【盧武鉉三一節演説】韓国各紙の社説から
の4本については 日本語版のサイトで読めますので,日本語版の用意されていない以下の5本を訳出したのを more欄に置いておきます.こんなのばかり立て続けに読むとお腹一杯になるかと思いますが….
  • 日本の良心が答える番だ ─国民日報 03/01 (原文)
  • 日本は盧大統領の指摘に耳を傾けよ ─韓国日報 03/01 (原文)
  • 韓国政府の対日政策とは何か ─京郷新聞 03/01 (原文)
  • 日 過去史追加誠意が必要だ ─ソウル新聞 03/02 (原文)
  • 韓日過去史,理性で解決し未来に備えよ ─文化日報 03/02 (原文)
ざっと見てみると
  1. 盧武鉉が「賠償」に言及したことを特に高く評価しているのが東亜日報,韓国日報,国民日報,ソウル新聞.文化日報も「遅きに失した」とは言うものの歓迎しているのは同様.朝鮮日報とソウル新聞に至っては,盧武鉉が「自分の任期中は歴史問題を公式の外交争点にしない」という前言を覆したことまで「日本に責任がある」と強調しているのが目を引きます.
     これに対し,中央日報と京郷新聞は盧武鉉外交の一貫性の無さを批判する論調なのが面白い.
  2. 竹島領有権問題については京郷新聞以外の全紙が言及.
  3. 将来 日韓基本条約そのものの再交渉はあり得るかどうかについて,各紙とも以前に比べて言及を避けたがっている様子.
    今年1月の時点では他紙に先駆けて「再交渉は不可」と断言していた京郷新聞も,今回はどちらかというと矛先が盧武鉉政権批判に集中していて対日関係にまで手が回らなかった様子.
     唯一,中央日報が「議論がなければならないと考える」という奥歯に物の挟まったような物言いながらも「再交渉は無理」という立場寄りであることが窺えます.
  4. 「賠償」の方法について最も具体的に提言しているのがソウル新聞.個人レベルでの対日賠償請求訴訟でも勝算は薄いと踏んでか,日本の官民が自主的に補償基金を創設するよう求めているのが特徴的.
◇ 参考 ◇
【日韓交渉秘話】韓国各紙の社説から (すいか 2005/01/19)




●日本の良心が答える番だ ─国民日報 03/01 (原文)
 盧武鉉大統領は1日,三一節記念演説で「(原文註:日本は)過去の真実を糾明し,心から謝り,賠償すべき事があれば賠償し,そして和解すべきだ.それが全世界が行なっている過去史清算の普遍的方式だ」と述べた.
 こうした指摘は韓日間の過去史問題と関連してまことに適切な指摘であり代案であると考える.
 盧大統領はさる7月,済州韓日頂上会談直後に行なわれた記者会見に於いて 韓日間の新たな未来と東北アジアの新たな未来の為 自分の任期中 韓国政府は韓日間の過去史問題を公式の議題や争点として提起しないことにすると述べた.
 我々は日本がこうした誠意を受け入れ,過去の真実を正しく明らかにし,それに基づいて心から謝罪することを期待していた.
 しかし,小泉総理の靖国神社参拝は続けられ,韓日関係を損なう日本の主要人士らの過去史歪曲妄言は相変わらずであったし,最近では独島(訳註:竹島)を自分の領土だと強弁し「タケシマの日」を制定するなど,賊反苛杖(訳註:盗人猛々しいの意)の態度を示して来た.
 盧大統領の言葉にある通り,我々がどんなに心から両国の関係発展を期待しても,どちらか一方の努力だけでは解決され得ない.
 長い間,我々は日本の態度変化を待ち,忍耐して来た.
 今度は日本の良心が答える番だ.
 ドイツとイスラエルの関係を引き合いに出して言及するまでも無く,日本は言葉と行動が異なる二重的態度を捨て,真実に基づいた人類の普遍的過去清算方式に従うべきなのである.
 そうしてこそ,我々は日本と共に東北アジアの運命共同体として未来を開いて行くことが出来るのだ.
 こうした視点から,我々は日本に猛省を促すと同時に,我々自身も過去清算努力が足りなかったことを反省し,進行中の清算作業を完結することを再確認すべきだ.
 併せて,韓日協定締結の過程での政府の不適切な請求権処理についての,政府レベルの積極的な対策準備を重ねて求める.
 また,独島問題をはじめとした日本の過去史歪曲に対応すべき我々の内的力量強化とともに,政府はこれに対する支援策を準備すべきだろう.

