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【文科相教科書発言】謝る必要など何処にあるか
 今日は小泉-温家宝会談の結末について書く予定でしたが,その前にひとつだけ.中山文部科学大臣が今日,自身の「やっと最近,いわゆる従軍慰安婦とか強制連行とかいった言葉が減ってきたのは本当に良かった」という27日の発言について謝罪しました

 一国の大臣たる者の発言として拙劣の極み.謝るくらいなら初めから言わなければよい.
 何故「韓国の言う『強制連行』や『従軍慰安婦』は誤りだ」とはっきり反論しないのか.相手の根拠も無い抗議に安易に謝ってみせるから,朝鮮人や支那人が調子付くのです.いわんや第三国から見れば,これでは日本政府が自称「被害国」の主張を正しいと認めざるを得ないと内心思っているように見えてしまうでしょう.
 事あるごとに日本が「歴史的事実を歪曲」し「侵略」戦争を「美化」していると喚き立てながら 自身の言う「歴史的事実」を証拠立てる何物をも示そうとしない人々に対し,通すべき筋を通さない安易な譲歩は 国の外交的利益ばかりでなく名誉をも損ないます(同様のことが 就任直後の町村外相の靖国発言についても言えます).

 「強制連行」にせよ「従軍慰安婦」にせよ 朝鮮人らのウソに過ぎないのは,当blogでも再三にわたり言及して来た通りです.
 「強制連行」に関しては,募集や官斡旋の場合には朝鮮人らは自発的に志願して来たのですから強制には当たらない.また徴用については朝鮮人であるか本土人であるかに無関係な《日本国民たるものの義務》ですから,朝鮮人らが言うような民族的迫害とは違う.その辺の論拠の心許無さについて多少なりとも自覚があるからこそ,10/28にも引用したように 「強制連行」論のいわば尖兵である在日の中から
今永住している在日が強制連行であるかどうかは問題ではないのだ。
などという居直り発言が平気で飛び出すのでしょう.
 「従軍」慰安婦の問題にしても,強制性や「官憲の関与」を立証するに足る証拠は一つも無い.自称・もと「従軍」慰安婦らの証言があるだけで,「強制連行」の目撃者すら出て来ない.人前で殊更大袈裟に泣いてみせれば同情してもらえる等というのは小学生の喧嘩だけです.…もっとも朝鮮には「泣き女」という商売もあったようですが.

 「文部科学相になったから個人的立場での発言は控える」というのも変.その人個人の政策上の持論やら過去の業績やらを全部含めた総体的適性評価の上に 内閣の人事というものは本来成り立っているわけです.文科相が言わなくて誰が言うのでしょう.
 文科相になったら尚のこと,教育のあり方について日頃言って来たことを実行に移して行かなければ,それこそ教育行政の府の長として果たすべき責任を果たしていないことになります.
 現行の検定を通った教科書に不適切な文言が多いと思うなら,文科省内の作業部会でもよいし,それが無理なら差し当たり文科相の私的諮問機関でも何でもいいから作って そこで然るべき議論をさせ,現行の検定制度の歪みを是正すべく抜本的に手を入れて行くくらいの腹積もりで事に臨んでいただきたいものです.それが出来ない大臣など案山子に等しい.

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 ついでですが,28日の朝日の記事(more欄参照)によれば2006年に中学校の歴史教科書検定がある由.韓国メディアもそれを承知の上で殊更騒ぎ立てているのは明らかですが,万一 来る日韓首脳会談で盧武鉉が今回の一件でも持ち出して来るなら,日本側は逆に検定制度すら無い韓国の国定教科書をあげつらって文句のひとつも付けてみせるくらいでなくてはなりません(悲しいかな小泉総理にその覚悟は無いでしょうが).

 例えば日韓基本条約の際の補償の件すら 韓国ではマトモに教えていないわけです.これは学校教育の現場だけでなく一般の報道なども同様.日韓国交「正常」化交渉に関する「秘話」なるものが今年8月に韓国でも公開され,KBSのドキュメンタリー番組などを通じて広く国民に知らされましたが,あんなのは日本ではとうの昔に知られていたことだという点を韓国では誰も言わない.そのせいかどうか,どうも韓国人は本気であれを「新事実発見」だと思い込んでいるフシがある.
 ただでさえ,どちらが歴史の事実を都合よく読み続けて来たか 目の前に証拠を付き付けられても なお真実を悟ろうとしないどころか日韓基本条約撤廃デモなど始めてしまう国民です.話し合いによる歩み寄りの成立する相手とは思えませんが,ともあれ安易な譲歩は一切あってはなりません.同時に,戦前の日本が朝鮮に於いて行った統治がどんなものであったかを,なるべく具体的な資料を添えて 第三国,とくに欧米と東南アジアに向けて(むしろ朝鮮・支那は後回しでよい)広く知らせて行く地道な努力が必要になるでしょう.



