韓名誉教授は高麗大を去ったが
a0026107_12325925.jpg 先日来取り上げている「韓昇助叩き」の続き.googleで拾ってみると,今回の騒動だけでニュースが381件もあるので,とても読み切れていないのですが….
 騒動のほうは,6日夜に「韓氏が高麗大名誉教授辞任の意向を表明」と伝えられたことから,高麗大側が7日に予定していた 韓氏の処遇に関する緊急処長会議は 開かれずに終わった模様.
(私が探して見た限りでは,韓氏の名誉教授辞意表明についての初報は世界日報(03/06 22:21付)だったようです)
もともと高麗大というのは民族主義史観が売り物の大学で,朴正熙時代以来の学生運動の総本山の一角を成してもいただけに,その高麗大の名誉教授という肩書き付きで「日帝の植民地支配を礼賛」する文章が発表されたことから,大学当局への輿論の風当たりは相当に強いものだったようです.とはいえ名誉教授職という肩書きは終身職で,大学の規定上 当人が犯罪でも犯さない限り剥奪は出来ないのが普通ですから,「韓国輿論の大勢に反する意見の表明」を理由に名誉教授資格剥奪など行なえば,それはそれで問題になったでしょう.韓氏が進んで名誉教授の座を退いたのは,そうした板挟みによって大学当局に迷惑を掛けるのを避ける目的でのことだったように思えます.

 このように大学側としては韓氏の自発的退任により事なきを得た形ですが,一方,韓氏が共同代表を務める「自由市民連帯」なる団体も,韓氏の会員資格剥奪を発表(但し「代表」の役に関しては韓氏が進んで辞意を表明した由)している他,与党・ウリ党のソン・ヨンギル議員が韓氏に対し慰謝料請求訴訟を起こす意思を表明するなど,事態は必ずしも収拾の方向に向かっていません.
 かの金完燮氏の一件の折には 結局「外患罪」容疑のほうは立件されなかったものの「死者の名誉毀損」で罰金刑判決が出ていたことを考えると,今回の韓氏の場合も何らかの法的措置が取られる方向に事態が進展する可能性が高いと見ておくべきでしょう.

 さらに,韓氏の名誉教授資格返上表明に先立って 今度は軍事評論家・池萬元(チ・マンウォン)なる人物が自分のwebサイトに韓氏を擁護する文章を掲載したことから騒動が飛び火している状態.03/05付で寄稿された池萬元氏の文章「韓昇助・教授に石を投げるな」 がその発端のようです.
 03/07付の聯合ニュースの記事によれば,この池氏,ネット上で「韓昇助叩き」に狂奔する群衆を いみじくも「イナゴの群れ」に譬えた由.その「イナゴ発言」を今度は世界日報やらハンギョレやら韓国経済新聞といった各紙が一斉に報じて 「イナゴ」たちを焚き付けている状態.
イナゴといえば,03/07付の「民衆の声」の記事などは例によって掲示板ネタ.「韓昇助を国家保安法違反容疑で拘束せよ」などとする書き込みが殺到,と報じています.今に始まったことではありませんが,こういうのを見るにつけ,ホリエモンも真っ青の既存媒体とネットとのメディアミックスが かの国では何やらたくまずして成立しているように見えて面白い.

 ちなみに,上の「石を投げるな」には 韓氏の「正論」4月号への寄稿の韓国語原文が全文転載されていますので,「正論」に載った日本語版との読み比べをなさりたい方は参考になさるとよいでしょう.この騒動,暫く続きそうです.

(上の風刺画は昨7日夕方のハンギョレの記事から)
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by xrxkx | 2005-03-08 12:31 | 韓国の親日派狩り