卑怯なお前らは売国奴だ!”
“金輪際我が民族の行く手から失せろ!”
ウリは一人の英雄を失ったニダ! <ヽ`д´>ノ 縦横区民!
あと,ついその場の勢いで指も何本か失っちゃったニダ  <ヽTдT>ノ  アイゴー

…もとい,

 以前 彼が池萬元氏に公開討論を申し込んだ時点では,ウォン氏は池氏のことを一貫して「先生ニム」と呼んでおり,少々仰々しすぎないかと感じるほどの敬意を払っていたはずなのですが,それがいきなり「お前らは売国奴だ」と来ましたよ.まぁ,こういう時の韓国人の態度の豹変ぶりというのは今に始まったことではありませんが.
 ここ数日来の竹島問題に頭の筋が何本か切れたのか,あるいは単に 頭に血が上った国民向けに意図的に義憤を演じて見せているのかは分かりませんが,どう贔屓目に見ても「合理的」な人物の書く文章には見えないのですがね.やはり こういう時に ついつい学生運動上がりの地金が出てしまうのでしょうか.どんな討論になるのやら,見ものではあります.昔懐かしいYMOの「増殖」のエンディングみたいな感じで終わるのかな….

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 おまけ.韓昇助氏は昨03/16付で高麗大に正式に辞表を出したそうです.これについては既に上述のように日本語版のニュースが流れていますので,詳しくは触れませんが,03/15夕方の段階では各メディアが一斉に「韓氏,辞表今なお未提出」といった記事を載せて 同氏の「往生際の悪さ」を叩いていました(例:「韓昇助,連絡絶ち『辞表』出さず顰蹙」─PRESSian 2005/03/15 18:17).

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03/31 追記.上で出て来る「주사파」なる語,「주사」を辞書で引いてもピンと来る単語が載っておらず 訳に悩んだのですが,「주체사상파(主体思想派)」の略語であることが判明.訂正しておきました.
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by xrxkx | 2005-03-17 19:35 | 韓国の親日派狩り
韓昇助氏そっちのけで保守派同士の対決が始まってみたり
 日本では「高麗大総学生会が『親日教授リスト』発表予定」というニュース以来 すっかり報道量が減ってしまった韓昇助騒動.読者の方々には「いつまでこればかりやっているつもりだ」と言われそうですが,乗り掛かった船だからトコトンやるぞ.
 韓国国内ではというと,googleで記事を拾ってみると こんな感じ.やはり ここ数日来の 竹島近海でのスクランブル騒ぎやら 扶桑社の教科書検定やらが途中に挟まったこともあり,韓昇助氏本人がその後全く動きを見せていないこともあって,「韓昇助叩き」そのもののほうは一時よりは下火になったように見えますが,その代わり騒動があちこちに飛び火しています.

 03/10に書いたように,一連の韓昇助騒動のその後の動向は 3つに大別されたのでしたが,そのうち (1)の訴訟の件については続報がありません.
 (2)の「自由市民連帯」の内部分裂についても 特に続報は入っていないのですが,上述の「親日教授リスト」を発表するという「高麗大総学生会」がこれに深く関っていますので,今のところは韓昇助氏除名の方向に動く公算が大と見ておいてよいでしょう.

 ところで,(3)で触れた反共派と親北派の泥仕合については,前回触れたチョン・ヘグ氏の論説をご覧戴けば大方の傾向はお分かり戴けるかと思いますが,12日あたりから 今度は保守言論内部でも意見対立が始まっているようで,そちらが寧ろ今後の見所の一つになるかも知れません.
 PRESSianが03/12付で伝えたところ(おそらくこれが初報)によると,ハンナラ党のウォン・ヒリョンなる議員が「保守を貶めるな」と号して池萬元氏に公開討論を申し込み,池氏側もこれに応じる用意がある旨を即座に表明した由(池氏のwebサイトに転載された12日付の独立新聞の記事「池萬元 vs. ウォン・ヒリョン,OK牧場の大決闘」を参照).
 つい先ほど (03/14 11:10) ソウル新聞が伝えたところによれば,近日中にTV討論の形で行われることになる見込み.ウォン氏のblogにも,池氏への公開討論申し込みから現在に至る経緯が載っています.今朝 (03/14 07:30) 上がって来ていた記事でも「この討論を通じて,どちらが本物の保守だか決着を付けたい」とやる気満々の様子.