●日本は盧大統領の指摘に耳を傾けよ ─韓国日報 03/01 (原文)
 盧武鉉大統領が昨日の三一節記念演説で,日本に過去史についての真の謝罪と反省を強く求めた.解放60周年,韓日修交40周年にあたる今年,盧大統領が三一節を迎えて日本側に断乎たる声で真の過去清算を求めたのは適切だったと思う.
 盧大統領はこれまで,韓日過去史問題を外交的争点にしないと公言していたが,昨今の状況では日本に対してハッキリと声を上げて行かざるを得なくなった.韓日両国は当初,今年を「韓日友情年」として新次元の関係発展を約束していた.
 しかし,最近日本の島根県議会の「独島(訳註:竹島)の日」条例提出に続き,駐韓日本大使がソウルのど真ん中で「独島は日本領」なる妄言を憚らなかった.
 今年初めには文部科学大臣が教科書関連妄言を行なうなど良識を疑わざるを得ない行為が日本で繰り返されている.痛ましい歴史の加害者としての真の反省と傷を癒す努力なしに,両国間に真のパートナーシップや友情が育つわけが無い.
 盧大統領が北韓の日本人拉致による日本国民の怒りを念頭に置いて「強制徴用から日本軍慰安婦問題に至るまで,日程36年間に数千・数万倍の苦痛を蒙った我が国民の怒りを理解すべき」だとした指摘に,日本政府や国民は耳を傾けるべきだ.
 しかし,韓日関係を断乎たる声ばかりで解決して行けないこともまた明らかだ.大統領がこの日用いた「賠償」という表現は,1965年に結んだ韓日請求権協商上の補償とは質的に異なる概念だ.これに伴う外交的影響に十分な備えがなくてはならないだろう.
 盧大統領がこの日,独島問題について もっと明確な言及をしなかったことを残念がる輿論も少なくないが,冷静な判断による対処が優先だ.また「韓日友情年」を破棄しようといった感情的なアプローチは自制すべきだと考える.

●韓国政府の対日政策とは何か ─京郷新聞 03/01 (原文)
 さる1月の韓日協定文書公開時,我々は日本の過去史認識についてまたも絶望感に陥ったところだった.我々はその文書に,加害者としての責任を回避しようと必死に努める日本の姿を見た.我々が絶望するのは,単に日本が40年前にそうだったという事実ゆえではなく,韓日協定から40年,解放から60年が過ぎてもなお 日本の過去史認識がさほど変わっていないという事実ゆえである.韓日協定によって韓国の対日請求権が消滅したため,韓国政府に賠償する義務は無いというのが日本の立場だ.それは否定できない国際的現実だ.しかし,強制徴用者・慰安婦被害者に賠償すべき歴史的・道徳的義務をも完全に免れたわけではない.日本が自ら行なうべき課題だ.
 韓国政府の立場もこれに類似している.金泳三政権時代に賠償要求論争があったが,結局国家的補償は要求しないことにした.金大中政権時代には韓日が過去史論争に拘泥せず未来協力に集中しようと新・韓日関係の宣言もした.盧武鉉大統領は更に一歩踏み出した.昨年7月の韓日頂上会談の折,「私の任期中には韓国政府は韓日間の過去史問題を公式の議題や争点として提起しないことにする」と宣言したのだ.しかし,昨日の三一節記念演説(訳註:おそらくこの社説が紙面に載ったのは翌03/02なのだろう)では「過去の真実を糾明し,心から謝り,賠償すべき事があれば賠償すべき」だと求めた.7ヶ月ぶりの方向転換だ.
 政府の対外政策,特に「歴史」を扱う問題は,政権や時流によってその都度変わってはならない.韓日関係の未来に向けて進みつつも,その未来の障碍物である過去史を解決するよう日本を目覚めさせるという,その2つのいずれをも捨てるわけには行かない.突然の過去史問題放棄も,賠償要求も,政府の政策としては正しくない.なのに盧大統領は7ヶ月の間にこの互いに矛盾する2つを2つながら持ち出した.どう見ても外交政策の観点からのアプローチとは見做し難い.
 最近拡がっている否定的な対日国民感情,韓国国内の過去史清算作業など,国内事情を考慮した発言と誤解される余地が十分ある.万一そうなら,もう7ヶ月後には再び対日政策が変化するかも知れない.しかし誰一人としてこれを進んで指摘しようとはしない.盧大統領の賠償発言については与野党を問わず肯定的な評価をしている.政府の政策が合理的かどうか,一貫性はあるかどうかを誰も論じようとしない.「日本叩き」さえすれば拍手喝采する「盲目的対日民族主義」が我々の感情を捕えているだけである.過去史問題に於いて日本ばかりでなく我々の内部にも誤りが無いか省察するだけの成熟が切実に求められている.我々の対日政策は何なのか.

