【韓国核開発疑惑】 全訳:外交部当局者との一問一答
● 外交部当局者「プルトニウム抽出」一問一答 (1) ──聯合ニュース 2004/09/09 16:33(前半),16:35(後半) (前半原文 後半原文)

(ソウル = 聯合ニュース) イ・サンホン記者

 外交部当局者は9日,去る82年にソウル市コンヌン洞の研究用原子炉で数mgのプルトニウムを抽出したことと関連,抽出の目的および時点,これに対するIAEA(国際原子力機構)の査察活動などについて説明した.
 以下は同当局者の冒頭説明と一問一答.

◇冒頭説明
 80年代初頭,コンヌン洞の研究用原子炉で 一部プルトニウムを抽出(訳註:「一部」が意味不明)した形跡が発見された.
 IAEAは 去る98年に我々に確認を要請しており,科学技術部が確認を行なったが,当時は正確に確認することができなかった.研究責任者が既に死亡しており,関連資料も十分でなかった.2003年 IAEAが再び要請,我々が再度調査に着手し,3月に政府が確認した事柄を全て説明した.数日前 IAEAの査察団が来た時,コンヌン洞を訪問して追加的な事項を確認すると同時に,当時プロジェクトに参加した数名に対してインタビューを行なった.

◇一問一答

─いかなる目的で どれくらいのプルトニウムを抽出したのか.

▲抽出量の確認は不可能だ.今までに確認し IAEAも共感しているところによれば mg単位の極微量だ.それ以上のことは,現在プルトニウムが廃棄物とともに貯蔵されているため正確な数量の測定は不可能だ.

─なぜ抽出したのか.

▲少数の科学者らが 化学的特性分析の為に微量を抽出したものと確認された.

─廃燃料棒で抽出したのか.

▲基本的にプルトニウムは廃燃料棒を基にして化学的処理方式によって抽出されるが,80年代初頭に約2.5kg程度の廃燃料棒を用いたものと確認されている.
 そのうち 一部からプルトニウムを抽出したという.正確な測定量は確認できておらず,算術的に計算して最大値がmg単位だ.燃料棒は束にしてあるのだが「5本のピンを使った燃料棒」(five pin nucler fuel rod)だ.

─抽出実験は何回実施したのか.

▲1回とか2回とかは申し上げにくい.行なわれた時期については,82年度に1~2ヶ月にわたって行なわれたようだ.

─再処理なのか.

▲一般的に再処理は多量を処理するのが再処理なのであって,本件は抽出だ.

─当時にも申告すべきだったのか(訳註:IAEAへの申告義務はあったのか,の意だろう).

▲一応プルトニウムを抽出したら申告すべきだった.コンヌン洞の研究用原子炉は(訳註:建造されて以来,の意か)約30年経つが,設置当時からIAEAの安全措置協定の対象であり,査察を持続的に受けて来た施設だ.

─申告さえしてあれば問題なかったという意味か.

▲そうだ.

─再処理について もう一度説明してもらいたい.

▲軍縮分野での扱い方に従うなら,意味のある分量に相当する量を扱う場合は「再処理」であり,極微量を扱う場合は「抽出」という.

─政府が(訳註:この実験が行なわれた事実を)知るに到った時期は.

▲98年 IAEAが確認要請をしてきた当時には,科学技術部で関連資料を懸命に探したにも関わらず確認は出来なかった.IAEAの再度の要請が2003年にあったが,その後 科学技術部が徹底調査を行なったのちに明らかになったものだ.

─98年の要請と2003年の要請との違いは.

▲コンヌン洞の原子炉は基本的にIAEA査察下の施設だ.98年以前にも査察を受け続けて来ており,98年にもIAEAが研究炉を訪問している.違いは 90年代中盤まではIAEAの査察方式が多少時代遅れの技術を使っていたが90年代中盤以降は高度の査察技法を活用したこと.その結果,極微量のプルトニウムが抽出されることとなったものと確認された.

─コンヌン洞の原子炉は原子力研究所の前身なのか.

▲そうだ.今は解体済みだ.わが国が研究炉を最初に導入したのがコンヌン洞だ.2個の研究炉だが,一般的に寿命は30年前後だ.62年に最初に導入され,2度目は72年だ.既に寿命を終え,数年間にわたる解体作業の最中であり,殆ど完了している.2つとも容量5mWだ.

─なぜ申告しなかったのか.

▲プロジェクト責任者ら 当時の科学者のうち 何名かは既に亡くなっている.その方々の意図は確認しようが無い.一部インタビューによると,照射(irradiation)後物質の特性研究の為に抽出したという.

