【黄禹錫】ソウル大調査委最終発表内容(予定)

泣いても笑っても本日10日はソウル大調査委の「最終発表」が出ます.
もうちょっとで記者会見が始まる筈.
といっても,昨日夕方の時点で流れていた以下の記事を見ますと,発表内容そのものにこれといって目新しい点は無さそう.
読んだのはハンギョレですが聯合ニュースの配信ですので既に日本語記事が出ているかも.
探すのが面倒くさいので訳してしまいます.


それにしても,こんなのがどうしてこう毎度毎度事前に洩れるのでしょうね.
そもそも調査委立ち上げ当初の予定では「委員の人選も公表しない」筈だったのに,黄擁護派が名簿をネットに晒したのが出回ってニュースになったりもしていましたし.
セキュリティ緩すぎ….



ソウル大「2004年幹細胞論文も操作」 / 黄教授「再演」要求は受け付けないことに / 1番幹細胞「単性生殖突然変異」可能性…源泉技術は「実用性なし」 / 調査委,あす最終報告書発表…補充資料含め150頁 / 操作介入の有無・懲戒対象者決定か…ソウル大公式お詫び・対策発表 (ハンギョレ 01/09 18:26)


黄禹錫(ほゎん・うそく)教授チームの幹細胞研究を再検証中のソウル大調査委員会は,10日発表する最終報告書で
「黄教授チームの2004年Science論文も操作されていた(訳註:捏造だったの意)」
とする結論を下したことが分かった.
また,黄教授チームが患者合わせ型幹細胞樹立を再演する為に6ヶ月間時間をくれと要求していることについて調査委は
「時間稼ぎ」だと判断し,受け入れないことに決定したものと伝えられた.


ソウル大調査委は,10日午前11時にソウル大・冠岳(くゎんあく:ソウル市内の区)キャンパス内の文化館中ホールで,チョン・ミョンヒ委員長(原文註:ソウル大医学部)主宰で記者会見を開き,こうした内容の最終調査結果を発表する.


調査委員らは9日午前から,黄教授チームの研究室があるソウル大獣医学部に出勤,細かい部分についての詰めの調整作業を行った.
最終報告書全文はA4印刷用紙で全50~60頁ほどで,DNA分析写真など補充データを含めると150ページ以上にのぼる見込みだ.


最終報告書には,「2004年論文も2005年と似たデータ捜査が行われており,2004年論文で提示された体細胞核置換ヒトES細胞樹立の証拠は『虚偽』である」とする結論が含まれるものと分かった.


調査委は,核心関連者らの陳述およびDNA指紋分析などに基づき,2004年論文に於いて作られたのは実際には偶然に生じた「単性(原文註:処女)生殖による突然変異」の結果である可能性が高いと判断したものと伝えられた.
単性生殖による突然変異は,核を除去していない状態のままの卵子に電気ショックを加えると卵子が受精したものと錯覚し,受精しながら(訳註:?)DNA(ママ)が2倍数(原文註:2n)状態になることを謂う.


調査委は,黄教授チームの「ヒト体細胞クローンES細胞の写真」と,それとは無関係の別の諸論文に掲載されたミズメディ病院の受精卵幹細胞の写真の比較,DNA指紋分析結果などを総合して「人為的操作」の具体的な証拠を確保済みであることが分かった.


調査委は,論文操作が明白な事実であることが明らかにされた以上,「幹細胞確立」および「再演可能」主張そのものに信憑性が特に無いうえに,再編実験の為に数百個の「新鮮な卵子」を調達することも事実上不可能であるため,黄教授側の再演要求は「時間稼ぎの試み」に過ぎないと見て受け付けない方向で決着した.


最終報告書では,黄教授チームがミズメディ病院など数箇所の産婦人科から1000個以上の卵子の提供を受け実験に使ったとする内容や,クローン犬「スナッピー」の真偽如何も含まれるものと見られる.