◇ 関連報道 ◇
「慰安婦とか言葉減り良かった」 教科書巡り文科相発言 ─朝日 2004/11/27
 中山文部科学相は27日、大分県別府市で開かれたタウンミーティングに出席し、歴史教科書について「極めて自虐的で、やっと最近、いわゆる従軍慰安婦とか強制連行とかいった言葉が減ってきたのは本当に良かった」と述べ、過去の歴史教科書を批判した。文科相の諮問機関が現在、06年度から使用する中学校の教科書の検定作業を進めている。

 文科相は、歴史教科書から強制連行などの記述の削除を求める運動をしている自民党有志の「日本の前途と歴史教育を考える会」の座長を自ら務めていたと紹介したうえで、「日本の教科書は、政治家が悪いんだと思うが、極めて自虐的な『日本は悪いことばっかしてきた』というもので満ち満ちていた時があった。これは何とか直さないといかんということでやってきた」と説明。

 さらに「どの国の歴史にも光と影はある。悪かったことは反省しないといけないが、すべて悪かったという自虐史観にたって教育だけはしてはいけない。これからの日本を生きる子供たちに、自分たちの民族や歴史に誇りを持って生きていけるような教育をすることが大事だ」と述べた。

 その後の記者会見では「大臣になる前に座長だった立場から感じたことを述べた」と説明。「今回、文科相になりましたから別の見方をしなきゃいかんのかな、中立的に見ていかないといけないかなと思っている」と述べた。

 タウンミーティングではまた、男女の性差に言及する中で、男女別でなく五十音順に並べる男女混合名簿に触れ、「小さい頃から男も女も同じだということだと、どういうことになんのかなと思う」と疑問を示した。記者会見では「良い、悪いというのは思わないが、例えば身体検査の時に、小学校高学年になって同じ所で裸になるのはいやだという声も聞こえる。十分注意していかなくてはならない」と述べた。
中山文科相を「妄言」と強く批判 韓国メディア ─産経 2004/11/28
 中山成彬文部科学相が歴史教科書の記述は「自虐的」とし「従軍慰安婦という言葉が減ってきたのは良かった」と述べたことについて韓国メディアは28日、重責のある閣僚が再び「妄言」を吐いたと強く批判した。

 通信社の聯合ニュースは東京発で「日本指導層が再び妄言」と詳しく報じるとともに解説や論説記事も配信。「文科相の不穏当発言は遺憾」とし「歴史的事実を歪曲(わいきょく)して侵略戦争を正当化する(日本の)極右団体の歴史認識と軌を一にしている」と批判した。

 29日付早版の有力紙、東亜日報やハンギョレ新聞も一面で「妄言」を大きく報道。KBSテレビは中山文科相の意向が日本の教科書検定に与える影響を憂慮し、SBSテレビは「日本社会の右傾化」も発言の背後にあると伝えた。

 韓国は金大中前政権以来、対日関係で「未来志向」を訴え、12月には鹿児島で日韓首脳会談も控えているが、韓国内の世論次第では発言の影響が尾を引きそうだ。(共同)
中山文相発言に反発、韓国メディア「妄言」 ─朝日 2004/11/28
 中山文部科学相が日本の歴史教科書について「いわゆる従軍慰安婦とか強制連行とかいった言葉が減ってきたのは本当に良かった」と述べたことに対し、韓国メディアは28日、「日本の政治家が妄言を続けている」(東亜日報)などと反発した。

 同紙は29日付早版1面で発言を見出しに取り上げ、「文科省は06年度の中学歴史教科書の検定を進めており、発言は検定結果に影響を及ぼすと見られる」と伝えた。ハンギョレ新聞も早版1面で報道、「検定作業が文科相の見解の影響を受けかねないとの憂慮が出ている」と懸念を示した。

 韓国メディアは文科相発言に加え、靖国神社参拝を巡り自民党の安倍晋三幹事長代理が「小泉首相の意志を次のリーダーも受け継ぐことが大切」と述べたことも批判。「日本の右傾化の表れ」(SBSテレビ)といった論調が目立っている。
歴史教科書発言は不適切 文科相「今後控える」 ─共同 2004/11/30
 中山成彬文部科学相は30日の記者会見で、歴史教科書に関する自身の発言について「文科相になる前の歴史教科書に関する議連の座長という個人的な立場から感じていたことを述べた。文科相になった以上、個人的立場での発言は控えるべきだった。今後、差し控えたい」と述べ、不適切だったとの認識を示した。
 中山氏は27日の大分県でのタウンミーティングで歴史教科書に触れ「極めて自虐的な、日本が悪いことばかりをしてきたというものだった」「従軍慰安婦や強制連行という言葉が減ってきたのはよかった」などと指摘。韓国などから反発の声が挙がっている。
教科書発言で中山文科相陳謝「慰安婦の方々におわび」 (朝日 2004/11/30 12:06)
 中山文部科学相は30日の記者会見で、27日のタウンミーティングで「歴史教科書から従軍慰安婦や強制連行という言葉が減ったのは良かった」と発言したことについて、「そういった方々がおられたということは認識している。慰安婦として心身にわたって癒やし難い傷を負われたすべての方々に、重くおわびと反省の気持ちを申し上げたい」と陳謝した。

 発言の趣旨についても「大臣になる前の歴史教育に関する議員連盟の座長という個人的な立場から感じていたことを述べた。文科相という立場になった以上、個人的な考え方についての発言は控えるべきだった。今後は控えたい」と述べ、教科書検定に介入する意図はないことを強調した。

by xrxkx | 2004-11-30 21:25 | 時事ネタ一般