(訳註:ここまで前半)

─またしても疑惑を受けざるを得なくなったが.

▲研究用原子炉は非常に多くのプロジェクトを遂行するものだが,プロジェクト自体は科学技術部が管掌してしており,結果報告は受けたがプロジェクトの内容一つ一つを科学技術部が監督するとかいったことは不可能だということだ.

─国際法的な違反なのか.

▲判断はIAEAが行なうことだ.政府の立場は 把握した状況をIAEAに説明し,望むなら現場訪問もさせ,環境サンプリングを行なわせるし,要請を受けたことには全て協力した.

─実験一つ一つを監督できないのなら,再発もあり得るということではないのか.

▲そうではない.科学技術は急速に発展しており,政府が研究所に対して行ないえる監督の技法も進展している.わが国政府に於いても核物質を扱うに当たって核物質の流れ図を正確に把握し,そのうちのいずれか一箇所で極僅かでも違いがあれば特別に関心をもって点検するという 強化された方式を講じている.

─核兵器開発用や商業用ではないとのことだが,当時の科学者らもそう言っていたのか.

▲科学技術部によれば,科学者らは核兵器とは無関係に純粋に(訳註:この箇所,原文に「学問的好奇心から」か何かが抜けている可能性あり)極微量を抽出したと答えたものと承知している.

─廃燃料棒から抽出するには高熱を加えなくてはならないが,副産物である可能性は.

▲全ての燃料棒は照射が済んだ後に処理が可能だ.照射活動は常時遂行される活動だ.

─次々と新しいの(訳註:過去の核開発関連ニュースのことだろう)が出て来るが,もう無いのか.

▲我々が再度確認したところによれば 無い.

─ウランの件と併せ,この件もIAEAに同様に上程されるのか.

▲現在この件が上程されてはいない.

─プルトニウムの件も別途に報告書が(訳註:IAEA理事会に,の意か)上がるのか.

▲正式議題に上ってはおらず,報告書が提出されるものとは期待していない.

─北韓の核疑惑と我々の件との何が違うか.

▲非常に大きな違いがある.プルトニウム関連については,プルトニウム相当量を抽出するには再処理過程が必要だ.途方も無い大規模の工場も必要だ.北韓に集まっている疑惑の視線の対象施設は放射科学実験室だ.衛星写真を見ると,たいへん大きな建物だ.そこで再処理が可能だ.コンヌン洞の原子炉は,とても小さいオフィスで とても少量の化学薬品を通してプルトニウムを抽出したものだ.兵器製造とは隔たりがある.
 濃縮関連については,北韓が用いている方式は遠心分離法だ.全世界的な濃縮ウラン抽出方式だ.我々はレーザー方式だが,極微量を抽出することは可能だが kg単位で抽出し得る工法ではない.

─IAEAの2回の要請の違いは.(訳註:既出の質問だが,実際 原文にも再度出て来ている)

▲IAEAは環境サンプリングを行なった.97年末に行い,98年に(訳註:プルトニウム抽出を行なった形跡が,だろう)見つかって,98年にわが国政府に確認を要請した.2003年にも1回行なった.97年のものは IAEAが環境サンプリングの技法を導入してから2年しか経っておらず,十分にその技法を活用し得る段階に至っていなかったために わが国政府にそれ以上具体的な要請はして来なかったのであり,2003年の要請は技法が十分に確立された後にプルトニウム抽出の痕跡が見つかったため,具体的な要請をして来たものだ.
 繰り返すが,97年の環境サンプリング結果が98年に出て,その結果を見て 我々に98年に確認要請をしてきており,2003年に再び訪問して確認し,下半期に我々に要請して来たのだ.

─自発的申告ではないではないか.

▲コンヌン洞の研究炉は基本的に数十年間査察を受けて来た施設だ.提出すべき申告書は全て出した.プルトニウムが「漏れた」ことに関する評価はIAEAのほうで行なう.

─現在,廃燃料棒とプルトニウムはどこにあるのか.

▲廃棄物施設に保管されている.

─核兵器を作れるものではないというのは確かなのか.

▲mg単位では不可能だ.普通 プルトニウム4~8kgが必要とのことだが,低レベルの技術で作るには最少10kgは無ければならない.

─IAEAの査察団による訪問調査は97年,2003年の2回だけだったのか.

▲コンヌン洞の研究炉については そうだ.

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by xrxkx | 2004-09-09 18:12 | ◆ 韓国核開発疑惑