人質事件をめぐる 韓国外交部の胡散臭い態度
 またも韓国人人質殺害事件関連.この事件,報道を読めば読むほど 胡散臭い点が ぞろぞろ出て来ます.

 まず,昨日の時点で 韓国メディアは「キム氏誘拐がいつ起きたのか」に関して確かな報道はしていない.第一,これなどを見ると,韓国外交通商部次官ですら「5月30日で間違いなさそう」などと述べている.これでは話にならない.よほど無能であるか,さもなければ 何か隠しているか,どちらかでしょう.

 昨日のハンギョレなどは
「アメリカは誘拐事件が起きる可能性があることを未然に知っていながら韓国側に伝えなかった」
として
「もし事実なら韓米同盟関係に重大な亀裂を生じかねない」
などとする例の反米議員らのコメントを一面トップに載せていました.
「そういう問題ではないだろう.海外在住自国民の安全確保に関する情報収集をアメリカに頼り切っている自分たちの政府の無能ぶりを先に批判したらどうだ」
と思って読んでいましたが,どうやら それだけではなさそうです.今日になって,ハンギョレのトップにこんなニュースが載っていました.
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AP,3日に外交部にキム・ソンイル氏失踪について問い合わせ
(原文 控え)

 かいつまんで説明しますと,キム・ソンイル氏が登場するビデオテープを AP television network が6月初頭に入手,それについて AP通信ソウル支局が 3日,韓国外交通商部(日本でいう外務省)に「キム・ソンイルという韓国人が誘拐された事実はあるか」と電話で問い合わせていたことが,AP関係者の談話で明らかにされた,というニュース.
 このAP関係者の談話によると,この時の問い合わせに対し 外交通商部側は「韓国人が誘拐されたという報告は受けていない」と答えたとのこと.
 一方,外交通商部側は「そんな問い合わせを受けていたという事実は確認できていない」として 逆に「APソウル支局に事実確認中」とのこと.AP側は「ニューヨークの本社と協議するので少し時間をくれと言っている」のだそうです.確かに,もともと このAP側の談話というのは 外交通商部のどこに問い合わせたのか(ソウルにある本部なのか,駐イラク大使館なのか,等)については言及していないのですが….

 それにしても,この記事にある「外交通商部 シン・ボンギル報道官との一問一答」を読むと,どうも韓国政府は何か隠しているとしか思えないフシが 多々あります.先に 事件発生後の経緯を時間を追ってまとめておきますと,

※ 実際に誘拐事件が起きたのは 5月30~31日?

※ 5月末の時点で「カナ貿易」の現地職員らはキム氏誘拐について知っていた?

※ 6月初頭 APTNがキム氏の登場するビデオテープを入手

※ 6月3日 AP通信ソウル支局が韓国外交通商部に問い合わせ

※ 6月 1,7,10,16日 カナ貿易社長,駐イラク韓国大使館を訪問

※ 6月20日 (韓国時間で21日?) アルジャジーラがTVで誘拐報道

ということになります.一介の貿易会社としては,海外在住社員の身に起こった事件を 大使館あるいは本国の警察を通して政府に通報しなかったとは考え難い.つまり韓国政府は5月末の時点でキム氏誘拐の事実を把握していたと考えざるを得ない.

 しかも この「一問一答」によれば,事件発生から21日までの間に 外交通商部はカナ貿易側と直接会ったり電話したりといった接触を緊密に行なっており,例えば外交通商部からカナ貿易代表あてにEメールが3通も発送されているらしい.それは報道官も認めている.にも関わらず,肝心の「韓国政府はキム氏誘拐の事実をいつ知ったのか」については言及されていない
 昨日の朝鮮日報などは随分と都合の良いことを言っていましたが,実際には韓国政府にとってタイムリミットは24時間どころか3週間もあったということになります.アルジャジーラにすっぱ抜かれて隠し切れなくなってから慌てて公表したというだけ.

 人質の安全を考慮して 事件に関して緘口令を布くのは,一般の誘拐事件には付き物です.しかし 今回の場合,武装集団側の要求は身代金などではなく韓国軍撤退にあったことになっている.そうである以上,通常は誘拐直後に犯行声明が出されなければならない.では彼ら および韓国政府は 3週間もの間 一体何をしていたのか.
 どうも 韓国軍の追加派兵決定に合わせて 公表を先延ばしにしていたような匂いがするわけです.武装組織側の政治的判断があったのか,それとも韓国政府内部にそういう動きがあったのか.

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 以下,余談.
 この記事,APが入手したという 問題のビデオテープの内容について かなり詳しく報じています.

※ まず,このビデオ中に登場するキム氏は,アルジャジーラが20日に放映したビデオテープと比べると,髭もきれいに剃っており 髪も短く,やつれた様子などは見られないこと.要するに誘拐前に撮影されたものであるらしいこと.

※ 英語によるインタビュー形式であること.インタビュワーの姿はビデオには登場しない.周囲に武装した人物などは映っていない.

※ 「イラクに来たのは6ヶ月前」と答えていること.「このビデオがいつ撮影されたものか」を 意図的に知らせようとしているふしがある.

※ 生年月日や出生地に関する質問に答えていること.「このビデオが何のために撮影されたのか」を知る上で興味深い.

※ 途中 一部 ビデオが消去された形跡があること.

 キム氏の発言そのものについては,「イラク人を愛している」「ブッシュはテロリスト」など,ハンギョレが好きそうなお決まりのアメリカ批判が並んでいますが,その中で注意を引く箇所は

※ 自分の職業について「数学教師」だと答えている箇所.さすがに米軍の御用商人だとは言いにくかったのかも知れませんが.

※ 「3日前にファルージャに行ったが」という箇所(この記事の写真で 字幕に映っているのは この箇所です).その際,「米兵に銃を突き付けられて身体検査をされた」として 米軍を非難している様子が 字幕に出ていますが,相次ぐ自爆テロで少なからぬ死者を出している米軍にすれば,身体検査などは行なって当然では?
 面白いことに,ファルージャに行った目的について,キム氏は「枕やサングラスなどの物品を米軍基地に配達するため」と答えているらしい.どこの世界に 軍隊に物品の配達をする「数学教師」がいるのか知りませんが,インタビュワー側も不自然だと思わなかったのでしょうか.

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 04/06/25 追記.
 こちらのハンギョレの24日付記事によると,カナ貿易の現地職員らは「誘拐があったのは5/30だったと聞いている」として「韓国国内の報道に一部誤りがあった」と言っていますが,彼らがそれをいつ知ったのかに関してはコメントされていません.
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by xrxkx | 2004-06-24 19:30 | ここが変ニダ韓国人