 いつまで経っても学生運動気分の抜けない自称「良心的進歩人士」らの側から 韓氏や池氏を袋叩きにする風潮が生まれるのは 日本人の目から見ても当然過ぎるほど当然ですが,保守を自称する人物同士の間でこうした論戦が行なわれるに至る背景には,2つの要因があるでしょう.
 ひとつには,政治家にとって その政治的主張の如何を問わず やはり世間から「親日」寄りと見られることによるデメリットが致命的に大きいこと.「保守と親日は違いますよ」などという当たり前の事からいちいち世間にアピールして行かないと 政治家で飯を食えない.(もっとも,日本の保守言論の中にも親米と反米に分化する傾向は未だに見られますので,日本人としてはお隣の国を笑っている場合ではないかも知れませんが.)
 保守同士の間で意見が食い違う もう一つの要因は,朴正熙の評価をどうするかという点にあります.
 前回 少し触れましたが,池氏は日本による朝鮮統治そのものについては「韓国にとって不幸な事だった」と どちらかといえば否定的な立場で,この点で韓昇助氏とは大きく異なります.彼が韓氏を擁護したのは,あくまで「いつまでも日本を恨んでばかりいないで,日本から学ぶべき事は学ぶべきだ」という点に於いてです.
 大韓民国の建国後 それを最も熱心にやったのが朴正熙だったという点に於いて,池氏は朴正熙を殆ど礼讃と呼んでよいまでに高く評価しているのですが,一方で朴正熙といえば やはり軍事政権時代の極端な反共政策およびそれに伴う言論弾圧の暗いイメージが今なお付き纏っているのも事実.従って民主化運動に直接携わった世代の間では評判は決して良くありません.金泳三政権時代の末期には ちょっとした「朴正熙再評価ブーム」が起きたことがあったのですが,金大中政権時代に入ってから それらもパッタリと止んでしまいました.
 今回 池氏に公開討論を申し入れたウォン氏にしても,保守派野党であるハンナラ党に属しているとはいえ 学生時代には学生運動側に身を置いていたらしく,「池氏の言う通りだとするなら私もアカということになる」などとやや心外な御様子.

 ちなみに,webサイトを見てみた印象では,池氏というのは どうも あまり慎重に言葉を選んで話すタイプの人物ではないようで,03/10付のクッキーニュースの記事によれば 池氏は日本に併合された韓国を「歩道を歩いていて 突っ込んで来たトラックに跳ねられ,不具となった人」になぞらえて 大いに反感を買った由.池氏の言いたいのは「恨んでも詮無いことを恨んでばかりおらずに,第二の人生を前向きに生きてこそ未来は開けるのだ」というだけのものなのですが,何せ病人や障害者に対する差別意識の著しく強い韓国社会では「我が国を不具に譬えるとは」と 論旨そっちのけで瑣末な片言隻句に噛み付く読者ばかりで逆効果.そうかと思うと,03/13付のデイリーソプ(?)の記事などでは金九をビン・ラディンになぞらえて批判してみたり「李承晩のほうが金九より優れていた」と言ってみたりと,どうも殊更センセーショナルな発言を好むふしが見られます.ウォン氏の側がこれに冷静な反駁を加えることが出来るかどうか,見ものではありますが….
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by xrxkx | 2005-03-14 13:00 | 韓国の親日派狩り
チョン・ヘグ氏の「ソウル新聞」論説について
承前
 このように,このチョン教授なる人物は,韓昇助氏の他にも 03/08に紹介した軍事評論家・池萬元氏と 「月刊朝鮮」代表・趙甲済氏の2名を名指しして,彼らの「擁護の論理」が持つという「一連の共通性」──私から見ると この3名を一括りに論じるのは かなり無理があるように見えるが──について 4つの反論を行なっています.

