シンプン号事件 所感:現場の権限拡大を
 シンプン号の件も ニュースとしては とうに旬を過ぎたでしょうから,一言だけ.

 韓国が不法操業漁船を国ぐるみで匿おうとする態度を取っている以上,ああいう事件は今後も頻繁に起きることになるでしょう.
 問題は再発防止の為の措置の取り方にあります.日本側が取り得る最も手っ取り早く有効な対処法は,現場で取り締まりに当たる海保に 当該船舶の取り扱いに関して従来よりも大きな権限を持たせることである筈.
「臨検を拒否して逃走する漁船については 現場の判断により 武器使用(撃沈含む)を認める」
といった程度のことは今すぐにでも実行に移すべきでしょう.これを出来るだけ低いレベルで,言い換えれば出来るだけ現場に近い部署で判断できるようにしておかないといけない.今回の場合でしたら 少なくとも第7管区海上保安本部までの判断で事を処理できるようでないといけません.海保の本庁まで一々話を持って行かないと処置を決められない体勢だと,必ず官邸や外務省の横槍が入る.
 昨年11月の支那の原潜による領海侵犯事件の時にも似たようなことを書いた覚えがありますが,あの時と今回の件とを較べれば なるほど
  • 当該船舶は軍艦ではなく漁船
  • 日本のEEZ内での不法操業ではあるが領海侵犯ではない
  • 今回日本側で対応したのは海自ではなく海保
  • 今回は日本側要員が当該船舶に乗り移るところまでやっている
等々 細かい違いは勿論多々あるものの,
「相手が逃げようとするのを只追いかけることしか許されていない」
「逃げられてしまえば現場の人間にはどうすることも出来ない」
という部分に於いては何ら差が無い.結果として常に日本側が安易に譲歩する形での外交決着に落ち着く,という事の繰り返しでした.
 上述のような現場での対処の仕方に関する議論が政府内で全然出て来る様子が無いということは,日本政府が旧態依然事なかれ主義を捨て切れずにいる証拠といわざるを得ません.外務省などには今回の一件の「日韓首脳会談への悪影響」を懸念する向きもあったようですが,今回の事件は一言で言うなら日本の警察権の及ぶ海域内での韓国人による不法行為の取り締まりに過ぎなかったのであり,その性格からして 対韓外交上のイベント──首脳会談であれ何であれ──と秤に掛けること自体どうかしているのです.
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by xrxkx | 2005-06-10 11:14 | 時事ネタ一般