カテゴリ:台湾建国によせて( 21 )
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 メールマガジン「台湾の声」の今朝配信分から.但し太字は私がつけたもの.
「台湾の声」【読者の皆さまへ】あなた達の応援が必要なのです

読者の皆さま

教科書は百年先まで影響を及ぼすものなのです。

世界唯一と言ってもいい知日で親日国家である台湾を、世界最大最悪の反日国家である中国の領土に入れるような教科書は、日本を百年先まで萎縮させるものです。

是非行動で応援してください。我々現場にいる人間は、あなた達の応援が必要なのです。メールや電話、ファックスで文部科学書に抗議してください。

「台湾の声」編集長:林 建良(りん けんりょう)拜


********

●本日、文部科学省前で「10・12日台合同デモ」を実施。
●参加できない方は、文科省に対する電話、メール、ファックスで
抗議の援護射撃をお願いします。


【日時】10月12日(水)午前11時半〜午後1時ごろ
【場所】「文部科学省」前 【現在は霞ヶ関から東京駅近くに移転しています】
千代田区丸の内2−5−1
[交通]JR「東京駅」下車、地下道から直結
千代田線「二重橋駅」4番出口より徒歩2分
三田線・半蔵門線・東西線「大手町駅」より徒歩数分
地図 http://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki2/map.htm
【実施団体】台湾の声、台湾研究フォーラム、台湾団結聯盟日本支部、
在日台湾同郷会
【現場責任者】林 建良 090−8645−9489
永山英樹 090−4138−6397

【問合せ】koe@formosa.ne.jp 台湾の声

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【抗議先】

■文部科学省に対し、台湾を中華人民共和国の領土と教える「中学校社会科
地図」(帝国)と「新しい社会科地図」(東書)の誤りを訂正させるよう要
求を!

■中山成彬・文部科学大臣
(事務所)〒100-8982 東京都千代田区永田町2−1−2
衆議院第2議員会館701
電 話 03—3508−7451
FAX 03−3597−2757
メール g03254@shugiin.go.jp 
■文部科学省〒100-8959 東京都千代田区丸の内2-5-1
電 話 03−5253−4111(教科書課)
メール voice@mext.go.jp (中山文科大臣)

抗議内容の例:「 子供たちに、台湾を中華人民共和国の領土と教えるな!」
「社会科地図の訂正を」「文科省に台湾を売る権利はない」
「帝国書院に教科書発行の資格なし」「文科省は台湾の敵だ」
「東京書籍は捏造地図を改めろ」「台湾人の感情を傷つけるな」
「ウソを教える教科書反対」「台湾は中国領では断じてない」
「中国に媚びる検定反対」「デタラメ検定官を処分せよ」
「誤った教育の責任を取れ」「これ以上ウソを教えるな」


■塩谷立文科副大臣 office@ryu48.gr.jp
■小島敏男文科副大臣 t-kojima@bc5.so-net.ne.jp
■下村博文文科大臣政務官 http://www.hakubun.or.jp/mail.htm
■小泉顕雄文科大臣政務官 koizumi-akio@ares.eonet.ne.jp
 上で取り上げられている帝国書院の地図の件について初耳だという方は,先にこちらに目を通しておくと良いでしょう.要するに台湾を「中華人民共和国」の一部だと記しているのがケシカランと.それは分からぬこともありません.私自身「中華人民共和国」が台湾を領有すべき法的根拠が一切無いと考えていることは昨年12月にも書いた通りですが,但し その点は「中華民国」に関しても同様.日本の学校教材の中で台湾を「中国の一部」として扱われるのが それほどイヤならば,まずは自分たち台湾人が率先して「中華民国」の看板を下ろすのが筋です.黄昭堂氏などはその辺をよく分かっておいでのようで,後述の「国民集会」での発言も他の人々とはかなり毛色が違っているように思われますが,どうも林建良氏はその辺の詰めが甘いというか何というか.
 バックナンバー一覧を見れば一目瞭然のように,「台湾の声」では此処のところ連日のようにこの問題を取り上げており,さる10日には彼らに賛同する人々が東京で『10・10「台湾を中国領と教える社会科地図を許すな!」緊急国民集会』なるものをも開いた由.ちなみに10月10日といえば「中華民国」の建国記念日にあたりますが,「緊急国民集会」の「国民」とは一体何処と何処の国の「国民」のことなのやら.まぁそれは措くとして──.

 上の太字部を読み返してみて頂きたいのですが,林氏おすすめの「抗議内容」は,そのやり口に於いて反日支那人や朝鮮人のそれと大差ありません.
 日本を頼りにするのは結構だが,彼ら,少し日本に甘えすぎてはいないか.或いはもう少し厳しい事を言わせて貰えば,日本は近隣諸国の「感情傷つき芸」にはからっきし弱いと踏んで 日本を甘く見てはいないか.支那人や朝鮮人のやり方に便乗しようとするさもしさが彼らの心に無いと 彼らは胸を張って言えるか.

 一方で日本人の側にも問題はあります.常日頃 靖國や教科書をめぐる支那や朝鮮の容喙を「不当な内政干渉」と見做している人々は,上のような一部台湾独立派の行き過ぎた言動に対しても毅然たる態度で臨むべきでしょう.このことは相手が親日であるか反日であるかとは全く無関係です.
 相手が親日国だからと 台湾に対して不必要に甘い顔をしたり,そうかと思うと高金素梅のようなインチキ原住民を見て「それ見ろ,何だかんだ言っても所詮台湾も反日ではないか,支那と同類ではないか」みたいなことを言い出したりと,自分の立ち位置というものが揺らぎっぱなしの日本人が事のほか多いのを,私は懸念します.そんなことでは ましてや支那や朝鮮のような悪質な反日国とは到底わたり合えません.
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by xrxkx | 2005-10-12 19:00 | 台湾建国によせて
人民大会堂での連戦4・29発言のこと
 国民党の連戦が 先日(04/29)に北京で胡錦涛と会談し(more欄に発言全文控え),北京大学で講演も行なうなど「両岸和解」ムードの演出に力を入れています.連戦はたしか今年8月で国民党主席の座を退くので,政治家としての最後の花道を飾りたい気持ちはあったのでしょうが,そんな都合で彼のおもちゃにされる台湾の民意にすれば よい面の皮でしょう.

 発言中,連戦が自らの党を「中国国民党」と称していることが示すように,彼が語っている歴史とはは あくまで支那の一政党たる国民党の歴史であって 台湾の歴史ではありません.
 連戦および胡錦涛にとっての「両岸」の和解とは,現在支那を支配している党と,支那を逃げ出してもなお台湾を不法占拠し続けている党という,二つの支那の政党間の和解であって,台湾人と支那人との和解ではありません.台湾にとって《宿無し占領軍》に過ぎない蒋介石の残党たる国民党が 何年ぶりに共匪と相見えようが,或いはその軍門に下ろうが下るまいが,それは支那の内政問題であって台湾人とは関係無い事です.
 ちなみに,連戦の発言中,「両岸」は8回登場するのに「台湾」が1回も出て来ないのは象徴的です.台湾住民の意思を代弁し その利益を代表して発言する資格が自分には無いという自覚くらいは,さすがに連戦にもあるようです.