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 第一点.「もしも朝鮮がロシアに併合されていたら云々」を言ったのは韓昇助氏でした.これを「歴史のwhat-if」だとして反則技扱いするのは確かに容易な事でしょう.但し,本当に「歴史に『もしも』は存在しない」と考えるなら,チョン氏が真っ先に批判すべき対象は もっと他にある筈です.他でもない,
「もしも日帝による植民地支配が無かったら,韓国は自力で近代化を達成できたはずだ」
「朝鮮末期にはその為の近代化の萌芽が準備されていた」
云々といった,所謂「自生的近代化」論が それです.例えば,03/06付の朝鮮日報の社説『日帝支配が「祝福」だという捻じ曲げられた歴史観』にも,こうありました.
 韓日合併当時の韓国は、どうせ誰かの「えさ」になるほかなかったという話は、日本の右翼が植民支配を正当化するためにこれまで継続して主張してきた詭弁だ。
 このような話をこの地で耳にするなど、この上なく荒唐無稽だ。日帝の植民統治は韓国民の血と汗を搾取した。それだけでなく、韓国を日帝の附属品として挟み込むことで、国民国家レベルの完全な自生的近代化の道を捻ってしまった。
 民族を分け、凄惨な民族同士の戦いである韓国戦争や60年にわたる分断の種をまいたのも、日帝の韓国強占だ。問題の発言をした張本人も、このような簡単な歴史的事実を分からないはずはないだろう。
 韓氏の主張が「詭弁」だと思うのであれば,「日帝の植民統治は韓国民の血と汗を搾取した」などという 既に反証済みの思い込みを 万古不易の真理ででもあるかのように前提に置いて論じたり,「荒唐無稽」「歴史認識も間違っている」「思慮深い行動とも言えない」などのヒステリックなレッテル貼りに終始するのではなく,彼の主張のどこがどう誤っているかを具体的に示すべきでしょう.
 「日本が朝鮮戦争や分断の種を蒔いた」などという見当違いの説にしても そうです.朝鮮の南北分断は米ソ分割占領の結果であり冷戦の産物であって日本とは何ら関係ありません.同様に日本統治を経験した台湾がその後分断状態に陥ったかどうかを考えれば一目瞭然でしょう.
 同じく03/06付の中央日報の社説「日帝支配正当性主張に憤り」も同様です.
まず学者としては避けなければならない「もし」という仮定を、それも誤った仮定を論旨の出発点としている。日本でなければロシアが支配したはずだという状況論理自体も敗北主義的であるうえ、日本の植民地統治による民族的傷痕の深みに顔を背けた単純論理にすぎない。韓半島と韓民族の躍動性を無視した単線的評価であるだけだ。
 もともと反実仮想に対して「誤っている」云々を言い出すこと自体がナンセンスですが,それはともかく,ここでもまた「日本でなければロシアが支配したはずだという状況論理」なるものへの反論の根拠というものが一切示されないまま「敗北主義」「単純論理」「単線的評価」といったレッテル貼りに終始している点で,朝鮮日報と大差ありません.
 特に中央日報の場合,社説子自ら「歴史のwhat-if」に明示的に言及しているのですから,
「日帝の植民地支配さえ無かったら 今頃ウリは…」
といった考えが この社説子の脳裡をかすめるなど,よもやあり得ない事とは思いますが(笑).
 「日帝」の「植民地支配」からの「解放」後,南北を問わず朝鮮の歴史学の現場で 前述のような「近代化の萌芽」を探そうとする試みが何度となく行なわれ,その都度失敗して来た経緯があるのを,日本人もちゃんと知っています.

