【靖國】何だか現役の宰相より「戦争犯罪人」の孫のほうが余程立派だなぁ
 何とまぁ,これが6月に入って以来最初の投稿です.
 取り上げるべき事柄なら それこそ山のようにありましたが,正直言ってここ数日来《書くモティベーション》を著しく削がれていました.まぁ,もう少しはっきり言うなら書く気を失せさせてくれる2大要因は靖國とシンプン号──より正確にはそれらに対する政府の対応──だったのですが.
 ああいうネタを扱おうと思うと えてして文体が悲憤慷慨調に陥りがちなのですが,徒に日本政府の弱腰外交や国家戦略の欠如を嘆き憤ってみせるだけの三文壮士的な文章なら 既に世間に幾らでも転がっていますから,敢えて屋上屋を架するには及ばないでしょう.如何に商売でやっているわけではないとは言っても,わざわざ読みに来てくださる方々に そんな代物をお見せするわけに行きませんので,書き手の心理上そういう文章しか書けそうにないときは 思い切って休むことにしました.おそらく今後もそういうことは度々あるかと思いますが 何卒御寛恕の程を.

 で,靖國のこと.昨5日の毎日の記事には
首相との直接交渉では進展しないとみた中国が、自民党の有力者を次々と北京に迎え入れ、結果的に首相を「浮いた存在」にする作戦に出ていることが要因の一つ。靖国問題で首相をけん制しようという自民党内の反小泉勢力の思惑も重なり、首相を後押しする声は小さくなってきた。
必ずしも親中派ではない有力者が再考を促すことによって、参拝継続に意固地になっているのは首相だけという構図ができつつある。
とありましたが,小泉首相さえその気になれば「後押しする声」なんぞは幾らでもあった筈なのです.先日の森岡発言などはその最たる例でしょうが,それを踏まえるどころか
「(A級戦犯を)戦争犯罪人だと認識している」
「A級戦犯のために参拝しているのではない。多くの戦没者に敬意を表している」
「私は戦争への痛切な反省を表明している。靖国神社を参拝することが靖国神社の考えを支持しているととらないでほしい」 (以上 朝日 06/02
と,この程度の答弁しか出来ないのでは….
おまけ.森岡発言については細田官房長官も大慌てで
「一衆院議員として自分の思いを発言したのだろうが、事実関係に種々誤りも含まれており、論評する必要はない」
「政府の一員として話したということは到底あり得ない。過去の(政府)見解と大いに異なる」 (以上 北海道新聞 05/27
などと「火消し」に回っていたのでしたね.細田氏もこうまで言った以上は,少なくとも件の森岡発言のどこが「事実関係」に関する「誤り」の部分なのかくらいは今からでも具体的に示す責任があるでしょうし,その上で もしも寧ろ「過去の政府見解」のほうに問題ありという結論に至れば これをきちんと撤回するのも内閣の大番頭たる者の務めでしょう.
※参考)森岡正宏のホームページ:「A級戦犯」をめぐる私の発言の真意と波紋

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 先月末に「靖國と遺族とでA級戦犯を自発的に分祀」するよう求める中川秀直案を靖國側も拒否東条英機の孫もこれを否定しているというのは近頃稀な痛快事ではありました.
「(東条家が分祀に応じるという話は)全くのうわさで、応じていない。よその国から言われて(分祀に応じない考えを)撤回するような問題ではない
「極東国際軍事裁判(東京裁判)は勝者の一方的な裁判で納得していない。A級とかB級とかC級とか言うが、便宜上、連合軍が裁判でつけたのにすぎない。この裁判史観を認めることは先の戦争が侵略戦争だったことを認めることになる
 何せ朝日から持ってきたものですので文面がどこまで信用できるか分かりませんが,少なくともこれらの発言は現在小泉首相に最も足りないものが何であるかを端的に語っているように思えます.

 以前からある「公人か・私人か」などといった形式論や その焼き直しとしての「個人の信条」論が 既に支那の干渉を跳ね除ける上で何ら効力を持たなくなっていることは 周知の通りです.そして,政府が責任を靖國側に丸投げする形での「自発的」分祀案も,上のように靖國・遺族側に拒絶され お蔵入りとなりました.
 差し当たって今年8月の靖國参拝に関する限り,小泉首相の取り得る選択肢は
  1. あくまで8・15に参拝.
  2. 日程をずらして参拝.
  3. 支那に屈服.「任期中は靖國参拝をしない」と明言.
くらいでしょうが,
  1. 8・15参拝を強行した場合も 勿論ただ参拝すればよいというものではなく,その後で予想される中共からの様々な非難や干渉に毅然たる対応を取れるかどうかが問題.参拝を強行した後で言い訳に奔走,というのが最も良くない.
  2. 次に日程ずらしについてですが,中共にすれば今回の靖國カードは《王手》を掛けに来ているでしょうから,今までのように「8・15を避けるなら まぁ勘弁してやろう」という具合には出ないでしょう.もうそういう誤魔化しで対処できる時期は過ぎたと思います.
  3. 「参拝やめた宣言」について.どうせ小泉首相の任期もそう多くは残っていませんので,下手に参拝を強行して 後にまた無用の外交的譲歩を引き出されるくらいなら いっそこちらのほうがマシですが,これは小泉首相の性格から考えてあり得なそう.
 小泉総理に 上の東条英機のお孫さんの せめて1/10の気骨があれば 第1案を立派にやり通せそうなものを,と思うのですが,無理でしょうね.
 中川秀直の言い草を借りるわけではありませんが,いっそのこと靖國と遺族が相談して自発的に靖國の門前に「小泉純一郎氏,参拝お断り」という立て札でも立てることにしたらどうでしょう.小泉氏本人も実際のところは《参拝せずに済む口実》を欲しがっているかも知れません.第一,「A級戦犯は戦争犯罪人だったと認識」しているような宰相は靖國に相応しくありません.そういう方には千鳥ヶ淵で十分です.
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by xrxkx | 2005-06-06 21:04 | 時事ネタ一般