「靖国参拝に怒るアジア人民」という嘘。
 私が愛読しているメールマガジン「台湾の声」から,今朝配信された記事.結構分量がありますので,まず標題と各小見出しをまとめておくと,
【論文】靖国を訴えた台湾の女性国会議員の背後関係
平成15年9月号「正論」より
(転送転載自由)
「台湾の声」編集長 在日台湾同郷会顧問 林建良(りんけんりょう)

・多数の原告は訴訟のことを知らなかった
・反靖国活動に乗り出した経緯
・「被害者」扱いは高砂義勇隊への許し難い侮辱
・歴史の捏造に憤る台湾の老世代
・台湾原住民というけれど
・親中国勢力に支えられ
・靖国問題を巧妙に操る胡錦涛政権
・酷似する台湾と日本の戦後思想状況
・靖国神社参拝国民運動を起こそう
という感じです.
 事の発端は 今年(※)2月の朝日の記事だとのこと.また朝日か….
二月十七日の朝日新聞夕刊に、「台湾戦没遺族ら提訴、『精神的苦痛』と国など」の見出しで以下のように報道された(敬称略)。

小泉首相が今年一月を含めて三年連続で靖国神社に参拝したことに対し、台湾人一二四人を含む二三六人が十七日、「首相の参拝で精神的苦痛を受けた」として国などを相手に一人あたり一万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。小泉首相の靖国参拝をめぐっては〇一年夏の最初の参拝に対し、韓国人を含む戦没者遺族らが東京、大阪、福岡など六地裁で違憲確認などを求めて争っているが、今年の参拝をめぐる提訴は初めて。
 ところが,
何とか訴状の副本を入手してみると、驚くべきことに原告となっている何人かの台湾人の住所は、台湾に存在しない架空のものだった。
(中略)
そこで、更に追跡すると、何と多数の原告は訴訟のことを知らなかったのである。ある人びとは、日本政府から賠償をもらえることになったと言われて、名前を出したと言い、またある人びとは、高金素梅主催の集会に参加しただけで、訴訟のことは何も知らされなかったと言う。
…と まぁ,日本のサヨク勢力がフィリピンやインドネシアの元慰安婦をそそのかして日本政府に対する賠償請求訴訟を起こさせたのと全く同じ手口を使ったらしい.今回の件に日本のサヨクが絡んでいるかどうかには触れていませんが.
 続いて,同論文は この原告団が参加したという「アジア・太平洋地域の戦争犠牲者に思いを馳せ、心に刻む集会」のことに触れ,
この会は一九八五年の中曽根康弘首相の靖国神社参拝をきっかけに発足したものだが、中国政府がそれまで行わなかった首相の靖国参拝批判を突然開始したのがこの年だから、中国の反日戦略に相呼応するかたちで組織されたのだろう。この会が「南京大虐殺」や「三光作戦」などをテーマとする中国の反日宣伝や、中国人による戦後補償要求など、中国政府の戦略と軌を一にしていることは確かである。
と指摘しています.中でも,そうした「反靖国」運動の背後にある中国の存在に言及している
中国の新しい指導者胡錦涛は国家主席に就任後、歴史問題への言及を控えるなど対日接近政策をとり、小泉首相との初対面の時にも靖国問題に言及しなかった。これを中国の「新思考外交」として、大方の日本のマスコミは好意的に取り上げている。実際、胡錦涛に強い影響力を持つとされる時殷弘・中国人民大学国際関係学院教授は、日中国民間の嫌悪感の増長は危険との理由で、「対日接近は最も必要であり、中国の安保、外交環境の改善に価値ある『迂回戦略だ』」(『戦略と管理』二〇〇三年二月号)と述べている。

しかし、これを中国の靖国カードの放棄と取るのは、いささか短絡である。中国政府が対日接近を「迂回戦略」と考えているのは、反日の基本路線に変更なしと言うことだ。これがいかにも中国人的発想であることは、台湾の「中国化」社会で育った私にはよくわかる。日本糾弾の中華愛国主義で支えられている中国が、反日を止めることはあり得ない。

一連の歴史問題をめぐる中国の対日抗議、内政干渉には、絶えず日本国内の左翼グループが援護射撃を行ってきた。中国政府は直接大っぴらに日本を攻撃しないとすれば、彼らへの支援、教唆、懐柔を強めていくのが中国人の手口である。台湾原住民を新たに加えた反日ネットワークで靖国に代理戦争を仕掛けることは、攻撃力を増強しながら台湾と日本を離間させる一石二鳥の戦術にもなるのだ。
などのくだりは,私たちにとって目新しいものではありませんが,中国人というのがどういう生き物であるかををよく知らずに軽々しく「日中友好」などを口にする向きには 爪の垢でも煎じて飲ませたい着眼点を持っていると言ってよいでしょう.
 webでも読めますので,ぜひどうぞ.「軍国主義の象徴」とか「アジア諸国の国民感情を逆撫でするもの」とかいったステレオタイプを通してしか靖国を御覧になったことの無い方には なおさら全文に目を通していただきたい.ついでに,この文章を書いているのがどんな人なのかという点もお忘れなく.

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2004/09/26 訂正.
冒頭部に引用した朝日の記事,「今年2月」と書いてしまいましたが,本論文そのものが平成15年9月の「正論」に掲載されたものだそうですから,今年ではなく 去年ですね.
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by xrxkx | 2004-09-25 16:33 | 時事ネタ一般