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 第二点.今まで何度となく触れて来たように,「日本統治により韓国が発展した」などというのは日本に於いては周知の事実です(それを大っぴらに主張するのが憚られる雰囲気が日本に蔓延していたものまた事実ですが).
 上でチョン氏が「話にもならない」の一言で切り捨てようとしている「民族文化」についても そうで,例えば李朝末期まで朝鮮ではハングルの──そう,韓国人が誇ってやまない あのハングルの──読み書き一つ満足に教えられていなかった事実,そしてハングルの正書法(日本語で謂う所の仮名遣いに当たるルール)を統一・標準化したのが朝鮮総督府の功績だったという事実などは,彼らの「民族文化」の保護・発展にとって日本統治がプラスであったかマイナスであったかを窺い知ることの出来る好例と言えるでしょう.
 第一,「それゆえに韓国は発展したのであり従って日帝の植民地支配は望ましかったなどと主張」などという書き方は 韓氏の主張を大幅に捻じ曲げるものと言わざるを得ないでしょう.韓氏の主張の核心は
「ロシアよりは日本に併合されるほうが幸いだった」
「日本統治の否定的側面ばかりを強調する韓国人の歴史認識は正しくない」
の2点に尽きると言ってよいかと思います.その意味で,チョン氏や彼に賛同する韓国社会のマジョリティこそ,
「極めて部分的な理由を挙げて全体を正当化否定しているという点に於いて,そして日帝の植民地支配の否定肯定的側面について目を閉ざしているという点に於いて妥当性を欠いている」
との謗りを免れないでしょう.

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 第三点.この点に於ける韓昇助氏や池萬元氏の主張は,
「日本人を怨んでばかりいないで,その優れた面を学べ」
というだけの,極めて穏当かつ建設的な提言に過ぎません.
 ちなみに,池萬元氏は必ずしも「日帝擁護」でもなければ「韓昇助擁護」でもなく,韓昇助氏の文章の論旨についても是々非々で読めという中立的な立場のようです.寧ろ ここで触れる「第三点」が,実は韓氏と池氏の主張の殆ど唯一といってよい接点です.例の「石を投げるな」に見られる池氏の主張の骨子は
「李朝末期,朝鮮の政界は政争に明け暮れ,日本の明治維新や文明開化から学ぶ所があまりに少なかった」
「朴正熙が韓国の近代化・経済発展に多大な寄与をしたのは,徒らに日本を憎んでばかりおらずに日本から積極的に学んだからだ」
「現在,その朴正熙を韓国の左派勢力が『親日派』として断罪しようとしているのは,李朝末期と同じ不毛な政争でしかない」
といったもので,寧ろ朴正熙擁護ではあっても 韓昇助擁護と呼ぶには少々無理があり,ましてや「日帝擁護」と見るのは到底不可能です.何せ池氏は日本統治の功罪の再評価そのものには殆ど言及していません.
 それに対し,「歴史というものは時代の状況により逆境に処すべき時もある」なるチョン氏の主張は,李朝末期の固陋な事大主義と鎖国政策との結合であれ,「光復」後の韓国の頑愚なまでの日本排撃であれ,それが「時代の状況」の要請する所に適っていたかどうか,果たしてそれが「逆境に処する」上で妥当な選択だったかどうかに対する考察を全く欠いたまま,過去の選択に無条件の免罪符を与えようとするものでしかありません.そういう考え方に満足できるなら,そもそも「過去史清算」など必要無い筈です.

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 そうしたチョン氏が,一方で昨今の韓国に於ける親日派狩りを「過去の過ちを繰り返すまいという,過去に対する省察」と称して手放しに讃美しているのが 他ならぬ第四点です.
 ご存知のように,韓国では昨年3月に「日帝強占下 親日反民族行為糾明に関する特別法」なるものが議会を通過しましたが,罰則規定は設けないという当初の公約は何処へやら,「親日派」の子孫から土地をはじめとする財産を接収するなどの物理的措置を盛り込もうとする動きが,韓国国内,特にチョン氏の文章中に謂う所の「左派」内部には一貫して存在します.前回前々回と取り上げた与党・ウリ党の宋栄吉議員などは その代表です.こんな事後法まで作って しかも「親日派」本人ではなくその子孫に罰則を科する行為の異常さにも気付かず,「過去史清算」に名を借りた魔女狩りへの《大政翼賛》に終始する学者の存在価値が一体何処にあるのか,疑わざるを得ません.