 とはいうものの,台湾と支那との関係が筋目論としてどうであるか もしくは どうあるべきかということと,今回のような支那人どうしの自作自演が諸外国にどのように見えるかということとは別問題でしょう.
 今回の「連胡会」の演出により,中共側としては「反分裂法」で浴びることになった国際社会からの非難を帳消しにすることに ある程度成功したことになります.それどころか,台湾建国派がここで自らの立ち位置を明確にしておかなければ,
台湾と支那との関係は,朝鮮やベトナムと同じく 東西イデオロギー対立が産んだ分断国家の関係である
とする 著しく事実に反した国際通念が,今回のような演出によって罷り通る事態にすら至りかねません.そのことが何を意味し何をもたらすであろうかは,建国を希う台湾人なら斉しく理解する所でしょう.

 こうした事態について,与党・民進党が どの程度危機意識を持っているのかに関しては,残念ながら かなり疑わしい面があります.
 一応こんなのがあるにはあったのですが,弱い.要するに「野党としての立場を弁え,あまり出すぎた真似をするな」と言っているだけです.第一,これでは台湾建国派の立場を代表しての発言にはなっていません.こういうときだからこそ,一々アメリカを持ち出したりせず 自分の言葉で台湾の主権確立へのビジョンを語るべきだと思うのですが.…もっとも,それが出来るくらいなら宋楚瑜と手を組んだりしないか.
 本来でしたら,連戦が支那を訪問するなら陳水扁総統も思い切って電撃訪米くらい敢行したらよいのです.どうしても本人が無理なら民進党の然るべきポストの人物を海外歴訪に出すとか.中共との覇権競争に敗れた外来政権の残した 猫の額ほどの「外交空間」にいつまでも恋々としていてよい時勢ではありません.だからこそいつまでも「中華民国」でいたのでは二進も三進も行かない.
 同日夜 追記.中共への会談呼びかけの動きなら 一応あるにはあります.私はこういうのを第三国でやるのがよいと思ったのですが.
 脱線.私が未だによく分からないのは,
李登輝前総統の現役時代から少しずつ推し進められて来た 所謂「台湾国民党」路線は,これで完全に雲散霧消したと考えてよいか
という点です.国民党の中にも本土派はいます.彼らは今後どうする気なのか.さすがに国民党の再度の分裂にまで至る可能性は少ないにしても,今回の会談が何かしらの形での台湾政界再編に繋がる可能性は無いのか.
 今年2月末の台湾の輿論調査では現状維持派が4割を超えたそうですが,台湾人が「両岸」関係の現状維持を望むとしても,日々変化し続ける海の向こうの情勢が それを許さないでしょう.中共は台湾併呑の野心を隠そうとしません.「反分裂法」がその硬の側面だったとするなら 今回の会談は軟の側面を受け持つものになるでしょう.台湾人にとっての「現状維持」とは畢竟「支那人の野心を目の当たりにしながらの無為無策」の婉曲表現でしかあり得ません.

 なるほど,米高官の口からしばしば繰り返される「台湾海峡情勢の現状を変化させようとする如何なる一方的な企てをも支持しない」という発言や,日本の外交当局者がしつこいほど繰り返している「『2つの中国』や『一中一台』を支持しない」といった支那への行き過ぎたリップサービスもしくは阿諛迎合が,台湾人のこうした現状維持指向への退嬰を後押ししてしまっているという困った面はあるでしょう.このことに対しては,昨年07/30にも引用した黄昭堂氏の文章が よい回答になっているように思えます.曰く,
しばしば問われることだが、「新生国家台湾が誕生したら、米国は承認するだろうか、日本は承認するだろうか」である。これを称して、世迷い言という。台湾が真の主権国家になる努力をしないで、事前に外国から承認の予約をとるのは本末転倒だ。水面下の交渉ならいざ知らず、外国が「台湾を承認する」と公言するはずはない。事態が発生してから、外国は初めてそれに対処するのだ。もっとも、新生国家台湾の誕生は、予想し得ることなので、諸外国には腹案ができているかも知れないが、事前の公言はありえない。新生国家台湾の誕生が先で、その次が諸外国の悩む番である。

新生国家台湾の誕生までのタイムテーブルはない。それは、明日でもあり得ることだ。
 今回の会談を通じて,より多くの台湾人たちが台支関係の「現状維持」など幻想に過ぎないということを自覚してくれることを 強く望みます.甘んじて支那に併呑される道を選ぶにせよ,一人前の独立主権国家としての建国を早期に果たすにせよ,台湾人にとっての持ち時間はもうそう多くは残っていません.

◇ 連戦発言 全文控え ◇
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by xrxkx | 2005-05-02 13:55 | 台湾建国によせて
台湾モラトリアムを憂う
 今日読んだ聯合報の輿論調査によれば,「自分は台湾人だと思う」と答えた人は63%だったという.これを「63%も」と読むか「63%しか」と読むかは意見の分かれる所かも知れませんが,私は「まだ63%か…」と やや落胆.
 本省人と外省人の対立の引きがねとなった2・28事件の歴史的意義についても,「これ以上強調する必要は無くなった」とする人は74%で,前回の調査(97年)に比べて12ポイント増.一方で「歴史の教訓を風化させてはならない」という立場の人は13%に過ぎす,前回と比べて8ポイント減.

 このことを善意に解釈するなら,台湾が「いつの時代に台湾に住み着いたか」で色分けするのではなく,「台湾をこの先どうして行くべきだと考えるか」によって色分けされる社会になりつつあるということかも知れません.李登輝前総統が「新台湾人」論を言い出した動機も,もともとはそこにあるのでしょう.
 台湾建国論は,土着的ナショナリズムもしくは地域主義に立脚するのではなく,新大陸型の移民国家のそれに近い,専ら理念による国民の結び付きに基づいた国家像を模索して行かなくてはならないでしょう.それが出来ない限り,マレーシアやシンガポールの「華」人社会がそうであるように 畢竟支那人の謂う所の「大中華」主義から自由ではあり得ませんから.上のような輿論の潮流は,そうした国家像を組み立てて行く上で一定のプラス要因にはなるかも知れません.

 ただ,「省籍矛盾」(本省人と外省人の対立)を「新台湾人」論でまとめ上げようとしたことは,果して後々の台湾の為に正しい選択だったか.この点については熟考を要するでしょう.先日読んだニュースによると,台湾人の中には あろうことか かの2・28事件を「米軍による台湾人虐殺事件」だと思っている者すらいると言う.ことほどさように国府軍の台湾統治の実態は「中華民国」に於いてはありのままに語られることが少なかった.こういうところをうやむやにしたままでの「省籍矛盾」の解消など,果して実際にあり得るのか.

 私は当blogに於いては「台湾独立」なる表現を地の文中で用いるのを意図的に避けているのですが,それは言うまでも無く「台湾が中国から独立する」という言い方に多分に誤解の素地があるからです.
 台湾が「中華人民共和国」から独立してみようが無いのは自明の事です.「中華人民共和国」は歴史上ただの一度も台湾を統治したことがありませんから.
 同様に,台湾は「中華民国」から独立することも出来ないでしょう──少なくとも現在の「正名」路線によっては.昨年12/21の覚え書きに記しておいたように,日本の敗戦後の「中華民国」による台湾占領は連合国の占領統治の一環に過ぎず,それ自体は「中華民国」による台湾領有の法的根拠にはなり得ません.従って台湾人を「中華民国」の国民と見做すこともまた不法なのであり,「中華民国」の国民でない者が「中華民国」から独立するというのもまたナンセンスです.
 やや脱線.「台湾省」ではなく福建省に属している金門・馬祖に関しては この限りではないかも知れません.本来なら台湾民衆が85年のフィリピンに於けるマルコス政権打倒に似たパターンの革命でもやって,「中華民国政府」を金門島にでも追い出してしまい,あとは「大陸との統一」だろうと「反攻大陸」だろうとご自由にどうぞ,というのが 最も分かりやすい決着の付け方かも知れませんが,今回は そのことには深入りせずにおきます.

