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佃煮騒動・ここまでの纏めがてらダラダラ書いてみよう
 「佃煮騒動」に端を発する一連のネット検閲ブームに触れた記事もこれで6本目になりますので,カテゴリーを独立させることにしました.
 昨日書いたように「さるさる」管理者に再度メールを送り,「佃煮騒動」に対する「さるさる」側独自の見解を質してみているのですが,今回は翌日の晩になってもナシノツブテです.昨日転載したメールは昨日のお昼前に「さるさる」管理者のメアド宛に直接送信したものですが,その後 返事が無いので,昨日の夕方5時頃に従来通り規約違反チクリ用フォームから再送しています.従って今回もメールはちゃんと届いている筈です.最初の問い合わせには数時間のうちに返事を貰えたのに一体どうしたのかしら.
 というわけで,ただ待っておらずに次の行動を起こすべく準備中です.私自身「さるさる」管理者の方に何の恨みつらみがあるでもなく,何だかいい人そうなので あまり無闇にねじ込みたくないのだけれどなぁ.以上,進捗状況報告終わり.

 とにもかくにも 前回「さるさる」側が「通信の秘密」を理由に情報開示を拒んだことにより,「佃煮発言」削除が「さるさる」管理者の自発的な判断によるものではなく「さるさる」管理者に削除要請を行った何者かが存在することが確認できました.誰が何の目的で削除要請を出したのかについて ここで憶測で物を言うことは避けますが,いずれにせよその何者かが「佃煮」の一件で勢い付いているのは間違いないでしょう.そうした手合いを野放しにしておくと今回のやり方は癖になります.
 実際,勝谷氏が今月8日に記すところによれば先日の民団による抗議とやらの折にも何処ぞの新聞社が随分大はしゃぎしていた様子.
民団の抗議文については丸写しする一方で「佃煮」の味見すらしたらしい形跡がなく,あまつさえ以前ご紹介した英語版の記事などでは言い分を聴いてもみぬ相手に対し「Racist」などという安手のレッテル貼りを敢えてするような物書きが臆面も無くクォリティペーパーを自認していられるというのは,残念ながら私を含めた日本国民全体の日頃の言論活動の貧困さの然らしめる所であり忸怩たる思い.脱線終わり.
 話は替わって,今回の件で一部で槍玉に挙げられた勝谷氏を常日頃から目の上の瘤としているであろう自称良心的市民の皆様は,さすが幾十年もの長きに亙り身を挺して「日本の右傾化」やら「軍国主義復活」やらと闘っていらっしゃるだけあって喧嘩慣れしていらっしゃると云いますか,此処で戦うのが有利だというニッチ探しの術というものを心得ておいでの御様子.つい先日の靖國裁判も東京では上告,大阪のほうは例の傍論だけせしめて判決確定,という何やら「自分は負けても脱がない野球拳」の様相.教科書についても同様で,検定制度そのものを標的とせずとも採択の現場をアカ教師で固めておけば済むというくらいの豆知識はさすがに20年もこればかりやっているとすっかり血となり肉となるものと見えます.
 ネット言論に関してはなおさらで,ここでは人権擁護法の如き大層なおもちゃは何も必要なく,従来から一部の自称マイノリティが得意として来た手法をそのまま流用して攻撃の矛先をマスコミからプロバイダやwebホスティングサービス運営者に替えるだけでいとも安上がりに「差別的言論への抗議」という名の草の根ネット検閲が実現できるのだということを,今回の一連の騒動はとても分かり易く示してくれました.その意味で「佃煮」はお誂え向きのテストケースではあったでしょう.

 以下おまけ.太字は私がつけたもの.
渡部 (前略)では、いったいどのような人が教科書採択の決定をしているのか──そのプロセスを長谷川論文は大阪府の例で説明しているわけです。
 教科書採択の建て前は、各自治体の教育委員会が行なうということになっています。しかし、これはあくまでも建て前であって、実際には各教科のそれぞれの教科書を教育委員が個別に検討し、選択するわけにはいかない。
 そこで教育委員会は「教科書選定委員会」に、その仕事を委嘱する。だが、それでも実作業はできないので、さらにこの委員会は「調査委員会」に委嘱して、事実上、この調査委員会が採否を決めてしまうわけです。
 では、いったいこの調査委員会は、誰がやっているか。どんなメンバーになっているのか──それは現場の教師が任命されているわけです。そして長谷川氏の指摘によれば、大阪・枚方においては、ほぼ全員が日教組全教(全日本教職員組合)に属している教師たちであるというのです。

渡部昇一 谷沢永一,『こんな「歴史」に誰がした―日本史教科書を総点検する』,文春文庫,2000,第7章「反日教科書──誰が真犯人か」より抜粋

by xrxkx | 2005-10-13 20:38 | ◆ ♪すいか泥棒の佃煮な日々。