 最後に,「民主化の進展を左派支配と見る強迫観念」について.
 日本の場合であれ韓国の場合であれ,冷戦終結から15年近くも経た今頃になって 政治的主張を右だ左だと両極分化された構図で論じるくらいナンセンスな話も無く,同様の意味で 昨今の日本のネット言論が「ウヨク」「サヨク」なる言辞を安易に使いすぎるきらいがあるのもどうかと思うのですが(もっとも,だからこそ「サヨク」を本来の意味での「左翼」と使い分けたりするのだろうけれども,それはさておき),ここではチョン氏の謂う所の「左派」を
  • 反軍事独裁・民権伸張論
  • 容共・親北
  • 「南北朝鮮の自主的平和統一」支持,特にアメリカの影響力への反発
の3つの条件によって定義しておくことにします.これとても,「北朝鮮の体制が果たして共産主義と呼ぶに値する代物か」という点で 私自身 大いに違和感は感じますが,ともあれ,韓国国内の政治的主張の「右左」を論じる人々が,大抵は「アメリカ寄りか,北朝鮮寄りか」といった程度の尺度を「右左」と呼んでいるに過ぎないのだと見做しておくことは,さほど的外れでもないものと考えます.
 周知のように,かつて韓国では軍事独裁政権の下で極端な反共政策が取られて来ました.「国民教育憲章」などは当時の雰囲気を良く伝えるものです.この時代,チョン氏から見た「極端な保守主義者ら」は寧ろ反共と民主主義の区別が出来ていなかったのであって,そうした傾向は現在に於いてもその根幹の部分で大差無いと見るべきでしょう.
 これに対し,軍事政権当時以来の学生運動をはじめとする一連の「民主化」運動は 軍事政権を「民衆を抑圧する装置」として捉えていましたし,冷戦時代のアメリカの対東アジア戦略を南北分断の固定化の主たる原因として排撃しようとした経緯もあります(彼らは決まって「一方のソ連軍は北朝鮮建国と同時に朝鮮半島から去ったではないか」という言い方をする).
 そうである以上,北朝鮮を見る彼らの目が その歪んだ非人間的体制よりもまず「大国の干渉によって我々と分断されている,いつかは統一されるべき同胞」たる民衆に向けられるのは不可避な趨勢だったでしょう.金大中以来の「太陽政策」が,元来そうした大衆的感情の上に成り立っている物であることは ご存知の通りです.北朝鮮の経済が崩壊に瀕し,民衆が飢餓に喘いでいる昨今では,この傾向は以前にも増して顕著になっています.韓国から一歩踏み出せば 核や拉致といった《国際社会の平和と安定への露骨な挑戦》が これだけ声高に糾弾されているにも拘らず,韓国政府およびそれを支持する韓国国民らが頑として北朝鮮擁護の姿勢を崩そうとしない所以です.
 「左派」なるものは「極端な保守主義者ら」の「想像の中」だけにいるとチョン氏は断定しますが,本当にそうでしょうか? 「左派と民主主義とを区別できていない」のは果たして誰でしょう?
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by xrxkx | 2005-03-10 15:17 | 韓国の親日派狩り
韓昇助叩き・ちょっと寄り道
 今朝上がって来ていたばかりの論説です.「イナゴの群れ」による韓昇助叩きの文章なら幾らでも出回っているのですが,学者の意見に学者がサシで反論──もっとも,これとても《バックに付けている賛同者の勢力の大きさ》が桁違いではあるのだが──しようとするケースは非常に稀ですので,先にこちらを紹介してしまいます.考察はこの次のエントリで行ないます.
[開かれた世の中]韓昇助・池萬元・趙甲済氏/チョン・ヘグ 聖公会大 韓国政治学教授 ─ソウル新聞 03/10 09:16
 日本の産経新聞の姉妹誌である月刊誌「正論」4月号に掲載された韓昇助・高麗大 前名誉教授の文章が,我々の社会に於いて大きな波紋を呼んでいる.「共産主義左派思想に起因する親日派断罪の愚かさ:韓日併合を再評価しよう」なる文章がそれだ(訳註:「正論」掲載時の邦題は「共産主義・左派思想に根ざす親日派断罪の愚:日韓併合を再評価せよ」.韓国語による原稿の標題は「親日行為は即ち反民族行為か? -韓日関係の認識転換の為に -」くらいの意).軍事評論家・池萬元氏は「韓昇助・教授に石を投げるな」なる文章で,月刊朝鮮 代表・趙甲済氏は「親北が親日よりも悪質である理由はこうだ」なる文章で,韓昇助氏の主張を擁護に出た.彼らが示している擁護の論理は一連の共通性を持っているが,その論理は次のような問題点を示している.