 先日行なわれた別の輿論調査によると「独立か,統一か」に関しては
  • 急進「独立」派…16%
  • 漸進「独立」派…10%
  • 永久的現状維持派…43%
  • 漸進統一派…13%
  • 急進統一派…6%
といった様子らしい.現状維持派が際立って多いのが一目瞭然です.このことは,国府軍による占領以来のあまりに長い期間にわたる「中国化」の結果,本省人でありながら「台湾人意識」というものを確立できずにいる人々が 如何に多いかを物語っています.
 台湾の輿論が「主権国家・台湾の建国か,支那との統一か」といった両極分化に至っていないことは,台湾民衆が自らの社会の帰趨を決する上で「省籍矛盾」以上の障碍になっているように見えます.現状維持論というのは,煎じ詰めれば
「名前が『中華民国』だろうと『台湾』だろうと,どうせ中身は同じなんだし」
とか
「今までも これでうまくやって来たんだし」
とか,あるいは
「こちらがわざわざ中共を刺戟しなければ今まで通りやっていけるんだし」
といった一種のモラトリアムでしかないように,私には思えます.むろん台湾の未来を選択するのは台湾人なのであって,外国人である私がとやかく言う筋合いの問題ではないでしょうが,但し,台湾の今後がどうであれ,海峡の向こう側の相手が日々変わり続けている以上,そうしたモラトリアムはそう長く続くものではないということを,台湾人は肝に銘じておく必要があるでしょう.

 話を「省籍矛盾論か,新台湾人論か」に戻します.
 本省人と外省人との間でいつか「歴史的和解」が必要であることは,私もこれを否定しません.
 但し,現時点で陳水扁総統が行なっている宋楚瑜との(あるいは馬英九とも?)連携というのは,立法委での多数派工作というその場しのぎにはなっても,陳総統率いる(今は党主席は降りたが)民進党の制憲・正名路線を根幹から危うくしかねません.
 かねてから制憲・正名路線を支持してきた人々は,陳総統の「現実路線」を「正名運動の後退」と見て失望するでしょう.逆に統一派の人々から見れば,陳総統が野党に接近する姿勢を見せたところで,別に民進党支持に回る理由は無いでしょう.結局 陳総統の対野党接近は 上で謂うモラトリアム層をさらに厚くする効果しかもたらさないのではないか.現に,上の輿論調査によると,急進「独立」派の16%という数字が 昨年の総統選直後に比べ2ポイント増であるのに対し,漸進「独立」派のほうは6ポイント減だそうです.このことは,当選後の陳総統の「国名は変更しない」「独立を住民投票に諮らない」などの所謂「四不一没有」公約や「中華民国=台湾」なる所謂「憲法一中」論が穏健改革派の失望を買った証だと言ってよいでしょう.

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 そんな中,今年も2・28を迎えます.1年前の「手護台湾」と題した「人間の鎖」行動があれだけの盛り上がりを見せた(予定の100万人を遥かに上回る220万人が参加)とは打って変わって,今年は 政府主催の記念式典と 台聯など急進派主催の集会(中共の「反分裂国家法」に対する抗議を最大の目玉とした)とが別々に行なわれる模様.
 2・28は「中華民国」が台湾人を虐殺した事件なのであって,主犯は「中華人民共和国」ではないのですから,本来2・28行動はその成り立ちから考えても 「中華人民共和国」という《外部の脅威》よりも先に まず現実に台湾を占領し続けている「中華民国」に矛先を向けたものであるべきでしょう.
 但し,上で述べたようなモラトリアム層にどうやって訴えかけ,どうやって彼らの「台湾人意識」を啓発して行くかが建国運動の成否を左右するであろう現状に鑑みれば,本来「省籍矛盾」の出発点であったはずの2・28を「新台湾人」論の出発点に転化する方策というのは ややアイロニカルではありますが意外とアリなのかも知れません.昨年の「手護台湾」の歴史的意義も そこにあったと言えるでしょう.それだけに,今年は「主役」が不在であることが 返す返すも悔やまれます.
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by xrxkx | 2005-02-28 03:33 | 台湾建国によせて
日台領土論争熱烈歓迎
 尖閣諸島領有権と日台関係との絡みについては 昨年10/28にも 別の話の中でちょっとだけ触れたのですが,先日も魚釣島の灯台の件であれこれ騒がしかったことでもありますから,当座の覚え書き程度に補足しておきます.
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 台湾側で領有権を主張しているのは大概は中台統一派だろう(だからこそこうやって中共のプロパガンダに利用されたりもする)けれども,あれは使いようによっては日台双方に役に立つかも知れない.

 日本としては 尖閣諸島領有の国際法的正当性を全世界に向けて一層積極的にアピールする必要はあるだろうが,それとは別に,台湾が尖閣諸島領有権を公式に声明などの形で発表した場合には日本側は国際司法裁判所での法的解決を呼び掛けておけばそれでよし.
 台湾の出方次第では,「領土問題を完全かつ最終的に決着させた上での,日台両国による海底資源共同開発案」などを出してみるのも面白い.
 むろん中共がこれに猛反発するだろうが,その場合にも 日本のスタンスは「中華人民共和国が台湾と同様に尖閣諸島の領有権を主張する場合,いつでも国際法廷での決着を図る用意がある」で十分.
 相手が中共であれ台湾であれ,国際司法裁判を通じての決着なら勝算は日本にある.日本にとって最も重要なのは,こうした問題が起きるたびに二国間協議による外交的解決に応じる姿勢を捨てることだ.これで今まで中共にどれだけやりたい放題やられて来たか.

 一方,台湾にとっては 《主権国家としての資格に於いて他国と領土問題に関する協議を行った実績》が役に立つ.もともと台湾のものではない島を「失う」だけだから,台湾側にとっての実質的な損害は無い.これがひとつ.
 それから,台湾が日本との間で領有権論議を行なうことは,台湾建国運動の立場から見ても重要な副産物──実はこちらが目玉だが──が もう一つある.即ち,《領有に関する法的根拠》をあれこれ言い出すと,却って《中華民国が台湾を領有する法的根拠が一切無いこと》を全世界に向けて改めて示す結果を招くという点.これについては昨年12/21に覚え書きに書いておいた通り.台湾にとって「中華民国」は 対日講和成立後も不当に台湾に居座っているだけの《宿無し占領軍》にすぎない.
 さらには,昨年の立法委選での過半数獲得失敗を受けて よりによって宋楚瑜と共闘を図るなど昨今すっかり腰砕け状態に陥っている感のある民進党もまた,上記事項が再確認されることによって「中華民国は既に台湾化した」などという《ヌエ的中華民国温存路線》からきっぱり足を洗うことを余儀なくされる筈.李登輝前総統は尖閣諸島に関しては「日本のもの」と明言しているが,私が思うに台聯などは寧ろ上のような統一派を使嗾して大いに民進党の尻を叩いてやったほうが良い.