2005年Science論文のデータが操作され,2005年論文に報告された患者合わせ型幹細胞が全く存在しないとする 先月の2度に及ぶ中間発表の内容なども,根拠資料と併せて整理され盛り込まれることになる.


調査委は,黄教授の「源泉技術保有」主張の核心である「箸の技術」の実用性に関して「核と細胞質に尊称が多いため,胚盤胞段階以後まともな幹細胞を抽出するのは難しく,それ自体では実用性が無い」とする結論を裏付ける根拠資料を提示する見込みであることが分かった.
その他,黄教授ら論文著者の名前入りで ソウル大教授らや研究員らの操作介入の有無と責任範囲についての判断も発表する計画だ.


ソウル大は,この最終報告書の結果をもとに,近く懲戒委員会を招集,黄教授や李柄千(い・びょんちょん)・姜成根(かん・そんぐん)獣医学部教授,文信容(むん・しんよん)・安圭里(あん・ぎゅり)医学部教授などソウル大所属の論文共著者らに対する懲戒レベルを決定する予定だ.
ソウル大はこの日,黄教授の研究チームによる論文操作の事態についてのお詫びと再発防止対策などを盛り込んだ公式な立場を合わせて発表する.



「2004年論文も捏造」というのは昨年暮れのぎりぎりの時期に既に「関係者」情報の形で散々流れていたもので,この点では最終発表の内容は大方の予想通りと言ってよいでしょう.
今回の「最終発表」では それを大学側が公式に認めお詫びするという以上に踏み込んだ内容は特に無く,しかも関係者らの処分についても今後「懲戒委員会」なるもので改めて相談するということですから こちらも目新しい内容は無いという,些か盛り上がりに欠ける仕上がり(笑).


今後の見所としては,差し当たり


  • 検察の捜査は直ちに「卵子売買との関与」「研究員からの卵子『寄贈』」の2つの倫理問題に切り込むか,それとも「ES細胞すり替え」の有無に時間を取られ難航するか

  • 11日にも発表されるとかねてより噂されていた「国家最高科学者」称号剥奪が順当に行われるか

  • 「最終発表」を受けて黄擁護派が斜め上の挙に出てくれるか

  • 昨年末に一度流れていた「ソウル大病院がシャッテンを提訴」の風説は本当か


といったところでしょうか.


ついでで申し訳ありませんが,例の「箸の技術」については「実用性」云々以前に「新奇性なし」として戴きたかったところ.
加藤さん・角田さんからのパクリですから
ES細胞製造目的のヒト体細胞核移植に転用できるかどうかはその後の話.



関連っぽいの



【論文ねつ造】「調査委が黄教授を犯罪者に仕立て上げた」 (朝鮮日報 日本語)

この手のニュースは韓国国内では調査委立ち上げ当初から毎日のように流れていますが,日本語記事で出ているのを見るのは初めてでした.


【論文ねつ造】「アイラブ黄禹錫」、卵子提供中断 (朝鮮日報 日本語)

昨年末の記事.例のDaumのカフェの件.この措置に対しては 特に狂信的な黄擁護派が激しく反発しており,カフェ運営者との対立の末 分派集団が別のカフェを立てるなどして混乱している模様.


PD手帳,「よんろんい がクローン牛だという証拠は無い」 (ハンギョレ)

「クローン牛」の件.以前から「犬はしょっちゅう出て来るのに 何故牛のほうは出て来ないの?」と思っていましたら,今回のソウル大調査委の調査範囲には含まれていないのだそうです.「体細胞を提供したドナー牛が既に死んでいて検証困難」だとか.こんなのを今更出して来たわけですが,PD手帳も些か手持ちのネタを小出しにしすぎの感あり.ちなみにPD手帳は10日夜にまた特集を組む由.


検察,今週中にも黄教授を召喚か (文化日報)

これはまぁ当然の運びでしょうが,それだけに「クローン牛の真偽」などという学術周りのネタを今頃まで温存しておいたPD手帳側のずるさを感じなくもない.



[PR]
by xrxkx | 2006-01-10 10:57 | ◆ 黄禹錫 / 卵子売買