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【対中ODA】 もちろん即時打ち切りでよいのですが
 11/25の高村元外相,11/26の町村外相に続いて,昨28日夜にはいよいよ小泉首相も対中ODA停止にはっきりと言及した由.明日(11/30)の温家宝との会談に備えてのことなのはよいとして,
「中国は目覚ましい経済発展を遂げている。もう卒業の時期を迎えているのではないか。円借款の返済も順調だし、早く政府開発援助(ODA)の卒業生となることを期待している。将来、中国自身が各国に対して支援国となることを期待している」 (産経
と,高村発言の「上海万博(2010年)までに」町村発言の「近い将来」よりは少しだけ踏み込んだ表現になっているようです.一方,それを受けて中共側も 今日になって武大偉(訂正・補足:最後のサーチナの以外は李肇星の27日の発言)がコメントを出しているのも 既に皆様御存知の通りですが,
「中国国民は中国の力量をよりどころとする」 (朝日

「中国国民は自分の知識や力だけで、国を発展させて行くことができる」 (日経

「中国国民は自国の力、知恵、決意、自信だけに頼る必要がある」 (ロイター

「日中関係への影響はない」
「中国経済の発展状況は以前とは違う」
「改革・開放時期には、日本のODAが中国にとって重要な意義を持っていた。これには、中国政府及び国民も非常に感謝している」
「中国経済は飛躍的な発展を遂げている。ODAの続行か廃止については、流れにまかせる」 (以上サーチナ
 「必要がある」なのか「出来る」なのか,各紙でかなりニュアンスが違いますが,つい この春まで中共はこう言っていたのでした:
外交部:日本の対中ODAは日中関係を図る指標 ─サーチナ 2004/04/07
日本国内で対中ODAの規模縮小は「中国経済の急成長で借款の必要性が薄らいだため」とする意見や「中国脅威論」、果ては「中国の軍事予算に回されている」などの見方が出ているが、これらは全て偏見であり、中国としては到底受け入れられない
 どうやら「借款の必要性が薄らい」でなんかいないらしいです,孔泉によれば.上の武大偉発言と比べると,僅か半年そこそこで中共の懐具合にも随分余裕が出て来たようですが(笑),ここに来て中共が「ODA要りません宣言」など出して来る狙いが 今のところよく分からない.まさか単なる国内向けコメントをこんな時期に出すはずも無いですし.
 いずれにせよ中共がこんなに美味しい金ヅルをただで手放すわけも無く,明日(11/30)の小泉-温家宝会談で中共側はまたぞろ東シナ海ガス田の共同開発案くらいは蒸し返して来るのかも.この両者が本来取引材料になどなるわけがないのですが,そういうものを平気で持ち出せるのが支那人の面の皮の厚さ.…もっとも,日本側からも春暁鉱区のデータ提供を重ねて要求して行く構えである以上,中共側がよほど思い切った歩み寄りの姿勢でも見せない限り 今回のところは共同開発案は日本側から突っ撥ねることになるでしょうが….

 それにしても 今日(11/29)午前の細田官房長官の
「日中両国で相談して考えるべきことだ」
「(ODAを実施するための)要件を総合的に考慮しながらするものであって、いわゆる卒業論など様々な要素がある」
「特定の環境のODAを進めようとか、いろいろな対応がある。杓子定規(しゃくしじょうぎ)に考える必要はない」 (以上ロイター
なるコメントも,何やら随分とまぁ含みを残した発言ではあります.上のように日本側がODA打ち切りのタイミングを少しずつ早めた発言を小出しにして中共の出かたを見ているらしいことと考え合わせれば,ぎりぎり好意的に読めば「ODA継続をカードに それに見合うだけの対日譲歩を中共から引き出す狙い」とも読めなくはないですが,どうなのやら.単に売国商人に迎合しているだけかも.あまり期待しないで明日のニュースを待つことにしたいと思いマス.
by xrxkx | 2004-11-29 21:50 | 時事ネタ一般