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 尖閣と言えば,「日々是チナヲチ。」の02/16の記事「尖閣続報:やっぱり『棚上げ』希望?」に 興味深い分析があった.日本政府が魚釣島の灯台を所有管理すると発表したことに反発して中共が仕掛けている一連の官製デモを採り上げたもの.この騒ぎについての支那国内メディアの採り上げ方が 李登輝前総統訪日の折の騒ぎよりも小さく かつ遅い点に注目している.これを読むと,「尖閣問題をあまり先鋭化させると,却って台湾との絡みで薮蛇になる」ことを さすがに中共も心得ているらしいことが窺える.


◇ こちらもどうぞ ◇
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by xrxkx | 2005-02-18 17:38 | 台湾建国によせて
【台湾建国への道】3. 世界を味方に付けるには
 まず,台湾海峡の安全保障に明確な危機感を持っているのは 当事国たる台湾と支那を除けば 日本とアメリカだけだと見ておくべきでしょう.(韓国は間違いなく中共の鼻息を窺う方向に転ぶでしょう.アメリカから軍事面での協力を求められても初めは言を左右にし,不介入を決め込もうとするでしょう)
 当然といえば当然ですが,ヨーロッパ諸国の場合,自分たちをアジア太平洋地域の安全保障に対する直接の当事国と見る意識は持っていないでしょう.ソ連のように東欧に大規模な兵力を展開していた国とは異なり,中共の拡張主義に対しては彼らの警戒感は薄い.もっとはっきり言ってしまえば,台湾海峡がどれだけ軍事的に緊張しようと,彼らにとっては所詮他人事だと考えている.
 やや脱線.「中国はもはや社会主義国とは呼べない」などと屡々やや安直に言われますが,あの体制が社会主義と呼べるかどうかは さておき,中共が資本主義国家の弱みというもの──市場拡大という魅力には勝てないという──を熟知し 外交的に利用しているという意味に於ける限り,中共ほど「革命的」な国も珍しいでしょう.
 何よりヨーロッパ諸国にこうした考え方を捨てさせなくてはなりません.それには,台湾は「中共が台湾に武力攻撃を仕掛けた場合には 直ちに反撃することを躊躇しない」という確固たる意思表示をして見せておく必要があります.「中共が武力行使に出た場合には 北京も上海も外国資本が安心して商売の出来る場所ではなくなる」という基本認識を,特にヨーロッパ人には持たせなくてはなりません.前回触れた「中共からの攻撃を未然に防ぐ為に台湾は核武装すべきだ」というのは,そういうことです.
 その上でヨーロッパ諸国を味方に付ける(少なくとも中共の肩を持たせない)為には,何と言っても人権問題を武器にするのが最も効果が大きいでしょう.すなわち,
  1. 民主化運動を筆頭とする国内言論に対する中共当局の締め付けが どれほどひどいか.
  2. 民族問題.支那に於いて少数民族の自決権が如何に甚だしく侵害されているか.特にチベット・ウイグルなどに関しては,中共が彼らの土地に対して行なった侵略行為が如何に不法・非人道的であったか.
これらの点を,台湾は全世界に向けて大々的に宣伝しなくてはなりません.
 同時に,支那の民主化運動家に対する人的・物的支援および身柄の保護を積極的に行なう必要があります.「いくら豊かになろうと支那の人権状況が改善されることはあり得ない」ということを,全世界に向けて強く印象付ける必要があります.
 また民族問題については,「国内が民主化されただけでは漢人の少数民族に対する優位は改まることは無い」という点を強く印象付けておくべきでしょう(自由世界の旗手を以て任じるアメリカにも かつて奴隷制度があったように,民主化が直ちにマイノリティの権利保障をもたらすわけではありません).
 これら2つの点に於いて中共が問題を抱えたままでいることは,「漢人社会で唯一の民主化の成功例」としての台湾──実際に台湾が大陸の民主化のモデルケースになり得るかどうかについては,私自身は少々疑わしいと思うが,それはここではどうでもよい──の 国際社会に於ける地位を上昇させると同時に,逆に中共を外交面で窮地に立たせることに大いに役立つでしょう.

 差し当たり台湾にとって最も望ましいのは,今後数年以内に大陸で「6・4天安門事件の再来」を誘発することです.
 以前 対北経済制裁について書いたときに 何度か言及しましたが,アメリカで北朝鮮人権法が議会を通過したことは,実は北朝鮮に対する以上に中共に対する脅威になる可能性が高い.さすがに北朝鮮のように餓死者を出すほど「嘆かわしい人権状況」にまで陥ってはいないものの,上述のように 支那が最低限の基本的人権すら保障されない社会であることに変わりは無い.
 西側諸国にしても 支那への経済進出に気を取られるあまり,中共の抱えるこうした諸問題については「所詮他人事」として深入りを避けているのが実際のところでしょうが,これでアメリカが中共に対しても北朝鮮と同様の人権法制定に向けて行動を起こそうものなら,西側諸国は一斉に対中経済制裁に出ざるを得なくなるでしょう.これが実は非常に重要な事で,「どこか一国だけが抜け駆け」或いは逆に「どこか一国だけが支那の市場から締め出される」といった形にならないよう留意しておかないといけない.
 1989年の「6・4」の時のような,「日本が率先して制裁解除に回る」といった事態を避けることが重要です.この点,日台両国にとって幸いなことに,現在日本では橋本派など媚中派が発言力を弱めつつあります.こうした追い風を台湾は巧妙に利用しなくてはなりません.
 もともと支那の経済成長などは いわば点滴を打ちながらウェイトトレーニングをやっているに等しい.外国資本が一斉に支那から撤退を始めた時点で,中共は対外武力行使どころではなくなります.中共が自力で経済を切り回せるまで回復しないうちに,台湾は粛々と事を決しなくてはなりません.

 また,ウイグルやチベット等で反中独立闘争が本格化するのを台湾が黙って待っていてはなりません.むしろ台湾が先頭に立って彼らの闘争を支援・指導する必要があります.第一,歴史上一度も中共の実効支配を受けたことの無い,既に事実上の独立主権国家を営んでいる台湾が 真っ先に「支那離れ」しなかったら,中共の制圧下にあるウイグルやチベットが独力で立ち上がれるわけがありません.台湾は彼ら大陸の少数民族に資金面・物資面での援助を惜しんではなりません.あとは支那人同士の間で争わせればよい.
(ただ,これを表立って行なうべきか,隠密裏に行なうべきかについては 当世流行りの「テロとの戦い」なるお題目との兼ね合いがありますので,別途議論・検討があって然るべきでしょうが.)

 一つだけ付け加えておくと,台湾自身にとっては 中共の侵攻などよりも むしろ「現在支那に進出している台湾企業の資産をどうやって保護するか」のほうが遥かに頭の痛い問題でしょう.これについては「今のうちに別の国に移しておけ」に尽きるように思えます.ここが手付かずのままでは中共からの武力攻撃に対するtoleranceは確保できません.

