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【韓国核開発疑惑】 南の「反省」と北の反応
韓国が「核の平和利用四原則」を発表 ──読売新聞 2004/09/18 14:18
【ソウル=豊浦潤一】韓国政府は18日午前、国家安全保障会議常任委員会を開き、核開発・保有を行わない意思の確認などを盛り込んだ「核の平和的利用に関する四原則」を決定、発表した。
 ウラン濃縮などの未申告実験が最近相次いで明るみに出て、国際原子力機関(IAEA)理事会でも討議されていることを受け、政府が核開発に関与しない意思を改めて強調し、国際社会の疑念を払しょくする狙いとみられる。
 四原則は、韓国政府の姿勢として、<1>核兵器を開発・保有する意思は全くない<2>核の(利用に関する)透明性の原則を確固として維持し、国際協力を強化する<3>核不拡散に関する国際規範を誠実に順守する<4>国際的な信頼を土台に、核(原子力)の平和的利用の範囲を拡大していく――となっている。
 記者会見した潘基文(パン・ギムン)・外交通商相は「四原則を国際社会に説明することで、政府の核の透明性に対する信頼回復に向け努力する」と強調。呉明(オ・ミョン)・科学技術相は、四原則で「核の平和的利用の拡大」がうたわれていることについて「今回の件で科学者の研究が委縮してはならない。次世代の原子炉などの未来志向的な研究は活発に行うという意味だ」と説明した。

米国が敵視やめない限り、核兵器は廃棄しない=北朝鮮 ──ロイター 2004/09/19 16:02
[ソウル 18日 ロイター] 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は18日、米国が同国に対する「敵視」政策をやめない限り、核兵器の廃棄と核開発計画に関する対話の再開はないと報じた。
 KCNAはさらに、韓国が行った1982年のプルトニウム抽出実験や2000年のウラン濃縮実験に対して制裁が加えられなかったことに言及し、米政府が北朝鮮を非難する一方、韓国には理解を見せるというダブルスタンダードを適用しているとの論評を行った。

 北朝鮮側は 6者協議を遅延させるか あるいはアメリカ側から一層の譲歩を引き出すカードとして 今回の件を使って来ています.これは当初から予想されたことですから驚くには当たらない.
 そもそも,アメリカ側から見てももともと6者協議などは中東情勢が一段落するまでの単なる時間稼ぎでしかないという見方を 私はしています.それに日本が「拉致問題解決」などを絡めて過度の期待をすべきではない.得をするのは 北に対して顔が利くことでお株を上げる中国だけでしょう.

 問題は南側の態度です.上の4原則
  1. 核兵器を開発・保有する意思は全くない
  2. 核の(利用に関する)透明性の原則を確固として維持し、国際協力を強化する
  3. 核不拡散に関する国際規範を誠実に順守する
  4. 国際的な信頼を土台に、核(原子力)の平和的利用の範囲を拡大していく
のうち (1)については朴正熙時代の《前科》がある.「当時と比べてこれだけ変わった」という実績を示してもらわないことには 俄かには信用し難い.
 だからこそ(2)の「透明性」が実を伴ったものとなるかどうかが問われるわけですが,先日のような「IAEAの役割を 一定程度 国内の監視機構が肩代わりする方向で」などという発言は むしろ目指す方向が逆のように思えます.
 (4)については 要するに「核燃料の国産化など原子力の平和利用については 今後規制の緩和を求めてゆく」という意味でしょうけれど,韓国政府が今のような不透明な対応を取っている間は IAEA理事国がYesと言うとは思えないのですが,どうでしょうね.

※せっかくの三連休なのにこんなことばかり (;_;)
by xrxkx | 2004-09-19 16:51 | ◆ 韓国核開発疑惑