●日 過去史追加誠意が必要だ ─ソウル新聞 03/02 (原文)
盧武鉉大統領が三一節記念式典で,韓日過去史問題に関連して「賠償」と「個人請求権解決」を取り上げた.李承晩政権以後のどの大統領よりも強い言葉を用いたのは衝撃的だ.任期中には韓日過去史問題を争点化しないとしていた盧大統領をこれほどまでにさせた日本側の責任を問わずにいられない.
 韓国は第2次大戦の戦勝国ではないので,不法行為を前提とした「賠償」はもちろん「補償」すらするわけに行かないというのが日本側の論理だった.「経済協力資金・独立祝賀金」などの名目で包括的補償を一部行なっただけだ.1965年の韓日協定も,そうした基礎の上に締結された.盧大統領は記念演説で「真実糾明,心からの謝罪,そして賠償があってこそ和解が可能だ」と言及した.一般論と見るには意味深長だ.両国政府が対応を誤れば,両国関係は極言すれば韓日協定以前に逆戻りしかねない危機に直面した.
 韓国政府が直ちに韓日協定の全面改正を求めているわけではないものと思われる.独島(訳註:竹島)妄言,教科書歪曲から軍備増強まで,日本の右傾化が著しいことに対する最上の警告であると理解される.日本が歴史歪曲を中止し,韓日協定に於いて不十分だった部分を進んで正すのが,双方にとって最善の道だ.日本の民主党など野党3党は先日,従軍慰安婦名誉回復法案を提出した.与党・自民党は消極的だが,それではいけない.従軍慰安婦のみならず原爆被害者など協定から漏れた部分は自ら立法で補償する方案が望ましい.
 徴兵・徴用賠償も,個人請求権が消滅したという原則論的な主張を繰り返していてはならない.ドイツはさる2000年に立法を通じて強制徴用外国人労働者補償策を作った.有数の企業らが補償基金創設に参与することで,企業イメージを高め,海外販路開拓に役立っている.国連安保理常任理事国入りを希望する日本政府や,軍国主義の庇護によって成長した日本の大企業らは,ドイツを模範とすべきだろう.
 盧大統領が就任後日本に一貫したメッセージを送れなかった点は残念だ.記念演説に於いて独島(訳註:竹島)問題を取り上げなかったことが正しかったか考え直してみるべきだ.日本の変化だけを待つのではなく,立法を通じて日帝被害者を支援し,韓日協定の追加・補完の可能性を積極的に探るべきだろう.

●韓日過去史,理性で解決し未来に備えよ ─文化日報 03/02 (原文)
 盧武鉉大統領が三一節86周年記念演説を通じて韓日過去史問題について初めて日本側の「賠償」に言及したのは,この問題についての遅きに失した立場転換ではあれ共感に値する.当初から盧大統領が「私の任期中には韓日過去史を公式の争点として提起しない」と述べるなど過去史について一方的に穏健・宥和的路線を取って来たのが根本的に誤っていたからだ.今回,盧大統領が「過去の真実を糾明し,心から謝り,反省し,賠償すべき事があれば賠償しそして和解すべきだ」と述べたのは,日本に向かって遅ればせながら言うべきことをきちんと言ったものだ.今まで盧大統領が過去史問題をはじめとする対日外交にこれほど単線的・理想的なアプローチを行なったことは無かった.
 今回も盧大統領が過去史真実糾明および日本側の賠償問題を提起するなら,はっきりと対象や方法を例示し,韓日両国間の和解の方案についても具体性を持たせていれば,発言の真実味がもっと正確に伝わっただろう.他ならぬ「韓日友情年」に日本側人士らの妄言が相次いでいるのは,盧政権が日本側に「甘く見られて」来たからだということを大いに反省すべきだ.外交通商部は,遂に高野紀元駐韓日本大使が「独島(訳註:竹島)」は歴史的・法的に日本の領土の一部」だとする妄言を憚りも無く並べ立てたにも関らず,そうした妄言の張本人である日本大使を呼び付けてきちんと抗議しなかった.その下の官吏(訳註:卜部敏直公使のこと)を呼んで叱り付けるふりだけしてみせるさまは,日頃の「自主外交論」からは程遠い.
 しかし,日本に対して言うべきことは言う外交を繰り広げるのとは別の次元で我々が省察すべきテーマは,過去史問題を感情ではなく理性に基づいて解決すべきだという点だ.両国は過去史問題以外にも未来指向的関係の為に外交レベルで行うべきことが非常に多い.両国とも盲目的な民族感情を刺激する方向に過去史問題を持って行くのは禁物だ.日本もまた韓国の真剣さから顔を背けてはならない.小泉純一郎総理が盧大統領の発言を「国内政治向け」だと取り繕ったことは甚だ遺憾だ.韓日関係が未来指向的に発展すべきだというのが原則だということを知るべきだ.

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by xrxkx | 2005-03-04 10:19 | ここが変ニダ韓国人