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 最後に,あまり根性論めいたことは言いたくないのですが,結びに代えて.
 軍事的もしくは経済的なリスクを云々する以前に,問題は「台湾人がどこまで本気で戦えるか」に掛かっています.仮令100年戦争になろうとも,いざとなったら「台湾亡命政府」を作ってでも,自らの主権と尊厳にかけて 反民主主義・覇権主義・拡張主義と戦い抜く覚悟が台湾人にあるかということです.むろん,同じ問いが直ちに私たち日本人自身に跳ね返って来ることを承知の上で 私は敢えて言っています.
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by xrxkx | 2005-01-13 21:48 | 台湾建国によせて
【台湾建国への道】2. 時間は中共に味方する
 前回の続きです.前回も言及した 「娘通信♪」さんの01/09の記事の結論部分は
  • 「台湾独立」が現実のものとなりかねない局面では,中共は軍事力行使を躊躇しないだろう.
  • 従って,北京五輪に合わせての「台湾独立」はリスクが大きすぎる.
  • 「台独」派は自重し,中共の支配が揺らぐのを待つ持久戦に徹するべき.
と要約できると思うのですが(もし違っていたらご指摘よろしく^^; >misaki様),台湾建国のタイミングについては 私と彼女とで意見が分かれました.

 まず,台湾建国を阻止する為に軍事力行使が不可避と見れば 中共は軍事力行使をためらわないだろうという点は,私も同意見です.
 但し,現時点では中共の海上輸送能力があまりに乏しいため,武力による威嚇は出来ても 占領を行なう能力を持っていない. もちろん,これはあくまで「現時点では」という話.中共は陸兵の海上輸送どころか空母建造すら本気で計画しています.これが実現されれば,台湾海峡はおろか 外洋に於いても中共はアメリカに劣らぬ軍事的プレゼンスを持つに至る可能性が高い.
 このことから,台湾主権宣言についての私の立場は「やるなら今のうち」です.

 現時点で中共が武力行使に踏み切った場合,米軍は間違いなく台湾防衛に動くだろうという点,これも同意見.第一,米太平洋艦隊を台湾周辺海域から排除するだけの力が中共にあるわけが無い.そのことは他ならぬ中共自身がよく分かっているはずで,その為にこそ 80隻近い潜水艦を保有するなどの一点豪華主義的な海軍力増強を 今のところ中共はやっている.アメリカの空母が台湾海峡周辺に近付くのを遅らせる,遅滞戦術のコマとしての意味合いが 何といっても大きいでしょう.ただ,そうやって時間を稼いでいるうちに台湾を制圧し,さっさと事を済ませてしまうだけの陸戦能力が 中共には まだ無い.

 貧弱な海軍力しか持たない大陸国家の常として,中共による台湾への攻撃は 専らミサイルを中心としたものになるでしょう.前回も少し触れたように,中共が当分アメリカと全面戦争に乗り出す覚悟までは持っていない以上,台湾に向けての核使用にまで踏み切ることは無いでしょうが,非核弾頭による都市や軍事施設を狙った攻撃は十分あり得るでしょう(もっとも,「支那人の作ったミサイルって まっすぐ飛ぶのか?」という疑問も正直言って少なからずありますが).

 問題は 台湾がどこまでこれを未然に阻止できるか,また どこまで実際の攻撃に耐えられるかに掛かって来ることになります.
 中共によるミサイル攻撃を未然に阻止する為の 最も確実な方法は,台湾が核武装に踏み切ることでしょう.核弾頭搭載可能な,射程2,000~2,500km級の(つまり北京・上海まで届く)巡航ミサイルが最低2基あれば,中共の台湾侵攻に対する当面の抑止力としては一応十分のはずです(核弾頭搭載可能なSLBMを装備できる攻撃型原潜があれば なおよい).
 むろん,これには一定の外交的リスクを伴いますが,核保有の動きを見せる国家が必ずしも北朝鮮やリビアのような扱いを国際社会から受けるわけではないということは,インドやパキスタンの例が証明済みです.
 その場合でも,西側先進諸国が台湾の核武装を「現存する中共の核の脅威に対する抑止力確保」という文脈でとらえるよう持って行く外交努力が 台湾には求められます.その為には 何より「自由世界の一員としての台湾」の国際的アイデンティティがしっかり確立されていなくてはなりません.未だ海のものとも山のものともつかぬ,一方で「中国ではない」と言いながら他方で「中華民国」を名乗り続けるようなヌエ的状態のもとでの ロビー活動中心の その場しのぎ的外交だけでは,国際輿論を台湾支持に傾かせるには あまりに力不足です.

─つづく─
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by xrxkx | 2005-01-11 21:42 | 台湾建国によせて
【台湾建国への道】1. 台湾の拠って立つべき位置
 前から書こう書こうと思ってなかなか書けずにいたお話.昨01/09に読んだ「娘通信♪」さんの記事にあった いわば「2008年問題(?)」への考察に 些か触発されて筆を執ったは良いものの,書き出したらやたらと長くなってしまいました.1回では「建国のタイミング論」まで行けそうにありません.
 取り敢えず今回は《台湾が新生国家として国際社会に参与して行く上で取るべき基本的な立場》についておさらいしておきます.従って今回はあくまで原則論です.


◇ 国際社会の扉を叩く前に ◇

 まず,台湾建国の大義名分の問題,および台湾建国が諸外国の外交的利害に及ぼし得る影響という点について,諸外国に十分なアピールが必要です.具体的には
台湾建国は「中華民国か,台湾共和国か」といった台湾の国家としてのアイデンティティの問題であり 台湾の国内問題なのであって,この問題が台湾と諸外国との(および諸外国と中共との)外交・通商・安全保障などの面に影響を与えることは無い
という点を,台湾は国際社会に向けて力説する必要があります.
 当たり前の事ですが,「中台関係は ドイツやベトナムといった《冷戦によって生じた分断国家》の関係とは異なるのだ」ということ,また 台湾建国とは 既に亡霊に過ぎない「中華民国」に 晴れて歴史の1ページに納まってもらおうという話に過ぎないのだということを,諸外国に十分に理解させなくてはなりません.ここを曖昧にしたままでは,台湾に比べて遥かに大きな国際的発言力を持つ中共の「ひとつの中国論」という虚構の前に 台湾の存在はかき消されます.台湾が中共による統治に服すべき何らの国際法的理由をも持たないことについては,↓こちらをご参照あれ.
覚え書き:「台湾は中国の不可分の領土」という嘘 ─すいか 2004/12/21

 第二に,新生台湾は 自力で一党独裁体制から議会制民主主義体制への転換を成し遂げた 漢人社会では事実上唯一のケースであり,これは 将来起こり得る支那の民主化のモデルケースたり得るということ,また その為には台湾はあくまで中共統治の下での「一国両制」なるものの外部に無くてはならないという点を──特に香港との比較に於いて──強調すべきです.

 第三に,新生台湾は 隣国たる中華人民共和国との善隣友好関係を築く用意があり,諸外国に対しても「わが国との国交樹立に当たって中共と手を切れ」などという要求はしないことをも,しつこいほど繰り返し言明する必要があります.
 強いて変化があるとすれば,「台湾は中国の不可分の領土」という支那人の幻想を拒絶することを国際社会が求められる,というだけの話なのだということを 諸外国に理解させなくてはなりません.

 第四に,台湾は小国とはいえども国際社会の安定と反映のために寄与するに足る大きな人的・経済的資源を有しており,またその意思を持っていることを強調すべきです.先の津波の折支援の実績などは その良い見本になり得るでしょう.人口2300万の台湾が,人口13億の支那と肩を並べるだけの堂々たる貢献をしたのです.