 まず一つ目に,韓昇助氏は当時の国際情勢から見て朝鮮がロシアに併合されるよりは日本に併合されたのが幸いな事であったと主張している.万一朝鮮がロシアに併合された場合,数多くの人々(1000万人以上?)がシベリア強制移住などにより虐殺されていただろうというものだ.しかし,彼の主張は歴史の仮定を語っているのみならず,それを前提に推論している結果は殆どこじ付けに近いという点で常軌を逸している.
 二つ目に,韓昇助氏と池萬元氏は 日帝の植民地支配により韓国が発展するに至ったと主張している.韓昇助氏はその根拠として,韓国の民族文化が日帝統治期を経て一層発展し,日本に対する競争意識により韓国が早期に発展するに至ったと主張している.池萬元氏は,日本の先進化された科学技術や知識,徹底して訓練された精神が,眠っていた朝鮮人らにとって大きな刺激となったと主張している.
 しかし,日帝の植民地支配ゆえにわれわれの民族文化が発展したなどは話にもならない.また,日帝の植民地支配ゆえに我々に日本に対する競争意識が芽生え,日本の先進的な技術や精神が我々に刺戟を与えたという主張は部分的には正しいかも知れない.だが,それゆえに韓国は発展したのであり従って日帝の植民地支配は望ましかったなどと主張するのは,極めて部分的な理由を挙げて全体を正当化しているという点に於いて,そして日帝の植民地支配の否定的側面について目を閉ざしているという点に於いて妥当性を欠いている.
 三つ目に,韓昇助氏は「出来の悪い」人や国民は自分自身の責任を覆い隠して他人の責任を追窮し過去に執着する反面,「優れた」人は過去に執着しないと主張しており,池萬元氏もまた「ダメな民族」の策略・謀略行為(訳註:李朝末期の政争を指す)をまず反省せよと求めている.ここで「出来の悪い」人や国民,また「ダメな民族」とは即ち韓国人や韓国国民,そして特に韓国の左派を指している.
 このような主張に於いて我々が感じるのは,我々または我が民族に対する一種の「極端な悲観主義」である.即ち,我が民族や我々はダメであり,従って植民地支配は当然のことであって,植民地支配されてでも優れた民族・優れた人々から学ぶべきだというのが現実ではなかったかという思考だ.しかし,歴史というものは時代の状況により逆境に処すべき時もある.それを自己卑下の民族性のせいに転嫁するのは事態を糊塗するのみならず著しく歪曲するものである.
 四つ目に,韓昇助氏は親日派断罪は左派の論理であり,現在 左派政府である盧武鉉政府は政略的な意図に於いて親日派清算を進めていると主張する.また従軍慰安婦問題を誇張して持ち出すのは水準以下の左派的人性に端を発しているというのである.一方,趙甲済氏は親北が親日よりも悪質だと主張する.
 しかし,この論理もまた話しにならない.親日派真相糾明など過去史清算作業は,過去の誤りを糾明することにより過去の過ちを繰り返すまいという,過去に対する省察的次元に於いて為されているものだからである.盧武鉉政府が左派政府だという主張の盲点は,左派と民主主義とを区別できていない点だ.従軍慰安婦問題については,その問題提起の幼稚さゆえ取り上げる必要も無いだろう.
 以上の論議と関連して,何故我が社会の極端な保守主義者らは問題点だらけの論理によって親日擁護のカミングアウトに出たのか? そこには民主化の進展を左派支配と見る強迫観念がある.しかし彼らの謂う「左派」は何処にいるか? 彼らの「想像」の中にいる.

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by xrxkx | 2005-03-10 15:13 | 韓国の親日派狩り