◇ 台湾を取り巻く大国の思惑について ◇

 まず,世界唯一の超大国であり続けようとするアメリカの世界戦略の骨子の部分には,今後も変化が無いでしょう.その意味で,アメリカとしては,将来アメリカと比肩する超大国となる野心を隠そうとしない中共の行動を 指を咥えて見ていることは無いでしょう.
 但し,イラクをはじめとする中東の情勢安定が一段落するまでは,極東地域での本格的な軍事的・外交的攻勢には出られない.北朝鮮の核を巡る6者協議がそうであるように,アメリカの損にならない程度に中共に極東地域の安定維持のためのイニシアティブを委ねることで時間稼ぎを図ろうとするでしょう.
 一方で,中共の側も「2049年(建国100周年に当たる)を目標にアメリカ並みの大国を目指す」とはいうものの,現時点でアメリカと表立った対立は避ける方針に徹するでしょう.従って中共としても,台湾問題をきっかけに米中関係に波風は立てたくない.時節到来までは自国の経済力・軍事力・国際的発言力を養うことに専念したいはず.
 こうした両者の思惑の接点として,台湾海峡は米中双方にとって少なくとも北朝鮮と同程度の重要性を持っていると言えます.米中双方とも,現時点では表立った対立は控えたい.その為のいわば緩衝地帯として,皮肉なことに北朝鮮などはむしろ役に立っている側面がある.囲碁に喩えるなら,19世紀の列強から見た朝鮮がコウだったのに対し,金正日時代の北朝鮮(およびその代弁者に成り果てた韓国も含めてよいかも知れない)は米中両国から見ればセキです.

 ご存知のようにアメリカは,昨年10月のパウエル訪中の折にも「台湾独立に反対する」として,従来の「台湾独立を支持しない」に比べて一段と中共へのリップサービスに拍車を掛けている形でした.そのパウエルが辞任し,国務長官がライスに変わったことは,台湾にとっては小さからぬ意義を持つはず.勝負に出るなら第2期ブッシュ政権の存続中に出た方が良い.ブッシュの任期が満了し,その後民主党政権でも出来てしまえば,アメリカはますます対中穏健姿勢に傾く一方でしょう.
 とはいえ,共和党政権下であれ民主党政権下であれ,「台湾海峡情勢の現状を変えようとする中台双方いずれの一方的アプローチをも支持しない」というアメリカの方針の根幹に変わりは無いと思われます.アメリカは今後も当分の間は台湾海峡情勢の現状維持を望むでしょう.
 ただ,この「現状維持」というのが曲者で,これは中共の側から見れば「台湾の無血併呑」を意味します.拡大し続ける支那の市場規模,もしくは台湾からの対中投資の増加により,台湾が人民幣(人民元)経済圏に完全に埋没してしまえば,支那人から見れば「勝ったも同然」なわけです.

 台湾としては,自分たちの意思をよそに 米中双方のこうした狎れ合いまたは腹芸によって台湾の国際的地位の大勢が決するという状況に陥ることを 何としても避ける必要があります.あらゆる手を尽くして,常に米中関係に楔を打ち込み続けていなくてはならない.(あ,だから王毅あたりが李登輝前総統のことを「トラブルメーカー」とか何とか呼ぶわけか.なるほどw)

─つづく─
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by xrxkx | 2005-01-10 18:21 | 台湾建国によせて
【李登輝前総統訪日】 勝ったのは日本ではない
 昨夜のニュースで,中共がまたも小笠原近海での海洋調査を日本に申し入れて来ているというのがありました.沖ノ鳥島周辺の海域を中共が日本のEEZと認めていないため,石原都知事は調査を許可しないよう主張している由.今日はこの話に深入りしていられそうにありませんので,近日中に再度取り上げるとして─

中国 李登輝氏訪日への対日報復見合わせ 外務省局長示唆 (毎日 01/07)
【北京・上村幸治】中国外務省の孔泉報道局長は6日、日本訪問を終えた台湾の李登輝前総統について「台湾独立を急ぐ人物は、あらゆる正義感を持つ人に唾棄(だき)されるだろう」と批判した。しかし、李氏の日本での行動には言及しなかった。
 また査証(ビザ)を出した日本政府への報復措置にも触れず、報復を見送ることを示唆した。李氏が日本で注意深く政治活動を避けたため、追及するとっかかりを得られなかった模様だ。
 李氏の訪日問題は中国外務省が激しく反発し騒ぎを大きくした。しかし報道局長はこの日の会見で「一部のメディアが関心を持っているらしい」と人ごとのように述べ、記者団の失笑を買った。中国外務省としては、これ以上問題を引きずりたくない模様だ。
 報道局長は、今月9日に予定されていた自民、公明両党議員団の訪中を中国側が延期にした問題について「内容が多く、しっかり準備する必要があるので延期にした」と述べ、李氏訪日に対する報復措置だという見方を否定した。
 あららら….記者にまで笑われてしまいましたか.合掌.
01/08追記.私が最近読み始めた「日々是チナヲチ。」というblogの こちらの記事で知ったのですが,原文では「一部日本メディアが…」と言っているのですね.原文を探してみると,こんなのが:
孔泉就印尼灾区华人被抢、李登辉访日等答问实录 ─中国日報 01/06
问:中方是否了解李登辉在日本期间是否进行了分裂中国的活动?

答:个别日本媒体对此人的事情好像很“关心”。你的提问使我想起了中国唐朝著名诗人杜甫的诗句:(後略)
と まぁ,確かに「李登輝氏訪日で騒いでいるのは一部の日本メディアだけ」とでも言いたげな口ぶり.これまでの中共外交部自身による反李登輝キャンペーンやら対日恫喝やらは言うに及ばず,中国国民がびっくりしてみたり「華僑」だの日本在住台湾人団体を持ち出して捏造記事をでっち上げてまで ビザ発給取り消し要求をさせてみたりといった所業についても,既にきれいさっぱりお忘れの御様子.かの大陸の方々は脳みその方もシンプルに出来ていらっしゃるようで羨ましい限り.
 で,その挙句の果てが日本の与党議員訪中延期ですか.「報復ではない」のくだりは昨日も書いた「銀20両」の故事を思い出していただきたいところ.その逆の中共高官の訪日取り止めにしても そうで,こんなものが「報復」になり得ると思っているらしいあたりが「中華」なるものの救い難いところ.石原慎太郎の真似をするわけではないけれど,来たくないと言うものを無理に来ていただく必要は無い.そういうバカップルの痴話喧嘩みたいな腹いせ外交に日本が付き合う義理はもとよりありません.
 上の記事のような中共当局の態度を見ると,次のような事が分かります:
  1. 他でもない,日本叩き・李登輝叩きを鼓吹して来た張本人が,事成らずと見るや平気で知らぬ顔を決め込む.中共外交の広告塔ともあろう男にして なお,こういうやり方を恥と思わないらしい.こういうところに支那人の国民性が如実に現れる.記者団も笑っている場合ではない.いや まぁ,笑うしかないのは分かるが.
  2. 李登輝前総統訪日は,支那の圧力・日本の弱腰による不自由・不本意な状況が多々あったにせよ,それでもやはり《実現することに意義があった》と言ってよい.中共としても とうとう因縁付けの出来ないまま終わってしまった今回の件については,さっさと忘れてしまいたい外交上の汚点になったことだろう.
  3. こうした中共の「はじめにハッタリありき」という対日外交を,日本政府は不必要に恐れて来た.むろん 相手を刺戟するばかりが外交ではないのは分かるが,相手のヒステリーじみた反発を巧くイナしながらでも十分に筋を通すことは出来るのだという見本を,李登輝氏の態度は示している.
 もっとも,昨年12/21にも書いた通り,今回の訪日の件で中共から一本取ったのは あくまで李登輝氏であって日本政府ではないのですから,日本人としては喜んでばかりもいられないのは事実.李登輝氏を何度日本に招いたところで,それだけで終わってしまっていては日本政府の対中弱腰姿勢が改まるわけではないのです.今度は日本側が台湾の好意に応え,同時に中共への抑えとして台湾の立ち位置を利用すべく外交的イニシアティブを取る番です.悲しい哉,現在の官邸や外務省にそんな外交的主体性は望むべくも無いでしょうが….

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 それにしても この記者さん,あの毎日にこんな記事を載せて大丈夫なのだろうか,いまに国外退去を食らったり本社から干されたりするんじゃないか,などと 他人事ながら心配になったりもしますが,どうも 前からこれくらいのことは書いていた人らしい.つい先日も次のようなコラムがありました.
記者の目:戦後60年 日本の対中姿勢=上村幸治(中国総局)(毎日 01/05)
 是々非々でいくなら、中国から民主主義や平和に逆行する対応を求められた場合は、拒む必要があるし、注文もつけないといけない。そうすればきっと、摩擦はさらに増えるだろうが、それも仕方ないのではないだろうか。
 日本は戦後60年、摩擦や対立を過度に恐れ、避けよう避けようと懸命になってきた。そろそろ、対立すべき時は対立し、その上でそれを乗り越えるための努力をする時期が来ているように思う。
などのくだり,当たり前の事しか書いていないのですが「せめてこれくらいの事を朝日の記者にも書いて見せてもらいたいものだ」と思わせるものがあります.ちなみに この記者さん,「発信箱」というコラムも担当しているらしく,支那関連の稿を探してみますと 新しいところでは「海賊版王国」(2004/12/23)とか,先のAPECでの日中首脳会談を風刺めかせて描いた「地球の裏側から」(2004/12/02),あるいは紅の傭兵河野洋平が中共当局に手玉に取られる様子を些か滑稽に憂えて見せる「中国の交渉術」(2004/11/11) などがあるようですが,取り立てて辛口というわけではないものの なかなか機智に富んだ文章を書く方のようですよ.
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by xrxkx | 2005-01-08 18:26 | 台湾建国によせて
李登輝前総統訪日・まとめ
a0026107_21265394.jpg 昨日メールを確認したら,元旦付で盧武鉉から年賀状が届いていました(笑).昨年12/19に送った抗議メールへの返事のつもりでしょうか.と言っても年賀状ですから全然返事にはなっていませんが.しかもタイトルが
国民の皆さん,新年おめでとうございます」
ですって.誰が国民だ,誰が(笑).お前らと一緒くたに扱うなと小一時間(ry

 ─あまりにも どうでもよい話題をマクラに持って来てしまいました.何はともあれ 台湾の李登輝前総統訪日のまとめをやっておかなくてはいけないのに.
 今回の李登輝氏の旅程,中共は新華社の記者を李登輝氏にぴったり貼り付かせ密着取材をさせた由.昨年12/21だかに細田官房長官が言っていた「報道の自粛」は,当の中共には当てはまらないのでしょうかね.百歩譲って訪日報道の自粛までは我慢するとするなら,新華社だろうが何だろうが例外なく苦情くらいは言ってみせていただきたいものですが.
a0026107_21274138.jpg それから,よりによって「大学の自治」とやらを口実に李登輝氏に門前払いを食らわせたという京大の腑甲斐無さには 失望させられました.以前 慶応で講演の計画があった際にも似たようなことがありました.当世の日本政府が対中弱腰なのはもう諦めましたが,いまどきの学問の現場には 政治的圧力などピシャリと撥ね付けて見せるくらいの気骨のある人物はいないのでしょうか.

 もっとも,そのあたり 李登輝前総統はさすが老練だったようで,全日程を通して 中共に揚げ足取りを一切させなかった.だからこそ新華社の記者も ↓こんな事くらいしか書きようが無かったのでした.
李登輝氏「日本人になりたくてうずうず」…中国紙ルポ ─読売 01/05
「自分の身も心も入れ替え、日本人になりたくてうずうずしている」
「日本にこびへつらう旅」
「一挙手一投足があたかも『日本人』になってしまったかのようだった」
「中国語を話す時は気乗りがせず、話し方もしどろもどろだが、日本語になると、流ちょうで日本人と変わらない。新幹線の車内でしばしば日本語で独り言をつぶやいていたが、まるで自分がどこの国の人間か忘れているようだった」
 どこの国の人間かって,少なくとも李登輝氏が「中国人」であったことは今まで一度もありませんよね.かつて日本人だったことはありますが.
 それにしても まぁ,同記事によれば中共外交部は相も変わらず
「李登輝は急進的な『台湾独立』勢力の総代表であり、正義感を抱くあらゆる人々によって軽べつされてしかるべきだ」
といったふうの ××の一つ覚えのようなコメントを繰り返しているようですが,少なくとも「正義感」とやらを抱く日本人の殆どは李登輝氏よりは他の誰かさんを軽蔑していると思いますよ.
 で,因縁付けに失敗した中共が取った精一杯の「報復」が↓これ:
与党議員団の訪中延期 李氏訪日影響?中国側が要請 ─産経 01/05
「中国側から『与党協議は大事なので成果を挙げなければならない。協議すべきテーマが多いので今回は延期してほしい』と要請があった。突然で驚いており、真意をよく聞きたい」(額賀前政調会長)
 中共の「真意」など今更改めて聞いてみてどうなるというのやら存じませんが,大体 額賀福志郎一派なんて,彼らが訪中日程にわざわざお正月明けを選んでいたのは いざとなったら中共が小泉首相の靖國参拝(結局今年のお正月には無かったが)にかこつけて文句付けるための《斬られ役》を有難くも中国様から仰せ付かっていたからなのではないかと 私は密かに勘繰っているのですが,どうなのでしょうね.もっとも,お正月明けの訪中そのものは もともと安倍幹事長代理も言っていた事だし,違うかな….
 脱線ついでに触れておくと,安倍氏が訪中を自発的に取り止めると発表したのは さすが賢明でしたが,小泉首相をはじめ閣僚の方々には こんな時だからこそ これ見よがしに元旦靖國参拝を敢行してほしかった気もします.「参拝はあくまで8/15で無ければ意味が無い」という向きもありましょうが,別に靖國参拝が年に一度でなくてはいけないという法があるわけでもないですし.何なら週に一度でも行けばよい.

 a0026107_21322691.jpg話を李登輝前総統に戻しますが,幾つか報道されているように,既に彼の胸中には次の訪日の構想があるご様子.(台湾メディアに「今度は春にでも桜を見に来たいものだ」と語ったとかいう話を,台湾サイトのどこかで読んだような気がしましたが,今探してみたところソースが見つかりません)今回の訪日は 終始中共の圧力に晒され,かつ中共の顔色を伺ってばかりの日本政府に気兼ねし通しの旅ではありましたが,それは まぁ 当初から予想の範囲内だったこと.昨年12/21にも書いたように,訪日を無事に実現できた意義を大とすべきでしょう.近い将来 李登輝氏とダライ・ラマとの日本での揃い踏みなど拝める日が来るのも あながち夢ではないかも知れません.
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by xrxkx | 2005-01-06 21:30 | 台湾建国によせて
中共がどんなに台湾の民意を封殺しようとしても
 例の「反国家分裂法」案の審議が全人代で始まったというニュースが 昨12/25に流れていました.早ければ来年3月の全人代での可決・成立を目指している由.同12/25の読売の記事によれば,「中国筋」とやらの談話として
「同法により、両岸(中台)に関係する台湾でのいかなる住民投票も不可能になる」
とありますが,こういう発言が出て来るのも,中共がいかに台湾の民意を恐れ,それを封殺せんと狂奔しているかの 良い見本でしょうね.
 もともと
「中台統一を法的手段で促進するため、真剣に検討する」
というのが 同法案についての国務院台湾事務弁公室のスタンスらしいけれども,こんなものは 要は「はじめに『統一』ありき」「台湾の将来像に台湾人の意思は一切反映させない」と言い切っているに等しい.中共の反民主国家ぶりを ご親切にも自ら世界中に宣伝してくれていることになります.
 もっとも 中共としても,先般の北オセチアでの事件や それに対するプーチンの強権的な態度などを横目に見ながら,「どこまでやっても国際社会は黙認してくれるかな」という計算くらいは当然しているでしょうけれども.
 本題から逸れますが,支那であれロシアであれ,ああいう反民主的・強権的な政府の民衆弾圧への恰好の口実を,当世流行りの「テロとの戦い」というお題目は図らずも与えてしまったわけです.
 で,同法案に関する台湾の国家安全会議の秘書長の談話も伝わっていますが,
「台湾攻撃に法的裏付けを与えることになり、受け入れられない」
という言い方は ちとオカシイというか,物足りない.それを言うなら
台湾は中国ではない.我々は中国の国内法に服することは無く,また台湾の主権侵害を正当化する如何なる企てをも容認しない」
くらいのことは言わないと.

 ともあれ,上述のように 中共当局にとって最も困るのは
「台湾民衆は中華人民共和国との統一を望んでいない」
という民意が 選挙であれ住民投票であれ 形として残ることであるわけです.特に住民投票の場合,その最大の意義は,台湾の民意の赴くところが何処にあるかを全世界に知らせることにあるわけで,支那にどんな国内法が成立するかには関係ない.
 もちろん 12/21にも書いたように,《「台湾は中国の不可分の領土」という中共の主張に 何らの歴史的・国際法的根拠も無いこと》は別途アピールして行く必要があります.台湾の主権宣言を世界の主要国が承認してしまえば こんな支那の国内法など台湾にとっては単なる紙切れですから.
 今回の「反国家分裂法」案などは,使いようによっては その良い機会になると思うのですけれどね.台湾の法的地位如何に関する国際輿論の注意喚起を,わざわざ中共が手助けしてくれているわけです.台湾一国でやるのに比べたらPR効果が桁違いです.

 ところで 同法案成立に向けた支那のキャンペーンは 既に始まっており,例えば一昨日(12/24)の新華社電には こんなニュースもありました.
一些國家華僑華人支援中國制定反分裂國家法 ─中国国際放送 12/25
[新華網 北京 12月24日] ルーマニア・カメルーン・ブラジルの華僑/華人組織が23日,個別に談話および声明を発表し,中国の全国人民代表大会常任委員会が反国家分裂法案を早期に審議することに対する確固たる擁護と支援の意思を表明した.…
…のだそうですよ.12/23に載せたニセ記事に続いて また「華僑」とやらを引っ張り出してきて 反「台独」プロパガンダをさせています.もっとも,こちらのは台湾人ではなく支那人からなる御用団体らしいから,実際にそういうコメントを出していても不思議ではないですけれど.内容も外交部周辺のコメントの焼き直しばかりだし.
 余談ですが,同法案には「香港・澳門は同法の対象地域に含まれない」とわざわざ明記されているというのも面白い.中共当局が「台独」潰しの為に如何にエゲツナイ恫喝・挑発に出るつもりでいるかを 支那人自身が暴露しているに等しい.

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 さて,李登輝前総統訪日が いよいよ明日(12/27)に迫っています.あとは粛々と事を進めるだけ.私も吐くべき毒はあらかた吐いて(笑),気持ちよく年を越せそうです.あとは周辺のこぼれ話的ニュースをポツポツ拾って行くことにしますと─

 まず,中共が「ビザ発給取り消せ」を強く言わなくなったのは12/22からのことでしたが,その陰ではこういう御注進をする者もいました.
岡田代表:李登輝問題で中国に自制促す ─毎日 12/22
 民主党の岡田克也代表は22日、中国共産党の劉洪才中央対外連絡部副部長と党本部で会談し、台湾の李登輝前総統への短期入国査証(ビザ)発給に中国が反発していることについて「過度に指摘すると、大方の日本国民は『なぜそこまで』という気持ちになる」と対中感情を悪化させることへの懸念を示した。
 「自制を促す」と言えば聴こえは良いけれど,要するに
仰ることはごもっともですが,匙加減を誤ると逆効果ですよ
と言っているだけのこと.主権国家としての日本の尊厳を守ろうとか,その為に日本側としても言うべきことは言って行こうとかいう意識のかけらも感じられない.
 もっとも ジャスコ氏の場合,無論こんなのは昨日や今日始まったことではありませんね.8月のサッカーアジア杯のときの発言を御覧下さい.
背景にあるものを政治家としても直視しないといけないが、…」
などと わざわざ中共の言う「反日感情の根底にある歴史問題」に理解を示して見せ(もちろんこれは暗に首相の靖国参拝を批判して見せているわけだ),中共の歓心を繋ぐのに必死だった人ですから.

 もうひとつ.こちらは日本を「21世紀版・東方礼儀之邦」にでもしたいらしい野中氏のこと.中共の一体何がそんなに有難い/畏れ多いのか知りませんが,この人なら,そのうち天皇のことを「殿下」と呼び出しかねん.ヽ(´~`)ノ
野中氏が訪中取りやめ  李登輝前総統のビザ発給で ─岩手日報 12/24
 自民党の野中広務元幹事長は25日午前、来年1月11日から予定していた中川秀直国対委員長、古賀誠元幹事長らとの中国訪問について「台湾の李登輝前総統への入国査証(ビザ)発給は中国への礼を失しており、いま訪中するのは望ましくない」として同行を見合わせることを明らかにした。都内で記者団に語った。

 野中氏は「小泉純一郎首相は李氏を一民間人と言っているが民間人とは言えない。私は日中友好協会の名誉顧問をしており、関係者から訪中を見合わせるよう要望もあった」と説明。24日に中川氏らと会い、同行しない意向を伝えたという。
野中氏の発言については 12/25付の毎日の記事が もう少し詳しく報じていましたが,
「日中友好協会の名誉顧問として、この時期(引用者註:李登輝氏訪日のことを指す)に訪中するのは適切ではない」
「中国に事前に相談しなかった外務省のやり方も荒っぽい」
だそうですよ.何のことやら.そもそも日本政府があくまで「李登輝氏は私人」「単なる観光旅行」という建前を通す気なら,「事前に相談」どころか 事後通達すら必要ない筈です.
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by xrxkx | 2004-12-26 14:18 | 台湾建国によせて